すべてがわかる世界遺産大事典＜上＞＜第2版＞ 世界遺産検定1級公式テキスト
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本書の使い方
本書は、2020年3月現在の全世界遺産1,121件及び日本の暫定リスト記載の遺産7件を、上巻と下巻に分けて掲載しています。
登録基準や世界遺産の基礎知識など、世界遺産という視点を重視した解説になっており、また、遺産は地域とテーマごとにまとめられていますので、特徴の共通点から世界中の遺産の横のつながりを知ることができます。遺産掲載ページの検索には、地図に記載のページ数か、総索引をご使用ください。
①保有国名
遺産の保有国を示しています。
②遺産名
英語の遺産名はユネスコ登録名称、日本語の遺産名は英語名をもとに訳出したものです。
③基本情報
登録基準、登録年、範囲拡大の年など、遺産に関する基本情報です。
④地図
遺産のある場所を表します。
⑤巻頭地図
巻頭地図のページと遺産の地図上の位置を示したものです。
⑥遺産の種類
文化、自然、複合遺産の種別、危機遺産登録などの情報を表します。
⑦重要なワード
最重要ワードを赤字、重要ワードを太字にしています。原則的に掲載が1ページを超える遺産は赤字と太字が2つずつ、1ページの遺産は赤字が2つと太字が1つ、1/2ページの遺産は赤字と太字が1つずつ、1/3ページの遺産は赤字が1つとなっています。
流産名変要一覧や追加情報、変更一覧などは、世界遺産検定ホームページの「公式教材」をご覧下さい。
https://www.sekaken.jp
世界遺産を学ぶ意義
世界遺産条約が採択されてから50年弱、日本が世界遺産条約を批准してからも30年近くが過ぎようとしています。「世界遺産」という言葉は、すでに珍しいものではなく、私たちの日常の生活の中に確かな位置を占めているように感じます。むしろ、増えすぎではないかとの批判も聞こえてくるほどです。
ユネスコ憲章の前文には「相互の風習と生活を知らないことは、人類の歴史を通じて世界中の人々の間に疑惑と不信を引き起こした共通の原因であり、この疑惑と不信のために、世界中の人々の差異があまりにも多くの戦争を引き起こした」と書かれています。これは、「諸国間、諸民族間の交流を進め、文化の多様性を理解・尊重しあうことが、世界の平和につながる」という理念につながります。
ユネスコ憲章の理念を共有する世界遺産はまさにこのためにあります。世界中に存在する世界遺産を学び、知り、考える。世界遺産を通して、世界中のさまざまな文化や風習、民族、宗教、歴史などを知り、違いを認めあうことがユネスコの目指す世界の実現につながります。そのためには、世界遺産を確実に次の世代へと受け継いでいく必要があります。
一方で、世界遺産は過剰な観光開発や都市開発による遺産価値の低下や地域住民の生活の質の低下、地球規模の環境変化による遺産環境の変質など、様々な危機に直面しています。また世界遺産条約の運用面での課題もあります。そうした世界遺産を守り、世界遺産活動を持続可能なものとして続けてゆく上でも、私たち一人ひとりが世界遺産を理解し協力していくことが重要です。世界遺産を学び、世界遺産から世界の多様性を学ぶ。それがグローバル社会を生きる私たちの責任だと信じています。
NPO法人世界遺産アカデミー
世界遺産検定事務局
CONTENTS
本書の使い方
世界遺産を学ぶ意義
地域別地図
東・東南アジア/オセアニア
西・南アジア
アフリカ
日本
世界遺産の基礎知識
日本の遺産
日本の文化遺産
日本の自然遺産
日本の暫定リスト記載の遺産
登録基準からみる日本の遺産
日本の建築と庭園
アジアの世界遺産
宮殿と庭園
城砦・城砦都市
都市遺跡
霊廟と墳墓
古代文明
交易都市と交易路
旧市街と歴史地区
独自の集落
宗教・信仰関連遺産(複数の宗教)
宗教・信仰関連遺産(仏教)
宗教・信仰関連遺産(イスラム教)
宗教・信仰関連遺産(ヒンドゥー教)
宗教・信仰関連遺産(その他の宗教・信仰)
先史時代
水利灌溉施設
産業関連遺産と近代都市
文化的景観
複合遺産
自然の景観美
地球生成の歴史
生物多様性
アフリカの世界遺産
エジプト文明の遺産
古代文明と古代遺跡
フェニキア・ギリシャ・ローマ遺跡
都市遺跡
霊廟と墳墓
交易都市と交易路
旧市街と歴史地区
要塞都市
植民都市
奴隷貿易に関連する遺産
文化的景觀
宗教・信仰関連遺産
岩絵
人類化石出土地帯
複合遺產
自然の景観美
地球生成の歴史
生物多様性
オセアニアの世界遺産
ポリネシア文化圏
文化的景觀
近代建築と植民都市
未来への教訓
複合遺產
自然の景観美
地球生成の歴史
生物多様性
コラム大航海時代
コラム世界三大宗教
コラム世界の宗教建築
総索引
