スッキリわかる 証券外務員一種 2019-2020年 (スッキリわかるシリーズ)




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はじめに

本書は、日本証券業協会が実施する一種外務員資格試験に合格するための試験対策書です。テキストと問題集を1冊にまとめ、最短の学習時間で効率的に合格できるよう、工夫しました。

したがって、皆様は学習のために何冊もの書籍を購入する必要はありません。本書1冊で、試験に十分に対応することができます。まずは本書のテキスト(解説)部分を読み、その後の問題演習で学習効果の確認をしてください。一種外務員資格試験の範囲は、二種外務員資格試験の範囲に加え、一種特有の分野である「デリバティブ取引」までとなっています。本書は、2019年8月時点の法令等を基準として作成しています。

本書の特徴のひとつとして、試験で出題の頻度が高い事項や関連箇所を重点的に掲載しています。さらに、重要度を1~3(最重要は3)で評価し、学習の参考になるように章内のセクションごとに明示しました。いまや金融機関では必須ともいえる証券外務員資格をぜひとも取得し、あなたの活躍の場をさらに広げてください。あなたが毎日の隙間時間をフルに活用し、短期間の学習で合格を手にしていただけますよう、心よりお祈り申し上げます。

2019年8月 監修 竹谷希美子

竹谷 希美子 (監修), TAC出版編集部 (編集)
出版社: TAC出版; 2019-2020年版 (2019/9/22)、出典:出版社HP

本書の構成と学習の進め方

まずは章扉に注目
章扉には、これから学ぶ内容について書かれています。章全体の概要と学習の取り組み方を確認しましょう。

1~3の重要度をチェック
章内のセクションごとに重要度を1~3(3が最重要)で示しました。重要度の高いものから重点的に学習をすすめていきましょう。

側注で理解を深める
用語解説や参考を記していますので、理解を深めるため、活用してください。

問題演習で理解度を確認
テキストを読んだら、問題を解いて、その時点での理解度を確認しましょう。弱点箇所はテキストを読んでおさらいしましょう。

もくじ

はじめに 本書の構成と学習の進め方
証券外務員を徹底解剖!

第1章 証券市場の基礎知識
第2章 金融商品取引法
第3章 金融商品の勧誘・販売に関係する法律
第4章 協会定款・諸規則
第5章 取引所定款・諸規則
第6章 株式業務
第7章 債券業務
第8章 投資信託及び投資法人に関する業務
第9章 付随業務
第10章 株式会社法概論
第11章 経済・金融・財政の常識
第12章 財務諸表と企業分析
第13章 証券税制
第14章 セールス業務
第15章 デリバティブ取引

索引

竹谷 希美子 (監修), TAC出版編集部 (編集)
出版社: TAC出版; 2019-2020年版 (2019/9/22)、出典:出版社HP

受験生のあらゆる疑問に答えます!
証券外務員を徹底解剖!

1証券外務員とは?
・株式
・再建
・投資信託
・再建
・投資信託など
金融商品の勧誘や販売に必要な証券外務員

証券外務員とは、証券会社や銀行など(金融商品取引業者等)に所属し、お客さんに有価証券などの「金融商品」の勧誘や販売をするために持っていなければならない資格です。

証券外務員の資格を取得したあと、日本証券業協会の「外務員登録原簿」へ登録すると、外務員として活動することができます。

1証券外務員の資格取得
2証券会社、銀行などに勤務し、「外務員登録原簿」に登録
3証券外務員として金融商品の勧誘や販売をする!

証券外務員が所属する「金融商品取引業者等」には、日本証券業協会の正会員である証券会社「金融商品取引業者」と、特別会員である銀行や生命保険会社などの「登録金融機関」があります。

証券会社からなる「金融商品取引業者」には、CMなどで耳にする大手の証券会社のほか、準大手証券会社、中堅証券会社や地域に根差した地場証券などがあります。「特別会員(登録金融機関)」とは、銀行や生命保険会社などです。

証券外務員の資格には一種と二種があります。一種と二種では扱える商品に違いがあり、一種では、二種外務員で扱う商品に加え、信用取引、デリバティプ取引、などを取り扱うことができます。銀行などで「債券」や「投資信託」を売るときに『特別会員外務員」資格が必要になります。

2証券外務員の業務
証券外務員の業務には、4つあります。「新規発行証券を取り扱うか」「既発行証券を取り扱うか」「証券会社が責任を取るか」「仲介するだけか」「お客さんが誰か」によって、様々な業務を行っているのです。

業務その1引受け(アンダーライター)
1つ目は、「引受け(アンダーライター)」で、募集や売出しにより発行された株式等の投資家への販売を、証券会社が引受けることです。

業務その2募集・売出し(セリング)
2つ目の「募集(セリング)」は、企業が新しく株式を発行するときに、委託されてその株式の売却をする業務です。「売出し」は、すでに発行された株式につき、企業から委託され株式の売却を行う業務です。

「リテール」と「ホールヤール」とは?
証券会社には、「ホールセール部門」「リテール部門」があり、ホールセール部門では、プロ(機関投資家)向けの大口の取引を行い、リテール部門では、個人投資家などの小口の取引を行います。

業務その3委託売買(ブローキング)
3つ目は、「委託売買(ブローキング)」、いわゆるブローカーです。株式を売買したい投資家に対して仲介し、その取引にかかる手数料をもらう業務です。

業務その4自己売買(ディーリング)
最後は、「自己売買(ディーリング)」です。証券会社が自社の資金を使って、株式を運用することで利益(利ざや)を得る業務です。

他の金融系資格と、どこが違うの?

証券アナリスト
株や債券などにつき、証券アナリストが分析し、レポートを提供するというイメージです。証券アナリストは、情報の分析と投資価値の評価を行い、投資助言や投資管理サービスを提供します。

FP(ファイナンシャル・プランナー)
お客さんのライフプランやニーズに合わせ、お金に関する生涯の計画(貯蓄、投資、保険、税務、不動産、相続・事業承継等)を立てて、アドバイスを行います。

DCプランナー(企業年金総合プランナー)
「DC」とは、確定拠出年金(=DefinedContribution)のこと。年金制度の専門的な知識だけでなく、投資やライフプランについての知識ももち、年金制度を支えるプロフェッショナルです。

3証券外務員試験の概要
それでは試験の概要をみていきましょう。

証券外務員試験の概要

受験資格 なし
試験方式 PC試験
試験日 月曜から金曜日
(祝日、年末年始を除く、試験会場により異なる)
試験時間 2時間40分
試験会場 全国の主要都市に設置されている試験会場(テストセンター)
申込期間と試験日 申込日の翌日を1日目として、5日目(土日、祝日、年末年始休業を除く)の日より1ヶ月間に行われる試験について申し込める。
合格発表 試験終了後 不合格だったら30日後から再チャレンジできます!
試験問題 出題形式 出題数 配点
〇✕方式 70問 各2点
5肢選択方式 30問 1択は各10点
2択は各5点
合格点 440点満点の70%(308点)以上

まず、受験資格がないため、誰でも受けられます。また、PCで受験するため、平日であれば(祝日、年末年始を除く。試験会場により異なる)いつでも受験できます。
合否は試験終了後、試験会場にて。不合格となった場合には、受験日から30日間は受験できません。

出題数は、合計100問で、440点満点です。そして、70%以上の得点(308点以上)で合格となります。

申し込みはプロメトリックへネット経由で申し込みます。
申込先プロメトリック
http://pf.prometric-jp.com/testlist/jsda/jp/pg

特別会員は試験概要が異なる?
「特別会員外務員」資格試験は、入社してからでないと受けられません。また、出題範囲は必要な範囲に限定されます。

4証券外務員試験の出題範囲
証券外務員の学習分野は3つに分けられます。一番配点が多いのが、「商品業務」(約240点)です。そのほかの「法令・諸規則」と「基礎知識・関連科目」で、約100点ずつになります。

基礎知識・関連科目予想配点:102点
ここでは、証券外務員として金融の知識を理解するための「証券市場の基礎知識」を学びます。金融市場の全体像や、証券市場の役割などが含まれます。GDP(国内総生産)や景気動向指数、日銀短観など、ニュースでもよく耳にする「経済・金融・財政の常識」もここで学びます。

法令・諸規則予想配点:96点
法令のなかには、「金融商品取引法」と、「金融商品の勧誘・販売に関係する法律」などがあります。

「金融商品取引法」は、有価証券取引に幅広く関わる法律です。ほとんどの有価証券や、一定のデリバティブ取引が対象です。株式を売り出す企業や、金融商品取引業者、取引所などが守らねばならないことが定められています。

「金融商品の勧誘・販売に関係する法律」には、「金融商品販売法」「消費者契約法」があり、商品を販売したり、契約したりする際に関わってくる法律です。「個人情報保護法」と「犯罪収益移転防止法」についても学びます。

諸規則
そして、諸規則には「日本証券業協会」の定款・諸規則品取引所」の定款・諸規則があります。「日本証券業協会」の定款・諸規則では、日本証券業協会の協会員に対する規則が定められています。主に自主規制規則を中心に学びます。

そして、「金融商品取引所」の定款諸規則では、企業等の発行する有価証券が取引所に上場するための有価証券上場規程などが定められています。

商品業務予想配点:242点 一番配点が多い!
ここでは、「株式業務」と「債券業務」、「投資信託及び投資法人に関する業務」に関わる業務を学びます。株式や債券、または、投資信託を売買するための取引の方法などを学びます。

付随業務
それに関連する業務として付随業務というのもあります。これも証券会社が、金融商品取引業を営むために欠かせない業務です。例えば、顧客に有価証券に関連する情報の提供または助言することも付随業務にあたります。

デリバティブ取引
そして、一種は、二種で学ぶ内容に加えて、信用取引やデリバティブ取引も加わります。これらの取引には原則、期限が設けられていたり、証拠金が必要であったりなどの特徴があります。

法令や諸規則等の制度変更があった場合、試験問題は新制度に基づいて出題されます。TAC出版でも変更があれば、そのつど、法改正情報として公開しますが(TAC出版コ検索)、より詳しい情報は、下記のWEBサイトでも入手できますので、参照してみてください。

日経225先物など、金融商品について調べるときにはここ!
日本取引所グループhttps://www.jpx.co.jp/
ここでは証券会社をめぐる状況についてわかるよ!
日本証券業協会http://www.jsda.or.jp/
投資信託についてはここ!
投資信託常会https://www.toushin.or.jp/

竹谷 希美子 (監修), TAC出版編集部 (編集)
出版社: TAC出版; 2019-2020年版 (2019/9/22)、出典:出版社HP