自動車整備士最新試験問題解説3級自動車ジーゼル・エンジン




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自動車整備士最新試験問題解説<3級自動車ジーゼル・エンジン>

◎試験問題は最近8か年に施行された登録試験の学科問題を年次順に収録してあります。
◎解説は解答を得るヒントとして出来るだけ簡潔にまとめてあります。学習に際して詳細な部分については教科書を,また用語に関しては小社「最新版自動車用語辞典」との併用をお勧めします。

目次

平成25年3月施行(登録試験)
平成25年10月施行(登録試験)
平成26年3月施行(登録試験)
平成26年10月施行(登録試験)
平成27年3月施行(登録試験)
平成27年10月施行(登録試試験)
平成28年3月施行(登録試験)
平成28年10月施行(登録試験)
平成29年3月施行(登録試験)
平成29年10月施行(登録試験)
平成30年3月施行(登録試験)
平成30年10月施行(登録試験)
平成31年3月施行(登録試験)
令和元年10月施行(登録試験)
令和2年3月施行(登録試験)

自動車整備士試験問題解説編集委員会 (著)
出版社 : 精文館 (2019/5/31)、出典:出版社HP

平成25年3月試験問題(登録)

【No.1】ジーゼル・エンジンの燃焼に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)燃料の噴射開始と同時に,燃焼が始まる。
(2)ガソリン・エンジンと比較して,圧縮比は小さい。
(3)ジーゼル・エンジンの熱効率は約20~25%である。
(4)ジーゼル・ノックは,噴射時期が早過ぎるときや圧縮圧力が低いときなどに発生しやすい。

【No.2】着火順序が1-3-4-2の4サイクル直列4シリンダ・エンジンにおいて,第2シリンダが吸入下死点にあり,この位置からクランクシャフトを回転方向に回したとき,第3シリンダを圧縮上死点にするために必要なクランク角度として,適切なものは次のうちどれか。
(1)180°
(2)360°
(3)540°
(4)720°

【No.3】EGR装置(排気ガス再循環装置)に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)EGR装置は,NOx(窒素酸化物)の低減を図っている。
(2)EGR装置は,最高燃焼ガス温度を下げている。
(3)EGR装置は,不活性ガスである排気ガスの一部を利用している。
(4)EGR装置は,排気ガスの一部を再度エキゾースト・マニホールドへ循環させている。

【No.4】燃焼室に関する次の文章の(イ)~(ロ)に当てはまるもの下の組み合わせのうち適切なものはどれか。
直接噴射式は,燃焼室が(イ)で,始動性が渦流室式に比べて(ロ)。
(イ) (ロ)
(1)単室式 劣る
(2)副室式 優れている
(3)副室式 劣る
(4)単式 優れている

【No.5】シリンダ・ブロック及びシリンダ・ライナに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)シリンダ・ブロックには,一般に特殊鋼が用いられる。
(2)一般にライナ上面は,シリンダ・ブロック上面よりやや突き出ている。
(3)湿式ライナの外周面下部には,オイル漏れ防止用のゴム・パッキンが取り付けられている。
(4)乾式ライナは,特殊鋳鉄製の厚みのある円筒状のもので,シリンダに挿入されている。

【No.6】クランクシャフトに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)ピン部が摩耗したときは,オイル・クリアランスが大きくなる。
(2)ビン部が摩耗したときは,油圧低下の原因となる。
(3)オイル・クリアランスの測定は,プラスチック・ケージを用いて行うことができる。
(4)ビン部の摩耗の測定は,ダイヤル・ゲージを用いてピン部の中央部で行う。

【No.7】図に示すピストン・リングで厚さを表すものとして,適切なものは次のうちどれか。

(1)A
(2)B
(3)C
(4)D

【No.8】カートリッジ式(非分解式)オイルフィルタに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)バイパス・バルブは,エレメントが詰まりエレメントの入口側と出口側の圧力差が規定値を超えると開く。
(2)バイパス・バルブが開いたときのオイルの流れは,エレメントを通らず直接各潤滑部へ送られる。
(3)オイルフィルタの交換は,非分解式なので規定の走行距離又は期間により行う。
(4)フィルタ内のオイルは,エレメント内側からエレメント外周側へ流れてろ過される。

【No.9】冷却装置に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)ラジエータ・キャップには,ジグル・バルブが設けられている。
(2)冷却水の凍結温度は,不凍液の混合率が90%のときが最も低い。
(3)シュラウドは,ファンの吸い込む冷却空気がエンジン側から逆流するのを防止している。
(4)ラジエータのサブタンクは,冷却水の流量を制御して,常に冷却水温度を一定に調節する働きをしている。

【No.10】図に表すシリンダ用の分配型インジェクション・ポンプのプランジャにおいて,ディストリビュータ・スリットを表すものとして適切なものは次のうちどれか。

(1)A
(2)B
(3)C
(4)D

【No.11】分配型インジェクション・ポンプのハイドロリック・タイマの構成部品として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)コントロール・スリーブ
(2)タイマ・ピストン
(3)タイマ・スプリング
(4)ローラ・ホルダ・ピン

【No.12】図に示す列型インジェクション・ポンプのRFD型ガバナの構成部品として,不適切なものは次のうちどれか。

(1)フライウェイト
(2)フランジャ・バレル
(3)ガバナ・スプリング
(4)フローティング・レバー

【No.13】電子制御式分配型インジェクション・ポンプに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)電子制御式分配型インジェクション・ポンプには,回転速度センサが取り付けられている。
(2)電磁スピル・バルブは,コントロール・ユニットからの信号によって噴射時期を制御している。
(3)電磁スピル・バルブは,タイマ・ピストンの両端を結ぶ燃料通路に取り付けられている。
(4)タイミング・コントロール・バルブは,コントロール・ユニットからの信号によって噴射量を制御している。

【No.14】電子制御式インジェクション・ポンプのシステムに用いられるセンサ及びコントロール・ユニットに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)クランク角センサは,エンジン回転速度及びピストン上死点位置を検出している。
(2)燃温センサに使用されているサーミスタ(負特性)の抵抗値は,燃料温度が高いほど小さくなる。
(3)ブースト圧センサは,インジェクション・ポンプ内の燃料の圧力を計測している。
(4)コントロール・ユニットは,自己診断システムやフェイルセーフ機能を備えている。

【No.15】インジェクション・ノズルのうちスロットル・ノズルに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)直接噴射式エンジンに用いられる。
(2)スロットル行程では,燃料の噴射量を多くしている。
(3)ノズル・ボデーに噴口が3個以上設けられている。
(4)スロットル行程を設けて,ジーゼル・ノックの発生を抑えている。

自動車整備士試験問題解説編集委員会 (著)
出版社 : 精文館 (2019/5/31)、出典:出版社HP

【No.16】吸排気装置に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)エア・クリーナは,エンジンの吸入空気騒音を低減する役目もしている。
(2)マニホールドをシリンダヘッドに組み付ける(締め付ける)場合は,外側の取り付けボルトから中心に向かって順に締め付ける。
(3)マニホールドの取り付け面のひずみ点検には,ストレート・エッジとシックネス・ゲージを用いる。
(4)エア・クリーナのエレメントが目詰まりを起こすと,PM(粒子状物質)発生の原因となる。

【No.17】鉛バッテリに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)放電終止電圧は,1セル当たり2Vである。
(2)電解液は,塩酸と水を混合した希塩酸である。
(3)自己放電の程度は,電解液の比重及び温度が高いほど多くなる。
(4)完全充電状態のときの電解液比重は,液温20℃に換算して1.22である。

【No.18】オルタネータに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)ロータ・コイルに発生する三相交流をダイオードで全波整流し,直流に変えている。
(2)オルタネータ駆動用ベルトのたわみ量が規定値より過小の場合,オルタネータのベアリング損傷の原因となる。
(3)ステータは,ステータコア,ステータ・コイル及びスリップ・リングなどで構成されている。
(4)ステータ・コイルに流す電流を増減させて,オルタネータ制御を行っている。

【No.19】内接式のリダクション式スタータの構成部品として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)シフト・レバー
(2)マグネット・スイッチ
(3)アイドル・ギヤ
(4)オーバランニング・クラッチ

【No.20】予熱装置に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)コントロール・ユニットを用いた電熱式インテーク・エア・ヒータでは,始動時の外気温度に応じて,予熱時間を制御する。
(2)グロー・プラグを交換する場合には,必ず指定のものを用い,ねじ径や形状が同じでも,指定以外のものを用いると故障の原因となる。
(3)予熱回路は,使用時に大きな電流が流れるので,わずかな接触不良があっても,正常な予熱を行うことができない。
(4)グロー・プラグの断線又は短絡を点検する場合は,ターミナルと保護金属管又はプラグ・ハウジング間の抵抗を測定することで確認できる。

【No.21】次に示す諸元のエンジンの圧縮比について,適切なものは次のうちどれか。ただし,円周率は3.14として計算し,小数点第2位以下を切り捨てなさい。
(1)14.0
(2)15.0
(3)16.0
(4)17.0

○シリンダ内径:80mm
○ピストン行程:90mm
○燃焼室容積:30cm3

【No.22】図に示す電気用図記号のトランジスタに関する次の文章の(イ)~(ロ)に当てはまるものとして,下の組み合わせのうち適切なものはどれか。
図のトランジスタは(イ)トランジスタと呼ばれ,コレクタ電流は(ロ)に流れる。

(イ) (ロ)
(1)PNP型 EからC
(2)NPN型 EからC
(3)PNP型 EからB
(4)NPN型 EからB

【No.23】図に示す電流計Aに3Aの電流が流れた場合,Rの抵抗値として適切なものは次のうちどれか。ただし,R1とR2は同じ値とし,バッテリ及び配線などの抵抗はないものとする。

(1)3Ω
(2)4Ω
(3)6Ω
(4)8Ω

【No.24】図に示すマイクロメータの目盛りの読みとして適切なものは次のうちどれか。

(1)55.95mm
(2)56.45mm
(3)56.95mm
(4)57.45mm

【No.25】燃料(軽油)に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)一般に軽油の比重は0.80~0.90である。
(2)一般に軽油の着火点は約45~80℃である。
(3)軽油の種類・品質はJIS規格に決められており,一般には2号が用いられ寒冷地では3号又は特3号が用いられている。
(4)ジーゼル・エンジン用としては,着火性がよく,適当な粘度をもち,硫黄分が少なく,微細なごみも含まないものが必要である。

【No.26】仕事量の単位として,適切なものは次のうちどれか。
(1)C(クーロン)
(2)J(ジュール)
(3)Pa(パスカル)
(4)W(ワット)

【No.27】ボルトやナット類に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)スタッド・ボルトは,その一端だけにねじが切ってある。
(2)スプリング・ワッシャは,ボルトやナットの緩み止めに用いられる。
(3)セルフロッキング・ナットは,ねじ部に樹脂コーティングや「かしめ」部を用いることでナットの緩みを防いでいる。
(4)溝付き六角ナットは,その溝に合う割りピンをおねじ側の穴に差し込むことで,ナットの緩みを防いでいる。

【No.28】「道路運送車両法」に照らし,自動車分解整備事業の種類に該当しないものは,次のうちどれか。
(1)特殊自動車分解整備事業
(2)軽自動車分解整備事業
(3)小型自動車分解整備事業
(4)普通自動車分解整備事業

【No.29】「道路運送車両の保安基準」及び「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」に照らし,後部反射器の反射光の色に関する基準として,適切なものは次のうちどれか。
(1)白色
(2)橙色
(3)淡黄色
(4)赤色

【No.30】「道路運送車両の保安基準」及び「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」に照らし,次の文章の( )に当てはまるものとして,適切なものは次のうちどれか。
尾灯と兼用の制動灯は,同時に点灯したときの光度が尾灯のみを点灯したときの光度の( )以上となる構造であること。
(1)2倍
(2)3倍
(3)4倍
(4)5倍

自動車整備士試験問題解説編集委員会 (著)
出版社 : 精文館 (2019/5/31)、出典:出版社HP