作業環境測定士試験のおすすめ参考書・テキスト(独学勉強法/対策)




作業環境測定士の種類として、簡易測定器、デザイン・サンプリングによる限られた分析業務が可能な第二種作業環境測定士とデザイン・サンプリング、分析(解析を含む。)のすべてを行うことができる第一種作業環境測定士の二種類があります。

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第一種作業環境測定士と第二種作業環境測定士の違い

作業環境測定士は、厚生労働大臣の指定登録機関での登録を受け、事業場における作業環境の適切な維持管理を図り、労働者の心身のため、健康保持に貢献するのが職務です。

<第二種作業環境測定士>

デザイン・サンプリング、簡易測定器による分析業務のみが第二種作業環境測定士の範囲です。通常、第二種作業環境測定士の資格を取得して第一種作業環境測定士の資格取得を目指してステップアップをすることが多いです。

<第一種作業環境測定士>

作業環境測定として放射性物質、鉱物性粉じん、金属類、有機溶剤、特定化学物質を取り扱う作業場についてのは、作業環境測定士の資格がなければ行えません。作業環境測定士として、デザイン・サンプリング、分析(解析を含む。)のすべてを行うことができるのが第一種作業環境測定士です。

 

作業環境測定士の公式、各出版社の参考書・テキストをチェック

作業環境測定士の試験は公益財団法人財団法人安全衛生技術試験協会が開催しており、運営協会公式テキストと各出版社が出すテキストがあります。今回は、公式、または各出版社のもので合格に近づくためのおすすめ問題集テキストをご紹介します。

公式テキスト 公益社団法人 日本作業環境測定協会

かなりの項目数ががあり、ピンポイントでの分野の弱点克服などの用途が良いです。
※公式HPからの購入うけつけております。

コンパクトにまとめられており、合格を最短で目指すとなった場合、オーム社出版社のテキスト・参考書がおすすめです。

第1種・第2種作業環境測定士試験 攻略問題集

三好 康彦 (著)
出版社: オーム社 (2018/9/5)、出典:amazon.co.jp

第1種・第2種作業環境測定士試験の,第1種の2回分・第2種の5回分のテスト問題を、試験科目ごとに頻度順、またテーマで分け、問題をしっかり解説した問題集です。本番の試験で通年同じような問題が出題される頻度が多いテーマがあり、その問題を見逃さず得点できるように、問題に対する解説は選択肢ごとに詳細に行っております。この1冊で試験傾向をより把握して、合格点対策は万全です。

図解入門よくわかる最新分析化学の基本と仕組み[第2版]

津村 ゆかり (著)
出版社: 秀和システム; 第2版 (2016/5/26)、出典:amazon.co.jp

基本的には、カラーの図解入りでの副読本的な扱いになりますが、分析の基礎的な理論から、試薬・器具、認証に関するまで内容がしっかりしており、非常に分かりやすい読み物となっております。分析化学とはなにか、検出定量法、光・X線・電子線での分析、クロマトグラフィー、放射性物質分析など分析化学の基礎がビジュアルにわかります。

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目次 – 2020年版 第1種・第2種作業環境測定士試験 攻略問題集

はしがき

本書は2回分の「第1種作業環境測定士試験問題」の全問と,5回分の「第2種作業環境測定士試験問題」の全問の解答および解説を行い,出題項目別に分類,整理したものです。本試験は類似問題が数多く出題されているので、過去問題を徹底的に勉強することが合格の近道です。

解説は,できるだけ丁寧に行いました。試験問題の中には選択肢のそれ自身が作業環境測定士の内容を解説したものも多くありますが,その場合には選択肢そのものを解説にしてあるため,読者は選択肢を読み、再び解説で読み、十分な理解と記憶を試みていただきたいと思います。

作業環境測定士試験の特徴は,労働安全衛生法をはじめ、労働安全衛生規則など各種の法令関係が大変多く,また広範囲に出題されることです。これは,作業環境測定士が産業労働のあらゆる分野に関係していることを意味します。勉強する者にとっては大変ですが,法令関係の勉強は,法令の構造を頭に入れて、少なくとも一度は全文に目を通す必要があります。その後,過去問題に取り組む方法が,最も効率の良い勉強法ではないかと考えています。

法令以外の問題では,化学に関係する問題が多く出題されています.実際の業務内容は,化学分析が中心ですから当然ともいえます。したがって,化学の知識がある程度必要となります。大学で化学を専攻された読者は、大学で使用した教材を引っぱり出して再度勉強すれば十分です。しかし、大学で化学を専攻されていない読者や,高校以後,まったく化学を勉強されていない読者にとっては、この試験はかなり難しいと思われます。その場合,高校で使用した化学の教科書を再度,勉強するところから始めるとよいでしょう。

なお、巻末に本試験に関係する化学物質の名称,構造式,物理化学的性質などの一覧を記載しているので活用してください。ところで、作業環境測定士による測定結果は、そこに働く労働者の健康に直接影響を与えることになるため、極めて重要で責任のある業務です。このように考えると,試験の範囲が広いことは当然ともいえます。作業環境測定士に要請されている能力は何かを考えれば、試験範囲が広いことも苦にならなくなるのではないかと思います。

試験合格,またその後の実務のために、1日30分でかまわないので,毎日確実に勉強されることをお勧めします。本書の読者から多くの合格者が誕生すれば,これに勝る喜びはありません。

2019年8月
著者しるす

三好 康彦 (著)
出版社: オーム社 (2019/9/8)、出典:出版社HP

目次

第1編共通科目(管1種・第2種作業環境測定士試験科目)

第1章 労働衛生一般

1.1労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)・VDT作業関係のガイドライン
1.2化学物質の危険性または有害性調査等
1.3化学物質の吸収,代謝,蓄積
1.4有害物質・化学物質と健康障害
1.5有害物質とがん
1.6金属等と障害
1.7鉱物性粉じんと障害
1.8有機溶剤の健康障害
1.9有害物質・化学物質の性質,性状
1.10温熱条件・熱中症・湿度
1.11騒音
1.12振動
1.13電磁波
1.14電離放射線
1.15作業環境(有害要因)と健康障害
1.16酸素欠乏症等
1.17局所排気装置・空気清浄装置
1.18労働衛生保護具
1.18.1防毒マスク
1.18.2その他の保護具
1.19管理濃度
1.20許容濃度

第2章 労働衛生関係法令

2.1衛生管理体制(安全・衛生委員会)
2.2健康診断
2.3安全衛生教育(特別な教育を含む)
2.4作業主任者の選任
2.5規格・型式検定
2.6作業環境測定
2.7製造禁止・許可
2.8作業環境測定士関係(指定作業場等も含む)
2.9作業環境測定基準
2.10作業環境評価基準
2.11労働安全衛生規則(衛生基準)
2.12特定化学物質障害予防規則
2.13有機溶剤中毒予防規則
2.14鉛中毒予防規則
2.15電離放射線障害防止規則
2.16粉じん障害防止規則
2.17事務所衛生基準規則
2.18じん肺法
2.19酸素欠乏症等防止規則
2.20労働安全衛生関係法令

第3章 デザイン・サンプリング

3.1作業環境(濃度・管理濃度・作業管理測定・デザイン)
3.2単位作業場所・指定作業場
3.3A測定法
3.4B測定法
3.5有害物質の物性や挙動など
3.6遊離けい酸(鉱物粉じん)および鉱物粉じんを発生する作業
3.7有害物質の試料捕集法
3.8流量計
3.9放射性物質の試料捕集法
3.10検知管および簡易測定機器
3.11計算問題(放射能関係)
3.12正規分布・対数正規分布
3.13作業環境評価

第4章 分析に関する概論

4.1単位・接頭語
4.2有効数字
4.3酸化・還元・その他の化学反応
4.4物理・化学的性質・官能基
4.5濃度・中和・酸化還元その他の計算
4.6化学平衡・溶解度積
4.7抽出・分配係数
4.8試験に使用する試薬・器具・使用水・高圧ガス容器・流量計
4.9標準ガス・標準物質の取扱い
4.10試料の前処理と分析法
4.11可視・紫外吸光光度法
4.12原子吸光分析法
4.13蛍光光度分析法
4.14ガスクロマトグラフ法
4.15ICP発光分析法
4.16X線回析分析法関係
4.17放射線関係

第2編 選択科目(第1種作業環境測定士試験科目)

第5章 鉱物性粉じん

5.1粒子の挙動
5.2分粒装置(慣性衝突式,多段平行板式)
5.3液相沈降法
5.4ろ過捕集装置
5.5相対濃度計による粉じん測定
5.6天秤
5.7遊離けい酸および遊離けい酸の分析
5.8X線回折分析法
5.9石綿粉じん,計数分析法

三好 康彦 (著)
出版社: オーム社 (2019/9/8)、出典:出版社HP

第6章 特定化学物質

6.1吸光光度分析法(ランベルト・ベールに関するもの)
6.2吸光度に関する計算
6.3吸光光度分析法に関する使用薬品・器具および分光光度計の部品
6.4ガスクロマトグラフ(または質量)法(捕集法,標準ガス,検出器など)
6.5キャピラリー・充てんカラム,固定相,その他
6.6ガスクロマトグラフ分析結果の濃度等計算
6.7高速液体クロマトグラフ分析法・濃度計算
6.8蛍光光度分析法
6.9検知管による測定
6.10標準液および標準ガスの調製など
6.11測定対象物質分析法および使用溶媒・試薬
6.12試料捕集法・捕集効率・分析法
6.13特定化学物質の化学構造・分子式
6.14特定化学物質の性状
6.15コールタールの分析

第7章 金属類

7.1金属化合物に関する性質
7.2金属の分析法と分析原理
7.3吸光光度分析法
7.4原子吸光分析法
7.5溶媒抽出
7.6誘導結合プラズマ原子発光分光分析法(ICP-AES法)
7.7蛍光光度分析法
7.8金属分析に用いる試薬
7.9ベリリウムの分析
7.10カドミウムの分析
7.11クロム酸およびその塩の分析
7.12バナジウムの分析
7.13マンガンの分析
7.14ヒ素の分析
7.15水銀の分析
7.16鉛の分析
7.17ニッケルの分析

第8章 有機溶剤

8.1有機溶剤の物性等(管理濃度を含む)
8.2捕集・脱着
8.3検知管
8.4充填カラムの固相液体の無極性・極性およびその他
8.5キャピラリーカラム・試料注入法
8.6キャリアガス(カラム移動相)
8.7ガスクロマトグラフの検出器・検出下限(定量下限)
8.8理論段数・理論段相当高さ・カラム効率・その他
8.9ピーク分離度・保持時間・その他
8.10吸光光度法および吸光光度計
8.11濃度計算・その他の計算
8.12標準液の調製・検量線

第9章 放射性物質

9.1定義,用語
9.2放射能に関する単位
9.3原子核と放射性壊変・半減期
9.4各種放射線の特徴
9.5壊変図式
9.6検出器および測定
9.7校正用線源
9.8測定結果の取扱い(検出下限,計数率・標準偏差)
9.9a線測定
9.10液体シンチレーション
9.11試料採取・捕集法・試料空気量
9.12濃度計算
9.13トリチウム測定
9.14ガス状放射性物質測定

付録

付録1化学構造式または分子式その他
付録2特定化学物質等の物性
付録3有機溶剤の物性
付録4長周期型周期表
付録5典型元素と遷移元素
付録6有機溶剤の化学構造式

索引

主な法律名の略語一覧

法………..勞働安全衛生法
令………..労働安全衛生法施行令
規則………..勞働安全衛生規則
じん法………..じん肺法
じん則………..じん肺法施行規則
粉じん則………..粉じん障害防止規則
酸欠則………..酸素欠乏等防止規則
有機則………..有機溶剂中毒予防規則
鉛則………..鉛中毒予防規則
事務所則………..事務所衛生基準規則
電離則………..電離放射線障害防止規則
高圧則………..高気圧作業安全衛生規則
特化則………..特定化学物質障害予防規則
石綿則………..石綿障害予防規則
労基法………..労働基準法
労則………..労働基準法施行規則
年少則………..年少者労働基準規則
女性則………..女性労働基準規則
作環測法………..作業環境測定法
作環測令………..作業環境測定法施行令
作環測則………..作業環境測定法施行規則
作環測基………..作業環境測定基準
作環評基………..作業環境評価基準

三好 康彦 (著)
出版社: オーム社 (2019/9/8)、出典:出版社HP

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