司法試験予備試験 論文式で合格答案を書く方法
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はじめに
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——論文を書いて法律学習の真髄を知ろう!
「短答はできるけど論文ができない」
「どうやったら論文が書けるようになるんですか」
数えきれないほど多くの受験生からこういった悩みを聞きました。
予備試験や司法試験において最も受験生が苦戦する試験,それが論文式試験です。
実に多くの方がこの論文式試験をクリアする糸口すらつかめずに受験から挫折していくのを見てきました。
短答式試験だけ受けるのであれば,授業を何度も聴く,テキストを何度も読むというインプット学習だけでクリアすることは可能です。
実際,予備試験の短答式については授業を聴いてテキストを読んだだけで,数カ月で合格してしまった,という記憶力抜群,理解力抜群の方もいました。
しかし,こうした才覚あふれる方であっても、論文式試験に一朝一夕に合格することは難しくなっています。これは、いかに語学のセンスがあってもすぐにその言語を話せるようにはならないのと非常に似ています。ローマが1日にしてならないのと同じく,論文式試験の実力も1日にして身につかないのです。
実は,法律の論文を書くという作業は,裁判官,検察官,弁護士が日常的に行っている法律文書の起案と同じ作業です。これら法曹三者は,日常的に法律文書を書いています。法律の論文を書く、というのはまさに実務家の仕事と同じであり,実務に入ってからもずっと使えるスキルになります。
法律論文が書けるようになることで,実務家への道が大きく拓けるといってよいでしょう。
本書では,そうした難解な法律論文の学習について,主に初学者の方を対象に,可能な限り解きほぐして解説することにより,なるべく多くの方が法律論文を書けるように,という思いで書いたものです。
論文は法律学習の真髄です。ここの山を越えることで予備試験や司法試験の合格が大きく近づいてきますので,ぜひ早期に法律論文の書き方を身につけてください。
資格スクエア代表
弁護士 鬼頭政人
目次
– 司法試験予備試験 論文式で合格答案を書く方法
はじめに——論文を書いて法律学習の真髄を知ろう!
読者特典のご案内
第1章 論文式試験の点数戦略
1 司法試験の天王山。多くの挫折者を生み出す
2 論文式試験は2万字以上書く試験
3 論文はわずか半分取れば合格できる
4 答案は4段階に仕分けされる
5 論文式の点数は調整される!?
6 出題趣旨で採点者と対話する
Column司法試験採点実感は採点者のラブレター
第2章 論文勉強のよくある間違い
7 短答式も論文式も20%の合格率。最初の関門, 短答式からやるんですよね?
8 授業を聴けば論文が書けるようになるんですよね?
9 覚えてからでないと論文を書かないほうがいいんですよね?
10 いつまでたっても論文が書けないんです…。
11 論文式問題は過去問だけでは足りないですよね??
12 答練や模試では点数が取れるのに本番では取れないんです…。
Column 旧司法試験と予備試験の違い
第3章 論文を書く前提としての必須知識
13 論文を書くにあたって必要な能力
14 法的三段論法は基本のキ
15 法律上の論点は降って湧いてくるものではない
Column 司法修習と司法試験の違い
16 論点について生じるエトセトラ, それが学説
17 探すな! おのずと出てくるのが論点
18 論証は単なるモデル文例
19 短い論証,長い論証
20 答案構成は設計書
第4章 誰でも論文が書けるようになる9ステップ
21 論文答案が書けるようになるまでの思考の流れ
Column 金太郎飴答案は悪くない
22 条文適用① シグナルワードに気づく!
23 条文適用② 要件効果はカンニングせよ
24条文適用③ 論点は条文に紐づけよう
25 条文適用④ 既知の論点は吐き出せ
26 答案作成① 答案構成をするためのコツ
27 答案作成② 予備試験は時間との勝負!
28 答案作成③ 公用文の順序に従え
29 答案作成④ 論文は穴埋め問題に変えよ
30 答案作成⑤ 答案には起承転結を意識しよう
Column 応用問題への対処法
第5章 上三法における答案の型
31 憲法答案はステレオタイプにあてはめよう
32 憲法の事例問題で練習しよう①
33 憲法の事例問題で練習しよう②
Column 統治分野の問題について
34 民法答案は生の要求から考えよ
35 民法の事例問題で練習しよう①
36 民法の事例問題で練習しよう②
Column 一般教養の論文式対策
37 刑法答案は行為,犯罪,要件の順で
38 刑法の事例問題で練習しよう①
39 刑法の事例問題で練習しよう②
Column 答案添削の必要性と受ける回数
第6章 本番で評価される答案,評価されない答案 (採点実感をもとに)
40 評価される答案は現場で考えている,評価されない答案は吐き出している
41 評価される答案は判例を踏まえている,評価されない答案は判例を無視している
42 評価される答案は法的三段論法を意識している,評価されない答案はそこがぐちゃぐちゃ
43 評価される答案はメリハリがある,評価されない答案は平板である
44 評価される答案は無駄なことを書かない,評価されない答案は見せびらかす
45 評価される答案は論旨が一貫している,評価されない答案は論理矛盾している
46 評価される答案は見た目も美しい,評価されない答案は不細工
第7章 本番に向けた勉強法
47 過去問はスルメ。噛めば噛むほど味が出る
48 写経でスピードを把握せよ
49 補助輪を徐々に外し一輪車に乗る
50 答案を書けるようになれば答案構成のみでOK。問題数をこなす
おわりに——日々の継続が論文式突破のカギ