ブランド・マネージャー試験のおすすめ参考書・テキスト(独学勉強法/対策)




ブランド・マネージャー試験の公式テキスト

公式ホームページから購入が可能です。
ブランド・マネージャー公式HP
また、ホームページではセミナー情報を確認することができます。

目次 – ブランド・マネージャー資格試験公式テキスト

刊行にあたって

本公式テキストの特色

本書を手にとられたあなたは、ブランディングをすでに実践されている方でしょうか?それともこれからスキルを身につけようと思われている方でしょうか。そのどちらの方にも、本書が役立つ内容であることを、まずはお約束いたします。

「ブランディング」「ブランド戦略」「ブランド構築」といった言葉が、すっかり一般的に用いられるようになりましたが、実際に多くの方がその定義を正確に把握しているとは言いきれません。「ブランド」とは、気の利いたネーミングや洒落たデザインのことではなく、また広告だけで短期的に築けるものでもありません。ブランド戦略は、企業規模にかかわらず、経営戦略そのものであり、長期的に経営を安定させていくための根幹プロセスといえます。

ですから、企業において、「ブランド・マネージャー」は経営のキーパーソンとなり、その育成が急務といわれています。このような背景の中、ブランド・マネージャーを育成するために誕生したのが「ブランド・マネージャー資格試験」(愛称:ブラ検)です。これまでに、日本全国で延べ2、000名以上(2019年4月時点)の方が講座を受講し、業務に活用しています。

本書は、①これからブランド・マネージャーとして活躍したい方、②すでにブランド・マネージャーの実務をしながらも基礎を見直したい方、③就職活動でアピールできる実務に役立つ資格を求めている学生の方などにお伝えしたい、マーケティング、ブランディングの基礎知識が網羅された内容となっています。

特に本書で学べるのは、「ブランド・マネージャー資格試験」のうち、3級レベル相当の内容ですが、2級、1級を目指す方や、すでに取得されている方にとっても、悩んだときの指南書としてご活用いただけます。本書により、一人でも多くの優秀なブランド・マネージャーが日本中の企業でご活躍されることを期待しています。

本公式テキストの活用方法

本書では重要な項目ごとに「試験に出るポイント」が用意されています。資格試験をしっかりとナビゲートする先生役の“うしくん”と一緒に、重要なキーワードをその都度身につけながら読み進めていきましょう。また、巻末には「3級資格試験模擬問題」もありますので、実際の受験に先立って自身の力を試すこともできます。

代表理事からのご挨拶

協会設立以降、標準化・体系化されたマーケティング、ブランディングの知識をお伝えするために、ブランド論に携わる学者、研究者、そして実務者の協力を得て、独自のカリキュラムを作成し、改良し続けてきました。それは、ブランド・マネージャーとしての役割を担う多くの方に、正しい知識と高い実践力を身につけていただきたいと思っているからです。

そうして日々、進化を続けている当協会独自のカリキュラムは、ブランド構築にも「型」があることを広め、実務において結果の出せる実践的かつ汎用性のあるものだとして、一定の評価をいただいています。
こうした喜ばしい評価をいただけるまでになったのは、多くの資格保有者の皆様の努力の賜物であり、また関係各位の皆様のご支援があってこそと、改めて感謝申し上げます。

2018年9月には、協会設立10周年を迎えることができました。今後も、多くの識者や実務者の方々の協力を得て、優秀なブランド・マネージャーの育成と、質なビジネス・コミュニティを築くための実りある活動を行っていくとともに日本独特の文化や考え方に根ざしたブランド構築の方法を確立し、日本のファド・マネージメントのスタンダードを築いていく所存です。

一般財団法人 ブランド・マネージャー認定 協会代表理事
岩本俊幸

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 (著), 田中 洋 (監修)
中央経済社 (2019/9/4)、出典:出版社HP

試験ガイド

ブランド・マネージャー資格試験(ブラ検)は、企業や商品のブランディングを行う際の中核的な役割を担う人材を育成するために誕生しました。”ブランド・マネージャー”という肩書きを持っていなくとも、同等の役割を担う方は多くいます。そのような方に向けて、マーケティングとブランディングの基礎知識から、実務で役立つ実践スキルまでを習得できるのが本資格試験です。

どんな資格なのか

ブランド・マネージャー資格試験は、前述のように企業や商品の「ブランド」を維持・管理・向上させていく役割を担った方に、必要知識やスキルを認定するためのものです。3級から1級までの各試験を受け、合格することで資格が与えられます。民間の資格ですので、国家資格のようにこの資格がなければ「ブランド・マネージャー」を名乗れないということではありません。しかし、独学での知識習得や、社内で代々受け継ぐ手法だけを頼りにすることは、大変リスクが高く、身につくまでに時間もかかります。

本テキストや、講座の受講を通じて、短期間で効果的に知識・スキルを習得できます。また、資格を取得することで、自身の知識を客観的に示すことができ、名刺や肩書きなどにも効果的に活用できるようになります。

資格試験の受験資格

3級と2級は、受験資格は問いません。年齢、経験、社会人・学生かを問わず、どなたでも受験することができます。1級資格のみ、2級資格をすでにお持ちの方が対象です。

各級ごとの特徴と取得の流れ

3級
コンピュータ試験による、知識のみを問う試験で、在に。日8月11月)全国の260カ所以上(2019年4月時点)。受験することができます。難易度はそれほど高くなくれている内容をしっかりと学習すれば合格できます。前の基礎固めのような感覚で取り組んでいただけます。年に4回(2月、5月、8月、11月)の指定会場で受験することができます。難易度はそれほど高くなく、本書に記載されている内容をしっかりと学習すれば合格できます。実務で活用する前の基礎固めのような感覚で取り組んでいただけます。

2級
2日間の講座、ベーシックコース(右ページを参照)を受講することで取得できる資格です。知識だけでなく、実践ワークを豊富に行うことで、実務に役立つスキル(ブランド構築のステップ)を身につけることができます。講座内で行う仮想の「ブランド構築ワーク」の成果発表をすることで、資格の取得ができます(2級:ベーシックコースは、3級をお持ちでなくとも受講できます)。本テキストを予習・復習にお使いいただくこともお勧めです。

1級
4日間の講座、アドバンスコース(右ページを参照)を受講し、さらに後日、試験課題を提出し合格することで取得できる資格です。ベーシックコースで学んだ知識・スキルをさらに高めて、仮想ではない自分が関わるブランドを題材に「ブランド・ステートメント」を作成できるようになるのが最終目標です。この「ブランド・ステートメント」は、どのような経緯でそのブランドができたのか、どんな思いが込められているのかを詳細にまとめた説明書のようなもので、さまざまな立場の多くの人間が関わるブランドの維持・管理・向上のプロセスにおいて、欠かせない情報共有のツールです(1級:アドバンスコースは2級をお持ちの方のみ受講できます)。本テキストを予習・復習にお使いいただくこともお勧めです。

試験、講座実施日の確認や、お申し込みは、一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会のホームページ(https://www.brand-mgr.org)をご覧ください。

資格名 ブランド・マネジャー
3級
ブランド・マネジャー
2級
ブランド・マネジャー
1級
スキル マーケティング、ブランディングに関する基礎的な知識を持っている ブランド構築のステップを習得して実務で活用できる 実務でブランド構築を実践し、コンサルティング視点が身についている
習得方法 本テキストの自己学習 ベーシックコース(2日間)受講
本テキストでの自己学習(任意)
アドバンスコース(4日間)受講
本テキストでの自己学習(任意)
試験 コンピュータ試験
50問/50分
本テキスト全体から出題される問題に40問以上正解する
ベーシックコースを受講し、
講座内での成果発表を行う
アドバンスコースを受講し、後日、課題を提出し合格する
実施日 年に4回
(2月、5月、8月、11月)
ほぼ毎月開催
日程はホームページで確認
ほぼ毎月開催
日程はホームページで確認
実施場所 全国の指定会場
260カ所以上
東京、大阪、福岡をメインに
全国で開催
東京、大阪、福岡をメインに
全国で開催
費用(税別) 受験費用:7,500円
合格後の認定費用:2,000円
毎年の更新費用:2,000円
受験費用:100,000円
合格後の認定費用:10,000円
毎年の更新費用:10,000円
受験費用:200,000円
合格後の認定費用:10,000円
合格後の認定費用:30,000円
毎年の更新費用:30,000円
受験条件 不問 不問 2級資格をお持ちの方

 

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 (著), 田中 洋 (監修)
中央経済社 (2019/9/4)、出典:出版社HP

目次

刊行にあたって
本公式テキストの特色
本公式テキストの活用方法
代表理事からのご挨拶

試験ガイド
どんな資格なのか
資格試験の受験資格
各級ごとの特徴と取得の流れ
ブランド・マネージャー資格試験(ブラ検)の内容

Part1 ブランドの基礎知識

1-1ブランドとは〜ブランドの定義
顧客が識別して初めて「ブランド」になる
私にとってはブランドでも、あなたにとっては違う?
消費者の視点から見たブランドの定義
試験に出るPoint

1-2ブランドの状態
発表時点はどんな商品・サービスも「ブランドゼロ」
欲しい!いいよね!と感じる「ブランドプラス」
嫌い、欲しくない、と感じる「ブランドマイナス」
ブランドは、消費者の購買行動に影響する
試験に出るPoint

1-3ブランド・エクイティ(資産)
ブランドは企業にとっての「資産」である
顧客にとってのブランド・エクイティ
試験に出るPoint

1-4ブランドの歴史
「ブランド」は「印をつけること」から始まった
現代の「ブランド」は、消費者の購買決定に影響を与える
「ブランド」の目的は変化してきた
試験に出るPoint

1-5ブランドを守る
ブランドは法的保護の対象となる
商標 自社と他社を識別するための標識
商標は、「商標法」により守られている
商号 会社につける名前のこと
商号は、「商法」「商業登記法」「会社法」により守られている
意匠 デザインも保護の対象となる
意匠は、「意匠法」の意匠登録制度により守られている
試験に出るPoint

1-6ブランドの種類
ブランドは製品・サービスだけではない
ブランドの階層
試験に出るPoint

①製品ブランド
ファミリーブランド
試験に出るPoint

②サービスブランド
サービスブランドの企業にとっての利益
サービスブランドの消費者・顧客にとっての利益
試験に出るPoint

③コーポレート(企業)ブランド
コーポレート(企業)ブランドのメリット
組織ブランドと製品ブランドの関係
試験に出るPoint

④事業ブランド
試験に出るPoint

⑤成分、技術ブランド
試験に出るPoint

⑥地域ブランド
国もブランドになる
国による地域ブランドの保護制度
試験に出るPoint

⑦パーソナルブランド
強いパーソナルブランドとは
パーソナルブランドの要素
企業内でのパーソナルブランドづくり
試験に出るPoint

1-7ブランドの想起
ブランドはどのように想起されるのか
ブランド再認 見て、聞いてわかる
ブランド再生 ニーズから思い起こす
試験に出るPoint
「試験に出るPoint」解答集

Part2 ブランドの重要性

2-1ブランドのメリット
ブランドは取引先や地域社会にもメリットを与える

2-2消費者・顧客から見たブランドの重要性
①探索コストの低減
②価値の獲得
③自己イメージの投影
④リスクの低減
試験に出るPoint

2-3企業から見たブランドの重要性
①競合商品・サービスとの差別化
②価格決定権を得られる
③法的保護を受けられる
④自社内の意思統一と、社員モチベーションの向上
⑤ビジネスパートナーやステークホルダーとの協力
⑥採用活動の効率化
試験に出るPoint
「試験に出るPoint」解答集

Part3ブランディングの基礎知識

3-1ブランディングとは〜ブランディングの定義
ブランド体系図

3-2ブランディングの流れ

①「ブランド・アイデンティティ(BI)」の作成
試験に出るPoint

②刺激の設計
試験に出るPoint

刺激を設計する上で大切な3つのこと
試験に出るPoint

③ブランド・イメージ(心象)
試験に出るPoint

④ブランディング
試験に出るPoint

3-3ブランド・マネージャー
ブランド・マネージャーの定義
企業におけるブランド・マネージャーの役割
内と外のブランディング
試験に出るPoint

3-4エクスターナルブランディング
ブランディングの要となるブランド・マネージャー
試験に出るPoint

3-5インターナルブランディング
試験に出るPoint

3-6ブランド・マネージャーに求められる能力
多彩な能力を求められるブランド戦略
①ブランディングの知識
②マーケティングの知識
③知的財産に関する法律知識
④リーダーシップ
⑤ファシリテーション能力
⑥コミュニケーション能力
⑦プレゼンテーション能力
⑧観察力
⑨分析力
⑩計画力
⑪実行力
試験に出るPoint

3-7企業におけるブランド戦略
企業におけるプランド戦略とは
ブランド戦略ピラミッドを読み解く
ブランド戦略ピラミッドのステージの関係
試験に出るPoint

3-8ブランド・マネージャーがすべきこと
ブランドとの接触の量を増やす
次に「ブランド再生」の率を高める
意図的な設計が大事
試験に出るPoint

試験に出るPoint解答集

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 (著), 田中 洋 (監修)
中央経済社 (2019/9/4)、出典:出版社HP

Part4 ブランド要素とブランド体験

4-1ブランド要素
ブランド要素とは
代表的なブランド要素は9種類
試験に出るPoint

4-2ブランド名
ブランド名の設計方法
ブランド名の事例
試験に出るPoint

4-3ロゴ、マーク
ロゴやマークの設計方法
試験に出るPoint

4-4色
色を共有する方法
色(ブランドカラー)の設計方法
試験に出るPoint

4-5キャラクター
キャラクターの設計方法
試験に出るPoint

4-6パッケージ、空間デザイン
空間デザイン
パッケージ、空間デザインの設計方法
試験に出るPoint

4-7タグライン
タグラインの重要性
タグラインの設計方法
タグラインの事例
試験に出るPoint

4-8ジングル、音楽
聴覚を利用したブランド要素
ジングルの設計方法
ジングル、音楽の事例
試験に出るPoint

4-9ドメイン(URL)
ドメインの種類
ドメインの設計方法
ドメインの活用例
試験に出るPoint

4-10匂い
匂いと製品・サービス
匂いの設計方法
匂いを扱うときの注意点
匂いの活用例
試験に出るPoint

4-11ブランド体験
ブランド体験とは
ブランド体験は時間軸に沿って
顧客は時間とともにあらゆる体験をする
試験に出るPoint

①Before~ブランドを体験する前
試験に出るPoint

②Now1~ブランド体験中(購入検討~購入)
試験に出るPoint

③Now2~ブランド体験中(使用中)
試験に出るPoint

④After~ブランド体験後の評価
試験に出るPoint

⑤Repeat~ブランド再検討(再体験)
試験に出るPoint

4-12ブランド構築の一貫性
ブランド要素・ブランド体験の役割
刺激の設計におけるブランド・マネージャーの役割
記憶の集積と、連想の連結
試験に出るPoint

「試験に出るPoint」解答集

Part5 マーケティングの基礎知識

5-1マーケティングとは
マーケティングの定義
マーケティングのあり方
セリングとは

セリングとマーケティングの違い
試験に出るPoint

マーケティングの出発点
求められる「マーケティング的発想」
試験に出るPoint

マーケティングとブランディングの違い
試験に出るPoint

5-2価値の交換
現代における「交換」
価値は商品だけではない
情緒的価値も交換される
試験に出るPoint

5-3マーケティングの目的
顧客生涯価値
顧客生涯価値を上げる
顧客数を増やす
試験に出るPoint

5-4消費者・顧客の成長プロセス
マインドシェアとは
アンバサダー
段階ごとのマーケティング施策
試験に出るPoint

「試験に出るPoint」解答集

Part6 ブランディングの手法

6-1ブランド構築の8ステップ
フレームワークとは
ブランド構築の8ステップ
ブランド構築ステップ
試験に出るPoint

6-2STEP1環境分析による市場機会の発見
環境分析の目的
環境分析のツール
マクロ環境とミクロ環境

異なる視点の意味
試験に出るPoint

フレームワークPEST分析
試験に出るPoint

フレームワーク3C分析
試験に出るPoint

さまざまなマーケット調査の手法
試験に出るPoint

フレームワークSWOT分析
フレームワーククロスSWOT分析
試験に出るPoint

6-3STEP2市場細分化(セグメンテーション)
市場とは
市場を細分化する目的
試験に出るPoint

セグメントとは
セグメンテーション
試験に出るPoint

6-4STEP3見込み客の選定(ターゲティング)
ターゲットと「見込み客」
試験に出るPoint

ターゲット属性リスト
ペルソナ
ペルソナを作る上での注意点
ペルソナの例
試験に出るPoint

連想マップ
連想マップの目的
試験に出るPoint

6-5STEP4独自性の発見(ポジショニング)
ポジショニングマップ作成の目的
ケーキショップのポジショニングマップ例
ペルソナの心の中の位置づけ
試験に出るPoint

STPマーケティング
試験に出るPoint

6-6STEP5ブランド・アイデンティティー
ブランド・アイデンティティ(BI)を作成する目的
ブランド・アイデンティティ(BI)の例
試験に出るPoint

ブランド・プロミス
ブランド・プロミスとは
ブランド・プロミスを破るとどうなるのか
試験に出るPoint

6-7STEP6具体化
「4P/4Cマーケティンク・ミックス」とは
「4P/4Cマーケティング・ミックス」の項目
試験に出るPoint

6-8STEP7刺激の設計
「ブランド要素」の作成
「ブランド体験」の作成
試験に出るPoint

推奨規定/禁止規定
「推奨規定/禁止規定」を定める目的
試験に出るPoint

6-9STEP881WIZE
ブランディング数値目標
試験に出るPoint

6-10ブランド・ステートメントの作成
「ブランド・ステートメント」作成の目的
試験に出るPoint

「ブランド・ステートメント」の例
ブランド・ステートメント」の構成
「ブランド・ステートメント」の形状
「ブランド・ステートメント」の保管方法
「ブランド・ステートメント」の項目
試験に出るPoint

試験に出るPoint解答集

模擬テスト
問題
解答

ケーススタディ&インタビュー

ケーススタディ:ワークスタイルを売る
売り方を訪問営業型から来社体験型に転換
株式会社 WORK SMILE LABO

インタビュー:「超熟」ブランドの誕生・育成から「社会的価値」の創造へ
敷島製パン株式会社

インタビュー:会社のブランディング活動を通じて、社員が日々成長する
スズキ株式会社

インタビュー:普段の食卓においしいカニ料理を。震災の復興とともに立ち上がった気仙沼生まれの「かに物語」
株式会社カネダイ

インタビュー:「未来のあたりまえをつくる。」に込められた社会課題解決への思い
大日本印刷株式会社

索引
参考文献、資料

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会について
ブランド・マネージャー認定協会とは
協会役員・組織構成
協会の沿革
協会ロゴの由来
ブランドにおけるロゴの役割

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 (著), 田中 洋 (監修)
中央経済社 (2019/9/4)、出典:出版社HP

目次 – 社員をホンキにさせるブランド構築法 (DO BOOKS)

はじめに

「ブランディング」という言葉は、現在ではよく使われるようになりました。ブランド構築、ブランド戦略についてもいろいろな本が出版されています。

私がブランド戦略を企業の付加価値として非常に大事だと思いはじめたのは、1990年代の中頃のことです。当時、一般的には、ブランドは中小企業には手の届かないものと考えられていましたが、私はそんなことはないのではないかと感覚的に感じていました。ブランドに関するいろいろな本を読み、ブランディングに関する講座などにも参加してみましたが、そのほとんどが大企業のブランド・マネージャーによる成功事例の講義でした。

なるほどと思う反面、はたしてそれを自分にどう応用していいかがわからなかったのです。後になって気づいたことですが、それはたぶん体系化されていなかったことが要因だったのでしょう。まして、再現性があるものかどうかも疑わしく思っていました。それから10年間、ブランディングの方法論を模索した結果、ブランド構築を伝える組織を自分の手で立ち上げてみようと思い立ちました。

ブランド・マネージャーやブランド構築のプロフェッショナルを養成する専門機関を立ち上げようと考えたのです。養成機関の設立に先立ち、そもそもブランディングに対して、中小企業のニーズはあるのかどうかを探るため、ブランドに関わるセミナーを毎月のように行ないました。

結果、私が予想した以上に受講を希望する人は多く、ブランディングの必要性を日に日に実感するようになりました。そこで、標準化したフレームワークを作るべく、中央大学大学院戦略経営研究科田中洋教授をはじめとする学識者、元・株式会社日本ブランド戦略研究所代表取締役の榛沢明浩氏をはじめとする研究者、株式会社JOYWOW取締役会長阪本啓一氏、外資系広告代理店の取締役を歴任された小池玲子氏、ブランドコンサルタント水野与志朗氏などの実務家の協力を仰ぎながら、2008年初頭に再現性のあるカリキュラムを作成し、同時に、ブランド・マネージャーとそのトレーナーの育成システムを作り上げたのです。その組織が般財団法人ブランド・マネージャー認定協会となります。

ブランドの種類というのは、プロダクト(製品)、事業、企業、地域、組織、店舗、パーソナル(人)などいくつもありますが、自分たちでブランドを築くフレームさえあれば、会社の規模に関係なく、どんな業種にもブランディングは可能です。これまで、ブランディングはコンサルタントや広告代理店などが外部で築いたものを導入することが多かったのですが、中小企業を中心に、自社内で自社のスタッフと一緒になって築くケースが少しずつですが増えてきています。結果として、それがうまくいっている会社は社員がいきいきと働いていますし、社員自身が経営に参画しているという意識が高くなっているようです。これは強い組織を築く上で大きな意味があると断言できます。

私たちは、このブランディングをチームで行ない、これを企業全体に浸透させていくことを「チームブランディング」と呼んでいます。チームブランディングでは、スタッフに答えを与えるのではなく、グループワークを通して自分たちの頭で考え、意見を交換することで、「自社の価値観」や「他者(顧客・スタッフ)の価値観」を深く理解し、「自らの価値観」との共通点を発見することを主眼としています。それが「自分ごと」として、主体的にブランド・アイデンティティに即した行動ができる人材の育成、チームの育成につながるのですが、本書で紹介したいのは、まさに組織、会社、店舗の「チームブランディング」です。

私はチームで築き上げる組織のブランディングにこそ意味があり、会社を強くするものであると信じています。実際にそのような会社や店を見てきたからこそ実感できるのです。本書では、そうした多くの人が関与するチームブランディングとはどういうもので、どうすればそれが構築でき、どんな成果を獲得できるのかを、実際の事例を絡めながら解説しています。本書が中小企業の組織や商品の価値を高める活動のお役に立てれば幸いです。

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 代表理事
岩本俊幸

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 (著)
同文舘出版 (2015/2/4)、出典:出版社HP

推薦文

かつて、主に大企業のためのものであったブランド論は研究が進み、現在では中小企業にも浸透しつつある。しかし、実際にブランド論を経営に活用できている中小企業はまだまだ少ないというのが実情であろう。

もともと、多くの日本企業はブランディングに熱心に取り組んできた。それは、一大ブームともなったCIの導入例を見ても明らかである。一方で、ブランディングを組織や商品の価値を向上させるためだけではなく、組織のカルチャーづくりにまで高めることができた例は非常に少ない。大企業の生産現場では小集団活動が活発に行なわれ一定の成果を上げているが、ホワイトカラーにおける成功例はほとんどないと言っていいだろう。

ブランディングを学んでも組織づくりに応用できないのは、そのためのメソッドがほとんどなかったためである。組織づくりは経営の要諦であり、経営者、とくに中小企業の経営者は人材の確保に苦心している。流動的な人の心をつなぎとめるにはどうすればよいか。その一つの解答が、本書で紹介されている『チームブランディング』である。

『チームブランディング』の優れたところは、グループワーク、セッションワークショップ等の手法を用いて、ブランド論の考え方を職場で実践できるメソッドとして成立させた点だ。メーカー、病院、美容室など、本書で初へ、本書で紹介されているさまざまな業種における事例を見ればわかる通り、そのメソッドには汎用性がある。

『チームブランディング』の考え方と実践方法を学ぶことで、組織や商品の価値の向上と、チームづくりや従業員のモチベーションの向上を同時に行なうことができる。本書は、中小企業の経営者はもちろん、かつてブランディングを取り入れながら組織のカルチャーの変革にまで至らなかった大企業の担当者にもお薦めできる内容だ。本書には、人の心をつなぎとめる“仲間がいる環境”を作りながら、組織や商品の価値を高め、ビジネスに結び付けるためのヒントが多く含まれている。ブランド論を実務に応用するための書として、一読することを薦めたい。

2014年12月1日
中央大学ビジネススクール教授
田中洋

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 (著)
同文舘出版 (2015/2/4)、出典:出版社HP

目次

■はじめに
■推薦文

Part1ブランドの目的と定義を知る
■企業の経営にとって本当に必要なことは何だろう?
■ブランドの重要性
■ブランド構築の目的とは何だろう?
■ブランドの役割について考えよう
■ブランドを定義すると?
■ブランドを想起するプロセスって?~再認と再生〜
■ブランド・アイデンティティとは何だろう?
■マーケティングの定義と目的を知ろう
■消費者・顧客との関係構築について考えよう

Part2チームブランディングとは何だろう?
■チームブランディング実施前に知っておくべきこと
■チームブランディングに関わる社員とは?
■なぜ、今チームブランディングなのか?
■チームブランディング実施のポイント

Part3チームブランディングのステップ
■チームブランディングを構築するには手順がある
STEP1PEST分析と3C分析~市場機会を発見しよう
STEP2セグメンテーション〜細分化はどう進めるのか?
STEP3ターゲティング~見込み客をどう選定するか
STEP4ポジショニング〜独自の立ち位置を見つけよう
STEP5ブランド・アイデンティティ〜どんな旗を立てるのか
STEP64P/4Cマーケティングミックスブランドを具体化する
STEP7ブランド要素・ブランド体験~ブランドとの出会いを決める
■推奨規定・禁止規定~やるべきこと・ダメなこと
STEP8マーケティングの目標~目標を数値化してみよう
■8つのステップでブランド・ステートメントを作ってみる

Case1BtoC新規オープン美容室りんごの木セントラル(長野県長野市)

Part4チームブランディングを実践で学ぼう
■チームでブランド構築を実践してみよう
Case1BtoC新規オープン美容室りんごの木セントラル(長野県長野市)
新規店舗オープンに向けたチームブランディング
Case2BtoCリニューアル上諏訪温泉しんゆ(長野県諏訪市)
温泉旅館のチームブランディング
Case3BtoCリニューアル桂川レディースクリニック(滋賀県大津市)
医療機関のチームブランディング
Case4BtoBリニューアルエヌケイエス株式会社(愛知県名古屋市)
計測器の校正企業のチームブランディング
Case5BtoCリニューアル株式会社王宮道頓堀ホテル(大阪府大阪市)
ホテル・宴会場のチームブランディング
Case6BtoCリニューアル株式会社Dreams(大阪府大阪市)
小売店のチームブランディング

■参考文献、資料
■執筆・編集協力者

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 (著)
同文舘出版 (2015/2/4)、出典:出版社HP