改訂版 フードアナリスト検定問題集4級




はじめに

一般社団法人日本フードアナリスト協会は2005年11月フードアナリスト協会は2005年11月に任意団体としてスタートしました。

食を情報として捉え、食の情報をしっかりと受け止め収集分析して読み解いて発信するというフードアナリスト資格は、他の食の資格に比較してまったく新しい視点を持った資格でした。食の資格と言えば「〇〇に詳しくなれる」「〇〇の業界の地位向上のため」の資格がほとんどの中、フードアナリストは食全般を総合的に学び、食を通した「幸せ」「絆」「楽しさ」を発信する全く新しい職業(フードアナリスト)を目指す資格として産声を上げました。

「現代における最大の専門性とは多様性のことである」と言ったのはピーター・ドラッガーです。昔は食についての情報自体がありませんでした。もしくは食の情報は限定されていました。現代は反対に情報が溢れかえっている時代です。インターネットを中心に情報が溢れ人々の嗜好も考え方も成熟し、多様な価値観が求められる時代にもっとも適応した食の資格、それがフードアナリスト資格です。

例えばワインが美味しいのはワイン単独だけが理由ではなく、一緒に食べる料理のクオリティや食材、料理とのマリアージュ、カトラリー、テーブルデザイン、景色や雰囲気、サービス、会話、流行、誰と食べるか、栄養バランス、食の安全性なども「美味しさ」の大きな部分を占めます。ワインは「美味しさの世界」の中で単独で存在しているのではなく食に関係する全ては密接に関連しています。

ですから食は幅広く総合的に学ばなければ本質を見誤ってしまいます。当時はまだインターネットのグルメサイトの創成期で、消費者が食レポ、グルメレポート、レシピ投稿、レストラン評価等を当たり前の様にネット投稿する時代はもう少し後の話となります。

1995年にIT革命が起こりました。その最大の特徴は発信者と消費者の上で「双方向」に情報交換ができ、消費者同士も交流する事ができる点にありました。特に情報発信者が一方的に情報を開示・発信していた時代から一般消費者が全世界に向けて情報発信ができる時代が来た事は、人類史上においても大きな意味を持ちます。

一部の権力者や情報発信ができる資本力を持った業者だけが情報発信をする時代は終焉を迎えました。IT革命の最大の功罪は一般消費者が情報発信を可能にした事です。情報は大量にありますが、本当に消費者が欲している情報がどれぐらいあるかと言えば甚だ疑問を感じます。

現代社会は、一般消費者が情報発信の中心を担う時代です。誰もが情報発信を出来る時代だからこそ、情報がネットを中心に溢れている時代だからこそ、食のリテラシーを持って情報をきちんと収集、整理、分析、読み解いて、評価、そして発信するフードアナリストの存在感はますます増しています。

フードアナリストの学習は、食材や料理、食文化をはじめサービス・ホスピタリティ、インテリア、テーブルデザイン、食器やカトラリーから食の安全性、法律、マーケティング、マネジメントや味覚の分野にまで及びます。その他コミュニケーション分野では4級では英語、3級では仏語、2級では中国語でメニューが読め、簡単な会話能力まで求められる食分野を総合的に学ぶ資格の最高峰です。

食の世界は空よりも広く海よりも深く広がっています。食の学びは知れば知るほど「美味しく」「楽しく」「幸せになる」知識です。フードアナリスト学は食の世界を貴方の一生をかけて学んでいく仕組みです。資格を取って終わりではありません。いくら学んでも終わりというものはなく、知的好奇心は尽きません。

この本を手に取った貴方は広大で深遠な素晴らしい食の世界の扉に立っています。是非、フードアナリスト資格に挑戦していただき、貴方の人生が経済的にも精神的にも社会的にも豊かで実り多いものとなることを願ってやみません。

2018年5月吉日
一般社団法人日本フードアナリスト協会
会長(創業者) 横井裕之

日本フードアナリスト協会 (著)
出版社: 学研プラス; 改訂版 (2018/5/22)、出典:出版社HP

Contents

はじめに

第1章 フードアナリスト序章
練習問題(解説付)
問題

第2章 食空間コミュニケーション
練習問題(解説付)
問題

第3章 食空間の知識と教養
練習問題(解説付)
問題

第4章 菓子・パン
練習問題(解説付)
問題

第5章 サービスとテーブルマナー
練習問題(解説付)
問題

第6章 食空間の演出
練習問題(解説付)
問題

フードアナリスト4級検定試験過去問題
解答と解説

※フードアナリストは、フードアナリストプロモーション株式会社の登録商標です。
日本フードアナリスト協会はフードアナリスト・プロモーション株式会社よりフードアナリスト®の呼称の使用許諾を得て、フードアナリストの認定・育成を行っています。

日本フードアナリスト協会 (著)
出版社: 学研プラス; 改訂版 (2018/5/22)、出典:出版社HP