徹底攻略UMLモデリング技能認定試験問題集 L2対応




本書は、UMLモデリング技能認定試験(L2)の受験対策用の教材です。株式会社インプレスジャパンは、本書の使用によるUMLモデリング技能認定試験(L2)への合格を一切保証しません。

本書の内容については正確な記述につとめましたが、著者、株式会社インプレスジャパンは本書の内容に基づくいかなる試験の結果にも一切責任を負いません。

OMGはObject Management Groupの登録商標です。
UML、Unified Modeling LanguageはOMG(Object Management Group)の商標です。
Microsoft、Windows、その他本書に記載されているMicrosoft製品は、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。

その他、本文中の製品名およびサービス名は、一般に各開発メーカーおよびサービス提供元の商標または登録商標です。なお、本文中にはTMおよび®は明記していません。

インプレスジャパンの書籍ホームページ
書籍の新刊や正誤表など最新情報を随時更新しております。http://www.impressjapan.jp/

Web徹底攻略
試験や資格の最新情報、模擬試験などが体験できる資格関連書の専用サイトです。
http://shikaku.impress.co.jp/

Copyright © 2008 Socius Japan, Inc. All rights reserved. 本書の内容はすべて、著作権法によって保護されています。著者および発行日を得ず、転載、複写、複製等の利用はできません。

まえがき

UMLの普及は進み、実務でも広く使われるようになってきました。

UMLモデリングの普及が拡大するとともに、UMTPの実施しているUMLモデリング技能認定試験も注目され、受験者も1万5千人を突破しました。

UMTPでは、UMLを使用したモデリング技術のレベルをL1~L4という4段階で規定しており、現在L1~L3の3種類の試験が実施されています。本書はL2試験に対応した問題集です。

L2レベルは、「UMLモデルの読み書きが普通にできる(モデリングリテラシーがある)」レベルを想定しており、これはUMLを使用したプロジェクトのメンバーとして、一部の作業を担当できるレベルです。

L2の試験は選択式ですが、モデルを書けるレベルを想定しているので、解答にとりかかる前に問題記述を読んで、どのようなモデルになるかを大まかに考えておく必要があるでしょう。実際の試験ではモデルの空欄を埋める問題に、ドラッグ&ドロップ形式のユーザーインタフェースを採用しており、あたかもモデリングツールでモデリングをするような操作性で解答ができます。

L2の試験では、「1全般」、「2ビジネスモデリング」、「3要求分析モデリング」、「の構造モデリング」、「5振る舞いモデリング」、「6設計モデリング」、「7フェーズをまたがる問題」の7つのカテゴリから、15問出題されます。いくつかの問題には設問があり、設問の数でいうと22問から24問を85分で解くことになります。

本書の第1章~第7章に、それぞれのカテゴリに対応した問題を掲載しています。また第8章の総仕上げ問題では、実際の試験を想定した問題を掲載しています。この総仕上げ問題で力試しをして本番の試験に臨んでください。本書がUMTP、L2レベルの合格を目指す皆様の一助となれば幸いです。

最後に、本書を出版するにあたり、協力および便宜を図って頂いた社内外の方々にこの場を借りてお礼申し上げます。

2008年11月吉日 竹政昭利

UMLモデリング技能認定試験とは

IMモデリング技能認定試験は、NPO(特定非営利活動法人)のUMTP/Japan(UMLモデリング推進協議会)が主催するUMLのモデリング技能を認定する制度です。

UMTPでは、モデリング技術者のスキルをL1からL4の4つのレベルに分類し、それらのレベルで必要とされる知識体系とスキルセットをまとめています。

各レベルの概要は次表のようになります。

レベル モデリングスキル 説明
L1 簡単なUMLモデルの意味が分かる UMLなどを使ってモデリングを行う最低限の知識を持っている
L2 UMLモデルの読み書きが普通にできる(モデリングリテラシーがある) 開発範囲の一部を担当し、モデリングができる。他者のモデルの意味を理解できる
L3 実務でモデリングが実践できる 拡張性や変更容易性の点で高品質なモデルを定義できる。ビジネスモデリング、分析、アーキテクチャ設計、組み込み開発を行うための専門的な知識を備えている
L4 実践に基づいてモデリングを指導できる L3のスキルを有し、開発プロジェクトでモデリングを一定数あるいは期間実践した経験を持つ

 

それぞれのスキルレベルに対応した試験が実施され、合格者には合格認定が行われます。このとき、上位の認定を受けるためには下位の認定試験に合格していることが前提となります。下位の試験に合格していなくても、上位の試験で受験、合格することは可能です(このときは、下位の試験に合格した時点で認定書が送付されてきます)。

L2試験の概要

試験名 UMLモデリング技能認定試験 Level2試験
(UML Modeling Skill Certification Test Level2)

試験番号 2020-010(ピアソンVUE) / 110-201(プロメトリック)

試験時間 85分

出題数 15問(設問も入れると22~24問)

合格点 正解率65%以上

受験料 15,750円(税込)

※ピアソンVUEとプロメトリックで試験番号が異なりますので、受験申し込み時には注意してください。

株式会社オージス総研 竹政 昭利 (著), ソキウス・ジャパン (編集)
出版社: インプレス (2014/2/6)、出典:出版社HP

受験申し込みから認定まで

●ピアソンVUE
ピアソンVUEのWebサイト、またはピアソンVUEのコールセンターや各テストセンターへの電話によって予約することができます。初めてピアソンVUEを利用する場合は、受験者登録が必要です。
URL …… http://www.pearsonvue.com/japan/IT/umtp_index.html
TEL …….. 0120-355-583 または 0120-355-173
FAX …… 0120-355-163
E-Mail ……. pvjpreg@pearson.com
受付時間・・・土日祝祭日を除く平日、午前9時~午後6時まで

●プロメトリック
プロメトリックのWebサイトまたは予約受付フリーダイヤルを利用して予約することができます。プロメトリックのWebから予約する場合は、あらかじめプロメトリックIDを取得しておく必要があります。

URL ….. http://it.prometric-jp.com/testlist/umtp/index.html
TEL …… 0120-387-737
FAX ….. 03-5541-4691
受付時間・・・土日祝祭日・年末年始休業を除く平日、午前9時~午後6時まで

2.受験
申し込み時に選択した試験会場で受験をします。試験はコンピュータのモニタに表示された問題に対して、マウスを使用して解答します。

3. 合格結果と資格認定
受験後に合否結果や得点を印刷したスコアレポートが渡されます。L2試験に合格すると、後日、認定書が送付されます。

L2試験対策と本書の活用方法

TIMI チデリング技能認定試験 Level2(L2試験)の試験問題には択一躍押し選択のものがありますが、特殊なインタフェースが用いられていることも。式が通常の選択問題に比べてやや複雑であることから、出題形式にあらかじめ慣れておくことも重要な試験対策となります。

本書に掲載している問題は、L2試験で出題される試験問題のイメージにできるだけ近くなるように構成しています。問題を解きながら合格に必要な知識やモデリングスキルを効率的に習得するだけでなく、試験の雰囲気や出題形式に慣れることもできるので本番もまごつくことなく試験に臨むことができるでしょう。

●L2試験の特徴
L2試験には以下のような特徴があります。

1つの問題が複数の設問で構成されている
L2試験には、1つの問題が複数の設問で構成されているものがあります。本書では、1つの問題が2つの設問で構成されているものも多数掲載しています。このような設問を含む問題では、最初の設問で正解を導くことが肝心です。最初の設問で正解を導くことができれば、続く設問もスムースに解答できます。

問題記述とモデルによって構成されている
L2試験では、問題に提示されている問題記述(事例)を読み、モデルの空欄に選択肢をあてはめる問題が出題されます。このような問題では、まず問題記述を読み、どのようなモデルになるのかを考えてから解答にとりかかるとよいでしょう。

なお、UMTP/JapanのWebサイト(http://www.umtp-japan.org/)には、「L2受験対策ガイド」やサンプル問題が掲載されています。受験前にチェックしておきましょう。

次に、本書に掲載している出題形式を紹介しながら、実際の試験で注意すべきポイントについて触れていきます。

選択問題(単一選択/複数選択)

正しいものや誤っているものを選択する問題です。選択肢の文章を読んで正解を選択するものや、提示された問題記述とモデルを見て、それに対する説明として正しいもの/誤っているものを選択するもの、問題記述を読んで、適切なモデルを選択するものなどがあります。

試験では、単一選択はオプションボタンで、複数選択はチェックボックスで表示されます。ただし本書では、単一選択か複数選択なのかも含めて判断する力を養うため、これらを明記していません。

●問題ページ

問題文(本書のすべての出題形式で共通)
正しいものだけでなく、誤っているものを選ぶ問題もあります。

チェックボックス (本書のすべての出題形式で共通)
確実に理解している問題のチェックボックスを塗りつぶしながら問題を解き進めると、2回目からは不確かな問題だけ、効率的に解くことができます。すべてのチェックボックスが塗りつぶされれば合格は目前です。

解答ページ (本書のすべての出題形式で共通)
問題の右下に、解答ページが表示されています。ランダムに問題を解くときも、解答ページ探しに手間取ることはありません。

●解答ページ
A、C、Dのように太字で書かれた選択肢は、正解である根拠を示しています。また、重要語句は太字で示しています。

文章の穴埋め問題

文章の空欄(小文字のアルファベットの部分)に該当する選択肢を埋め込む問題です。

●問題ページ

この例では、文章中の空欄a~ dに該当するものを選択肢A~Dから該当するものを選びます。

●解答ページ

「空欄aの正解は選択肢Bである」という表記です。
解説の該当箇所には正解を示しています。

モデルの穴埋め問題

問題に提示されたモデルの空欄(小文字のアルファベットの部分)に、最も適切な選択肢を埋め込む問題です。たとえば、「空欄aには選択肢Aを選ぶ」といった具合です。実際の試験では、これらの操作はすべてマウスで選択肢をクリックして選択していきます。

●問題ページ

モデルの空欄a~hに選択肢A~Gから該当するものを選びます。

●解答ページ

モデルの穴埋め問題の解説では、正解のモデルを掲載しています。正解のモデルを見な がら解説を読むことで、モデリングに対する知識を深めることができます。

設問形式の問題

設問形式の問題は、「設問1と設問2でモデルを完成させる問題(以下、①)」と「設問1で完成させたモデルに基づいた出題を設問2でする問題(以下、②)」に大きく分かれます。

①では、2つの設問を通して1つあるいは複数のモデルを完成させます。解谷の仕方はモデルの穴埋め問題と同じです。

②では、設問1でまずモデルを完成させ、設問2ではモデルに関する正しい/正しくない説明を選ぶ問題や、追加された仕様をモデルにどのように反映させるかを選ぶ問題、モデルのクラスに該当する属性を選ぶ問題などがあります。

●問題ページ

設問1でモデルを完成し、設問2では完成したモデルに適合する説明を選択肢から選ぶ問題の例です。

●解答ページ

設問ごとに正解と解説を掲載しています。

株式会社オージス総研 竹政 昭利 (著), ソキウス・ジャパン (編集)
出版社: インプレス (2014/2/6)、出典:出版社HP

目次

まえがき
UMLモデリング技能認定試験とは
L2試験の概要
受験申し込みから認定まで
L2試験の受験対策と本書の活用方法

第1章 全般
問題
解答

第2章 ビジネスモデリング
問題
解答

第3章 要求分析モデリング
問題
解答

第4章 構造モデリング
問題
解答

第5章 振る舞いモデリング
問題
解答

第6章 設計モデリング
問題
解答

第7章 フェーズをまたがる問題
問題
解答

第8章 総仕上げ問題
問題
解説

索引

株式会社オージス総研 竹政 昭利 (著), ソキウス・ジャパン (編集)
出版社: インプレス (2014/2/6)、出典:出版社HP