不動産鑑定士試験のおすすめ参考書・テキスト(独学勉強法/対策)
不動産鑑定士の概要
マンション管理業者が管理組合等に対して、管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務報告を行う際に、必要管理業務主任者は必要とされます。国土交通省が認可する国家資格であり、マンション管理会社や不動産会社への就職に有利です。
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不動産鑑定試験の公式教材(参考書・テキスト)をチェック
不動産鑑定士試験の参考書・テキストは公式での出版はなくTAC出版、住宅新報社のテキストが大きくシェアを占めており、それらの参考書・教材の利用をされて合格をされている方が多いようです。今回は、各出版社のもので合格に近づくためのおすすめ参考書・テキストをご紹介します。まずは短答式試験(行政法規 / 鑑定理論)をご紹介します。
不動産鑑定士試験おすすめ参考書・テキスト【短答式試験】
1.「不動産鑑定士 2019年度版 不動産に関する行政法規 最短合格テキスト」(TAC出版)
不動産鑑定士試験(短答式)に、最小の努力で合格することを目的にまとめられた行政法規のテキストです。本書では、短期間で合格ラインの力を身につけるために、試験に出る項目に絞り込み、出題可能性の高い項目を優先的に記載してあります。初学者でも、無理なく行政法規に関する知識を身につけることができます。
不動産鑑定士試験おすすめ問題集・過去問【短答式試験】
1.「不動産鑑定士 2019年度版 短答式試験 鑑定理論 過去問題集」(TAC出版)
不動産鑑定士試験の試験科目には、民法、行政法規、経済学、会計学、鑑定理論がありますが、その中で「鑑定理論」は、短答式試験・論文式試験の両方で出題される唯一の科目であり、最重要科目であることは言うまでもありません。特に短答式試験では、確実な知識により解答を導く力が問われますが、基本的には「基準」及び「留意事項」を丁寧に読み込んでいれば正答できる問題が大半を占めています。 本書では、常に「不動産鑑定評価基準」に立ち戻って学習ができるよう、各問に「基準」及び「留意事項」における関連章を明示しました。ぜひ本書を活用して、「鑑定理論」の試験対策をしっかり行ってください。
こんなにおもしろい不動産鑑定士の仕事<第3版>
第3版 まえがき
“刺激的で,飽きない。そして,面白い。”
不動産鑑定士の仕事の魅力として,毎回異なる内容であることが挙げられます。不動産はそれぞれ異なるし,依頼も土地価格の評価,建物価格の評価,借地権の評価,マンションの評価,家賃の評価など評価対象はさまざまです。ゴルフ場やホテル,デパートのような特殊な不動産も評価します。そうすると,評価の方法も毎回異なるのですが,お手本になるような教科書がありません。『不動産鑑定評価基準』というものがありますが,あくまでも評価理論として基本的な内容が書かれているのみで,実務ではそれを応用しなければならない場面が多々あります。そのため毎回考えさせられるのです。悩むことも多いです。でも最終的に頼れるのは知識と経験になります。自分の知識と経験が,不動産の鑑定評価を通して毎回異なる不動産鑑定評価書として仕上がっていくのです。
同じものを大量生産するのではなく,毎回違ったものが仕上がるので刺激的で,飽きません。依頼をいただいた不動産を見に行く時はワクワクするものですね。こういう楽しい仕事なのに,残念ながら不動産鑑定士の登録数はとても少ないです。令和2年1月1日現在で,8,338人しかいません。弁護士や公認会計士と並んで三大国家資格と言われたりもしますが,知名度が低くてとても残念です。もっとたくさんの人がこの資格の魅力を知って不動産鑑定士という資格を目指してほしいです。
さて,不動産鑑定士の登録数は8,338人ですが,実は鑑定評価業務に従事している不動産鑑定士はもっと少なく,4,600人程度に留まります。この少人数で日本の不動産鑑定業務のすべてを行っており,不動産関連の最高峰の資格として独占的に不動産鑑定評価業務を行っています。不動産鑑定士の業務範囲は,公的評価から民間評価まで多岐にわたり,不動産の専門家として日本の不動産業界を縁の下で支えている資格です。昨今,国土交通省や不動産鑑定士協会は,何とか資格の魅力を伝えて,受験者数を増やしていきたいと考えています。できる限り多くの受験生の中から優れた人材を業界に招き入れたいところです。
この度,初版から5年弱が経過し,おかげさまで第3版を出版することになりました。試験に合格された方からこの本を読んで不動産鑑定士を目指す決意をしたとか,試験勉強で心が折れそうになったときにはこの本を読んでモチベーションを維持していましたと,たくさんの方から声をかけてもらえました。とてもありがたい言葉で,本当に嬉しいです。鑑定士を目指す人が1人でも増えてくれたなら,著者冥利に尽きます。
第3版におきましては最新の公表データから変化する鑑定業界を客観的に分析し,「鑑定業界の実情」を改めて執筆しました。また,「不動産鑑定士試験」,「実務修習」に関しても最新の情報を収録しました。特に実務修習については,第14回実務修習の最新情報を反映させています。
不動産鑑定士という資格にはまだまだ隠された魅力がたくさんあります。縁の下で支えているためか,なかなか知られておらず見過ごされてしまっているのだと思います。受験者数が少ないから大した資格ではないと短絡的に考えないで,じっくりこの資格を研究していただくとその魅力に気づいてもらえることと確信しています。その手助けとなるべく,本書では不動産鑑定士の業務内容,開業方法,試験情報,実務修習の情報など,資格取得を検討するにあたって必要な情報を1冊の本にまとめました。この資格の魅力を十分に理解していただけると思います。
筆者はビジネスの成功の最大の秘訣は逆転の発想だと思っています。受験者数が減っている今だからこそチャンスではないでしょうか。大勢の人と同じことをしていった先には相応の結果しかありません。あなたの人生は,あなた自身がシナリオを自由に書いていくことができます。そして主人公は,あなた自身です。不動産鑑定士という資格で演出し,輝かしく,そしてドラマティックな人生にしていこうではありませんか。
本書を通じて,不動産鑑定士という資格を知っていただき,その魅力に気づき,一人でも多くの人が不動産鑑定士として成功することが,筆者にとってこれ以上ない喜びです。
2020年7月
不動産鑑定士 大島 大容
目次
まえがき
第1章 不動産鑑定士の真実
1-1 独立開業しやすい資格なの?
1-2 地方で開業すると儲かるの?
1-3 主婦にはお勧めの資格なの?
1-4 宅建保有者には有利な試験なの?
1-5 三大国家資格と言われるけど?
1-6 将来性がある資格なの?
第2章 不動産鑑定士の仕事
2-1 鑑定評価等業務
2-2 不動産の鑑定評価とは
2-3 公的評価
2-3-1 地価公示
2-3-2 地価調査
2-3-3 相続税標準地評価・精通者意見価格
2-3-4 固定資産税標準宅地評価・時点修正業務
2-3-5 競売評価
2-3-6 公売評価(国税局からの依頼)
2-3-7 行政機関からの依頼
2-4 鑑定評価の業務の流れ~依頼から納品まで~
2-5 鑑定評価の報酬
第3章 鑑定業界の実情
3-1 不動産鑑定業者の数
3-2 不動産鑑定業者の業務に従事する不動産鑑定士等の数
3-3 1事務所当たりの不動産鑑定士等の数
3-4 鑑定評価報酬の額
3-5 民間評価と公的評価の割合
第4章 開業のススメ
4-1 個人事務所の開業ノウハウ
4-2 不動産鑑定士の七つ道具
第5章 私の1週間
5-1 私の1週間
第6章 鑑定業界に求められる人
6-1 不動産鑑定業界に求められる人材
第7章 鑑定評価の実際
7-1 土地の評価
7-2 収益物件の評価
第8章 不動產鑑定士試驗
8-1 不動産鑑定士までの道のり
8-2 不動産鑑定士試験と短期合格の秘訣
8-2-1 不動産鑑定士試験の概要
8-2-2 短答式試験
8-2-3 論文式試験
8-3 不動産鑑定士試験の現状
8-4 短期合格の秘訣
主要専門学校一覧
第9章 実務修習
9-1 実務修習機関および実務修習の目的
9-2 実務修習の内容
9-3 実務修習のコース選択
9-4 実地演習実施機関・指導鑑定士
9-5 実務修習の料金
9-6 申込期間
9-7 スケジュール
9-8 弊社実地演習の概要
参考資料 ①②③④
あとがき
Column
クライアントプレッシャーと倫理観
地方出張の楽しみ
危うく不当鑑定
秘密の調査
ゴミ屋敷,ネコ屋敷,自殺物件
就職~ブラック事務所に御用心~
海外不動産の評価
不動産鑑定士は仲間であり敵である