基本情報技術者試験は独学でも合格できる?おすすめの対策や勉強法




基本情報技術者試験とは?

基本情報技術者試験とは日本情報処理機構(IPA)の主催する、高度IT人材になるための知識・技能を身につけることのできる資格です。

この試験の最も特徴的な部分は、情報処理に関する知識・技能を体系的に身につけることができる点です。近年はIT技術の発展が高まり需要も増えてきたことから、AI・機械学習・クラウド等の専門性を活かした資格が数多く登場しています。その中でこの基本情報技術者試験では、セキュリティ・ネットワーク・データベース・マネジメント・ストラテジ等、非常に幅広い基本技術を体系的に身につけることができます。

そのため、この資格を一度習得することで、ITに携わる場面でいずれかの知識が必ず役に立ちます。また、更なる高度な資格習得の土台として受験するのにもぴったりな資格になります。

そんな汎用性の高い基本情報技術者資格ですが、合格率がかなり低いことでも知られています。この資格取得は独学で可能なのか?一体どんな勉強をするべきなのか?これから見ていきたいと思います。

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基本情報技術者資格は独学で合格できる?

基本情報資格の合格ラインは60%で一見低そうにも見えますが、実際の難易度は高めです。受験者の約4分の1という合格率の低さからも、受ければ受かるような試験ではないことがわかります。それでは、この試験は独学で合格することはできるのでしょうか?

結論から言うと、基本情報技術者資格は独学で十分取得できます。

しかし、IT初学者はもちろん、IT業界で働いている人であってもある程度の対策は必須といえます。

合格率は年によってばらつきがあるものの、22〜26%と受験者の約4分の1の合格率です。しかし、コロナ禍の影響でCBT方式が開始した後は、合格率が約48%と増加したようです。

基本情報技術者資格の合格が難しいと言われる所以は、まずその範囲の広さにあります。主催元のIPAのサイトに掲出されているシラバスが100ページを超えていることからも分かるように、基礎的な内容であるだけに分野も範囲も膨大です。逆に言えば全てが基礎的な内容であるため、IT初学者であっても対策をしっかり行えば独学でも十分取得することができます。

独学で勉強するメリット、デメリット

それでは、基本情報技術者資格を独学で勉強するメリットとデメリットを見ていきましょう

メリット

・費用が抑えられる
講座などを取らず独学で対策を行えば、もちろん費用は最小限にすることができます。基本情報技術者試験は非常に人気で受験者も多い資格のため、書店で手にできるテキストやインターネット上のコンテンツも多く独学向きの資格と言えるでしょう。

・自分のペースで勉強できる
基本情報技術者試験は、幅広い世代の人が受けられる試験でもあるため、中には社会人として働いている人や授業等が忙しい人が取得を目指すことも多いです。独学であれば、空き時間に勉強時間を確保したり自分のペースで計画を立てたりできます。

・自分の苦手分野のみを効率的に勉強できる
基本情報技術者試験は、非常に幅広い出題範囲を満遍なく勉強することが求められます。しかし、中には仕事や授業を通してある特定の分野に関する知識を持っている人もいるかもしれません。その場合、独学であれば自分の得意分野の勉強時間を苦手分野に割くことでより効率的に勉強を進めることができます。

デメリット

・勉強計画を自分で立てる必要がある
当たり前ですが、勉強計画を自ら立てる必要があります。基本情報技術者試験は、IT初学者であれば200時間程度、IT業界経験者であっても50時間程度の勉強時間を確保する必要があります。受験日から逆算し、計画的に対策を進めることをおすすめします。

・疑問点をすぐに解決できない
もし分からない部分があった場合に直接尋ねる相手がおらず、疑問点をすぐに解決できない可能性があります。独学の場合、ITが得意な友人・家族等に尋ねる、参考書を一冊買う、インターネットで調べる等の解決方法があります。基本情報技術者試験は人気のある資格でもあるため、情報を集めることは比較的簡単にできるかと思われます。

・モチベーション維持するのが大変
独学で勉強していると、モチベーションを維持するのが大変な時もあるかもしれません。友人と一緒に勉強したり、合格を誰かに宣言することで、受験日までのモチベーションを保つ工夫をすると良いかもしれません。

おすすめの勉強法、テキスト

基本情報技術者試験は出題範囲が膨大でそれなりの勉強時間を必要とします。だからこそ、効率的な勉強をすることが非常に重要となります。
独学で基本情報を取得する上で、どんな勉強をしていくべきでしょうか?

基本的には勉強方法の種類として①インプット②アウトプットの2つをバランス良く行うことが望ましいでしょう。

①インプット:体系的な知識を学べる書籍を1冊買い、とにかく読み込みましょう。複数冊を並行してやるのはおすすめしません。自分なりに書き出したりまとまたりしながら勉強するのも良いですが、あまり綺麗にまとめることに拘らず、浅くてもいいので網羅的に勉強していくことで効率的に知識を身につけていくことができます。

②アウトプット;過去問を解く⇨答え合わせ⇨解説を読む(間違えた知識を覚える)を繰り返します。もちろん1年分をガッツリ解いてから答え合わせをするのも良いですが、おすすめは10〜20問ごとに答え合わせと解説を読んでいくことです。基本情報技術者試験は問題数が非常に多く、試験時間も午前;150分、午後;150分ととても長いです。試験当日は150分ぶっ通して受けなければならないのでその想定をしておくことも重要ですが、勉強をしていく段階で150分通して解いた上で解説までやり抜くのは間違いなく集中力が保ちません。正解した問題ではなく間違えた問題に注目しましょう。間違えた問題は自分にとっての知識の穴であり、それを一つ一つ埋めていくことで合格に近づいていきます。

また、基本情報技術者試験は午前の部・午後の部に分かれており、それぞれ合格点を突破する必要がありますが、まずは午前の部の対策をするべきでしょう。なぜなら、午後の部の問題は実践的な内容も多く含まれ、午前の部の内容を踏まえた出題が多いためです。午前の部の範囲をひととおり勉強した上で午後の部の対策を行うことで効率性が上がります。
午後の部の問題は11問中5問を選び回答する選択問題であるため、問題選びも非常に重要です。自分の得意な分野を最初に判断し、選んだ大問について集中的に勉強しましょう。

勉強を進めるごとに自分の進捗や得意不得意を把握し、バランスよく勉強することで、独学であっても最小限の時間で基本情報技術者の資格を取得することができます。

まとめ

高度IT人材となるための登竜門とも言える基本情報技術者試験は、受験者も多く認知度も高いことから非常に役に立つ実践的な資格と言えます。基本的な内容だからこそ範囲も多いですが、コツコツ勉強していけば初学者でも独学で取得が狙うことができます。

勉強方法としては、知識を身につけるインプットと過去問を解くアウトプットをバランスよく行うことが非常に重要です。午前の部と午後の部もそれぞれ対策を行う必要があるため、時間に余裕をもった計画を立て、逐一学習状況を見直すことで効率的に勉強を進めることができます。

単なる資格取得に留まらず、日々の仕事にも役に立つこと間違いなしな基本情報技術者試験。ぜひ、勉強を初めてみてはいかがでしょうか?

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