図解入門 よくわかる最新センサ技術の基本と仕組み




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はじめに

本書は、現在需要が増しているセンサ技術について、その仕組みを概説した初学者向けの解説書です。近年、IoT(モノのインターネット)や5Gなどの普及に伴い、世界中の多くのモノが互いにつながる社会が近づきつつあります。このようなモノがそれぞれつながるためにはモノの周りの環境を認識するためのセンシング技術が不可欠です。
世界中の1つひとつのモノがそれぞれに周りの環境をセンシングする未来―その未来の実現に向けてセンサ技術への需要が今、急速に高まりつつあります。
センサとひと口に言ってもその技術はさまざまです。そもそもどのような量をセンシングできるのか、どのような原理でセンシングできるのか、観測する情報と得られる情報の対応関係を知ることはセンサをうまく利用するために非常に重要な知識です。
センサ技術にはどのようなものがあるのか、どのようにしたら利用できるのかを知ることで、現在、読者の方々が直面しているいくつかの問題が解決できるかもしれません。
本書では、センサそのものの解説に加え、IoTの枠組みの中でセンサがどのような位置づけになるのかを解説してあります。また、センサを使ってどのようなことができるのか、その感覚をつかんでいただくため、いくつかのIoTの応用事例についても記載しました。技術的に高度なものよりも、アイディア次第で実現可能そうな事例を選ぶようにしましたので、センサを使った問題解決に向けたアイディア出しの一助になればと思います。

本書の記述が少しでも読者の皆様のお役に立てば幸いです。

2020年4月30日 著者記

よくわかる最新センサ技術の基本と仕組み
CONTENTS

はじめに

第1章 IoT(モノのインターネット)の基礎知識
1-1 IoTとM2M
1-2 IoTの基本構成
1-3 IoTに必要な技術
1-4 IoTを取り巻く現状
1-5 情報を蓄積する技術に関連する技術展望
1-6 情報を活用する技術に関連する技術展望

第2章 センサの基礎知識
2-1 センサとはなにか
2-2 IoTにおけるセンサの役割
2-3 センサの分類

第3章 センシング:物理・化学センサとその仕組み
3-1 光センサ1(CdSセル)
3-2 光センサ2(フォトダイオード)
3-3 赤外線センサ
3-4 温度センサ(サーミスタ)
3-5 温度センサ(熱電対)
3-6 湿度センサ
3-7 静電容量型加速度センサ
3-8 圧電式加速度センサ
3-9 音圧センサ(コンデンサマイクロホン)
3-10 音圧センサ(ダイナミックマイクロホン)
3-11 振動式ジャイロスコープ(角速度センサ)
3-12 速度センサ(ドップラー式)
3-13 距離センサ(超音波)
3-14 距離センサ(光学式)
3-15 ひずみゲージ(金属ひずみゲージ)
3-16 圧力センサ
3-17 力覚センサ
3-18 磁気センサ(ホールセンサ)
3-19 CO2センサ
3-20 O2センサ
3-21 土壌水分量センサ
3-22 pHセンサ(ガラス電極法)
3-23 脈波センサ(光電脈波法)
3-24 カメラ
3-25 ステレオカメラ

第4章 リーディング:情報処理センサとその仕組み
4-1 押しボタンスイッチ(ブッシュスイッチ)
4-2 トグルスイッチ
4-3 1次元バーコード
4-4 2次元コード
4-5 ARマーカー
4-6 RFID
4-7 GPS

第5章 IoTの活用事例とセンサ技術
5-1 医療分野のIoT−みまもりホットライン−
5-2 医療分野のIoT−G・U・M Play−
5-3 医療分野のIoT−活動量計(GARMIN、Fitbit、TANITAなど)−
5-4 生活分野のIoT−MAMORIO−
5-5 生活分野のIoT−GeoTrakR−
5-6 生活分野のIoT−スマートロック−
5-7 農業分野のIoT−PaddyWatch−
5-8 農業分野のIoT−foop−

参考文献
索引