医療秘書技能検定の難易度は一体どれくらい?試験概要や合格率など、級ごとに徹底解説!




医療秘書技能検定とは?

医療秘書とは?

医療秘書は、一般的にイメージする秘書と同様、医師や院長、役員などのスケジュール管理を行うほかに事務作業も行うなど、医療機関でサポート業務を行い、医療機関に関わる様々な業務に幅広く関与しています。

具体的な業務内容としては、医師や看護師のスケジュール管理や来客・電話応対、患者の受付業務、カルテ、レセプトなどの書類作成、ファイリング、入院時の病室手配などが挙げられます。論文、資料作成の補助など学会や会議の準備のサポート、学会への同行や出張手配まで任されることも多いです。

このような仕事をする医療秘書には資格は必要ありません。
しかし、医療秘書として働く際持っておくと良いおすすめの資格の一つに医療秘書技能検定があります。
医療秘書として働きたいと思っている人はこの医療秘書技能検定の取得を考えることも大切であるといえるのです。

医療秘書技能検定の概要

医療秘書技能検定は、医療秘書教育全国協議会が認定する資格です。医療現場で働く際に必要とされる医療的な知識や、レセプト作成に必要な知識を習得することができます。

受験の資格は特に必要なく、誰でも気軽に挑戦できることが1つのポイントです。
そのため、学生から主婦まで幅広い世代の人が検定試験を受験しています。その中でも圧倒的に専門学校・各種学校の学生が多いのが特徴的です。

また、この検定は年二回実施されており、1級、準1級、2級、3級と分かれています。
全級共通の合格基準として、3つの領域においてそれぞれ100点ずつ配点されています。全体で180点以上、各項目60%以上正解で合格となります。
出題形式としてはマークシートと記述式が併用された解答方式となっています。

誰でも受験できるということはとても手軽に目指せる資格だと思います。
では、難易度や合格率はどのくらいなのでしょうか。
次にそれらのことについてみていきましょう。

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出典:出版社HP

医療秘書技能検定の難易度は?

この検定は1級、準1級、2級、3級と4階級に分かれています。
3級は難易度が最も低く、上の級になるほど難易度が上がっていきます。それぞれの受験級に応じたレベルの出題がされます。

出題内容としては、医療秘書実務、医療機関の組織・運営、医療関連法規の領域1、医学的基礎知識、医療関連知識の領域2、医療事務の領域3の3つの領域があります。

それぞれの受験級に応じたレベルの出題されるため合格基準は共通しています。先ほども言いましたが、全級共通の合格基準として、3つの領域においてそれぞれ100点ずつ配点されており、全体で180点以上、各項目60%以上正解で合格となります。

医療秘書技能検定の合格率は、3級は70~75%、2級は45~60%、準1級は20~30%、1級は10~20%となっています。
3級の難易度は低く高校生でも取る方がいると言われていますが、級が上がるにつれ合格率が下がり、特に準1級以上は大幅に難易度が高くなっていることがわかります。

このように、医療に関連する知識が問われる試験ですので、難易度が低いというわけではないですが、3級と2級は合格率が高いので、しっかり対策をして試験に臨めば十分合格を目指せるといえます。
一方で、準1級と1級は合格率が低く、難易度が高いといえます。

ちなみに、医療秘書技能検定は様々な級があるにもかかわらず、医療現場で活躍している有資格者のほとんどは2級以上を取得しています。また、準1級以上に合格すると、医師事務作業補助技能認定の条件を一つ満たすことになります。
そのため、難易度は高くなりますが上の級を持っておくと有利といえるかもしれません。

独学で合格できる?勉強法は?

先ほどの合格率からもわかるように、3級、2級は準1級、1級と比べ難易度が低くなっています。そのため、独学でも合格することが可能です。3級と2級に関しては問題集と過去問が書店で発売されています。
しかし、準1級、1級は難易度が高くなっており、問題集と過去問の販売もないため、独学が他の級と比較するととても難しいと言えます。

では、どのように独学で合格できるのでしょうか。

独学で勉強する場合、公式のテキスト、問題集が販売されているためこれらを使用することをおすすめします。
具体的なテキストは、一般社団法人 医療秘書教育全国協議会がおすすめしているものを使うと良いでしょう。
詳しくは以下のサイトを参考にしてください。
(一般社団法人 医療秘書教育全国協議会
http://www.medical-secretary.jp/syoseki/index.html

では、これらのテキストでどのように勉強をしたら良いのでしょうか。
方法としては、テキストを使用して勉強する方法と過去問や問題集を使って勉強する方法があります。
しかし、過去問や問題集に関しては3級と2級のものしか発売されていません。
そのため、準1級や1級を目指そうと思っている方はテキストで勉強する必要があるのです。

テキストを使用する勉強方法

まず、医療秘書教育全国協議会がおすすめしているなかで参考書は以下のものがあります。
いずれも建帛社が出版しているものとなっています。

・改訂 医療秘書実務シリーズ 1  医療秘書
・改訂 医療秘書実務シリーズ 2  病院のマネジメント
・改訂 医療秘書実務シリーズ 3  医療情報管理
・改訂 医療秘書実務シリーズ 4  医療関連法規
・改訂 医療秘書実務シリーズ 5  医療用語
・改訂 医療秘書実務シリーズ 6  DPCの基礎
・新 医療秘書医学シリーズ 1  医療概論
・新 医療秘書医学シリーズ 2  基礎医学
・新 医療秘書医学シリーズ 3  臨床医学Ⅰー内科
・新 医療秘書医学シリーズ 4  臨床医学Ⅱー外科
・新 医療秘書医学シリーズ 5  検査・薬理学
・新 医療秘書医学シリーズ 6  患者・看護論

これらのテキストをみて、どの部分を勉強したら良いのか目次にマーカーを入れたり、問題集でわからない分野にチェックを入れ、見直しができるようにすることが大切です。

自分が好きなテキストを使って勉強することも良いとは思います。しかし、これらのテキストは医療秘書教育全国協議会がおすすめしていて検定の出題内容に沿ったものとなっております。そのため、出題範囲をよく調べ、その範囲に応じた内容を勉強することが1番の近道になるでしょう。

問題集を使用する勉強方法

この勉強方法は3級と2級を目指す方でないと少し難しいかもしれません。問題集の販売が3級と2級のみとなっているからです。
3級と2級に関しては、つちや書店が出版している以下の問題集と過去問を用いると良いです。

①2021年度版 医療秘書検定問題集3級 (1) 医療秘書実務~医療関連知識
②2021年度版 医療秘書検定問題集3級 (2) 医療事務
③2021年度版 医療秘書検定問題集2級 (1) 医療秘書実務~医療関連知識
④2021年度版 医療秘書検定問題集2級 (2) 医療事務

①と③は出題範囲の領域1、2の内容が、②と④は領域3の内容が書かれています。

全てにそれぞれ5年分の過去問も掲載されています。
問題集や過去問を解くことで、出題傾向を知ることができ、勉強しやすくなると思います。

さまざまなテキストや問題集が発売されていますが、自分の目指す級に対応したものを選ぶことが大切です。問題集が発売されている級に関してはテキストと問題集を組み合わせて学習していくと良いでしょう。

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出典:出版社HP

まとめ

このように医療秘書技能検定は誰でも受験できるため目指しやすい資格となっています。

準1級、1級に関しては難易度も高く独学では難しいかもしれませんが不可能ではありません。3級、2級に関しては独学でも十分対応できると思います。

医療秘書として働こうと思っている方は医療秘書技能検定の資格取得も考えてみてください。

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出典:出版社HP