【CD2枚付】TEAP実践問題集(大学入試合格のためのTEAP対策書)




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もくじ

はじめに
本書の構成と使い方

TEAPについて
TEAPの基本情報/問題構成/受験案内/成績表の見方
TEAP受験者のみなさんへ
TEAPで試されるカと,その習得方法をご紹介します。

TEAP見本問題1
Reading
Listening
Writing
Speaking

TEAP見本問題2
Reading
Listening
Writing
Speaking

解答用紙

本書に収録している「TEAP見本問題1」「TEAD見本問題2」「TEAP見本問題1リーディング・リスニング解説」「TEAP見本問題1ライティング・スピーキング解答」は、公益財団法人日本英語検定協会より提供された内容を二次利用しています。

別冊
・TEAP見本問題1解答・解説
・TEAP見本問題2解答・解説
・Reading・Listeningスコア換算
・Writing・Speaking評価基準

TEAP語彙・表現ハンドブック
・TEAP語彙のまとめ
・Writingで使える表現
・Speakingで使える表現
・Speaking試験の流れ
・最終チェックポイント

執筆―入江泉
編集―志賀淳奈
編集協力―日本アイアール株式会社、株式会社交学社,田中晶子
デザイン―林慎一郎(及川真咲デザイン事務所)
イラスト―高泰子
組版―幸和印刷株式会社
録音―有限会社スタジオ・ユニバーサル

本書の構成と使い方

構成
本書は、図のような構成になっています。

使い方
以下が、詳しい内容と使い方です。
本冊・解答用紙

TEAP情報
TEAPに関する基本情報を掲載しています。『TEAP受験者のみなさんへ。』では、各セクションのポイントと学習方法を紹介していますので、ぜひ最初にお読みください。

問題・解答用紙
見本問題が2セット収録されています。すべて本試験によく似たデザインで、スピーキングは実際の試験の手順を再現した内容になっています。
解答用紙も2セット分付いているので、切り離して実際に記入してご利用ください。

別冊・ハンドブック・CD

解答・解説・スコア換算・評価基準
本冊の問題の解答・解説を収録しています。図表を含む問題内容の和訳・スクリプト・解答例を載せています。巻末ではスコア換算表と評価基準が確認できます。

ハンドブック
持ち運びができる、直前の学習などに使えるハンドブックです。
TEAPに出そうなアカデミック英語・キャンパス英語の語句をまとめて収録しています。また、ライティング・スピーキングで使える表現や、スピーキング試験の流れ(イラスト付き)も掲載しています。
CD(表にCD1、裏にCD2が入っています。)
各問題セットのリスニング・スピーキングの音声を、それぞれCD1とCD2に収録しています。Track1のアイコンでCD番号とトラック番号を確認してください。

CD1 見本問題1 CD2 見本問題2
トラック番号 収録内容 トラック番号 収録内容
1 リスニング 試験の説明 1 リスニング試験の説明
2~29 リスニング Part1 2~29 リスニング Part1
30~63 リスニングPart2 30~63 リスニング Part2
64~67 スピーキング問題 64~67 スピーキング問題
68~71 スピーキング対話例・解答例 68~71 スピーキング対話例・解答例

【ご注意】CDのディスクの裏面には、指紋、汚れ、傷などがつかないよう、お取り扱いにはご注意ください。
一部の再生機器(パソコン、ゲーム機など)では再生に不具合が生じることがありますので、ご承知おきください。

TEAPについて

※本書の情報は2018年2月現在のものです。内容は変わることがありますので、詳しくは公益財団法人日本英語検定協会までお問い合わせください。

TEAPとは

TEAP(ティープ)とは,Test of English for Academic Purposesの略で、上智大学と公益財団法人日本英語検定協会が共同で開発した、アカデミックな場面(大学で学習・研究資料や文献を読む、講義を受ける、意見を述べる、文章を書くなど)での英語運用力を測定するテストです。「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能で構成されています。

内容とレベルの目安

TEAPは,日本の高校生を対象とした大学入試レベルを想定して開発されています。学習指導要領において求められる英語力に準拠しており、難易度は英検準2級~準1級程度です。ただし試験で出題される問題の文章や状況は、すべて大学教育(海外留学含む)において遭遇するものを想定しています。

スコアとバンド

TEAPには「合否」がありません。4技能すべてがスコアとバンドでフィードバックされ、バンドにはCEFRを用います。CEFRはCommon European Framework of Reference for Languagesの略で、世界的に使用されている言語能力を示す指標です。B2は英検準1級相当、B1は英検2級相当、A2は英検準2級相当を表します。

フィードバックの詳しい内容については、14ページ~15ページの【成績表の見方】をご唯ださい。

TEAPを受験するメリット

受験者のレベルに適した良質な問題

TEAPは、事前の調査分析に基づいた質の高い問題のみを採用しています。4技能試験でありながら、日本の高校生に適した内容・レベルになるように作成されているので、英語運用能力を正確に測定することが可能です。

アカデミックな英語の習得に最適

TEAPで求められる英語の能力は、すべてアカデミックな場面で実際に必要となるものです。大学進学後に海外留学を視野に入れている受験者はもちろん、大学で学問を継続するすべての受験者にとって、実力を付ける良いプロセスとなります。

充実したフィードバック

TEAPの成績表には、スコアとバンドだけではなく、今後の英語学習につなげるためのフィードバックが記載されています。受験者は、自らの弱点を把握し、どのような学習を継続すればよいかを知ることができます。

年に複数回の受験が可能

TEAPは年に3回実施されるので、スコアアップのための挑戦が複数回できます。一般入試などでは“一発勝負”となる英語試験も、「TEAP利用入試」などにおいては、受験者の納得のいくスコアを大学に提出することができます。

お問い合わせ先

英検サービスセンターTEAP運営事務局

TEL:03-3266-6556平日9:30~17:00(土・日・祝日を除く)

TEAPウェブサイトhttp://www.eiken.or.jp/teap/

問題構成

TEAPはReading、 Listening、 Writing、 Speakingの4つのセクションに分かれています。

Reading
試験時間:70分問題数:60問形式:マークシート

Part1(20問)語彙・語法
アカデミックな内容の短文の空所に入る適切な語(句)を選びます。

Part2A(5問)図表の読み取り
大学の講義などを想定した図表とそれに関する問いに対して、適切な文を選びます。

Part2B(5問)掲示・Eメールなどの読み取り
大学での掲示やEメールを想定した英文とそれに関する問いに対して、適切な文や語句を選びます。

Part2C(10問)短い英文の読み取り
アカデミックな内容の短い英文とそれに関する問いに対して、適切な文や語句を選びます。

Part3A(8問)長い英文の読み取り
アカデミックな内容の長い英文の空所に入る適切な語(句)を選びます。

Part3B(12問)長い英文の読み取り(図表も含む)
アカデミックな内容の長い英文とそれに関する複数の問いに対して、適切な文や語句を選びます。

Listeningリスニング
試験時間:約50分問題数:50問形式:マークシート

Part1A(10問)短い会話の聞き取り
大学生活を想定した短い会話と問いを聞き、それに対して適切な文を選びます。

Part1B(10問)短い英文の聞き取り
大学の講義などを想定した短い英文と問いを聞き、それに対して適切な文を選びます。

Part10(5問)短い英文の聞き取り
大学の講義などを想定した短い英文を聞き、その内容に適した図表を選びます。

Part2A(9問)長い会話の聞き取り
大学生活を想定した長い会話と複数の問いを聞き、それらに対して適切な文を選びます。

Part2B(16問)長い英文の聞き取り(図表も含む)
大学の講義などを想定した長い英文と複数の問いを聞き、それらに対して適切な文を選びます。

Writingライティング
試験時間:70分問題数:2問形式:記述

Task A(1問)課題文の要約
評論文を読み、その内容を70語程度で要約した文章を書きます。

Task B(1問)エッセイ
2種類の図表と2つの英文を読み、それらの論点と自分の意見を200語程度でまとめたエッセイを書きます。

Speakingスピーキング
試験時間:約10分問題数:4問形式:面接

Part1(1問)受験者に関する質問
Examinerから受験者自身についていくつか質問されます。

Part2(1問)受験者がExaminerにインタビュー
「○○(学校の先生など)にインタビューをする」という設定で、受験者がトピックカードの内容に沿ってExaminerに質問します。受験者は30秒でインタビューの準備をします。

Part3(1問)1つのテーマに沿ったスピーチ
トピックカードの内容について、自分の意見を約1分間述べます。受験者は30秒でスピーチの準備をします。

Part4(1問)Q&A
Examinerからさまざまな話題についていくつか質問されます。

※ReadingとListeningは同時受験です。
※Listeningの音声はすべて1回しか放送されません。
※Speakingでは、試験内容は録音され採点に利用されます。
※試験の指示文・指示音声はすべて英語です。

受験案内

【試験日程】
試験は年に3回実施されます。

試験日 申込期間
第1回 7月 5月〜6月
第2回 9〜10月 7月〜9月
第3回 11〜12月 9月〜11月

【受験パターンと受験料】
受験のパターンは2つあり、それぞれの受験料は以下の通りです。

技能 受験料(税込)
2技能パターン Reading Listening 6,000円
4技能パターン Reading・ListeningWriting・Speaking 15,000円

【受験資格】
高校2年生以上であることが求められます。
2015年度TEAP受験の場合:1999年4月1日以前の生まれであること。

【スコアの有効期限】
スコアの取得後から2年度の間有効です。
2015年度TEAP受験の場合:2017年度入試まで利用可能。

【申し込みからスコア利用までの流れ】
試験のお申し込みはインターネットからのみです。下のチャートで、申し込みからスコアの利用までの流れを確認してください。

TEAPIDの登録
TEAPウェブサイト(http://www.eiken.or.jp/teap/)のお申し込みページより、TEAPIDの登録をします。

受験内容の選択
受験日・受験地域・受験パターンを選択します。その後、受験会場の選択をします。

受験料の支払い
支払い方法(クレジットカードなど)の選択をします。それぞれの方法に従って支払いを済ませると、申し込みが完了します。

受験票の印刷
受験票は送付されないので、受験者自身がTEAPウェブサイトより印刷をします。

試験当日
受験票・身分証明書・筆記用具などを持参し、選択した会場にて受験をします。

受験結果
試験の結果は、まずウェブサイトにて確認が可能になります。その後、紙の成績表が約1カ月間以内に送付されます。

スコア利用
スコアを大学に提出します。

※試験結果のスケジュールは受験時期・受験パターンにより異なりますのでご注意ください。
※結果の提出方法は大学によって異なりますので、詳しくは各大学の入試要項またはウェブサイト等をご覧ください。

成績表の見方

TEAPでは、ウェブサイトでのスコア確認に加えて、紙の成績表が送付されます。以下がその詳しい内容です。スコア換算表と評価基準については、別冊121ページ~127ページでご確認ください。

【表面】

「score」の解説:TEAPで用いられるスコアに関する解説

「CEFR」の解説:TEAPで用いられるCEFRのバンドに関する解説

TEAP Can-doリストの解説:TEAPにおける「Can-doリスト」(受験者の英語力で具合的にどのようなことができるか)の解説

【裏面】

技能別スコア:各技能の結果から算出された20~100のスコア

技能別CEFR:各技能のスコアに基づいたCEFRのレベル

Can-do statements:各技能の結果に基づいた、大学での英語使用場面で具体的にどのようなことができるかの記述

学習アドバイス:各技能においての、能力のレベルとそれに基づいた具体的な学習アドバイス

MTEAP受験者のみなさんへ。
TEAPで試される力とその習得方法をご紹介します。

・TEAPで点数を上げる究極の方法とは?

TEAPは、表面上の試験対策よりも、英語の地力を上げることが大切です。ですから、英語でのコミュニケーション能力を高めることを目標に英語習得に励みましょう。それがTEAPで点数を上げるための最善の準備です。なぜならTEAPは4技能をバランスよく学ぶことを求めている学習指導要領の内容を考慮して作成されているからです。

・試験の概要を知ろう。

しかし、試験のことをまったく研究しなくてもよいというわけではありません。みなさんがいつも通りの力を発揮できるように、TEAPに関する必要十分な知識は身に付けておきましょう。受験者のみなさんは本書にある情報をしっかりと頭に入れておいてください。そうすれば、TEAPを通じてみなさんの学習成果をしっかり示すことができます。

・TEAPが試している英語とは?

アカデミック英語・キャンパス英語が中心です。
TEAPの正式名称はTest of English for Academic Purposesです。これは「学術的目的のための英語テスト」という意味です。「学術的」というのは、「学問で用いられる」という意味です。ですからTEAPでは、学生が大学のキャンパスで遭遇する可能性の高い英語が試されるわけです。

学校での告知、教科書英語、先生との会話などが中心となります。専門的知識を必要とする問題は出題されません。例えば、社会人でなければ精通していないような、金融や法律などの専門的知識に関する英文は原則として使用されません。

・専門的な言葉を知らなくても解ける問題です。
語彙に関しても、大学の授業を理解するのに必要なものに限定されています。例えばtrust fee(信託報酬)、the board of directors(取締役会)など、学生の知識範囲から外れる語彙は原則として出題されません。

しかし、このような専門的な語彙を知らなくても、前後の文脈から推測すれば正答が得られるような場合に関しては、読解問題の一環として出題される場合があります。もちろん、その単語の意味を覚えなければならないというわけではありませんので、安心してください。

・特別な文法学習は要りません。
TEAPでは、文法の知識を直接試す問題はほとんど出題されません。ただし、基本的な英文法は4技能の基礎となりますから、よく勉強してください。つまり、文法の勉強は、実用的なものに限定すればよいのです。例えば、日常的によく使用される「原形不定詞」や「仮定法」などはTEAPの出題範囲ですが、使用頻度が低い、疑似関係代名詞のbutなどは原則として使用されません。

・「よく出る」単語はありません。
TEAPで使用される語彙は、およそ英検準1級までの語彙とされています。きわめて専門的な語彙は推測によって解ける場合以外は出題されません。また、文脈や前後の単語との接続を無視した丸暗記だけでは解けないような問題になっています。受験者のみなさんは、例文やフレーズの中で単語や熟語を覚えるようにしてください。

TEAPでは例えば、setup an account、 prevent an epidemicのような、学生生活や教科書でよく見かける語彙が出題されます。専門的で難易度が高い単語は、推測力を試す問題以外では原則として出題されません。同レベルの単語に関しては、まんべんなく出題されるようになっているため、「よく出る」単語はないのです。幅広い語彙の学習が必要となります。次ページからは、TEAPを4技能に分けて、それぞれの設問の出題意図と点数を上げるための勉強方法を説明します。

Reading Section(英語を訳さずに理解すること)

リーディングに限らず、TEAPの問題では日本語は一切使用されません。これは日本語を介在させずに英語を理解する能力を試しているからです。受験者のみなさんは英語を訳さずに理解する力を身に付けてください。

そうすれば、制限時間内での解答には問題ありません。ただし、過度の飛ばし読みをすると解けない設問が出てきます。普段の学習では、正しい発音で英文を理解しながら音読したり、アカデミックな英文を耳から聞いて英語のまま理解することを重視してください。また、論理的に、パラグラフごとのトピックやパッセージの結論を素早く正確にとらえる訓練をしてください。

・Part1→語彙・語法

単語・熟語の問題です。教科書や学生の日常生活で使用される単語や熟語が出題されます。単独で丸暗記しても解けないように、日本語では似たような意味になる単語が選択肢に並べられることがあります。したがって、前後の語句との接続に留意した上で、例文やコロケーションの中で単語を覚えていなければ解けません。単語を単独で棒暗記している人よりも、文の中で運用しながら語彙を習得した人の方が、より高い点数が取れるでしょう。

・Part2→図表、掲示・Eメール、短い英文の読み取り

大学での講義などにおいて、図表から情報を読み取る力はとても重要です。Part2Aでは、グラフを読み取って英文と結び付ける力を試しています。普段の学習の中で、教科書や新聞などに出てきた図表をそれに関連した英文と結び付けて読む習慣を身に付けましょう。Part2Bでは、大学生活の中で出会うEメールや告知などを理解する能力を試しています。TEAP全体に言えることですが、選択肢には過度に紛らわしいものはなく、英文と選択肢が正確に読み取れれば、特別なテクニックを使わなくても解答できるようになっています。

Part2Cでは、教科書や資料の英文を読み取るための基礎的な力を試しています。とりわけ、パッセージ全体のトピックをつかむ力を重視した問題になっています。英文の重要な単位であるパラグラフの構成を知り、そのトピックを正確に見抜くための論理的思考力を試しています。受験者のみなさんは学校の教科書を使って、英語を英語のまま正確に理解できるよう勉強してください

・Part3→長い英文と図表の読み取り

このパートでは、いくつかのパラグラフから構成される論説文を読み、その内容、とりわけ大局的な論理の展開と結論を読み取る力を試しています。Part3Aでは、英文の論理的な流れから、キーワードやディスコースマーカーを正確に当てはめる力を試しています。Part3Bでは、筆者が伝えようとしている重要な情報をしっかりとらえる力を試しています。このパートで点数を上げるための学習では、論説文を読む際には、パラグラフごとのトピックを1文の英語で要約する訓練をする、また英文全体を英語で要約する訓練を重ねることが重要です。

リーディング対策

・教科書等の英文を読み、パラグラフや全文を素早く要約する訓練をする。(W)
・声に出して読みながら英文をそのまま理解する訓練をする。(L、S)
・教科書等で学習した英文を耳で聞いて理解できるようにする。(L)
※()の中のセクションでも役立ちます。総合的な学習を心掛けましょう。

Listening Section(教科書の音声で対策を)

リスニングセクションでは、ナチュラルスピードで読まれる英文を聞き、その中の重要な情報を正確にとらえる力を試します。普段の学習では、英語の発音や音声変化を学び、ディクテーションなどを通じて、それぞれの英文を正確に聞き取る訓練や、聞こえてくる英文の大意をつかみ取る訓練をしてください。

キャンパスでの会話や授業など、アカデミックな場でのさまざまな種類の英語を聞き取る練習をしてください。TEAPの問題は、特別なテクニックを使わなくても、普通に聞き取って理解できれば、解けるようになっています。普段勉強している教科書の英語を、付属の音声を聞いてすべて分かるようにしておくことが一番の対策です。

・Part1→短い会話・英文の聞き取り

リスニングセクションのPart1では、1つの会話やパッセージに対して、1つずつの設問があります。Part1 Aでは、会話を聞き、それに対する設問に答えます。質問文は問題冊子には印刷されていません。印刷されているのは選択肢のみです。選択肢に先に目を通すのはかまいませんが、混乱しないように気を付けてください。最重要点さえしっかり理解できてしまえば、設問は解けます。話者を頭の中に描きながら落ち着いて聞きましょう。

Part1 Bでは、短いパッセージを聞き、その内容に関する設問に答えます。学校生活や授業で耳にするであろうさまざまな内容のパッケージが読まれます。Part1 Cでは、4つのグラフの中からパッセージの内容に合ったグラフを選択します。数の増減や割合を正確に聞き取ることが求められます。先にさっとグラフに目を通し、それらが何についてのものなのかを確認しておくと聞き取りの助けになります。

・Part2→長い会話・英文の聞き取り

このパートでは、長い会話やパッセージを聞き、それに対しての複数の設問に答えます。Part1とは異なり、状況・質問・選択肢が問題冊子に印刷されています。時間が許せば、質問文を先に読んでおくと、聞き取りの際に重視すべきところが分かるでしょう。Part2 Aでは、学校で行われるであろうさまざまな会話を聞き取ります。Part2 Bでは、主に講義を聞き取り、その重要なポイントを理解する力が試されます。最後の問題には図表があり、その図表に関する説明を聞き取って理解する力も試されます。

リスニング対策

・普段から、積極的に英語の講演に参加したり、英語の番組を視聴する。無料のインターネットのサイトを利用する。
・声に出して読みながら英文をそのまま理解する訓練をする。(R、S)
・教科書等で学習した英文を耳で聞いて理解できるようにする。(R)

Writing Section(スペリングや文法ではなく内容を重視)

ライティングセクションは、要約問題と、エッセイとして図表や記事を説明し、意見を述べる問題の2問で構成されています。要約問題では、それぞれのパラグラフのトピックと全体の論理的構成を正確に読み取り、それを指定の語数で書くことが求められます。エッセイ問題では、グラフと記事を的確に読み取り、その内容をうまく要約した上で、自分の立場を示し、その根拠を述べます。

これらの内容がグラフや記事と矛盾しないようにしなければなりません。文法やスペリングは完璧であるに越したことはありませんが、評価において最も重視されるのは、内容です。普段から間違いを恐れずにどんどん英文を書きましょう。もちろん、スペリングや文法も少しずつ直しながら、最終的には正確な英語が書けるようになることを目指しましょう。

Task A→課題文の要約

要約をするためには、まずは与えられた文章を正確に読み取ることが前提となります。その上で、それぞれのパラグラフのトピックを見抜きましょう。一般的に学術的な英文では、パラグラフはトピックセンテンスとそのサポート文から構成されています。トピックセンテンスは必然的に抽象的になる傾向があります。

また、サポート文は具体的になる傾向があります。トピックセンテンスを見抜いたら、次は文章全体の論理構成を考え、筆者が何を主張しようとしているのかを見抜きます。そして、要約文でそれらを70語程度でまとめます。

Task B→エッセイ

Task Bでは、2種類の図表と2つの文章を読み、それを200語程度のエッセイにまとめなければなりません。まずは、それぞれの図や文章が何についてのものなのかをしっかりと見抜きましょう。その上で、それら4つに共通するテーマを見抜きます。エッセイの典型的な構成は4段落構成です。まず最初の段落では、全体のテーマ・概要を説明します。そして第2段落で1つ目の文章の要約、第3段落で2つ目の文章の要約をします。

そして、最終段落で自分の意見を述べ、続けてその理由も書いて結論とします。この型を使いこなすことは、大学でのエッセイ課題で大変役立ちますから、TEAP受験を機会にしっかりとマスターしましょう。

ライティング対策

・書くために必要な基礎英文法を学習する。
・教科書等の英文を読み、パラグラフや全文を素早く要約する訓練をする。(R)
・模範的な解答を暗唱し、アカデミックライティングの論理的な型を覚える。(S)

Speaking Section(自分の意見をはっきり述べる訓練を)

スピーキングセクションは、面接官との対面型の試験です。最大の対策は、普段から教室でのアクティビティに積極的に参加し、「英語を話す」ことです。TEAPのスピーキングセクションは、学校の英語の時間を積極的に活用していれば、十分に対応できるレベルです。また、自分の身の回りのことを英語で説明する練習をすることが有効です。さらに、さまざまな社会的トピックに関して、自分自身の意見を述べる訓練をしましょう。

賛成・反対を述べた上で、その理由を提示する練習も必要です。まずは、日本語でやってみるのもよいでしょう。学校のディベートやプレゼンなどのアクティビティを利用してください。英語を話すときには、明瞭な発音で適切な速度で話すよう心掛けましょう。また、十分に大きな声で、元気に話すようにしましょう。文法や発音の多少のミスはかまいません。採点において最も重視されるのは、発話の内容ですから、間違いを恐れず堂々と話すようにしましょう。

もちろん、普段からネイティブスピーカーの音声をまねて練習し、発音や1ントネーションを矯正することも重要です。スピーキングテストに強くなるには、普段から先生や友人とペアワークで応答練習をすることをお勧めします。

Part1→受験者に関する質問

Part1は受験者自身に関する質問です。例えば、みなさんが留学したり、海外で仕事をする場合には、自分のことを紹介したり、身の回りのことを説明したりする機会が常に訪れます。そのような状況を想定して、自分の趣味や経歴、住んでいる地域また故郷や母国のことを説明する練習をしておきましょう。書いてみてから話す練習をするのはかまいませんが、最終的には自分の言葉として自然に発話できるようになるまで訓練しておいてください。

Part2→受験者がExaminerにインタビュー

Part2は受験者と面接官の立場が逆転し、受験者が面接官に質問をします。カードに書いてある質問事項に従って質問をしていきます。時間が余るようであれば追加の質問を促される可能性があるので、準備の時間に考えておくと安全です。カードの情報を聞き出しつつ、次の質問の文章を考えながらインタビューを進めましょう。また、適切な相づちなども忘れないようにしましょう。

Part3→1つのテーマに沿ったスピーチ

Part3は、1つのトピックに関するスピーチをするパートです。典型的な解答例は、ある意見に対して、賛成か反対かを宣言し、その理由を述べて裏付けるものです。発話の順番としては、まずは自分の立場をはっきりと述べ、その後に理由を続けましょう。理由に説得力を持たせるためには、具体例をうまく使うとよいでしょう。

Part4→Q&A

さまざまな社会的トピックに関して矢継ぎ早に質問され、次々と答えなければなりません。答えは言いっぱなしにするのではなく、because…のような表現を使い、サポートし説得力を持たせましょう。普段から、英語・日本語を問わず、世の中のいろいろな話題に関して自分の意見を述べる訓練をしておくことをお勧めします。

スピーキング対策

・学校でのアクティピティに積極的に参加し、たくさん英語を話す。
・さまざまな社会的トピックに対しての自分の意見を構築しておく。(W)
・普段からネイティブスピーカーの音をまねて練習する。(L)

学習に取り組むにあたって

TEAPは4技能を総合的に測定する、4技能均等スコア型の試験です。とは言っても、各技能はばらばらのものではなく、相互に関係し合っています。例えば、スピーキングが得意になるためには、情報収集のためにリーディングをする必要があります。また、相手の質問が理解できるようになるためにはリスニングの学習が必要です。また、論理的なライティングの能力と、論理的なスピーキングの能力は同時に伸ばすことができます。したがって、TEAPでの成功を確実にするためには、普段から4技能をバランスよく訓練することが重要なのです。

Goodluck!