税理士試験教科書 法人税法II 基礎完成編【2020年度版】




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まえがき

税法学習は、税理士への真の第一歩!

本書を手にしたみなさんの多くは、税理士試験の会計科目(専記論、財務諸表論)の受験をされた方や無事合格された方だと思います。よくぞ、ここまで来られました!

そして、いよいよ税法科目の学習をはじめようとされる方にあらためて伝えておきたいことがあります。それは、税理士とは「税法のプロフェッショナルであり、法律家である」ということです。ですから、税法の学習は税理士への真の第一歩を踏み出したことになります。ここからまた気を引き締めていけば、税理士試験の合格も間近です。

さて、ネットスクールでは税理士試験を目指す方への資格支援の学校として、画期的なことを行いました。それは、本来、高額な受講料を払ってのみ手にすることのできるトショップで市販することでした。

これにより、独学者にも平等に合格を目指す機会を提供することができましたし、また、独学者が同じ教材を使用して講座学習に切り替えられるという利便性を高めることができました。

一方で、講座使用教材を誰もが購入できるということは、講座の付加価値の希薄化を招き、さらには講座のノウハウの流出というリスクも抱えてしまうことになりかねません。
しかしそれでも、人生を賭けてチャレンジする受験生にとってよりよい教材は生命線であり、その気持ちを想像したときに、講座使用教材を市販することについて一護の迷いも生じることはありませんでした。

さらに言えば、講座のノウハウとして主要な要素である講師からの説明を側注として書き添えることで、独学でもより理解の深まる教科書に仕上げることに注力いたしました。

合格するための状況は我々が整えます。

みなさんは、この本で勇気を持って始め、本気で学んでください。そうすれば、みなさん自身ばかりではなく、みなさんの周りの人たちをも幸せにできる、そんな人生が開けてきます。

さあ、この一歩、いま踏み出しましょう!

税理士WEB講座
講師一同

ネットスクール (著)
ネットスクール出版 (2019/9/12)、出典:出版社HP

目次

本書の構成・特長
著者からの学習アドバイス
2020年度試験向け税理士講座法人税法日程表
税理士資格を目指す魅力
試験概要

Chapter1 減価償却(普通償却)
Section1 減価償却費の取扱い
Section2 少額の減価償却資産
Section3 受贈益

Chapter2 繰越資産等
Section1 繰越資産
Section2 金銭債務の償還差損益

Chapter3 租税公課
Section1 相税公課

Chapter4 受取配当等の益金不算入
Section1 配当等の額の範囲
Section2 短期所有株式等
Section3 控除負債利子

Chapter5 所得税額控除
Section1 所得税額の控除
Section2 控除税額の計算

Chapter6 同族会社等
Section1 同族会社の意義
Section2 役員等の範囲

Chapter7 給与等
Section1 役員給与の取扱い
Section2 使用人給与の取扱い

Chapter8 寄附金
Section1 寄附金の額
Section2 損金不算入額の計算

Chapter9 交際費等
Section1 交際費等の額
Section2 損金不算入額の計算
Section3 その他の論点

Chapter10 外国税額控除等
Section1 外国税額の控除
Section2 控除税額の計算
Section3 外国子会社配当等の益金不算入制度

Chapter11 消費税額等
Section1 消費税の取扱い

Chapter12 圧縮記帳
Section1 圧縮記帳制度の概要
Section2 国庫補助金の圧縮記帳
Section3 保険差益の圧縮記帳
Section4 交換の圧縮記帳
Section5 特定資産の買換えの圧縮記帳

Chapter13 棚卸資産等
Section1 棚卸資産
Section2 短期売買商品等

Chapter14 有価証券等
Section1 有価証券の譲渡損益
Section2 有価証券の期末評価
Section3 デリバディブ取引

Chapter15資産の評価損益
Section1 資産の評価損益

Chapter16外貨建取引等
Section1 外貨建取引等の換算
Section2 為替予約差額の配分

Chapter17貸倒引当金等
Section1 貸倒損失
Section2 貸倒引当金

本書の構成・特長

ネットスクール (著)
ネットスクール出版 (2019/9/12)、出典:出版社HP

著者からの学習アドバイス

本書の著者であり、WEB講座講師でもある田中政義先生より、受講生の皆さんへ学習アドバイスです。長丁場の税理士試験を乗り切るためにも、プロの学習法を学び、効果的に学習を進めていきましょう。

プロフィール
講師 田中政義
講師歴20年。法人税法担当。懇切丁寧な講義がわかりやすいと評判。受験生の親身になった詳しい解説で多くの受験生を最短合格へと導く。

【無駄のない学習教材こそ合格への近道】
法人税法は、とにかくボリュームが大きい税法です。やみくもに学習したら、何年かけても終わらないでしょう。その反面、法人税法は、税法実務において不可欠な知識となってきますので、学習するのは、税法実務においても大いに役に立ちます。ただ、税理士試験に合格するためには、なるべく学習の範囲を広げたくないところです。皆様のご要望に応えるべく、本教材は、本試験の試験傾向から、なるべく合格に必要な学習範囲に絞ったものです。さあ、法人税のボリュームを恐れることはありません。早速、法人税の学習をスタートしましょう!

【合格への土台作りはここから】
教科書と問題集は「基礎導入編」「基礎完成編」「応用編」の3部構成となっています。基礎導入編では、「基礎完成編」以後の学習への足慣らしを行っていきます。つまり、税金計算の基本とも言うべき土台作りをしていく作業です。この土台作りをしっかりと行わないと、試験の合格に必要な知識や他の計算項目を積み上げることはできません。基礎導入編だからといって、気を緩めることは一切できませんので、最初から真剣に、そして楽しく法人税法の学習に取り組んで行きましょう!

2020年度試験向け税理士講座
法人税法標準コース日程表

ネットスクール (著)
ネットスクール出版 (2019/9/12)、出典:出版社HP

税理士資格を目指す魅力

【税に関わる3つの独占業務】
税理士には、税理士法で規定された独占業務「税務代理」「税務書類作成」「税務相談」の3つが認められており、税理士の資格のない者がこれらの税理士業務を行うことを法律は禁止しています。

税理士は、クライアントの依頼により税務書類の作成や税務の相談、さらに税務調査の立ち会いなと税務のプロフェッショナルとして日々活躍しています。法人・個人に係る適正納税を実現する専門家として、その社会的信頼と責務は大きく、これからも社会から必要とされ続ける仕事、それが税理士の魅力です。

【最新のデータから見る税理士像】

【拡がる活躍のフィールド】
税理士の主な仕事は、独占業務である税務業務や中小企業の会計帳簿の記帳、決算書の作成などの会計業務の2つです。現在では、パソコンの会計ソフトを利用した業務が主流となっています。

しかし、最近はこれらの業務のみならず、会社経営に関わる様々なコンサルティング業務にまで拡がりを見せています。経営全般に関わるコンサルティングはもちろん、相続・事業承継対策に関わるコンサルティングなど、税理士の活躍のフィールドはますます拡がり、クライアントの様々なニーズに応えるための高度な専門性も必要となってきています。

ネットスクール (著)
ネットスクール出版 (2019/9/12)、出典:出版社HP

試験概要

【試験科目】
税理士試験は、会計科目2科目・税法科目9科目の全11科目あります。このうち、会計科目2科目と税法科目3科目(選択必須科目1科目以上を含む)の合計5科目に合格する必要があります。1度の受験で5科目全てに合格する必要はなく、1科目ずつ受験することもできます。なお、1度合格した科目は生涯有効となります。

会計科目 必須の2科目 簿記論
財務諸表論

 

税法科目 選択必須の1科目 法人税法
所得税法
選択科目 相続税法
消費税法または酒税法
国税徴収法
固定資産税
事業税または住民税

【試験日】
通常、8月第1又は第2週の火曜日~木曜日に実施されます。

【合格点・合格発表】
合格点は各科目とも、おおむね満点の60パーセントです。合格発表は12月中旬になります。

税理士試験の詳細については、国税庁ホームページをご覧下さい。
http://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/zeirishi.htm
国税庁ホームページ税の情報・手続・用紙税理士に関する情報税理士試験

ネットスクール (著)
ネットスクール出版 (2019/9/12)、出典:出版社HP