センサー技術を学べるおすすめ本(入門も紹介!)




センサー技術を学べる書籍

IOTの時代においてもセンサー技術は今後も必要な工業スキルとなります。今回は始めて学ぶ方にも分かりやすいセンサー技術の書籍を紹介致します。

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出典:出版社HP

センサ技術最前線 (I・O BOOKS)

はじめに

現在、「自動車/航空機/家電」などあらゆる分野で、「センサ」が使われています。
「光/音/気温/体温/振動/電気/磁気」などは一般的ですが、身近なスマホにも、さらに「ジャイロ/加速度/地磁気」などがあり、まさに「センサの塊」状態です。

本書は、一般的な家電や身の回りのものにある「センサ」や、「Kinect」「LeapMotion」などの「モーションセンサ」、最近話題の「マルチコプター」「AppleWatch」「ヘッドマウントディスプレイ」などに使われているセンサはどのようなものかなどを解説しました。

I/O編集部

本書は、月刊「I/O」に掲載された、センサに関する記事と、最新技術について新規に書き起こしたものを、再構成したものです。

センサ技術最前線
CONTENTS

はじめに

第1章 センサの基本
「センサ」とは
センサの「種類」と「仕組み」
「センサ」パーツの「買い方」「選び方」
「ET2014」組み込み総合技術展

第2章 センサの組み込まれている機器
話題の機器のセンサ
「センサ」のある機器
乗り物とセンサ
Kinect for Windows
Leap Motion
TWE-Lite-2525A(トワイライトニコニコ)
スポーツ用ITデバイス

第3章 センサの新技術
新しいセンサ技術
身体に直接貼る生体情報センサ
不揮発化MCUによる超省電力センサ端末
普及価格帯になった視線入力

索引

●各製品名は一般に各社の登録商標または商標ですが、®️および™️は省略しています。

はじめてのセンサ技術

はじめに

センサとはまさに千差万別であり,その技術は幅広い分野に広がっており,また,日々発展し続けている。このようなセンサを利用するにあたって,その基本的原理と性質を知っておくことは非常に大切である。その知識は特に厳密な理論を必要とするわけでもなく,長年の経験を要することでもない。しかしながら,機械やプロセスを制御するとき,どのような情報が必要であるか,どこにどのようなセンサをおくかといった設計問題に対しては,基本的なセンサの知識はもちろん最新のセンサ技術の流れを知っておく必要がある。

さて,従来のセンサ関連の入門書はただセンサを項目ごとに羅列してあるだけで,体系的にかつ必要な事項のみがまとめられているものは少なかった。そこで本書ではセンサを人間の五感と関連付け,センサ技術を分かりやすくかつ興味を持って読んでいただけるような解説を試みることにした。まず,人間の感覚機能に注目し,それらを工学的に実現する手段としてセンサを位置づけ,古典的な基本センサから最新のセンサまでを系統的に紹介していくこととした。また,これからのインテリジェントなシステムを設計・製作しようとする技術者のための入門書として情報処理や制御,応用を念頭におくこととした。

内容的には,まず第1章で人間の五感と現在使われているセンサの基本原理および材料について述べ,これ以降人間の感覚と対応して,内部感覚(第2章),手や指を中心とした触覚(第3章),最も多くの情報を収集する視覚(第4章),聴覚(第5章),味覚,嗅覚と温覚(第6章)という順に説明することとした。さらにセンサで得られた情報を処理する方法について1章を設け,最後にセンシングシステムの実際の例を挙げることとした。

本書を執筆するに当たり,センサ技術に対する数々の有益な助言をいただいた東京工業大学名誉教授・長谷川健介氏に深謝する。また,センサの収集と写真撮影に協力いただいた東海大学技術職員・米岡寿氏に謝意を表する。

1998年9月
ポーランド,ジェローナ・グラにて
著者

増田良介 (著)
東京電機大学出版局

CONTENTS

はじめに

第1章 センサの基本
1.1 センサとは
1.2 人間の感覚とセンサ
1.2.1 視覚
1.2.2 触覚
1.2.3 聴覚
1.2.4 味覚
1.2.5 嗅覚(臭覚)
1.2.6 体内の感覚
1.3 センサの原理と材料
1.3.1 金属材料
1.3.2 半導体材料
1.3.3 アモルファス材料
1.3.4 セラミックス材料
1.3.5 高分子材料
1.4 センサ構成と情報処理

第2章 計る・・・内界計測センサ
2.1 力のセンサ
2.1.1 圧電素子
2.1.2 ストレインゲージ
2.1.3 半導体圧力センサ
2.1.4 ロードセル
2.1.5 トルクセンサ
2.2 加速度・速度のセンサ
2.2.1 加速度センサ
2.2.2 ジャイロセンサ
2.2.3速度センサ
2.2.4 タコジェネレータ
2.3 変位・角度のセンサ
2.3.1 電磁気式変位・角度センサ
2.3.2 抵抗変化式変位・角度センサ
2.3.3 光学式変位センサ
2.3.4 超音波変位センサ

第3章 触れる・・・触覚
3.1 接触センサ
3.1.1 機械式接触センサ
3.1.2 接触センサの応用
3.2 触覚センサ
3.2.1 圧覚センサおよび把握力覚センサ
3.2.2 分布型およびマトリックス型触覚センサ
3.2.3 重心位置検出センサ
3.2.4 マトリックス触覚情報処理
3.2.5 触覚センサの応用
3.3 すべり覚センサ
3.3.1 すべりの発生
3.3.2 すべり検出方式
3.3.3 すべり信号による把握力修正制御
3.4 力覚センサ
3.4.1 力・モーメント検出原理
3.4.2 力覚センサの構造
3.4.3 力覚制御

第4章 見る・・・視覚
4.1 光センサ
4.1.1 光導電素子
4.1.2 光起電力素子
4.1.3 焦電素子
4.1.4 2次元光センサ
4.1.5 光センサの特性表現
4.1.6 発光素子
4.1.7 光センサの応用
4.2 距離センサ・近接覚センサ
4.2.1 距離センサの計測方式
4.2.2 近接覚センサの原理
4.2.3 近接覚制御
4.3 視覚センサ(ビジョンセンサ)
4.3.1 視覚センサの構成と役割
4.3.2 2次元の画像処理
4.3.3 3次元計測
4.3.4 視覚制御
4.4 視覚センサの新しい技術

第5章 聞く・・・聴覚
5.1 音響センサ
5.1.1 マイクロホン
5.1.2 音の計測の応用
5.2 超音波センサ
5.2.1 超音波センサの原理
5.2.2 超音波を用いた距離センサ
5.2.3 超音波センサの応用
5.3 音声センサ
5.3.1 音声認識
5.3.2 音声合成
5.3.3 音声合成・認識による機械とのコミュニケーション

第6章 感じる・・・温覚,味覚,嗅覚
6.1 温度センサ
6.1.1 熱電対
6.1.2 抵抗温度センサ
6.1.3 サーミスタ
6.1.4 IC温度センサ
6.1.5 磁気温度センサ
6.1.6 赤外線温度センサ
6.2 湿度センサ
6.2.1 セラミックス湿度センサ
6.2.2 高分子型湿度センサ
6.2.3 熱式温度センサ
6.3 味センサ
6.3.1 イオン電極センサ
6.3.2 イオン感応型FET(ISFET)
6.4 においセンサ
6.4.1 半導体ガスセンサ
6.4.2熱式ガスセンサ
6.4.3 水晶振動子ガスセンサ
6.5 バイオセンサ
6.5.1 酵素センサ
6.5.2 免疫センサ
6.5.3 微生物センサ
6.6 磁気センサ

第7章 センサ情報処理・制御
7.1 アナログ信号処理
7.1.1 基本アナログ処理
7.1.2 信号変換処理
7.1.3 ノイズ防止・除去の技術
7.2 ディジタル信号処理
7.2.1 基本ディジタル処理
7.2.2 ディジタル信号処理
7.2.3 インテリジェント情報処理
7.3 センサフュージョン
7.3.1 マルチセンサ情報の処理
7.3.2 センサフージョンの手法
7.4 センサ制御
7.4.1 センサ制御の概念
7.4.2 センサ制御の形態

第8章 センサの応用
8.1 家電製品
8.2 ロボットと人工現実感
8.3 自動車
8.4 セキュリティーシステム
8.5 自動審判システム

おわりに
参考文献
さくいん

コラム
百聞は一見に如かず
耳は音の上下をどうやって知るのか?
第六感
力とは
長さとは
卵は硬い
力覚を使わない力制御
人間の目に見えて機械の目に見えないもの
超音波は聞こえない
音声制御の難しさ
みずみずしさの検出
「分解能」と「精度」

増田良介 (著)
東京電機大学出版局

センサがわかる本 (なるほどナットク!)

■はじめに

センサは私たちの生活のありとあらゆるところで使われています。
自動車にはスピードを測るセンサ、エンジンの空燃比を測るセンサ、水温センサ、着火時期センサ、排気ガスセンサ、車の水平度を測るセンサ、路面でのスリップ検知用センサなどが取り付けられ、まるでセンサのかたまりです。家庭では、エアコン、アイロン、電気毛布、乾燥機、オーブン、これらにも温度を感じるセンサが取り付けられています。キッチンにはガス漏れ警報機があります。
しかし、ここでふと感じる疑問があります。温度を測るセンサとガスを測るセンサの原理や構造、使われている材料などは違うのでしょうか?それとも同じでしょうか?また、温度を測る場合も、自動車の水温を測るセンサとエアコンなどで使われているセンサは同じものでしょうか?
どうやらセンサと一口に言っても、あれこれとありそうです。センサは、光や温度といった物理量を測る物理センサと、ガスやブドウ糖、環境ホルモンといった化学物質を測る化学センサやバイオセンサに大別されます。感覚で言いますと、物理量に応答する感覚が視覚、聴覚、触覚です。視覚では光、聴覚では音波(圧力)、触覚では圧力と温度を検出します。一方、味覚と嗅覚では、化学物質を受け取り、味や匂いを感じるわけです。
ということで、私たちの感覚もそれぞれ検出するものが異なり、それを再現するセンサは、まさしく冗談は抜きにして「千差万別」となります。センサがない生活など考えられません。本書は、このようなセンサを誰にでもわかってもらえるように、その原理や材料、応用について多くの最新の事例を含め、解説してみました。また、物理センサと化学・バイオセンサの双方を詳しく平易に紹介した日本で初めての本でもあります。読者のみなさまは、最新のセンサテクノロジーの世界にたっぷり浸ることができるものと思います。

2002年3月
都甲 潔・宮城幸一郎

都甲 潔 (著), 宮城 幸一郎 (著)
オーム社

■目次

1. フォースセンサ
■センサとは
■センサを五感と対応させると
■基本単位とは
■測定方法を分類する
■ある量とある量を関連づける:重回帰分析
■はかりのセンサ(重量センサ)
■圧力センサ
■光学的圧力センサ
■超小型半導体圧力センサ
■SAWフォースセンサ
■歪みを検出するセンサ

2. 光センサ
■光のセンシングとは
■光量センサ(光導電セル)
■超高速光センサ
■ホトトランジスタ
■光の粒を測るフォトンセンサ
■画像センサ
■半導体イメージセンサ
■色センサ
■光の位相センサ
■偏光応用のセンサ

3. 温度センサ
■熱と温度
■接触式温度センサ 1
■接触式温度センサ 2
■非接触式温度センサ
■集電型温度センサ
■SAW型放射温度センサ
■光ファイバ温度センサ 1
■光ファイバ温度センサ 2

4. 速度センサ
■検出すべき速度とは
■光学パターンを用いた速度センサ
■光ドップラー速度センサ
■光集積化速度センサ
■光ファイバジャイロスコープ
■集積化加速度センサ
■流速および流量センサ

5. 化学物質センサ
■生活環境と化学物質センサ
■半導体ガスセンサ
■固体電解質ガスセンサ
■接触燃焼式ガスセンサ
■公害ガスモニタリングセンサ
■非接触式ガスセンサ
■レーザガス検知装置
■電解質系湿度センサ
■高分子系湿度センサ
■セラミックス系湿度センサ
■インテリジェント湿度センサ
■イオンセンサ
■分子認識センサ:シクロデキストリン
■µTAS

6. バイオセンサ
■バイオエレクトロニクス
■バイオセンサ
■酵素センサ
■微生物センサ
■リアクター型バイオセンサ
■鮮度センサ
■アフィニティーセンサ
■SQUIDを利用したバイオセンサ
■非侵襲血糖測定システム
■人工細胞と薬物送達システム
■分子素子
■エネルギー変換型分子素子
■マイクロマシン
■DNAチップ

7. 匂いセンサ
■匂い物質
■酸化物半導体匂いセンサ
■QCM匂いセンサ
■導電性ポリマーを用いた匂いセンサ
■補修管を用いた匂いセンシングシステム
■データの可視化:主成分分析
■エコモニタリング用ガスセンサ
■界面電位制御型匂いセンサ
■能動型匂いセンシングシステム

8. 味覚センサ
■味物質の受容から脳へ
■5つの味
■味覚センサ
■テイストマップ
■ビールセンサ
■プリコン測定とCPA測定
■おいしい水センサ
■水質センサ
■醸造モニタリングセンサ
■苦みチェッカー
■米の味の評価用センサ
■牛乳の味の評価
■果汁の劣化を測る
■膜インピーダンス計測法
■表面プラズモン共鳴法
■界面電位制御型味覚センサ
■SAW液体センサ
■集積化SPV味覚センサ
■近赤外分光分析法
■センサフュージョン

索引

都甲 潔 (著), 宮城 幸一郎 (著)
オーム社

センサが一番わかる (しくみ図解)

はじめに

センサとは、人が知りたいと思う対象の情報を、人に見える形で手に入れるための装置です。センサを用いることで、人体の内部から、遠い宇宙の星々まで、普段は見ることができない様々なものを見ることができます。
普段意識することは少ないですが、センサはわたしたちの身の周りのあらゆるところに存在しています。たとえば、冷蔵庫、洗濯機など、わたしたちの使っている多くの家電製品はセンサの塊です。
冷蔵庫であれば、内部の温度を測定し、適切な温度に制御するとともに、氷ができているかどうかなどを常にチェックする必要があります。
洗濯機であれば、投入された洗濯ものの重さや汚れ具合を測定することでドラムの回転数を制御します。
普段は気づかないセンサもたくさんあります。
たとえば、煙探知機や炎探知機など普段は気づかないようなセンサがわたしたちの安全を守るために働いています。
サーモグラフィは空港などに設置され、海外旅行で病気になった人がいないかチェックしています。
宇宙や人体内部の測定もセンサの重要な役割です。
気象衛星や望遠鏡は地球や宇宙を観測し、わたしたちにこれまでの、そして、これからの地球や宇宙の状況を教えてくれます。
医療の分野ではX線検査やCTスキャンなどを使うことで、体の内部まで細かく見ることができます。
センサは千差万別という言葉もあるほど、センサには非常に様々なものがあり、その用途もばらばらです。それは家庭環境、産業分野、医療分野などそれぞれの場面で必要とされる情報が多岐に渡ることの証であるといえます。センサの多さは、何かを知りたいという人間の好奇心の大きさの現れなのかもしれません。
本書は、これらわたしたちの身近にある多くのセンサについて、多くの図を交えてできるだけわかりやすく説明しようと意図して書かれたものです。本書の記述が、少しでも読者の皆様にお役に立てれば幸いです。

2012年1月 松本光春

センサが一番わかる
−くらしに不可欠なセンサの機能と用途がよくわかる−
目次

はじめに

第1章 センサの基礎知識
1 センサとは何か
2 センサの分類方法
3 様々なセンサ

第2章 くらしの中で利用されるセンサ
1 温度センサ
2 湿度センサ
3 体重計
4 体脂肪計
5 赤外線センサ
6 マイクロホン
7 カメラ
8 2次元バーコード
9 RFID
10 ラインセンサ(リニアイメージセンサ)
11 アンテナ

第3章 家電製品の中で活躍するセンサ
1 洗濯機
2 掃除機
3 炊飯器
4 冷蔵庫
5 電子レンジ
6 IH調理器
7 乾燥機

第4章 快適な乗り物を支えるセンサー
1 車速センサ
2 GPS
3 ジャイロセンサ
4 水深センサ
5 方位センサ
6 ひずみセンサ
7 磁気センサ
8 障害物センサ
9 光センサ
10 振動センサ①
11 振動センサ②

第5章 ロボット技術を支えるセンサ
1 ステレオビジョン
2 全方位視覚センサ
3 集音センサ
4 圧覚センサ
5 力覚センサ
6 加速度センサ
7 ロータリーエンコーダ
8 ポテンショメータ

第6章 医療を支えるセンサ
1 CTスキャン
2 X線撮影(レントゲン)
3 超音波検査
4 心電図
5 血液検査
6 MRI検査

第7章 安全を守るためのセンサ
1 赤外線カメラ(サーモグラフィ)
2 放射線計測器
3 顔認証
4 指紋認証
5 煙感知器
6 炎感知器
7 熱感知器
8 ガスセンサ

第8章 地球環境を測るためのセンサ
1 CO2センサ
2 O2センサ
3 気象衛星
4 望遠鏡
5 風向・風速計
6 粘度センサ
7 密度センサ

第9章 センサの未来
1 味覚センサ
2 においセンサ
3 センサネットワーク
4 バイオセンサ

用語索引

コラム|目次
レーザーマイクロホン
ケトルの笛吹
冷却剤としてのフロンガス
IH調理器でアルミ鍋が使えない理由
スマート環境
磁気抵抗効果
脳波による機械・コンピュータの制御
ロボットとセンサ
心臓で電気活動が発生する理由
遠隔医療のためのセンシング技術
不変銅(インバー)
生体認証のトレードオフ
地震の計測

センサーのしくみ

はしがき

センサーという用語が一般化されて久しいのですが,一口にセンサーといっても,その種類は非常に多く,技術分野も広範囲にわたっています。
またこれに応用技術も加えると,さらにその内容も広がり,ますます複雑になってまいります。
ところでセンサーに関する書籍はいろいろありますが,センサーの実用書は意外と少ないものです。特にセンサーの選び方,使い方をやさしく解説したものは非常に少なく,常に現場技術者に不満を残してきたところだと思います。
そこで本書は,センサーの特徴,使い方などをやさしく解説し,具体的な回路構成も取り上げてみました。特に本書では,センサーの理論や物性的なものはできるだけ避け,随所に,写真,要点解説などを取り入れ,より親しみ易くなるよう配慮しました。さらに本書ではセンサーの型名,メーカ名を取り上げ,実際にセンサー装置をまとめる場合の足掛りとなるよう工夫しました。

それでは本書の内容を順を追って説明します。本書は七つの章で構成されています。
まず序章ですが,ここでは「センサーとは何か」を,わかり易く解説し,次章以降の理解を助けるよう工夫しました。
第1章は光センサーです。光センサーは目に見える可視光線のほか,目に見えない赤外線,紫外線なども含まれています。センサーとしては最も需要が多く,その種類も豊富です。このため本章では頁数をできるだけ多くとり,十分な説明を展開しました。
第2章は磁気センサーです。磁気センサーは,光センサーの次に位置づけされる使用量の多いセンサーです。ここではコイルを利用した電磁誘導型とローレンツ力を利用した電流磁気効果型センサーを中心に,その特徴,使い方について詳述しました。またSQUIDやMI効果センサーなどのいわゆるハイテクセンサーも取り上げ,やさしく解説しました。
第3章は温度センサーです。温度センサーは身近なセンサーの一つで種類も豊富ですが,ここでは接触式センサーの代表である白金測温抵抗体,サーミスタ,それにIC化温度センサーについてまとめてみました。
第4章は湿度センサーです。湿度センサーはセンサーのなかでは市場占有率はあまり高くはありませんが,快適居住空間の創出,安全衛生面のニーズから徐々にその数が増加する傾向にあります。ここでは,その代表であるインピーダンス変化型と容量変化型湿度センサーについて詳述しました。
第5章は超音波センサーです。超音波センサーは,魚群探知機,ソナー,距離計,超音波診断装置(エコー)などと,その応用も多彩ですが,ここでは主として超音波センサーの種類,基本的な使い方についてまとめてみました。
そして第6章が圧力センサーです。圧力センサーは従来,工業機器に多用され,一般にはなじみが薄いセンサーですが,ここ数年,電気掃除機,簡易気圧計など,身近な製品への応用が活発です。そこで本章では,それらの装置に使われる,比較的小型の半導体圧力センサーを取り上げてみました。なおこの章には番外編として,加速度(運動量)センサーを取り上げてみました。
なお本書は1998年に出版された『センサーのすべて』をベースに,最近の新しい情報を盛り込み,時代のニーズにふさわしいよう,いくつかの項目を増強いたしました。また技術の進歩やアプリケーションの変化もできるだけ取り入れ,実用的な内容となるよう配慮しました。
以上が本書の主な内容です。

最後に,本書の執筆に際し多くの文献および技術資料を利用させていただいたことを,ここに厚くお礼申し上げます。また本書をまとめるにあたり,なにかとご配慮をいただいた電波新聞社の斎藤清部長,吉田昌弘氏,ならびに関係各位に心から感謝します。

2003年12月
谷腰欣司

谷腰 欣司 (著)
電波新聞社

目次

はしがき

序章 センサー入門
0.1 センサーとは
0.2 検出媒体による分類
0.3 ヒトの五感からはじまった
0.4 制御用センサー
0.5 インテリジェント・センサー
0.6 センサーフュージョン
0.7 センサー技術の進歩と発展

第1章 光センサー
1.1 光センサーとは
1.1.1 光とは
1.1.2 光とその波長
1.1.3 発光源とその性質
1.1.4 光センサーと光電効果
1.2 光センサーの種類
1.2.1 光センサーの概要
1.2.2 フォトダイオード
1.2.3 フォトトランジスタ
1.2.4 フォトIC(フォトセンサーモジュール)
1.2.5 CdS光導電セル(CdSセル)
1.2.6 フォトダイオードアレー(多素子フォトダイオード)
1.2.7 フォトカプラー
1.2.8 焦電型赤外線センサー
1.3 フォトダイオード
1.3.1 フォトダイオードとは
1.3.2 フォトダイオードの分類
1.3.3 フォトダイオードの物性的構造による分類
1.3.4 フォトダイオードの種類と主な用途
1.3.5 フォトダイオードの等価回路
1.3.6 フォトダイオードの応用回路例
1.4 フォトトランジスタ
1.4.1 フォトトランジスタとは
1.4.2 フォトトランジスタの応答特性
1.4.3 フォトトランジスタの暗電流
1.4.4 フォトトランジスタの基本回路
1.4.5 フォトトランジスタの応用回路例
1.4.6 トランジスタとの組合せ回路(フォトダーリントン・トランジスタ)
1.5 CdS光導電セル
1.5.1 CdS光導電セルとは
1.5.2 CdSセルの照度対抵抗特性
1.5.3 CdSセルの基本回路
1.5.4 CdSセルの応用回路例
1.6 赤外線センサー
1.6.1 焦電型赤外線センサーとは
1.6.2 赤外線センサーの応用回路例
1.7 フォトインタラプタ
1.7.1 フォトインタラプタの種類
1.7.2 フォトインタラプタの応用回路
1.8 太陽電池
1.8.1 アモルファスシリコン太陽電池
1.9 CCDイメージセンサー
1.10 カラーセンサー
1.11 ロータリーエンコーダ
1.11.1 インクリメンタル型とアブソリュート型
1.11.2 インクリメンタル型の構造
1.11.3 ロータリー・エンコーダの性能
1.12 光センサーの機能および範囲

第2章 磁気センサー
2.1 磁気センサーとは
2.1.1 2種類の磁気センサー
2.1.2 電流磁気効果とは
2.1.3 磁気の強さと磁気センサー
2.1.4 磁気センサーの種類
2.1.5 電流磁気効果素子
2.1.6 よく使われる磁気センサー
2.2 リードスイッチ
2.3 ホール素子
2.3.1 ホール素子の特性
2.3.2 ホール素子の出力特性
2.3.3 ホール素子の入力電流回路(バイアス)
2.3.4 ホール素子の応用回路
2.3.5 ホール素子3個の回路例
2.3.6 ホール素子を用いた製品のいろいろ
2.4 ホールIC
2.4.1 ホールICの構成とその特徴
2.4.2 ホールICの応用回路
2.5 MR素子
2.5.1 MR素子の種類とその特徴
2.5.2 MR素子の構造
2.5.3 MR素子の基本回路
2.5.4 MR素子の応用回路
2.6 渦電流式近接センサー
2.6.1 渦電流式近接センサーの原理構造
2.6.2 渦電流式近接センサーの種類
2.6.3 渦電流式近接センサーで食品内の異物を発見
2.6.4 各種近接センサーの性能比較
2.7 差動トランス
2.8 SQUID(スクイッド)
2.9 MIセンサー
2.10 磁気飽和素子
2.11 インダクトシン
2.12 磁気スケール
2.13 その他の磁気センサー
2.13.1 磁気ヘッド
2.13.2 磁気ヘッドの原理構造
2.13.3 フラックスゲート磁気センサー

第3章 温度センサー
3.1 温度センサーの種類と概要
3.2 金属測温抵抗体
3.2.1 白金測温抵抗体の原理
3.3 サーミスタ
3.3.1 サーミスタとは
3.3.2 サーミスタの基本公式
3.3.3 サーミスタの基本回路
3.3.4 温度検出回路のいろいろ
3.3.5 ポジスタの応用
3.4 IC化温度センサー
3.4.1 IC化温度センサーの動作原理
3.4.2 IC化温度センサーの応用回路
3.4.3 電圧出力型IC化温度センサー
3.4.4 温度コントロール回路

第4章 湿度センサー
4.1 湿度センサーとは
4.2 湿度検出法の種類
4.3 湿度センサーの主な用途
4.4 インピーダンス変化型と容量変化型湿度センサー
4.4.1 インピーダンス変化型湿度センサー
4.4.2 容量変化型湿度センサー
4.5 湿度センサーの応用回路

第5章 超音波センサー
5.1 超音波センサーの概要
5.1.1 超音波とは
5.1.2 超音波エネルギー
5.1.3 超音波の伝播速度
5.1.4 音響インピーダンスが高いほど超音波をよく通す
5.2 超音波の応用分野
5.3 超音波センサーとは
5.3.1 超音波センサーと圧電効果
5.3.2 圧電気逆効果
5.4 空中超音波センサー
5.4.1 空中超音波センサーの構造
5.4.2 空中超音波センサーMA40S4R/Sの諸特性
5.5 超音波発振回路
5.5.1 デジタルICを用いた超音波発振回路
5.5.2 パルストランスを用いた超音波発振回路
5.6 超音波受信回路

第6章 圧力センサー
6.1 圧力センサーの概要
6.2 圧力センサーの種類
6.3 圧力センサーの主な用途
6.4 圧力の種類と単位
6.5 半導体圧力センサーとは
6.5.1 圧力センサーの原理構造
6.6 内部回路と出力特性
6.7 半導体圧力センサーの駆動回路
6.8 圧力センサーの増幅回路
6.9 圧力センサーの応用回路
6.9.1 圧力センサーFPN-02PGを用いた回路例
6.9.2 圧力センサーP-2000を用いた回路例
6.9.3 半導体圧力センサーSP20Cシリーズを用いた回路例
6.10加速度センサー

索引

コラム目次
リモートセンシングで遠方の様子がわかる
蛇(へび)は暗闇でも物が見える?
光の速さはどのくらい?
紫外線でオゾン層が破壊される
半導体の専門用語
美人センサーはこうしてできる
電流を流す担い手となるキャリア
リモコンは赤外線を使っている
太陽電池は電池ではない
人間には磁気センサーがある?
ポケットの中の定期券を見るセンサー
毛髪は湿度に比例して伸縮する
大地震を予知するAEセンサー?

谷腰 欣司 (著)
電波新聞社

トコトンやさしいセンサの本(第2版) (今日からモノ知りシリーズ)

はじめに

センサ技術の全体像を伝えたいとの願いを込めて書いた本書の初版発行から12年が過ぎました。この間に、センサに関して非常に大きな変化が起きました。重要な役割を果たしながら、それまで目立たなかったセンサが、多くの分野で製品に新しい価値を提供するキーコンポーネントになり、注目を浴びるようになりました。時期を同じくしてセンサの生産体制がMEMS技術を利用した大量生産体制に移り、開発と生産の両面で変革がみられました。これを私はセンサ・イノベーションと呼んでいます。動向調査によれば、変革がこれからも継続すると予想されます。

執筆時期の関係で、初版では変革の成果が反映できなかったので、変革の成果や影響を積極的に取り込みました。技術の動向を見据えて、実例を示しつつセンサ技術の現状を説明しました。

特に力を入れたのはセンサの検出対象の変化でした。過去は機械とか、環境などがセンサの検出対象で、その情報を人が利用していました。現在はそのような状況に加えて、人がセンサの検出対象になり、得られた情報を機械が利用する場合が急増しています。つまり、人が何を望んでいるか、何をしようとしているかを機械が知り、希望をかなえるように動作する優しい自動化機械が増えました。つまり、センサ技術を仲介にして、人と機械の情報交流が新しい時代に入ったといえるでしょう。

センサ技術の全体像を正しく伝えたいとの思いはそのままで、新しい変化と、その影響を加えたつもりです。

センサ技術に興味をお持ちの読者のご参考になればと願っております。

改訂に当たり、いろいろとご配慮下さった日刊工業新聞社鈴木徹氏をはじめ関係者の方々に深く感謝いたします。

2014年12月
山﨑 弘郎

トコトンやさしいセンサの本 第2版 目次

第1章 身近なセンサ――新しい価値を創るセンサ
1 身近なセンサ――私たちの五感、機械の感覚
2 家庭内のセンサ――温度、湿度センサ
3 人の意図を探るセンサ(1)――接近センサ: 人の接近を体温で検知
4 人の意図を探るセンサ(2)――人と機械の情報交流を仲介するセンサ
5 カメラ、ビデオの自動化を進めるセンサ
第1章 まとめと補足

第2章 社会システムに埋め込まれたセンサ――小さなセンサの大きな働き
6 交通システムのセンサ: 読んで書くセンサ
7 車のセンサと電子制御
8 交通流を監視するセンサ
9 文字、数字を読みとるバーコードセンサ
10 自然災害を予知する気象情報システム
第2章 まとめと補足

第3章 センサを働かせる共通の原理と構造
11 センサの役割をあらためて考える
12 センサを出力信号から考える
13 エネルギー変換と信号変換
14 受動型センサと能動型センサ
15 構造型か物性型か、あるいはMEMS型
第3章 まとめと補足

第4章 化学成分センサとバイオセンサ
16 化学センサと成分に対する興味
17 味と匂いのセンサ
18 分析システムを支配する分光分析
19 液体成分を分析するイオンセンサ
20 超選択性を実現したバイオセンサ
第4章 まとめと補足

第5章 センサ信号の情報処理
21 センサ信号の前処理でノイズを分離
22 センサ信号の増幅とディジタル変換
23 ディジタル処理の特徴
24 パターン情報の認識処理
25 人を超えた機械の処理能力
第5章 まとめと補足

第6章 半導体を利用したセンサ
26 半導体物性の基本
27 バルク半導体とpn接合の特性
28 半導体光センサ
29 半導体イメージセンサ
30 磁気と半導体との相互作用
31 半導体磁気センサ
32 半導体温度センサ: サーミスタ
33 可燃性ガスを検出するセンサ
第6章 まとめと補足(MEMS技術とセンサ)

第7章 自動化生産システムのセンサの役割
34 プロセスオートメーションのセンサ
35 プロセス計測用流量センサ
36 ディスクリートオートメーションセンサ
37 センサで対象のタグ情報を検知する
38 ロボットのセンサ
第7章 まとめと補足

第8章 健康を見守るセンサ技術
39 医療用センサの課題: 非侵襲性
40 トモグラフィーセンシングシステム
41 超音波エコーイメージング
42 血圧を計るセンサ
43 体を内部から見る内視鏡
第8章 まとめと補足

第9章 安全、セキュリテイを確保するセンサ技術
44 火災検知センサ
45 被害を抑える減災システム
46 侵入を防ぐ個人識別技術
47 空港のセキュリテイ・チェック
48 監視カメラと画像処理
第9章 まとめと補足

第10章 これからのセンサ技術
49 センサの微細化: マイクロからナノへ
50 センサの高感度化
51 センサの高度知能化
52 計量から認識へセンシング機能の変化
53 ヒトの遺伝子のセンシングと医療
54 資源循環社会における材料認識技術
55 マルチモーダルセンシング
第10章 まとめと補足

【コラム】
●センサはどの位生産されているか、センサの市場サイズと未来予想
●センサかセンサーか
●トレーサビリティと不確かさ
●オフライン分析、オンライン分析、インライン分析
●宇宙を探るセンシング・システム: 天体望遠鏡
●信号とノイズ
●センサの信頼性と冗長システム
●二酸化炭素の濃度と地球温暖化
●犬嫌いがわかる犬
●センサは人間の感覚にどのくらい近づいたか

参考文献

センサ入門 (図解メカトロニクス入門シリーズ)

はしがき

「センサ」は,力とか温度,距離その他いろいろの工業量を電気の信号に変えてとり出す素子です.この信号は,ディジタル信号に変換されたのち,各種の測定器や計算機,つまり情報処理装置にとりこまれます.「センサ」はメカトロニクスの一番の基礎です.

この本の初版は1983年ですが,私は「はしがき」に次のような意味のことを述べたのでした.

「初めてメカトロニクスの分野に入ろうとする機械技術者は,まず「センサ」を勉強しなければならないが,『電気を学んだのちにセンサを』というのでは,二合目か三合目でたいくつになり,せっかくの意欲が途中でなくなってしまう.そこで,この本は,『センサを学びながら電気の基礎のほうも勉強できてしまうように』,という方針で書いた」.

この本が今日までに18刷を重ねることができたのは,この方針が皆さんにご賛同いただけたからだと思います.そこで今回の改訂2版でも,やはり「初めて学ぶ人の入門書」として,初心を忘れずに,この方針を受けつぐことにしました,必要な細かい修正のほか,各章の末尾に「本章のまとめ」と「演習問題」を追加し,勉強に便利なようにしました.

センサの進歩にも著しいものがあって,その種類も豊富となり,性能も向上しました,実務的・専門的な参考書もたくさん出て,皆さんのお相手を待っております.なお,アドバンス・コースのテキストとしては次のものが優れていると思います.「匂いセンサ」「味センサ」などの楽しい話題もみえます.
センサ工学 都甲潔・宮城幸一郎(培風館)1995年
センサ工学 森泉豊栄・中本高道(昭晃堂)1997年

1999年2月
雨宮好文

目次

1 力センサ
1.1 力センサの例
1.2 ひずみゲージ線
1.3 導体の抵抗
1.4 電流と電位差
1.5 導体と絶縁体
1.6 電圧・電流・抵抗の間の関係
1.7 ゲージ線を利用した他のセンサ
1.8 半導体圧力センサ
本章のまとめ
演習問題

2 温度センサ
2.1 温度センサの例
2.2 金属の抵抗の温度による変化
2.3 半導体の抵抗の温度による変化
2.4 サーミスタ温度センサの他の応用例
2.5 熱電対温度センサ
本章のまとめ
演習問題

3 自動平衡計器
3.1 抵抗の変化分だけを取り出すには
3.2 オームの法則
3.3 抵抗の発熱
3.4 電力と電力量
3.5 実体図と回路図
3.6 電流計・電圧計のつなぎ方
3.7 合成抵抗
3.8 電圧降下
3.9 ブリッジ回路の応用
3.10 ブリッジ式自動平衡計器
3.11 電位差計式自動平衡計器
3.12 キルヒホッフの法則
本章のまとめ
演習問題

4 差動変圧器
4.1 変位センサの例
4.2 差動変圧器の構造と動作
4.3 電流から生ずる磁気
4.4 磁束の考え
4.5 磁気の誘発と吸引力
4.6 電磁誘導
4.7 コイルに電圧をかけると
4.8 交流
4.9 差動変圧器の原理
4.10 交流から直流を得ること
4.11 差動変圧器の応用例
本章のまとめ
演習問題

5 距離センサ
5.1 近接スイッチと距離センサ
5.2 うず電流距離センサ
5.3 金属体に生ずるうず電流
5.4 差動変圧器形うず電流距離センサの原理
5.5 コイルの自己インダクタンス
5.6 交流と自己インダクタンス
5.7 インダクタンスを含むブリッジ回路
5.8 ブリッジ形うず電流距離センサの原理
5.9 電磁シールド
5.10 表皮効果
5.11 うず電流による発熱
5.12 表皮効果の利用
5.13 うず電流を利用した他のセンサ
本章のまとめ
演習問題

6 重量センサ
6.1 重量センサの例
6.2 電磁力
6.3 電流計と電圧計
6.4 可動コイル形計器
6.5 整流形計器
6.6 可動鉄片形計器
6.7 回路計
6.8 動電形スピーカ
6.9 力平衡式の他のセンサ
本章のまとめ
演習問題

7 流量センサ
7.1 流量センサの例
7.2 発電の現象
7.3 発電機
7.4 動電形マイクロホン
7.5 電磁流量計の原理
7.6 制動作用の発生
7.7 金属板に働く制動作用
7.8 発電作用応用の他のセンサ
本章のまとめ
演習問題

8 レベルセンサー
8.1 レベルセンサの例
8.2 静電誘導と静電界
8.3 電気力の利用
8.4 静電容量
8.5 コンデンサ
8.6 静電容量を利用した他のセンサ
8.7 交流とキャパシタンス
8.8 キャパシタンスを含むブリッジ回路
8.9 電気回路の共振現象
本章のまとめ
演習問題

9 光センサ
9.1 光センサの種類
9.2 光スイッチとしての利用
9.3 光のアナログ的利用
9.4 光のディジタル的利用
9.5 光の時間変化信号を作ること
9.6 光ファイバのセンサへの利用
本章のまとめ
演習問題

10 ガスセンサと湿度センサ
10.1 ガスセンサ
10.2 酸素センサ
10.3 湿度センサ
本章のまとめ
演習問題

演習問題解答
索引

センサの原理と応用

まえがき

センサは人間にたとえれば五感に相当するものであり,外界の情報を取得するために,光,音,熱,圧力,匂いなどの物理量・化学量を電気信号に変換する機能を有するデバイスである.近年の半導体技術,集積化技術の著しい進展にともなって、工場での生産ラインの自動化,飛行機・列車・自動車などの輸送機の制御,建物の安全などの安全管理システム,精密診断のための医療診断機器,日常生活の利便化を図る器具など,現代社会のいたるところにセンサ技術が使用されている.

センサによって捉えられた計測信号またはデータが何を意味するのかを解釈するためには,センサの出力信号を得る過程における原理を把握することが大切である.これを怠れば取得された計測データの解釈において誤りを犯す恐れがあり,特に医療診断等におけるこのような誤りは許されない.

センサの機能はセンサを構成する材料の性質や,材料において発現する物理現象を利用することにより実現される.したがって、センサの原理を理解するためには、学問的背景としての固体物理学(Solid State Physics)に基づいた原理の説明が必要となる.

本書は以上のような考えに基づいて、センサの原理を解説するとともに,その応用について述べるものである.しっかりとした学問的基礎に基づいて原理を把握しておけば,広い応用問題に直面した場合にも十分に対処してゆけると考え,原理の基礎を理論的に詳しく解説することを心がけた.大学2,3年次の学生対象の教科書としているため、できるだけ平易に解説しているが,さらに深く理論的説明を求める意欲的な読者のために“補遺”の章を設けた.

センサの応用を理解してもらうために、各章の適所にセンサの応用例を記述した.センサを応用して特定の目的を果たすように計測信号の取得法を工夫し、データ処理することによって適切にシステムとして組み上げられた“センサ応用システム”の代表的な例を第8章にまとめた.

本書を読むにあたって、量子力学の基礎事項,電気回路論,交流理論をすでに学んでおられることが望ましい.しかしこれらの知識をもたない読者も根気良く読めば理解できるように配慮している(必要箇所に参考書を示している).高度な内容を直観的に理解しやすくするように,図を多く用いる構成とした.このように,本書は理学と工学のバランスに配慮しながらセンサの解説をした機械系・電子情報系の学部向けの教科書であり,同時にセンサの開発・応用を始める人たちのための基礎的な解説書となるばかりでなく,センサの原理と応用に関心をもつ一般の人々にとって学習の一助になることを願っている.

本書は京都工芸繊維大学において十数年間,担当している「センサ工学」の講義録に基づいたものである.この大学に私を呼び,暖かく迎えて,私の研究生活を快適なものにしてくださった元京都工芸繊維大学教授串山正工学博士に感謝の意を表します.

本書をまとめるにあたって,種々のお世話をいただいた森北出版(株)の吉松啓視氏はじめ多くの方々に感謝申し上げるとともに,参照した書籍の著者に厚く御礼申し上げます.LATEXによる編集の際に,多大の協力を頂いた京都工芸繊維大学教授藤田真作工学博士と呉海元工学博士に感謝いたします.
2002年1月

京都にて
塩山忠義

塩山 忠義 (著)
森北出版

目次

第1章 緒言
1.1 センサの定義
1.2 センサの分類
1.3 信号の検出
1.3.1 ブリッジ法
1.3.2 オペアンプ(Operational amplifier)
1.3.3 共振回路
1.4 単位と物理定数
演習問題

第2章 光センサ
2.1 外部光電効果を利用した光センサ
2.2 内部光電効果を利用した光センサ
2.2.1 光導電効果形センサ
2.2.2 光起電力効果形センサ
2.3 イメージセンサ
2.3.1 MOS構造
2.3.2 MOSFET
2.3.3 MOS形イメージセンサ
2.3.4 CCD形イメージセンサ
2.4 光センサの応用例
演習問題

第3章 温度センサ
3.1 電気抵抗の温度変化を利用したセンサ
3.1.1 金属の電気抵抗の温度依存性
3.1.2 半導体の導電率の温度依存性
3.1.3 白金測温抵抗体
3.1.4 NTCサーミスタ
3.1.5 PTC サーミスタ
3.2 ゼーベック効果を利用したセンサ
3.2.1 熱電対
3.2.2 半導体のゼーベック効果
3.3 温度センサの応用例
演習問題

第4章 化学センサ
4.1 ガスセンサ
4.1.1 酸化物半導体ガスセンサ
4.1.2 電界効果形センサ
4.1.3 接触燃焼式ガスセンサ
4.1.4 電解形ガスセンサ
4.2 湿度センサ
4.2.1 熱伝導式湿度センサ
4.2.2 セラミック湿度センサ
4.3 イオンセンサ
4.3.1 pHセンサ
4.3.2 ISFET
4.4 バイオセンサ
4.4.1 グルコースセンサ
4.4.2 尿素センサ
4.4.3 DNAチップ
4.5 化学センサの応用例
演習問題

第5章 機械量センサ
5.1 圧力センサ
5.1.1 機械式圧力センサ
5.1.2 圧電効果形圧力センサ
5.2 ひずみセンサ
5.2.1 金属ひずみゲージ
5.2.2 ピエゾ抵抗素子
5.2.3 Siダイアフラム形圧力センサ
5.2.4 SAWひずみセンサ
5.3 ガス圧センサ(真空計)
5.3.1 水銀マノメータ
5.3.2 ピラニ真空計
5.3.3 電離真空計
5.4 変位センサ
5.4.1 直線形ポテンショメータ
5.4.2 差動トランス
5.4.3 光電式ロータリエンコーダ
5.4.4 容量変化形変位センサ
5.5 機械量センサの応用例
演習問題

第6章 磁気センサー
6.1 常電導磁気センサ
6.1.1 ホール(Hall)素子
6.1.2 磁気抵抗素子
6.2 超電導磁気センサ: SQUID
6.2.1 DC SQUID
6.2.2 RF SQUID
6.3 磁気センサの応用例
演習問題

第7章 超音波センサ
7.1 厚み縦振動
7.1.1 圧電基本式
7.1.2 変位
7.1.3 アドミッタンス
7.2 超音波の性質
7.2.1 指向性
7.2.2 音響パワーの減衰
7.2.3 反射率・透過率
7.3 超音波センサの応用
7.3.1 超音波探傷
17.3.2 超音波による視覚障害者歩行補助
17.3.3 超音波医療診断
17.3.4 超音波センサによる障害物検知
7.3.5 超音波による流速計測
演習問題

第8章 センシング技術(センサと計測技術)
8. 1ドプラ式速度計測
8. 2レーザジャイロ
8.3 X線CT(X-ray computed tomograph)
8.4 MEG(Magnetoencephalograms
8.4.1 SQUID
8.4.2 MEGの構成
8.5 MRI(Magnetic Resonance Imaging)
8.5.1 NMR(Nuclear Magnetic Resonance)
8.5.2 MRIの構成
8.5.3 画像形成
8.6 センシング技術の応用例
演習問題

第9章 半導体補遺
9.1 n形,p形半導体
9.2 エネルギバンド・ギャップ
9.3 式(2.1),(2.2)の証明
9.4 MOSFETの基本特性

第10章 超電導現象補遺
10.1 BCS理論
10.1.1 Cooper対と電子間引力
10.1.2 Meissner効果
10.2 Josephson効果
10.2.1 Josephson電流
10.2.2 磁場の効果
10.2.3 交流Josephson効果
10.3 SQUID
10.3.1 式(6.19)の導出
10.3.2 RF SQUIDの出力特性

参考文献

演習問題略解

索引

●電気抵抗および抵抗器の記号について

塩山 忠義 (著)
森北出版

図解入門 よくわかる最新センサ技術の基本と仕組み

はじめに

本書は、現在需要が増しているセンサ技術について、その仕組みを概説した初学者向けの解説書です。近年、IoT(モノのインターネット)や5Gなどの普及に伴い、世界中の多くのモノが互いにつながる社会が近づきつつあります。このようなモノがそれぞれつながるためにはモノの周りの環境を認識するためのセンシング技術が不可欠です。
世界中の1つひとつのモノがそれぞれに周りの環境をセンシングする未来―その未来の実現に向けてセンサ技術への需要が今、急速に高まりつつあります。
センサとひと口に言ってもその技術はさまざまです。そもそもどのような量をセンシングできるのか、どのような原理でセンシングできるのか、観測する情報と得られる情報の対応関係を知ることはセンサをうまく利用するために非常に重要な知識です。
センサ技術にはどのようなものがあるのか、どのようにしたら利用できるのかを知ることで、現在、読者の方々が直面しているいくつかの問題が解決できるかもしれません。
本書では、センサそのものの解説に加え、IoTの枠組みの中でセンサがどのような位置づけになるのかを解説してあります。また、センサを使ってどのようなことができるのか、その感覚をつかんでいただくため、いくつかのIoTの応用事例についても記載しました。技術的に高度なものよりも、アイディア次第で実現可能そうな事例を選ぶようにしましたので、センサを使った問題解決に向けたアイディア出しの一助になればと思います。

本書の記述が少しでも読者の皆様のお役に立てば幸いです。

2020年4月30日 著者記

よくわかる最新センサ技術の基本と仕組み
CONTENTS

はじめに

第1章 IoT(モノのインターネット)の基礎知識
1-1 IoTとM2M
1-2 IoTの基本構成
1-3 IoTに必要な技術
1-4 IoTを取り巻く現状
1-5 情報を蓄積する技術に関連する技術展望
1-6 情報を活用する技術に関連する技術展望

第2章 センサの基礎知識
2-1 センサとはなにか
2-2 IoTにおけるセンサの役割
2-3 センサの分類

第3章 センシング:物理・化学センサとその仕組み
3-1 光センサ1(CdSセル)
3-2 光センサ2(フォトダイオード)
3-3 赤外線センサ
3-4 温度センサ(サーミスタ)
3-5 温度センサ(熱電対)
3-6 湿度センサ
3-7 静電容量型加速度センサ
3-8 圧電式加速度センサ
3-9 音圧センサ(コンデンサマイクロホン)
3-10 音圧センサ(ダイナミックマイクロホン)
3-11 振動式ジャイロスコープ(角速度センサ)
3-12 速度センサ(ドップラー式)
3-13 距離センサ(超音波)
3-14 距離センサ(光学式)
3-15 ひずみゲージ(金属ひずみゲージ)
3-16 圧力センサ
3-17 力覚センサ
3-18 磁気センサ(ホールセンサ)
3-19 CO2センサ
3-20 O2センサ
3-21 土壌水分量センサ
3-22 pHセンサ(ガラス電極法)
3-23 脈波センサ(光電脈波法)
3-24 カメラ
3-25 ステレオカメラ

第4章 リーディング:情報処理センサとその仕組み
4-1 押しボタンスイッチ(ブッシュスイッチ)
4-2 トグルスイッチ
4-3 1次元バーコード
4-4 2次元コード
4-5 ARマーカー
4-6 RFID
4-7 GPS

第5章 IoTの活用事例とセンサ技術
5-1 医療分野のIoT−みまもりホットライン−
5-2 医療分野のIoT−G・U・M Play−
5-3 医療分野のIoT−活動量計(GARMIN、Fitbit、TANITAなど)−
5-4 生活分野のIoT−MAMORIO−
5-5 生活分野のIoT−GeoTrakR−
5-6 生活分野のIoT−スマートロック−
5-7 農業分野のIoT−PaddyWatch−
5-8 農業分野のIoT−foop−

参考文献
索引