福祉教科書 精神保健福祉士 完全合格テキスト 専門科目 第4版




目次

本書の使い方
資格・試験について

第1章 精神疾患とその治療
出題の傾向と対策
1精神疾患について
2精神疾患の治療について
3精神科治療における人権擁護
4チームワーク ~精神科病院におけるチーム医療と精神保健福祉士の役割~

第2章 精神保健の課題と支援
出題の傾向と対策
1精神の健康と関連する要因及び精神保健の概要
2精神保健における家族支援
3精神保健の視点から見た学校教育の課題とアプローチ
4精神保健の視点から見た勤労者の課題とアプローチ

5現代社会における精神保健
6地域精神保健をめぐる問題
7精神保健に関わる専門機関
8諸外国における精神保健

第3章 精神保健福祉相談援助の基盤I
出題の傾向と対策
1精神保健福祉士の役割と意義
2社会福祉士の役割と意義
3相談援助の概念と範囲
4相談援助の理念

第4章 精神保健福祉相談援助の基盤Ⅱ
出題の傾向と対策
1精神保健福祉士が行う相談援助の対象と相談援助の基本的考え方
2精神障害者の相談援助に係る専門職の概念と範囲
3精神障害者の相談援助における権利擁護の意義と範囲
4精神保健福祉活動における総合的かつ包括的な援助と多職種連携の意義と内容

第5章 精神保健福祉の理論と相談援助の展開
出題の傾向と対策
1精神保健医療福祉の歴史と動向
2精神障害者に対する支援の基本的考え方及び必要な知識
3精神科リハビリテーションの概念と構成
4医療機関におけるリハビリテーション
5精神障害者の支援モデル

6相談援助の過程及び対象者との援助関係
7スーパービジョンとコンサルテーション、記録
8地域移行の対象及び支援体制
9精神障害者のケアマネジメント
10地域を基盤にした支援とネットワーキング

第6章 精神保健福祉に関する制度とサービス
出題の傾向と対策
1精神保健福祉法の意義と内容
2精神障害者の福祉制度の概要と福祉サービス
3社会保障制度の概要
4医療観察法と更生保護制度
5社会調査

第7章 精神障害者の生活支援システム
出題の傾向と対策
1精神障害者の生活支援の意義と特徴
2精神障害者の居住支援に関する制度・施策と相談援助活動
3精神障害者の就労支援
4行政機関における精神保健福祉士の相談援助活動

索引

精神保健福祉士試験対策研究会 (著)
出版社: 翔泳社; 1版 (2019/6/14)、出典:出版社HP

本書の使い方

 

頻出度と出題ポイントを確認して、本文を学習します。最後に、問題を解いて理解度をチェックしましょう。

●紙面の構成

本文

A頻出度
出題頻度の高い順に星の3段階で示しています。

B出題ポイント
この節でよく出題されるテーマは何か、どのように取り上げられているかなどを記載しています。

Cイメージイラスト
この節のポイントの理解を助け、記憶に残るようにイラストを使ってイメージ化しました。

D補足説明アイコン

E[出題回][予想問題
]過去問題の場合は出題回を掲載しています。

理解度チェック一問一答
○×式の過去問題と予想問題で、学習した内容の理解度を確認しましょう。正解できたら口にチェック。なお、本文に説明のない内容に関する問題も、補足のため、一部掲載しています。また、過去問題の一部に変更を加えている場合があります。

●法令等の基準について
本書の記載内容は、2019年4月現在の法令等に基づいています。変更される場合もありますので、厚生労働省、各都道府県・市町村の公表する情報をご確認ください。

精神保健福祉士試験対策研究会 (著)
出版社: 翔泳社; 1版 (2019/6/14)、出典:出版社HP

資格・試験について

精神保健福祉士は、「精神保健福祉士法」を根拠法とする国家資格です。社会福祉士と同様に、求められる知識は高度で幅広く、専門職として水準の高さを示すことができます。

●精神保健福祉士の職務内容
精神保健福祉士とは
福祉分野全般を扱う社会福祉士に対し、精神保健福祉士は、「精神保健福祉」という特化した分野を扱うソーシャルワーカーです。社会福祉学を基盤として精神障害者の抱えている様々な問題に対する援助や、社会参加に向けての支援を行います。

精神保健福祉士法によると、「精神保健福祉士の名称を用いて、精神障害者の保健及び福祉に関する専門的知識及び技術をもつて、精神科病院その他の医療施設において精神障害の医療を受け、又は精神障害者の社会復帰の促進を図ることを目的とする施設を利用している者の社会復帰に関する相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練その他の援助を行うことを業とする者」とされています。

精神保健福祉士の職場
精神保健福祉士は、精神保健に特化した専門職として、精神科医療機関を中心に入院・通院患者の社会復帰に向けた支援に取り組んでいます。また退院後の生活を支援するため、各種社会復帰施設や福祉行政機関などでも活躍しています。

さらに、司法施設における触法精神障害者の支援、ハローワークにおける就労支援、教育現場におけるスクールソーシャルワーク、企業内における社員のメンタルヘルス対策など、職域は拡大を続けています。

●精神保健福祉士になるには
精神保健福祉士になるには、厚生労働大臣によって毎年1回行われる精神保健福祉士国家試験に合格する必要があります。

受験資格
社会福祉士同様に受験資格が必要であり、11のルートに分かれています。各条件については公益財団法人社会福祉振興・試験センター(以下、試験センター)のホームページに一覧表があります。

精神保健福祉士資格取得ルート

精神保健福祉士の登録について
精神保健福祉士国家試験に合格したら、厚生労働省の精神保健福祉士登録簿への登録を受けなければなりません。ここに登録すると、精神保健福祉士登録証が交付され、精神保健福祉士を名乗ることができるようになります。

●試験の実施方法
受験手続の詳細は受験要綱で確認してください。受験要綱は、試験センターのホームページ(http://www.sssc.or.jp)などで確認することができます。

試験の場所
試験は、年に一度、次の7都道府県で行われます。
北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県

出題方式
出題は5肢1択又は2択(5つの選択肢から1つ又は2つを選択する)方式で、解答はマークシート方式で行われます。

出題数・試験時間
第21回の試験における出題数は、表の通りです。配点は1問1点でした。試験時間は、共通(10:00~12:15):135分、専門(13:30~15:50):140分、計275分でした。

共通

共通科目 問題数
人体の構造と機能及び疾病 7
心理学理論と心理的支援 7
社会理論と社会システム 7
現代社会と福祉 10
地域福祉の理論と方法 10
福祉行財政と福祉計画 7
社会保障 7
障害者に対する支援と障害者自立支援制度 7
低所得者に対する支援と生活保護制度 7
保健医療サービス 7
権利擁護と成年後見制度 7
83問

 

専門

専門科目 問題数
精神疾患とその治療 10
精神保健の課題と支援 10
精神保健福祉相談援助の基盤 15
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 25
精神保健福祉に関する制度とサービス 12
精神障害者の生活支援システム 8
80問

 

合計で163問となります。また、「共通科目」は、社会福祉士試験と同じであり、この社会福祉士の資格を持っている人が精神保健福祉士試験を受験する場合、申請によって共通科目が免除されます。

試験日
毎年、2月上旬に予定されています。

受験申込書類の提出期間
毎年9月上旬~10月上旬。試験センターから受験申込書類「受験の手引」を取り寄せ提出します。「受験の手引き」の請求は7月下旬から。

合格発表
毎年、3月中旬に試験センターに掲示され、合格者には合格証書が、不合格者にはその旨の通知が郵送されます。

受験者数・合格率

回(年) 受験者数(人) 合格者数(人) 合格率
第15回(平成25年実施) 7,144 4,062 56.9%
第16回(平成26年実施) 7,119 4,149 58.3%
第17回(平成27年実施) 7,183 4,402 61.3%
第18回(平成28年実施) 7,173 4,417 61.6%
第19回(平成29年実施) 7,174 4,446 62.0%
第20回(平成30年実施) 6,992 4,399 62.9%
第21回(平成31年実施) 6,779 4,251 62.7%

 

精神保健福祉士試験対策研究会 (著)
出版社: 翔泳社; 1版 (2019/6/14)、出典:出版社HP