技術士試験 上下水道部門のおすすめ参考書・テキスト(独学勉強法/対策)




技術士試験 上下水道部門の公式テキスト

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技術士公式HP

2020年度 技術士試験[上下水道部門]傾向と対策

まえがき

我が国の技術への信頼性が揺らいでいる。

自動車の燃費データ偽装及び無資格者検査、製鋼における品質不足、鉄道車両の部材断面不足、基礎杭施工の杭長不足、制震・免震ダンパーの性能不足など企業の社会的責任を問われるような事件が頻発した。

しかも、これらが明るみに出てきたのは、大部分が内部通報、すなわち、技術者や社員からの良心に基づく連絡であった。「公衆の安全、健康、福利及び環境の保全」は、技術者にとって、最も基本的かつ優先すべき倫理観である。

技術士は、三大義務と二大責務を負っているプロの技術者集団である。三大義務とは、信用失墜行為の禁止、秘密保持義務、名称表示義務であり、二大責務は、公益確保の責務、資質向上の責務である。技術士は、関与する業務が社会や環境に及ぼす影響を予測評価する努力を怠らず、公衆の安全、健康、福祉を損なう、又は環境を破壊する可能性がある場合には、自己の良心と信念に従って行動すべきである。

技術立国を称する我が国の将来を担うべく、技術士を目指す技術者たちのより一層の活躍を期待するものである。

公共事業においては、技術士資格は以下のように位置付けられている。

国土交通省:特定建設業の営業所専任技術者又は監理技術者
建設部門、上下水道部門、衛生工学部門、機械部門、電気電子部門、農業部門(農業土木)、森林部門(林業・森林土木)、水産部門(水産土木)、前記のものを選択科目とする総合技術監理部門の第二次試験合格者

国土交通省:一般建設業の営業所専任技術者又は主任技術者
建設部門、上下水道部門、衛生工学部門、機械部門、電気電子部門、農業部門(農業土木)、森林部門(林業・森林土木)、水産部門(水産土木)、前記のものを選択科目とする総合技術監理部門の第二次試験合格者

国土交通省:公共下水道又は流域下水道の設計又は工事の監督管理を行う者
上下水道部門第二次試驗合格者国土交通省・環境省:公共下水道又は流域下水道の維持管理を行う者技術士上下水道部門(下水道)、技術士衛生工学部門(水質管理、廃棄物管理(汚物処理を含む))の第二次試験合格者

国土交通省:建設コンサルタントとして国土交通省に部門登録をする専任技術管理者
建設部門、上下水道部門(上水道及び工業用水道、下水道)、衛生工学部門(廃棄物管理)、農業部門(農業土木)、森林部門(森林土木)、水産部門(水産土木)、応用理学部門(地質)、機械部門、電気電子部門、前記のものを選択科目とする総合技術監理部門の技術士

国土交通省他:建設コンサルタント委託業務等の管理技術者と照査技術者
建設コンサルタントとして国土交通省に部門登録をする場合の車と共通で、法による登録を受けている者

国土交通省:地質調査業者として国土交通省に登録する場合の技術管理者
建設部門(土質及び基礎)、応用理学部門(地質)、前記のものを選択科目とする総合技術監理部門の技術士

国土交通省:都市計画における開発許可制度にもとづく開発許可申請の設計者の資格
建設部門、上下水道部門、衛生工学部門第二次試験合格者で宅地開発に関する技術に関して二年以上の実務経験者

国土交通省:宅地造成工事の技術的規準(擁壁、排水施設)の設計者
建設部門第二次試驗合格者

さらに、国土交通省では委託業務の発注方式で、技術提案(プロポーザル)方式が増加してきており、委託業務全体に占める割合は70~80%になってきた。このプロポーザル方式では、管理技術者・照査技術者・担当技術者が所有すべき資格として、技術士資格が挙げられており、それ以外の資格に比べて2倍程度の得点が与えられ、有利に評価されている。

この傾向は年々顕著になってきており、標準型プロポーザル方式のほか、簡易公募型プロポーザル方式、課題集中型簡易公募型プロポーザル方式など、多岐にわたる方式が試行され実際に運用されてきている。これらの多様なプロポーザル方式に対応していくためには、技術者が技術士を保有していることが必須の要件であり、その保有者数が多いほど委託業務の特定に有利になることは明らかである。

本書は、多くの技術者が技術士資格を取得するための参考図書としてまとめたものである。執筆にあたっては、地方公共団体、社団法人、コンサルタント、道路会社、鉄道会社、水処理会社、メーカー、技術士事務所などで活躍中の経験豊富な技1関わった。読者が技術士試験に合格され、更なる活躍をされんことを期待する。

本書の企画・出版は、鹿島出版会のご協力で実施に至り、特に、同社の橋口当には大変お世話になった。深く感謝の意を表す次第である。本書の執筆と対術士のインフォーマルな集まりである「CEネットワーク」により行われた。

2020年2月

CEネットワーク (編集)
鹿島出版会 (2020/2/27)、出典:出版社HP

目次

まえがき
本書の構成と利用方法

1.技術士第二次試験制度について
[平成31(2019)年度技術士試験の概要について] [今後の技術士試験の在り方について]

2.本書の利用方法
必須科目
選択科目

3.令和2年度の出題予想
必須科目
選択科目:上水道及び工業用水道
選択科目:下水道

4.実務経験証明書
5.口頭試験

第二次試験(必須科目)記述式試験の対策
1.上下水道全般[キーワード体系表] 地球規模
国内規模
事業規模

[出題問題及び予想問題] 設問-1事業継続・早期復旧
設問-2地球温暖化
設問-3大規模災害対策(地震)
設問-4大規模災害対策(豪雨)
設問-5計画的・効率的維持管理(アセットマネジメント)
設問-6ICT活用
設問-7広域化・共同化
設問-8上下水道事業に共通する課題とPPP/PFI事業

第二次試験(選択科目)記述式試験の対策
2.上水道及び工業用水道[出題問題・情報源・出題予想] [キーワード体系表] 水道施設計画
凝集・沈殿
ろ過・膜ろ過
高度処理
消毒技術
配水池
管路
地下水
水質

[専門知識を問う問題] 設問-1地下水利用における水質障害・汚染の種類と対策
設問-2凝集沈殿池の処理の仕組みと運転における留意点
設問-3配水管における残留塩素濃度の変化と対策
設問-4配水池の役割と設計時の留意点
設問-5水道施設におけるクリプトスポリジウム等対策
設問-6老朽化した水道管路施設の更新計画
設問-7漏水防止対策
設問-8浄水処理使用される凝集剤 [応用能力を問う問題] 設問-1管路診断の業務手順と留意点
設問-2浄水場におけるスラッジの脱水効率の改善
設問-3送・配水管の破裂や漏水事故の原因と対策
設問-4凝集剤としてポリシリカ鉄の導入
設問-5配水管路ブロック化の利点と留意事項
設問-6水道施設の省エネルギー対策
設問-7貯水池の富栄養化対策 [問題解決能力及び課題遂行能力を問う問題] 問題-1安全・快適な水道水を供給するための課題
設問-2水道施設の再構築計画を立案するための課題
設問-3水道事業の広域化に関する課題と技術的提案
設問-4水需要量の減少時代における水道事業の課題

3.下水道[出題問題・情報源・出題予想] [キーワード体系表] 下水道計画
管きょ計画
雨水対策
管きょ工事
処理場・ポンプ場計画
水処理方式
汚泥処理方式
管きょの維持管理
処理場の維持管理
資源利用

[専門知識を問う問題] 設問-1下水の排除方式(分流式・合流式)の特徴
設問-2管渠更生に用いられる自立管・複合管の特徴と適用工法
設問-3下水処理における硝化反応の概要と特徴
設問-4汚泥濃縮方法(機械濃縮と重力濃縮)の概要と特徴
設問-5下水道BCPの目的及び計画策定における留意点
設問-6下水道管路施設の耐震工法の概要と特徴
設問-7水質指標のBODの意味と特徴及び測定方法
設問-8嫌気性汚泥消化の原理とエネルギー利用面での留意点 [応用能力を問う問題] 設問-1浸水対策整備のための雨水管理総合計画策定
設問-2標準活性汚泥法へのし尿・浄化槽汚泥受け入れ検討
設問-3水処理・汚泥処理施設の更新における新技術の導入
設問-4下水処理場におけるバイオマスの利活用
設問-5官民連携(PPP/PFI手法)の種類と効果及び導入手順
設問-6下水道未普及解消のためのコストキャップ型下水道
設問-7水位周知下水道の検討手順及び留意事項
設問-8下水処理場のエネルギー最適化の検討 [問題解決能力及び課題遂行能力を問う問題] 設問-1既存施設を活用した高度処理の導入計画策定
設問-2計画的・効果的な管きょの老朽化対策
設問-3下水汚泥の広域利活用の課題と解決策
設問-4雨水管理総合計画策定と浸水対策の立案

最後に

CEネットワーク (編集)
鹿島出版会 (2020/2/27)、出典:出版社HP

本書の構成と利用方法

1.技術士第二次試験制度について
上下水道部門ほか、総合技術監理部門以外の全ての部門について、令和元年度から試験制度が大幅に改正された。詳細が、日本技術士会ホームページに掲載されているので、原文を以下に引用する。「平成31年度技術士試験の概要について」と、「今後の技術士試験の在り方について(平成28年12月22日科学技術・学術審議会技術士分科会)」であり、後者の考え方を踏まえて前者の制度改正に至っている。

「平成31年度技術士試験の概要について」には、以下に引用した以外に、各部門別の選択科目の編成の変更が一覧表で示されている。上下水道部門では、従来、部門内の選択科目が、上水道及び工業用水道、下水道、水道環境の3科目となっていたが、水道環境が廃止された。以下では、一覧表は割愛している。

「今後の技術士試験の在り方について」には、現状認識、第一次試験、技術部門・選択科目、総合技術監理部門、CPD、普及拡大・活用促進等に関しても述べられているが、以下の引用では割愛している。

改正の要点は、以下のとおりである。
・必須科目(上下水道一般)が、択一式から記述式に変更
・選択科目の「問題解決能力を問う問題」が「問題解決能力・課題遂行能力を問う問題」に変更
・必須科目、選択科目における、概念、出題内容、評価項目が明確化

・評価項目には、技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)が明確化
専門的学識、問題解決、マネジメント、評価、コミュニケーション、リーダーシップ、技術者倫理、継続研さん

・解答の文字数、試験時間、配点の変更
必須科目:40点(2時間、600字3枚)
選択科目:60点(3時間30分、600字6枚)

2.本書の利用方法
必須科目
必須科目は、100点中40点の配点であり、準備にまず取り組みたい科目である。令和元年度から、従来の択一式から記述式に改正された。「技術部門」全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力を問う問題である。本書では、令和元年度の出題と、上下水道を取り巻く今日的状況を踏まえて予想テーマを選択し、作問して解答を掲載している。

論文としての解答例から体系表を作成し、明記している参考文献等から有効な情報を追記すると、読者独自の体系表が作成できる。体系表は、全体像を階層的に把握することが可能で、上位下位関係、原因と結果の関係、トレードオフ関係等を表現できる。その体系表をブラッシュアップすると、解答例の論文の暗記に止まらず、他の読者と差別化した独自の解答を作成でき、高得点に結びつく。

選択科目
配点は、「問題解決能力及び課題遂行能力」を問う問題が30点、「専門知識及び応用能力」を問う問題が30点である。「専門知識及び応用能力」では、「専門知識」が10点、「応用能力」が20点と思われる。

したがって、まず準備に取り組むのは、30点の「問題解決能力及び課題遂行能力」とすることが望ましい。それは、求められる資質能力(コンピテンシー)が、必須科目と技術者倫理を除いて一致している点もある。「出題問題・情報源」一覧表には、平成27、28、29、30、令和元年度の出題を、情報源である関係省庁発刊の報告書等と対比してまとめている。

受験者が入手可能な情報から出題されていることが理解できる。日常業務では読まない中央省庁等からの報告書も、受験勉強を機会に気を付けて読むと、考え方に幅と奥行きが生まれる。技術士として必要な心構えであり、合格後も是非続けることを勧める。

発刊年度から年数が経過している報告書からも出題されているが、最近発刊された報告書で未出題のものは特に要注意である。「専門知識」を問う問題では、改定されたばかりの設計指針からの出題のほか、過去の出題も確認する必要がある。「専門知識」を問う問題については、令和元年度出題と予想問題について解答例を記載した。

600字1枚で解答する問題であるが、4題中から1題選択して解答する必要があり、本書の掲載例のほか、出題予想をして10題程度は用意しておく必要がある。上工水、下水道別に後で詳述する。「応用能力」を問う問題についても、令和元年度出題と予想問題について解答例を記載した。本書の解答例を参考に、水道分野、下水道分野で最近取り組まれているテーマについて解答例を4題程度は用意しておく必要がある。

600字2枚で解答する明題であるが、2題中から1題選択して解答する必要があり、選択幅が狭い。2」令和元年度の出題では、(1)調査・検討すべき事項と内容、(2)業務遂行手順・留音占・工夫占、(3)関係者との調整方策、の記述が求られている。この設問は、来年度以降でも同様と考えられる。該当業務の実務経験がないと記述が困難である。上下水、下水道別に後で詳述する。

「問題解決能力及び課題遂行能力」を問う問題についても、令和元年度出題と予想問題について解答例を記載した。本書の解答例を参考に、水道分野、下水道分野で、解決が必要な大きなテーマ、解決策が未確立の大きなテーマ、について解答例を各4題は準備しておく必要がある。600字3枚で解答する問題であるが、2題中から1題選択して解答する必要があり、選択幅が「応用能力」を問う問題と同様に狭い。

そして、令和元年度の出題では、(1)多面的観点からの課題、(2)重要課題1つの複数の解決策、(3)解決策に生じるリスクとその対策、の記述が求められている。この設問は来年度以降でも同様と考えられる。出題予想が重要である。上工水、下水道別に後で詳述する。

「キーワード体系表」は、上工水と下水道では出題傾向に応じて異なるまとめ方となっている。上工水では、9つの技術分野に関する技術士試験に必要な基礎情報をキーワード体系表にしている。これは、キーワードから主な出題元となる水道施設設計指針や水道維持管理指針を検索できるようにするためである。

下水道では主に、過去に出題されたまたは今後出題が予想される問題を10の技術分野に分類して、解答論文を作成する際に使用するキーワードを体系表にしている。これは、下水道の出題が主に、国土交通省から発刊されるマニュアルやガイドライン等に絞られているため、深く狭い情報提供を行おうとしたためである。

下水道のキーワード体系表から解答例を作成(文章化)する例を以下に示すが、解答例(文章)を暗記するのではなく、体系表で記述内容を理解して文章作成の練習を行うことが合格への近道である。

[キーワードを用いて文章作成する例] 下線部がキーワード体系表(p.137)に記載したキーワードである。キーワード体系表で理解しておくと文章化は容易である。問題膜分離活性汚泥法のプロセス構成上及び処理機能上の特徴を説明するとともに、下水道施設に適用する場合の設計上の留意点を述べよ。[H25出題]

解答例
1.プロセス構成上の特徴
最初沈殿池、最終沈殿池、消毒施設は必要ない。反応タンクのMLSS濃度が高いため、余剰汚泥は反応タンクから直接引き抜いて脱水する事が可能であり、この場へ、汚泥濃縮タンクが省略することが出来る。流入水量変動に対応するため、流量調タンクが必要である。膜の保護のため、前処理施設として、微細目スクリーンが必要である。

2.処理機能上の特徴
鳥終沈殿池における固液分離の制約がないため、反応タンク内MLSS濃度を高く保持でき、短時間で処理を行うことができる。処理水中にSSは検出されず、透明度が高い処理水が得られる。SS性BODが含まれないため処理水BOD濃度も低い。処理水中に大腸菌群はほとんど含まれない。SRTが長いため硝化反応が起こりやすい。

3.設計上の留意点
1ろ過膜:精密ろ過膜の透過流束は水温が低下すると小さくなるため、冬季に流入水温が相当低下する事が予想された場合には、設計透過流束に余裕を見込む。
2反応タンク:無酸素タンクと好気タンク間の開口は、酸素持ち込みを防止するために必要最小限にする。外部からの異物混入を防止するために、覆蓋をする。
3前処理施設:生物反応タンク流入前に、1mm目程度の微細目スクリーンを設置する。

4.令和2年度の出題予想
テーマに関する設問は、平成19~24年度においては、課題(影響)と技術的対策であった。今和元年度の試験では、技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)に対応して、設問が具体化された。2題とも同じ設問であり、今後も同、設問になると考えられる。必須科目に関する配点は40点であり、設問も4問に細分化されている。

設問を正しく理解して解答する必要がある。(1)では「上下水道共通の課題」であることが必要である。人口減少・財源不足、施設の老朽化、自然災害の多発など、上下水道に共通する大きな視点でとらえる必要がある。(3)では、「((2)で記述した複数の)解決策に共通して生じる」、そして「リスク」であることが求められている。

解決策1つ毎に異なるリスクではなく、複数の解決策に「共通した」リスクである。総合技術監理の5管理(経済性、人的資源、情報、安全、社会環境)の視点が効果的である。「課題」が経済性に関する内容ならば、安全や社会環境の視点からのリスクを考える等である。上下水道事業者の視点ではなく、住民、防災部局、民間事業者等の視点からリスクを考えるのも有効である。「リスク」とは、現状においては顕在化していない危険因子である。現状において顕在化している危険因子は「リスク」ではなく、「課題」であることを理解して記述する必要がある。

CEネットワーク (編集)
鹿島出版会 (2020/2/27)、出典:出版社HP

技術士第一次試験[上下水道部門]択一式問題集(改訂版)

まえがき

我が国の技術への信頼性が揺らいでいる。自動車の燃費データ偽装及び無資格者検査、製鋼における品質不足、鉄道車両の部材断面不足、基礎杭施工の杭長不足、制震・免震ダンパーの性能不足など。

しかし、これらが明るみになったのは、大部分が内部通報、すなわち、技術者や社員からの良心に基づく連絡である。「公衆の安全、健康、福利及び環境の保全」は、技術者にとって、最も基本的かつ優先すべき倫理観である。

技術士は、三大義務と二大責務を負っているプロの技術者集団である。三大義務とは、信用失墜行為の禁止、秘密保持義務、名称表示義務であり、二大責務は、公益確保の責務、資質向上の責務である。

技術士は、関与する業務が社会や環境に及ぼす影響を予測評価する努力を怠らず、公衆の安全、健康、福祉を損なう、又は環境を破壊する可能性がある場合には、自己の良心と信念に従って行動する。技術立国する我が国の将来を担うべく、技術士を目指す技術者たちの活躍を期待する。

公共事業においては、技術士資格は以下のように位置付けられている。

国土交通省:特定建設業の営業所専任技術者又は監理技術者
建設部門、上下水道部門、衛生工学部門、機械部門、電気電子部門、農業部門(農業土木)、森林部門(林業・森林土木)、水産部門(水産土木)、前記のものを選択科目とする総合技術監理部門の第二次試験合格者

国土交通省:一般建設業の営業所専任技術者又は主任技術者
建設部門、上下水道部門、衛生工学部門、機械部門、電気電子部門、農業部門(農業土木)、森林部門(林業・森林土木)、水産部門(水産土木)、前記のものを選択科目とする総合技術監理部門の第二次試験合格者

国土交通省・環境省:公共下水道又は流域下水道の維持管理を行う者
技術士上下水道部門(下水道)、技術士衛生工学部門(水質管理、廃棄物管理(汚物処理を含む))の第二次試験合格者

国土交通省:建設コンサルタントとして国土交通省に部門登録をする専任技術管理者
建設部門、上下水道部門(上水道及び工業用水道、下水道)、衛生工学部門(廃棄物管理)、農業部門(農業土木)、森林部門(森林土木)産土木)、応用理学部門(地質)、機械部門、電気電子部門、前記のものを選択科目とするとする総合技術監理部門の技術士

国土交通省他:建設コンサルタント委託業務等の管理技術者と昭査技術者
建設コンサルタントとして国土交通省に部門登録をする場合の専任技術管理者と共通で、法による登録を受けている者

国土交通省:地質調査業者として国土交通省に登録する場合の技術管理者
建設部門(土質及び基礎)、応用理学部門(地質)、前記のものを選択科目とする総合技術監理部門の技術士

国土交通省:都市計画における開発許可制度にもとづく開発許可申請の設計者の資格
建設部門、上下水道部門、衛生工学部門第二次試験合格者で宅地開発に関する技術に関して二年以上の実務経験者

国土交通省:宅地造成工事の技術的規準(擁壁、排水施設)の設計者
建設部門第二次試験合格者

さらに、国土交通省では委託業務の発注方式で、技術提案(プロポーザル)方式が増加してきており、委託業務全体に占める割合は70~80%になってきた。このプロポーザル方式では、管理技術者・照査技術者・担当技術者が所有すべき資格として、技術士資格が挙げられており、それ以外の資格に比べて2倍程度の得点与えられ、有利に評価されている。

この傾向は年々顕著になってきており、標準型プロボーザル方式のほか、簡易公募型プロポーザル方式、課題集中型簡易公募型プロボーザル方式など、多岐にわたる方式が試行され実際に運用されてきている。多様なプロポーザル方式に対応していくためには、技術者が技術士を保有していることであり、その保有者数が多いほど委託業務の特定に有利になる。

本書は、多くの技術者が技術士資格を取得するための参考図書としてまとめたものである。執筆にあたっては、地方公共団体、社団法人、コンサルタント、鉄道会社、水処理会社、メーカー、技術士事務所などで活躍中の経験豊富な技術士が関わった。読者が技術士試験に合格され、更なる活躍をされんことを期待する。

本書の企画・出版は、鹿島出版会のご協力で実施に至り、特に、同社の橋口聖一氏には大変お世話になった。深く感謝の意を表す次第である。本書の執筆と編集は技術士のインフォーマルな集まりである「CEネットワーク」により行われた。

2019年4月
CEネットワーク

CEネットワーク (編集)
鹿島出版会; 改訂版 (2019/5/21)、出典:出版社HP

第一次試験択一式問題の出題傾向

技術士試験の第一次試験は全て択一式試験である。第一次試験は基礎科目、適性科目、専門科目で構成されており、合否決定基準は、それぞれの科目で50%以上の得点とされている。そして、毎年各科目では、ほぼ1/2が過去問題より出題されている。

本書では、専門科目が上下水道部門の第一次試験の過去問題の解答・解説を平成26~30年度の5年間分について掲載した。過去問題を広範囲に繰り返し解くことで、第一次試験を一度の受験で合格していただきたい。

上下水道部門の第一次試験の出題範囲は、計画から各施設の設計、維持管理まで幅広いものの、過去問と類似の問題が繰り返し出題される傾向がある。また、問題を解くときの参考文献としては、上水道の分野は、公益社団法人日本水道協会発刊の「水道施設設計指針」、下水道の分野は、公益社団法人日本下水道協会発刊の「下水道施設計画・設計指針と解説」であることが多い。まずは、本書で問題を解いて、次に上記の指針などを確認していくことで、理解を深めることをお勧めする。

上述した「水道施設設計指針」、「下水道施設計画・設計指針と解説」からは計79%が出題されている。出題は毎年合計35題であり、このうち、25題を選択して解答し、13題(50%)以上の正答を示す必要がある。出題範囲の概略をつかんでいただいた上で、得意分野を広げていくことで合格を確実なものとしていただきたい。

なお、平成30年度までは、第二次試験の必須科目は択一式試験であった。第二次試験の択一式問題で、上述した「水道施設設計指針」、「下水道施設計画・設計指針と特記」から出題された過去問題は、第一次試験の問題として出題される場合もあり得る。合わせて学習することをお勧めする。

CEネットワーク (編集)
鹿島出版会; 改訂版 (2019/5/21)、出典:出版社HP

目次

まえがき
第一次試験 択一式問題の出題傾向

第一次試験 択一式試験 出題問題と解説
平成30年度
問題1上水道の計画に関する設問
問題2水道施設の改良と更新に関する設問
問題3貯水池における水源保全対策の主な方法に関する設問
問題4水道の沈殿池の沈殿機能に関する設問
問題5上水道の砂ろ過池に使用するろ過砂に関する設問

問題6上水道における凝集剤に関する設問
問題7消毒に関する設問
問題8浄水処理で用いられる膜ろ過に関する設問
問題9管網計算に関する設問
問題10上水道の管路付属設備に関する設問

問題11給水管に関する設問
問題12浄水施設の制御に関する設問
問題13ポンプ系の水撃作用(ウォータハンマ)防止に関する設問
問題14水道施設のコンクリート構造物に関する設問
問題15浄水施設の排水処理に関する政局

問題16水質事故(前駆物質と消毒副生成物)に関する設問
問題17水道の水質やその管理に関する設問
問題18給水栓における水質管理に関する設間
問題19下水道の計画汚水量に関する設問
問題20雨水流出抑制に関する技術

問題21下水道における計画雨水量の算定に関する設問
問題22下水道計画における計画年次と計画区域に関する設問
問題23標準活性汚泥法に関する設問
問題24沈殿池の水面積負荷に関する設問
問題25嫌気無酸素好気法の特徴に関する設問

問題26BOD容積負荷に関する設問.
問題27下水道の標準活性汚泥法における最初沈殿池に関する設問
問題28水理学的滞留時間(HRT)に関する設問
問題29伏越しに関する設問
問題30下水ポンプ場沈砂池の設計に関する設問

問題31下水汚泥の輸送に関する設問
問題32下水汚泥の処理方法に関する設問
問題33下水汚泥の有効利用に関する設問
問題34pHに関する設問
問題35事業場配水中の処理対象物質と主な処理方法に関する設問

平成29年度
問題1リスク管理における施設整備に関する設問
問題2地下水の取水に関する設問
問題3富栄養化した湖沼水の水道水源利用に関する設問
問題4微生物の消毒に関する設問
問題5浄水処理における沈殿池に関する設問

問題6浄水処理の緩速ろ過に関する設問
問題7オゾン処理を用いた高度浄水処理方法に関する設問
問題8精密膜ろ過に関する設問
問題9配水管に関する設問
問題10給水装置に関する設問

問題11上水道のポンプ設備に関する設問
問題12上水道の計装設備に関する設問
問題13上水道における漏水防止対策と具体的な施策に関する設問
問題14マノメータの値に関する設問
問題15水道の防水施設に関する設問

問題16上水道における排水処理に関する設問
問題17水道原水の汚染のおそれがある場合の水質管理に関する
問題18下水道の計画目標年次及び計画区域に関する設問
問題19計画汚濁負荷量及び計画流入水質に関する設問が
問題20排水面積最大計画雨水流出量に関する設問

問題21雨水流出抑制対策に関する設問
問題22活性汚泥法の設計・操作指標に関する設問
問題23固定化担体を用いた下水処理法の特徴に関する設問
問題24窒素除去法における微生物の硝化反応に関する設問
問題25下水処理における返送汚泥の浮遊物質濃度に関する設問

問題26標準活性汚泥法の反応タンクの設計に関する設問
問題27下水道の管路施設における耐震設計に関する設問
問題28下水道管きょの改築に関する設問
問題29下水道のポンプ場に関する設問
問題30下水汚泥処理プロセスと目的に関する設問

問題31下水汚泥の汚泥濃縮に関する設問
問題32下水汚泥の消化方式に関する設問
問題33下水汚泥の緑農地利用に関する設問
問題34下水道における水質試験項目に関する設問
問題35下水道施設の腐食対策に関する設問

平成28年度
問題1水道管路の更新計画に関する設問
問題2水道水源に関する設問
問題3浄水処理に関する設問
問題4凝集処理に関する設問
問題5浄水場の砂ろ過方式に関する設問

問題6水道用沈殿池に関する設問
問題7粉末活性炭による高度浄水処理物質に関する設問
問題8水道配水管に使用する管種に関する設問
問題9給水方式に関する設問
問題10上水道における金属管の腐食に関する設問

問題11水道用バルブの用途と種類に関する設問
問題12配水量分析に関する設問
問題13上水道の緊急遮断設備に関する設問
問題14水路の流量計算に関する設問
問題15浄水場の排水処理施設に関する設問

問題16水道水の水質基準項目に関する設問
問題17クリプトスポリジウムに関する設問
問題18水質に関する設問
問題19下水道の計画汚水量に関する設問
問題20下水道の排除方式に関する設問

問題21下水道施設の改築に関する設問
問題22下水道管きょの排水面積に関する設問
問題23活性汚泥法に関する設問.
問題24標準活性汚泥法における汚泥返送法に関する設問
問題25BOD-SS負荷の値に関する設問

問題26嫌気無酸素好気法に関する設問
問題27下水道管きょにおける流速及びこう配に関する設問
問題28Manning式を用いた流量計算に関する設問.
問題29下水ポンプ場沈砂池の設計に関する設問
問題30下水道のポンプに関する設問

問題31下水汚泥処理方法に関する設問
問題32下水汚泥の重力濃縮タンクの設計に関する設問
問題33下水汚泥の汚泥消化に関する設問.
問題34水質試験項目に関する設問.
問題35下水道施設の脱臭に関する設問

CEネットワーク (編集)
鹿島出版会; 改訂版 (2019/5/21)、出典:出版社HP

平成27年度
問題1水道の歴史に関する設問
問題2上水道の計画に関する設問
問題3上水道における生物障害問題に関する設問
問題4浄水場の沈砂池に関する設問
問題5凝集に関する設問

問題6浄水処理における沈殿池に関する設問
問題7浄水処理の急速ろ過に関する設問
問題8消毒剤に関する設問
問題9紫外線消毒に関する設問
問題10浄水処理における膜ろ過に関する設問

問題11配水池に関する設問
問題12配水管の管径に関する設問
問題13ポンプのキャビテーション対策に関する設問.
問題14開水路に関する設問
問題15浄水施設の排水処理に関する設問

問題16水道水質の農薬に関する設問
問題17水質基準に関する省令等の改正に関する設問
問題18下水道の計画汚水量に関する設問
問題19雨水流出抑制対策に関する設問
問題20下水道の計画汚濁負荷量と計画流入水質に関する設問

問題21下水道における排除方式に関する設問
問題22下水処理法の特徴に関する設問
問題23下水の高度処理物質とプロセスに関する設問
問題24標準活性汚泥法における汚泥容量指標に関する設問
問題25沈殿池の水面積負荷に関する設問

問題26標準活性汚泥法における最終沈殿池に関する設問
問題27嫌気無酸素好気法の設計及び維持管理に関する設問
問題28下水ポンプ場の沈砂池設計に関する設問
問題29雨水管路計画に関する設問
問題30汚泥消化に関する設問

問題31下水汚泥調整に関する設問
問題32下水汚泥の返流水に関する設問
問題33下水道の水質試験項目に関する設問
問題34事業場排水が下水道に与える影響に関する設問
問題35下水道施設における腐食対策に関する設問

平成26年度
問題1水道施設計画に関する設問
問題2上水道の語句についての設問
問題3取水施設に関する設問
問題4浄水処理の凝集に関する設問
問題5沈段に関する設問

問題6急速ろ過池に関する設問.
問題7浄水処理の消毒に関する設問
問題8オゾン処理を用いた高度浄水処理方法に関する設問
問題9膜の適用範囲及び原水中成分のサイズ比較に関する設問
問題10配水池に関する設問

問題11給水管に関する設問
問題12上水道のポンプ設備に関する設問
問題13水面の形状に関する語句についての設問
問題14浄水場の排水処理施設に関する設問
問題15消毒副生成物の水質基準項目に関する設問

問題16消毒副生成物の生成に関する語句についての設問
問題17クリプトスポリジウムに関する設問.
問題18下水道の計画汚濁負荷量及び計画流入水質に関する設問
問題19下水道の計画雨水量の算定に関する設問
問題20雨水流出量算定に用いる流出係数に関する設問

問題21下水道計画の計画年次と計画区域に関する設問
問題22標準活性汚泥法に関する設問
問題23下水処理の省エネルギー対策に関する設問
問題24下水道のポンプ場に関する設問
問題25嫌気無酸素好気法の特徴に関する設問

問題26下水処理水の高度処理方式に関する設問
問題27活性汚泥法の設計・操作指標に関する設問
問題28活性汚泥の浄化作用に関する設問
問題29下水処理場のBOD-SS負荷の値に関する設問
問題30下水汚泥の消化方式に関する設問

問題31下水汚泥の有効利用に関する設問.
問題32計画発生汚泥量の計算に関する設問
問題33CODに関する設問が
問題34下水道の水質試験項目に関する設問
問題35下水道施設の腐食対策に関する設問

最後に

CEネットワーク (編集)
鹿島出版会; 改訂版 (2019/5/21)、出典:出版社HP

技術士第一次試験「上下水道部門」専門科目択一式問題厳選250問<解答と解説> 第3版

はじめに

上下水道部門は、他の部門と異なり、土木、機械、電気、水処理等総合技術を要求される部門であり、大きく分けると上水道と下水道に区分されています。

このため、必要とされる技術にすべて精通している技術者はまれであり、必要とされる技術のうちの一部に精通している方が大部分であると思います。このため、自分の専門以外の技術も理解しなければならないことになります。

本書は、技術士第一次試験の専門科目問題について、第2版(平成18年度から平成28年度まで11年間)のうち、平成18年度を削除し、平成29、30年度、令和元年度を加えて更新したものです。台風による再試験問題については、発刊時期との関係で、残念ながら掲載ができませんでした。

第2版と同様に、平成19年度から令和元年度までの出題された中から、重要と思われる問題を抽出し、問題に対する解説を加えました。問題に対する解答のみならず、関連した内容についても解説を加えており、専門知識を得ることによって、技術士第一次試験に合格することを目的としています。

本書の読者の皆さんは、最終的には技術士第二次試験合格を目指している方が大部分と思われます。基本となる技術の内容を理解することは、技術士第二次試験に対する対策にもなるものです。解説を参考に、内容を理解し、合格するように努力されることを願っています。

令和2年3月
著者一同

松山 正弘 (著), 林 知幸 (著)
日刊工業新聞社; 第3版 (2020/4/17)、出典:出版社HP

目次

はじめに

第1章 技術士とは
第2章 技術士第一次試驗制度OLT
第3章 過去の択一問題の分析
第4章 勉強法について
第5章 問題と解説
1.平成19年度試験問題 解答解説
2.平成20年度試驗問題 解答解説
3.平成21年度試驗問題 解答解説
4.平成22年度試驗問題 解答解説
5.平成23年度試驗問題 解答解説

6.平成24年度試驗問題 解答解説
7.平成25年度試驗問題 解答解説
8.平成26年度試驗問題 解答解説
9.平成27年度試驗問題 解答解説
10.平成28年度試驗問題 解答解説

11.平成29年度試驗問題 解答解説
12.平成30年度試驗問題 解答解説
13.令和元年度試驗問題 解答解説

おわりに

松山 正弘 (著), 林 知幸 (著)
日刊工業新聞社; 第3版 (2020/4/17)、出典:出版社HP

技術士第二次試験「上下水道部門」対策<論文事例>&重要キーワード(第5版)

はじめに

技術士は技術的専門知識と応用能力及び豊富な実務経験に基づいた問題解決能力を備え、しかも、公益を確保するため、技術者倫理を備えた技術者です。技術士第二次試験は、受験者がそのような能力を備えた人であるかを問う国家試験です。

当然、試験問題は多岐にわたり、個々の知識を問うと同時に、設問の中から問題点を見つけ、解決案を考える等、実務経験に基づく応用能力が問われる問題となります。

2019年度から技術士試験の内容が大幅に変わりました。主なものは次のとおりです。

①上下水道部門での選択科目は今まで3科目でしたが、水道環境が上水道及び工業用水道と一緒になり、上水道及び工業用水道と下水道の2科目となりました。

②必須科目は2013年から記述式から択一式になりましたが、2019年度から元に戻り択一式が無くなり記述式となりました。

③2013年から技術的体験論文の提出が無くなりましたが、口頭試験では受験票と一緒に提出した業務内容の詳細の内容が技術的体験論文に代わって、受験者の実務経験と能力を測る手段になり、実務経験証明書の重要性が増しています。そして技術士としての実務能力と適格性を問われます。

本書では2010年度から2019年度の選択科目すべての試験問題を網羅し、過去の出題傾向を分析し、これを基に選択科目の重要キーワードを選び出し、その解説をしております。

また、2019年度の「上下水道及び工業用水道」、「下水道」に関する、必須科目、選択科目の専門、応用能力、課題解決能力の解答例を示しておりますので、ご自分で解答を作る練習の参考としてください。この本のみで上下水道部門の受験者を対象として、技術士第二次試験への対策ができるようにしてあります。受験者の皆さんは、この本を理解し、合格するよう努力されることを願っております。

2020年1月
著者一同

高堂 彰二 (著), 金川 護 (著)
日刊工業新聞社; 第5版 (2020/2/15)、出典:出版社HP

目次

はじめに

第1章 技術士試験について
1.技術士とは
1.1技術士とは
1.2技術士補とは
1.3技術士・技術士補の現況
1.4技術士の役割と職能的位置づけ
1.5技術士の義務と責務
1.6技術士(上下水道部門)の特典と現状
1.7公益社団法人日本技術士会について

2.技術士試験制度について
(1)受験資格
(2)技術部門
(3)上下水道部門の選択科目

3.技術士第二次試験について
(1)試験科目
(2)配点と合格基準

4.受験申込書の書き方
(1)受験申込書とは
(2)受験申込の方法
(3)受験申込書の書き方(その1)
(4)受験申込書の書き方(その2)

5.合格発表と技術士登録手続き
(1)合格発表
(2)技術士登録手続き

第2章 論文作成のポイント
1.技術士試験における論文
(1)論文の特徴
(2)各科目の設問の種類

2.論文作成の上達法
(1)論文の構成は、唐突感なく、ストーリー性をもたせて、
(2)問題文に忠実な答案を作成
(3)人の書いた論文を真似る
(4)技術士に書いた論文をみてもらいアドバイスを受ける
(5)論文の表現法
(6)キーワード学習
(7)試験本番での論文の書き方

3.論文の基本的ルール

4.論文の表記上の原則

5.図形の基本ルール

6.読みやすくするテクニック
(1)項目タイトルにアンダーライン
(2)項目タイトルのつけかた

第3章「必須科目」・「選択科目」の対策
1.過去の問題
(1)2019年度
(2)2018年度
(3)2017年度

2.技術士に求められる資質能力と試験

3.I必須科目
(1)出題内容
(2)問題の分析
(3)解答までの流れ
(4)時間配分
(5)解答までの実際の解き方

4.選択科目
4.1試験の特徴
(1)問題の種類、試験方法、試験時間、配点
(2)選択科目及び選択科目の内容
(3)時間配分

4.2Ⅱ–1専門知識
(1)出題内容
(2)記載内容
(3)条件整理
(4)項目タイトル(論文構成)
(5)解答までの流れ
(6)解答までの実際の解き方
(7)過去問題の分析

4.3Ⅱ–2応用能力
(1)出題内容
(2)条件整理
(3)項目タイトル(論文構成)
(4)解答までの流れ
(5)手順の参考(リスクマネジメントの手順)
(6)解答までの実際の解き方
(7)過去問題の分析

4.4Ⅲ問題解決能力及び課題遂行能力
(1)出題内容
(2)問題の分析
(3)問題文に対する具体的な解答の内容
(4)項目タイトル(論文構成)
(5)解答までの流れ
(6)解答までの実際の解き方
(7)各ビジョンでの課題

5.重要キーワード
5.1上水道及び工業用水道
5.2下水道

第4章 口頭試験対策
1.口頭試験の目的
2.技術士としての実務能力

3.技術士としての適格性
(1)技術者倫理
(2)継続研さん

4.一般的な注意事項
(1)面接試験準備
(2)宿舎の手配
(3)服装について
(4)試験当日

5.重要キーワード
(1)技術者倫理
(2)技術士法

付録
付録1技術士倫理綱領
付録2技術士法
付録3新水道ビジョン
付録4新下水道ビジョン(骨子)
付録5新下水道ビジョンについて(概要)

付録6「耐津波対策を考慮した下水道施設設計の考え方」このポイント
付録7水防法等の一部を改正する法律
付録8持続的な汚水処理システム構築に向けた都道府県構想策定マニュアル
付録9新下水道加速戦略

論文試験重要キーワード索引
口頭試験重要キーワード索引

おわりに

高堂 彰二 (著), 金川 護 (著)
日刊工業新聞社; 第5版 (2020/2/15)、出典:出版社HP