通販エキスパート検定3級公式テキストEx13




はじめに

消費不況が続く中、通信販売業界の市場規模は2017年度も前年比8.8%増7兆5,500億円と拡大しました。

インターネットの躍進などもあって消費者の支持を集め、今後も有望市場として一層の成長が見込まれます。ただ、このような市場の拡大や、消費者保護重視という社会的風潮の変化に伴い、通販事業者は通販実務の基礎から関連法律、コンプライアンスまで、幅広く学ぶ必要性がより高まってきました。

こういった現状を踏まえ、通販に関する専門的知識を総合的・俯瞰的に学んで頂こうと、’10年に業界初の検定試験として入門編の「通販エキスパート検定3級」を実施いたしました。’11年には中級レベルの「通販エキスパート検定2級」も導入し、その後「準1級」「1級」も立ち上げました。さらに「準1級は2019年現在、「カスタマー・セントリシティ」「データドリブン・マーケティンク」としてブラッシュアップし、新規検定科目としてスタートいたしました。

また、このたび、通販市場の変化に伴い、最新の情報に準拠した2019年10月版として本書を発行する運びとなりました。業界の歴史や規模、仕組み、主力企業の事例などが盛り込まれており、本書一冊で基本的な業界知識を蓄えて頂くことができます。

通販業界関係者だけでなく、新規参入を志す方や就職・転職を考えている方、他小売業の方、流通・マーケティングを学んでいる方などが読んでも業務に役立つものとなっています。練習問題や解説も刷新しており、検定試験本番に向けて万全な対策になると思います。

本書や検定試験を通じて育った方々のご活躍が、通信販売業界の向上や発展につながることを念願しております。

通販エキスパート検定委員会

通販エキスパート検定委員会 (著)
出版社: 一般財団法人通販エキスパート協会 (2019/8/20)、出典:出版社HP

目次

はじめに

第1章 通販業界の全体像

1-1 小売業における通販の位置づけ
1-2 通販の分類
1-3 通販市場の拡大
1-4 通販と法規制
1-5 通販マーケティングの特徴
練習問題

第2章 通販の歩み

2-1 通販市場の始まり
2-2 通販市場の発展
2-3 現代通販の特徴(1)~情報ネットワークとロングテールマーケティング
2-4 現代通販の特徴(2)~クロスメディア、クロスチャネル、そしてオムニチャネルへ
2-5 現代通販の特徴(3)~メーカー系通販、D to Cの勃興
練習問題

第3章 通販のビジネスモデル

3-1 通販ビジネスモデルの全体像
3-2 商品開発の基礎知識
3-3 媒体開発、広告制作の基礎知識
3-4 通販を支えるバックヤードの仕組み(1)~受注形態の基礎知識
3-5 通販を支えるバックヤードの仕組み(2)~物流管理の基礎知識
3-6 通販を支えるバックヤードの仕組み(3)~代金回収の基礎知識
3-7 顧客管理の重要性(1)~データベースの構築
3-8 顧客管理の重要性(2)~顧客情報の分析
3-9 顧客管理の重要性(3)~顧客の声に耳を傾ける
練習問題

第4章 これからの通販

4-1 ネット&モバイルの進展(1)~ネット通販の躍進と現状
4-2 ネット&モバイルの進展(2)〜モバイル通販の存在感の拡大
4-3 ネット&モバイルの進展(3)~ネット通販サイトの店舗形態
4-4 ネット&モバイルの進展(4)~ネット通販のマーケティング
4-5 ネット&モバイルの進展(5)~ネット通販の広告
4-6 ネット&モバイルの進展(6)〜ネット通販のウェブサイト構築
4-7 通販の社会的責任を果たす(1)~コンプライアンスとは
4-8 通販の社会的責任を果たす(2)~コンプライアンス担当部署の役割
4-9 通販の社会的責任を果たす(3)~情報公開の重要性
4-10 通販の社会的責任を果たす(4)~顧客への正しい広告表示
4-11 通販の社会的責任を果たす(5)~顧客対応における基本姿勢
4-12 通販の社会的責任を果たす(6)~個人情報保護の取組
4-13 通販の社会的責任を果たす(7)~業界団体JADMAと通販110番の存在
4-14 顧客中心主義(Customer Centricity)(1)~商材ではなく顧客ありき
4-15 顧客中心主義(Customer Centricity)(2)~顧客の多様性の尊重
4-16 通販人材のキャリア開発
練習問題

用語解説
試験概要・奥付

通販エキスパート検定委員会 (著)
出版社: 一般財団法人通販エキスパート協会 (2019/8/20)、出典:出版社HP