本試験に合格できる問題集!移動式クレーン学科試験 (国家・資格シリーズ 379)




はじめに

民間資格には、世間に認知されているものもあれば、資格の有効度に疑問符が付くものもあります。これに対して、法律によって認められた資格は、一定の社会的地位が保証されているため、社会的信頼性やニーズが高いという特徴があります。つり上げ荷重が5t以上の移動式クレーンの運転の業務に従事することができる移動式クレーン運転士免許は,法律の裏付けのある国家試験によって知識や技能が判定され、合格した者に対して付与される資格です。

国家資格が、あなたの夢や希望を必ずしも叶えてくれるとは限りませんが、夢や希望を叶えるための大きな一歩になることは間違いありません。また,就職や転職を希望し,資格に関連した仕事に就こうと考えている人には,この上ない味方となってくれます。

移動式クレーン運転士免許は,トラッククレーン,ラフテレーンクレーン,クローラクレーン,浮きクレーン等のあらゆる移動式クレーンを運転することができる資格です。この資格を取得するためには,移動式クレーン運転士免許試験に合格しなければなりません。本書の「本試験に合格できる問題集!移動式クレーン学科試験」は,移動式クレーンの学科試験に合格できる実力を短期間で身に付けることができます。学科試験は「過去問題に始まり、過去問題に終わる。」といわれています。

本書は,本試験に出題された過去問題のすべてを徹底分析し,本試験と同じ出題形式の試験問題を科目別に用意しています。また,出題の意図や学習のポイントを載せ、イメージしにくい部分にはイラストを用いて受験者の疑問を解決しています。

本書を有効に活用していただければ,学科試験の合格率が飛躍的にアップし、苦もなく本試験に合格されるものと確信しております。本書を手にしたこの機会に、是非とも合格の栄冠を勝ち取ってください。

終わりに,「本試験に合格できる問題集!移動式クレーン学科試験」の出版にあたり、株式会社 弘文社ならびに編集部の方々に尽力いただきましたことを,ここに厚くお礼申し上げます。
著者 山本誠一

移動式クレーン等の免許制度

労働安全衛生法等の改正により,免許制度が幾度も改正されました。

◇昭和37年11月以降の免許は,生涯有効です。また,免許制度が変わっても取得当時と同じ資格を現在も有しています。昭和47年4月以前のクレーン運転士免許を取得している場合,現制度のクレーン・デリック運転士免許(クレーン限定),移動式クレーン運転士免許,玉掛技能講習の3つの資格を有しています。

本書の活用方法

1 本書の構成
本書には,次のような特徴があります。

●ここに登場するすべての問題は,本試験に出題された問題を基礎として,科目別に編集しています。本試験に出題される確率が高い問題を学習することにより,飛躍的に合格率をアップさせることができます。

●各編の科目の初めごとに
チャレンジ問題を用意しています。
チャレンジ問題に挑戦して,学習の理解度や何が把握できていないのか確認しましょう。問題がたやすく解けるようであれば、理解できているといえます。ちょっと考え込んでの正解であれば、理解度は半分といったところでしょう。不明な点や,おやっと思ったところは「これだけ重要ポイント」を学習しましょう。

●次は
これだけ重要ポイントです。
これだけ重要ポイントでは,本試験に必要な学習すべき要点を分かりやすく整理しています。どれもが本試験に関わる重要な内容ですが、特に覚えていただきたい事柄は太字で表示しています。移動式クレーンについて初めて学ぶ方や学習があまり進んでいない方は、ここから学習を始めてください。
また、チャレンジ問題が分からなかった場合や不正解であった場合も「これだけ重要ポイント」をよく読み、十分に学習を行った上でチャレンジ問題に挑戦しましょう。

●続いて
本試験によくでる問題です。
よくでる問題により、知識の習得度を確認しましょう。間違った問題は難説を読み、「これだけ重要ポイント」に戻って繰返し学習しましょう。

●ゴールとして,本試験に出題された問題を模擬試験問題としてご用意しています。本試験同様,何ものにも頼らず解答し,科目ごとに8割以上の正解を目指しましょう。

2 問題文の形式と注意点について
移動式クレーン運転士免許の国家試験は,各問とも五肢択一です。本書の問題も本試験の形式にしています。出題の方式には,選択式,穴埋め式,計算によって求めるものがあります。選択式は,選択肢の中から「誤っているもの」又は「正しいもの」を選択します。試験問題は,圧倒的に「誤っているもの」を選ぶ場合が多いのですが,「正しいもの」を選択する場合もありますので,解答にあたっては,どちらを選択する問題なのかを必ず確認するようにしましょう。

設問によっては、どちらが正解なのか判断を迷うことがあります。このような場合は,「最も誤っているもの」あるいは「最も正しいもの」を選ぶという意識を持つと適切な判断を下しやすくなります。計算によって解答を求める問題は,出題された問題の単位と選択すべき解答の単位が異なっていることが往々にしてあります。計算問題は、双方の単位を見比べ、単位が異なっている場合は同じ単位に統一して問題を解くようにしましょう。

本書は,すべての設問について学習することが重要です。これにより,「誤っているものはどれか」という問いが「正しいものはどれか」という問いになったとしても、簡単に正解を導くことができます。移動式クレーンについて初めて学習される方は,本書に意味の分からない用語が書かれていることがあります。

受験に際して必要不可欠な用語は、関係科目において、その意味を解説していますので,理解できない用語があったとしても,そこで足踏みしないで学習を進めてください。枝葉末節にこだわらず,全体を把握するように努めるとスムーズに学習することができます。

 

目次

はじめに
移動式クレーン等の免許制度
本書の活用方法

受験案内

1 移動式クレーン運転士免許について
2 試験科目の詳細
3 合格基準
4 受験の申請
5 安全衛生技術試験協会について
6 労働局長登録教習機関について
7 合格通知等の有効期間
8 免許の取得方法
9 免許の申請手続き
受験時の注意事項
受験 Question

第1編 移動式クレーンに関する知識

①移動式クレーンの用語と運動
1-1 移動式クレーンの用語.
1-2 移動式クレーンの運動
よくでる問題1(移動式クレーンの用語)
よくでる問題2(移動式クレーンの用語)
よくでる問題3(移動式クレーンの運動)
よくでる問題4(作業半径)
②移動式クレーンの種類と形式
2-1 移動式クレーンの分類
2-2 トラッククレーン
2-3 ホイールクレーン
2-4 クローラクレーン
2-5 鉄道クレーン
2-6 浮きクレーン
2-7 クレーン機能を備えた車両建設機械
よくでる問題5(種類又は形式)
よくでる問題6(種類又は形式)
よくでる問題7 (種類又は形式)
よくでる問題8(種類又は形式)
よくでる問題9(種類又は形式)
③移動式クレーンの下部走行体
3-1 トラック式キャリア
3-2 ホイール式キャリア
3-3 クローラ式キャリア
3-4 鉄道クレーン式キャリア
3-5 浮きクレーン用台船
3-6 アウトリガ
よくでる問題10 (下部走行体)
よくでる問題11 (下部走行体)
よくでる問題12(下部走行体)
よくでる問題13 (アウトリガ)
④移動式クレーンの上部旋回体
4-1 上部旋回体の構造
4-2 旋回フレーム
4-3 旋回支持体
4-4 旋回装置
4-5 ジブ取付用ブラケット
4-6 巻上装置
4-7 カウンタウェイト
4-8 Aフレーム
よくでる問題14 (上部旋回体)
よくでる問題15 (上部旋回体)
よくでる問題16 (上部旋回体)
よくでる問題17 (Aフレーム)
よくでる問題18 (巻上装置)
よくでる問題19 (巻上装置)
よくでる問題20(巻上装置)
よくでる問題21 (巻上装置)
よくでる問題22(巻上装置及びブレーキ)
よくでる問題23(ブレーキ)
⑤移動式クレーンの作業装置
5-1 移動式クレーンのジブ
5-2 フック, フックブロック
5-3 ジブ起伏装置
5-4 ペンダントロープ
5-5 ジブ倒れ止め装置
5-6 グラブバケット
5-7 リフチングマグネット
5-8 建設機械の作業装置
よくでる問題24(ジブ)
よくでる問題25(ジブ)
よくでる問題26(作業装置)
よくでる問題27(作業装置)
よくでる問題28(作業装置)
よくでる問題29(フックブロック等)
よくでる問題30(作業装置)
よくでる問題31(ジブ支持用ワイヤロープ)
⑥移動式クレーンのワイヤロープ
6-1 ワイヤロープの構造
6-2 ワイヤロープのより方とより方向
6-3 ワイヤロープの構成
6-4 ワイヤロープの測定
6-5 ワイヤロープの安全係数
6-6 ワイヤロープの取扱い
よくでる問題32(ワイヤロープ)
よくでる問題33(安全係数)
よくでる問題34(ワイヤロープ)
よくでる問題35(ワイヤロープの測定)
よくでる問題36(ワイヤロープ)
よくでる問題37(ワイヤロープ)
よくでる問題38(ワイヤロープ)
よくでる問題39(ワイヤロープの構造)
⑦移動式クレーンの安全装置
7-1 巻過防止装置
7-2 過負荷防止装置
7-3 安全弁等
7-4 作業領域制限装置
7-5 ジブ起伏停止装置
7-6 傾斜角指示装置
7-7 外れ止め装置
7-8 旋回ロック装置
7-9 乱巻防止装置
7-10 自由降下インターロック
7-11 警報装置
7-12 警報ブザー付き回転灯
よくでる問題40(安全装置)
よくでる問題41(安全装置)
よくでる問題42(安全装置)
⑧移動式クレーンの性能
8-1 移動式クレーンの性能
8-2 移動式クレーンの安定度
8-3 定格総荷重表
8-4 移動式クレーンの作業速度
よくでる問題43(安定度)
よくでる問題44(作業速度)
よくでる問題45(定格総荷重)
よくでる問題46(定格総荷重)
よくでる問題47(性能曲線図)
⑨移動式クレーンの取扱い
9-1 移動式クレーンの作業領域
9-2 アウトリガに掛かる荷重
9-3 つり荷走行
9-4 移動式クレーンの取扱い
9-5 クローラクレーンの積下ろし
よくでる問題48(設置時の留意事項)
よくでる問題49(敷鉄板)
よくでる問題50(走行時の留意事項)
よくでる問題51(アウトリガに掛かる荷重)
よくでる問題52(つり荷走行)
よくでる問題53(クローラクレーンの積込み)

第2編 原動機及び電気に関する知識

①移動式クレーンの原動機
1-1 内燃機関
1-2 2サイクルディーゼルエンジン
1-3 4サイクルディーゼルエンジン
1-4 ガソリンエンジンの装置
よくでる問題54(ディーゼルエンジン)
よくでる問題55(ディーゼルエンジン)
よくでる問題56(ディーゼルエンジン)
よくでる問題57(ディーゼルエンジン)
②エンジンの補機,装置等
2-1 過給器
2-2 タイミングギヤ
2-3 フライホイール
2-4 吸気装置
2-5 燃料供給装置
2-6 潤滑装置
2-7 冷却装置
2-8 エンジンの電装品
2-9 バッテリの取扱い
2-10 エンジンの点検
よくでる問題58(補機,装置)
よくでる問題59(エンジンオイル)
よくでる問題60(補機,装置)
よくでる問題61(燃料供給装置)
よくでる問題62(電装品)
よくでる問題63(エンジンの点検)
よくでる問題64(エンジンの点検)
③移動式クレーンの油圧装置
3-1 油圧装置の原理
3-2 油圧装置の特徴
3-3 移動式クレーンの油圧回路
3-4 油圧発生装置
3-5 油圧駆動装置
よくでる問題65(油圧装置の原理)
よくでる問題66(油圧装置)
よくでる問題67(歯車ポンプ)
よくでる問題68(油圧ポンプ)
よくでる問題69(プランジャポンプ)
よくでる問題70(油圧ポンプ)
よくでる問題71(油圧駆動装置)
よくでる問題72(油圧駆動装置)
④移動式クレーンの油圧制御弁
4-1 圧力制御弁
4-2 流量制御弁
4-3 方向制御弁
よくでる問題73(方向制御弁)
よくでる問題74(油圧制御弁)
よくでる問題75(油圧制御弁)
よくでる問題76(油圧制御弁)
よくでる問題77(油圧制御弁)
⑤油圧装置の付属機器
5-1 作動油タンク
5-2 オイルクーラー
5-3 圧力計
5-4 アキュムレータ
よくでる問題78(作動油タンク)
よくでる問題79(付属機器)
よくでる問題80(圧力計)
よくでる問題81(アキュムレータ)
よくでる問題82(油圧装置)
⑥作動油及び油圧装置の保守
6-1 作動油の性質
6-2 作動油の判定
6-3 配管類
6-4 油圧装置の保守
よくでる問題83(作動油)
よくでる問題84(作動油)
よくでる問題85(作動油)
よくでる問題86(配管類)
よくでる問題87(シール)
よくでる問題88(作動油)
よくでる問題89(作動油)
よくでる問題90(油圧装置の保守)
よくでる問題91(キャビテーション)
⑦電気の基礎知識
7-1 電流
7-2 電圧
7-3 抵抗
7-4 オームの法則
7-5 交流の実効値
7-6 ジュール熱
7-7 電力及び電力量
7-8導体と不導体
よくでる問題92(電気)
よくでる問題93(電気)
よくでる問題94(電気抵抗)
よくでる問題95(電気回路)
よくでる問題96(電気の単位)
よくでる問題97 (絶縁体)
⑧感電の危険性と対策
8-1 感電
8-2 送電及び配電
8-3 離隔距離
8-4 感電防止対策
よくでる問題98(感電)
よくでる問題99(感電)
よくでる問題100(通電電流)
よくでる問題101(送電,配電,離隔距離)

第3編 移動式クレーンの関係法令

① 移動式クレーンの製造等
1-1 移動式クレーンの定義
1-2 特定機械
1-3 移動式クレーンの製造
1-4 移動式クレーンの使用検査
1-5 移動式クレーン検査証
1-6 移動式クレーンの設置
よくでる問題102(製造,設置)
よくでる問題103(製造)
よくでる問題104(製造検査,使用検査)
よくでる問題105(移動式クレーンの設置)
よくでる問題106(設置報告書)
よくでる問題107(移動式クレーン検査証)
②移動式クレーンの使用
2-1 設計の基準とされた負荷条件
2-2 使用の制限
2-3 定格荷重の表示等
2-4 安全弁の調整
2-5 巻過防止装置の調整
2-6 安全装置の取外し等
2-7 検査証の備え付け
2-8 外れ止め装置の使用
2-9 違法な指示の禁止
2-10 傾斜角の制限
2-11 過負荷の制限
2-12 搭乗の制限
2-13 運転位置からの離脱の禁止
2-14 使用の禁止
2-15 アウトリガの位置
2-16 アウトリガの張出し
2-17 作業の方法等の決定
2-18 強風時の作業中止
2-19 強風時における転倒の防止
2-20 ジブの組立等の作業
よくでる問題108(安全装置の取外し等)
よくでる問題109(安全弁)
よくでる問題110(移動式クレーンの使用)
よくでる問題111(移動式クレーンの使用)
よくでる問題112(移動式クレーンの使用)
よくでる問題113(ジブの組立作業)
よくでる問題114(搭乗の制限)
よくでる問題115(巻過防止装置)
よくでる問題116(傾斜角の制限)
③変更,休止及び性能検査
3-1 移動式クレーンの変更
3-2 移動式クレーンの休止
3-3 移動式クレーンの使用再開
3-4 移動式クレーンの廃止等
3-5 移動式クレーンの性能検査
よくでる問題117(変更検査)
よくでる問題118(変更検査)
よくでる問題119(使用再開検査)
よくでる問題120(使用再開検査)
よくでる問題121(性能検査)
よくでる問題122(性能検査)
よくでる問題123(性能検査)
よくでる問題124(性能検査)
④移動式クレーンの自主検査
4-1 定期自主検査
4-2 作業開始前の点検
4-3 自主検査等の記録
4-4 移動式クレーンの補修
よくでる問題125(作業開始前の点検)
よくでる問題126(自主検査)
よくでる問題127(自主検査)
よくでる問題128(定期自主検査)
よくでる問題129(作業開始前の点検)
⑤玉掛け及び玉掛用具
5-1 移動式クレーンの合図
5-2 重量表示
5-3 立入禁止
5-4 使用範囲の制限
5-5 リングの具備等
5-6 玉掛用具の安全係数
5-7 不適格な玉掛用具
5-8 玉掛用具の点検
よくでる問題130(移動式クレーンの合図)
よくでる問題131(重量表示)
よくでる問題132(合図の統一)
よくでる問題133(立入禁止)
よくでる問題134(合図又は立入禁止)
よくでる問題135(不適格な玉掛用具)
よくでる問題136(不適格な玉掛用具)
よくでる問題137(不適格な玉掛用具)
よくでる問題138(リングの具備等)
⑥移動式クレーンの免許等
6-1 移動式クレーンの運転の業務
6-2 移動式クレーン運転士免許
6-3 免許証の携帯
6-4 免許証の再交付又は書替
6-5 免許の取消し
6-6 事故報告
6-7 労働者死傷病報告
6-8 講習の指示
6-9 玉掛けの業務
よくでる問題139(運転の業務等)
よくでる問題140(移動式クレーン運転士免許)
よくでる問題141(運転の業務)
よくでる問題142(移動式クレーン運転士免許).
よくでる問題143(免許証の書替)
よくでる問題144(事故報告)
よくでる問題145(運転の業務等)

第4編 力学に関する知識

① 力に関する事項
1-1 力について
1-2 力の合成及び分解
1-3 力のモーメント
1-4 力のつり合い
よくでる問題146(力の合成)
よくでる問題147(力について)
よくでる問題148(力について)
よくでる問題149(力のつり合い)
よくでる問題150(力のモーメント)
よくでる問題151(力のつり合い)
よくでる問題152(力のモーメント)
よくでる問題153(力のつり合い)
よくでる問題154(力のつり合い)
②質量及び比重
2-1 質量
2-2 比重
2-3 物体の体積
よくでる問題155(質量及び比重)
よくでる問題156(質量)
よくでる問題157(質量及び比重)
よくでる問題158(質量)
よくでる問題159(質量)
③重心及び安定
3-1 物体の重
3-2 物体の安定(座り)
よくでる問題160(物体の重心)
よくでる問題161(物体の安定)
よくでる問題162(物体の重心)
よくでる問題163 (物体の重心)
よくでる問題164(物体の重心)
④運動及び摩擦力
4-1 物体の運動
4-2 物体の速度
4-3 加速度
4-4 摩擦力
4-5 慣性
4-6 遠心力及び向心力
よくでる問題165(物体の運動)
よくでる問題166(物体の運動)
よくでる問題167(加速度)
よくでる問題168(摩擦力)
よくでる問題169(摩擦力)
よくでる問題170(周速度)
よくでる問題171(摩擦力)
よくでる問題172(摩擦力)
よくでる問題173(摩擦力)
⑤ 荷重及び応力
5-1 荷重
5-2 応力(内力)
5-3 材料の強さ
よくでる問題174(荷重)
よくでる問題175(荷重)
よくでる問題176(荷重)
よくでる問題177(荷重)
よくでる問題178(応力及び材料の強さ
よくでる問題179(応力及び材料の強さ)
よくでる問題180(応力)
⑥つり角度及び滑車装置
6-1 基本安全荷重
6-2 張力と内向きの力.
6-3 張力係数
6-4 モード係数
6-5 滑車装置
よくでる問題181(つり角度と張力)
よくでる問題182(モード係数)
よくでる問題183(滑車装置)
よくでる問題184(ワイヤロープの選定)
よくでる問題185(ワイヤロープの選定)
よくでる問題186(滑車装置)
よくでる問題187(滑車装置)
よくでる問題188(滑車装置)
よくでる問題189(滑車装置)

模擬試驗問題

第1回 模擬試驗問題
試験問題の解答
第2回 模擬試驗問題
試驗問題解答
索引

受験案内

1 移動式クレーン運転士免許について
移動式クレーン運転士免許は、学歴等の制約はなく,満18歳以上であれば、原則として,誰でも取得することができます。ただし,住民票又は自動車運転免許証の写し等の本人確認証明書が必要です。

移動式クレーン運転士免許を取得すると,つり上げ荷重が5t以上のトラッククレーン,ラフテレーンクレーン,クローラクレーン,鉄道クレーン,浮きクレーン等の移動式クレーンを運転することができます。ここでいう運転とは,移動式クレーンを操って操作することをいうもので,公道を走行させる等の運転には,別途,運転免許証が必要です。また,移動式クレーンの作業に付随する玉掛業務を行う場合は,玉掛技能講習を修了する必要があります。

2 試験科目の詳細
移動式クレーン運転士免許試験は、つり上げ荷重が5t以上の移動式クレーンを取扱うことができる資格を取得するための試験で、試験科目の詳細は次の表の通りです。実技試験には,つり上げ荷重が5t以上のラフテレーンクレーン又はつり上げ荷重が5t以上のトラッククレーンのいずれかが使用です。

なお,つり上げ荷重が5t以上の移動式クレーンを取扱うことができる資格とは,つり上げ荷重に制限がないということです。したがって,あらゆる移動式クレーンを運転することができます。むろん、つり上げ荷重が5t未満の移動式クレーンも運転することができます。

種類 試験科目 出題数(配点)
学科 移動式クレーンに関する知識 10問(1問3点)
原動機及び電気に関する知識 10問(1問3点)
移動式クレーンの関係法令 10問(1問2点)
力学に関する知識 10問(1問2点)
実技 移動式クレーンの運転
移動式クレーンの運転のための合図

 

試験科目の一部が免除される資格を有している場合は、資格受験手続きのご案内や安全衛生技術試験協会のホームページをご確認ください。

3 合格基準
移動式クレーン運転士免許の学科試験(学科試験の一部免除者を除く。)の総合計点数は100点です。科目別に40%以上の正解率の上,全科目の合計点数が60点以上であれば合格です。安全衛生技術センターで実施されている実技試験は,移動式クレーンを安全,かつ,正確に運転するために必要な技能の有無を判定するもので,減点の合計が40点以下であれば合格です。

試験の結果は,試験日から10日以内に発表されます。合格の場合は「免許試験合格通知書」,実技試験を伴う学科試験の合格は「実技試験受験票」,それ以外の場合は「免許試験結果通知書」で受験者に直接通知されます。また,受験された安全衛生技術センターのホームページにおいても,合格者の受験番号を発表しています。

4 受験の申請
免許試験受験申請書は,安全衛生技術試験協会,各安全衛生技術センター又は免許試験受験申請書取扱機関で無料配布しています。郵送(送料は有料)をご希望の場合は,メモ(受験する試験の種類及び必要部数を明記)に免許試験受験申請書の郵送希望と記載し,返信用郵送料金分の切手を貼った宛先明記の返信用封筒(角型2号封筒縦34cm,横24cm)を同封して安全衛生技術試験協会又は安全衛生技術センターに申し込んでください。

受験申請書取扱機関や申請書の送料につきましては、安全衛生技術試験協会のホームページをご確認ください。
受験申請書用紙等一式には、受験申請書の他に免許試験受験手続きのご案内,受験申請書の作り方が同封されており,申請書の記入の仕方や申請方法が書かれています。申請書類に不備がある場合は,受理されないことがあるため、申請書の書き損じ等に備えて受験申請書用紙等一式は2部以上入手しておきましょう。

試験の日程は、安全衛生技術センターごとに定められており,試験日の2ヶ月前から受験申請書を受付けています。郵送の場合は,試験日の2週間前の消印のあるものまで受付け、直接持参の場合は,試験日の2日前まで受付けています。ただし、休日を除く2日前までとなっています。

なお定員に達した時は、受付期間内であっても受付けが締切られるため,受験申請書は余裕を持って提出しましょう。安全衛生技術センターに受験申請書を郵送した後,10日を過ぎても受験票が届かない場合は,受験第1希望日の前日前までに申請先へご連絡下さい。

5 安全衛生技術試験協会について
公益財団法人 安全衛生技術試験協会は,厚生労働大臣の指定を受け,労働安全衛生法に基づく移動式クレーン運転士免許やクレーン・デリック運転士免許等の試験を国に代わって行っている厚生労働大臣指定の試験機関です。安全衛生技術試験協会は,出先機関として全国に7ヶ所の安全衛生技術センターを設けています。

安全衛生技術センターによっては試験日が異なることがありますが、月に1度の割合で試験を実施しています。試験日につきましては、安全衛生技術試験協会のホームページで確認することができます。なお,安全衛生技術センターの試験を受けられる方は、受験地までの道順や交通手段を前もって確認されることをお薦めします。

指定試験機関 所在地 連絡先
安全衛生技術試 験協会 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-1 http://www.exam.or.jp/index.htm 03-5275-1088
北海道安全 技術センター 〒061 – 1407 北海道恵庭市黄金北3-13 http://www.hokkai.exam.or.jp/ 0123-34-1171
東北安全衛生 技術センター 〒989-2427 宮城県岩沼市里の杜hele 1町目1番15号 http://www.tohoku.exam.or.jp/ 0223-23-3181
関東安全衛 技術センタ 〒290-0011 千葉県市原市能満2089  http://www.kanto.exam.or.jp/ 0436-75-1141
中部安全衛 技術センタ 〒477-0032 愛知県東海市加木屋町丑寅海戸51-5  http://www.chubu.exam.or.jp/ 0562-33-1161
近畿安全衛生 技術センター 〒675-0007 兵庫県加古川市神野西之山字迎野http://www.kinki.exam.or.jp/ 079-438-8481
中国四国安全衛 生技術センター 〒721-0955 広島県福山市新涯町2-29-36  http://www.chushi.exam.or.jp/ 084-954-4661
九州安全衛生 技術センター 〒839-0809 福岡県久留米市東合川町5-9-3 http://www.kyushu.exam.or.jp/ 0942-43-3381

 

安全衛生技術試験協会は、国に代わって国家試験を実施することによって快適な職場作りのスペシャリストを数多く産業界に送りだし、産業の安全と労働衛生の向上に重要な役割を果たすと共に,労働災害の防止に貢献しています。

6 労働局長登録教習機関について
移動式クレーン運転士免許の取得方法には、幾つかの選択肢があります。安全衛生技術センターで学科試験と実技試験を受験する方法もその1つです。しかし、安全衛生技術センターは指定試験機関であり,移動式クレーンをまったく扱ったことのない方には、安全衛生技術センターの実技試験に合格することは容易ではありません。

確実な合格を目指す方には,労働局長登録教習機関で実技の教習を修了する方法があります。都道府県労働局長登録教習機関は,移動式クレーン等の運転に必要な免許に関する学科,実技教育等を行うことを目的として,都道府県労働局長によって登録された機関です。登録教習機関(クレーン教習所又はクレーン学校ともいう。)は,各地において移動式クレーン等の実技教習を行っています。

―労働局長登録教習機関(クレーン教習所)―
クレーン教習所で移動式クレーンの実技教習を修了すると,安全衛生技術センターでは学科試験のみの受験で,実技試験が免除されます。教習所では,初めての方,女性,高年齢の方でも容易に免許が取得できるように懇切丁寧な実技教習を行っています。

また,教習所によっては,安全衛生技術センターの学科試験の受験手続きの代行や,教習期間中の宿泊が必要な場合の相談等に応じている所があります。教習期間は1週間程度ですが,教習の日程や料金等は教習所によって異なります。受験者の都合のいい日程を選んで入校するためには、なるべく早く教習所にご相談ください。教習所の所在につきましては,各安全衛生技術センター,各都道府県労働基準協会,一般社団法人日本クレーン助会支部等にお尋ねください。

なお,教習所で学科の学習はできますが,安全衛生技術センターの学科試験は免除されません。安全衛生技術センターの学科試験の合格率は50~60%程度です。受験者のうち再受験者を除くと,合格率は更に低くなります。このため、本書によって学習しておくことが大切です。

7 合格通知等の有効期間
安全衛生技術センターの免許試験合格通知書及び教習機関の実技教習修了証の有効期間は、試験に合格した日から1年間です。学科試験又は実技試験の一方だけ合格し,そのまま1年が経過すると,その合格は無効になります。合格を無効にしないためには,学科試験又は実技試験の合格の日から1年以内に実技試験又は学科試験に合格しなければなりません。

○免許試験合格通知書及び免許試験結果通知書
安全衛生技術センターの学科試験と実技試験に合格した者には「免許試験合格通知書」,それ以外の場合は「免許試験結果通知書」が郵送されます。
免許試験合格通知書

○ 移動式クレーン運転実技教習修了証
クレーン教習所の実技教習修了試験に合格すると,移動式クレーン運転実技教習修了証が交付されます。
様式第16号(第76条関係)

備考1 様式中の( )内には、揚貨装置,クレーン又は移動式クレーンの別を記入すること。

備考2 床上運転式クレーンを用いて行うクレーン運転実技教習を修了した者は、その旨を付記すること。

8 免許の取得方法
移動式クレーン運転士免許試験を受験する方は、受験者のご都合や状況に合せて、次のコースより免許の取得方法を選択してください。

一般コース
教習所に入校して実技教習を修了し,その後,安全衛生技術センターの学科試験を受験する方法。教習所の学科教習は,僅かな時間でしかないため,問題集やテキスト等を繰返し学習しておく必要があります。

教習所の実技教習及び実技修了試験は、安全衛生技術センターで実施されている実技試験に比べて難易度はそれほど高くないため、受験者のほとんどが合格できます。
教習所の実技修了試験合格→安全衛生技術センターの学科試験合格

お薦めコース
安全衛生技術センターの学科試験に合格し,その後,教習所に入校して実技教習を修了する方法。一般コースとさほど変わらないのではと思うかもしれませんが,学科試験合格後に教習所に入校するため、教習所で学科の教習を受ける必要がありません。このため、一般コースの受験者と比べて教習時間は短く,教習料を安く抑えることができます。

また、教習所の実技修了試験合格後は直ちに免許申請を行って免許証を手にすることができます。ただし,安全衛生技術センターへの学科受験申請は自分で行う必要があります。なお,受験申請書には,学科試験についてのみ受験希望と記入してください。
安全衛生技術センターの学科試験合格→教習所の実技修了試験合格

経験者コース
安全衛生技術センターの学科試験と実技試験を直接受験する方法。免許取得に要する経費は最も少なく、短期間で免許を取得することができます。ただこのコースは、実務経験者や実技に自信のある方に向く受験方法で,移動式クレーンの運転経験のない方にはお薦めできません。

運転経験がない方は,安全衛生技術センターの実技試験に合格できる可能性は低く、何度も受験を繰り返すことになり,その結果として免許取得に多くの時間と経費を要することになります。運転経験がない方は,安全衛生技術センターの実技試験が免除される労働局長登録教習機関の実技教習を受講する方法を選択しましょう。
安全衛生技術センターの学科試験合格→同センターの実技試験合格

9 免許の申請手続き
学科試験と実技試験に合格しただけでは,移動式クレーン運転士の免許証を手にすることはできません。移動式クレーン運転士免許証を入手するためには,学科試験と実技試験に合格した後,免許の申請手続きを行う必要があります。安全衛生技術センターで学科試験及び実技試験に合格した者又は労働局長登録教習機関の実技教習を修了し,その後,安全衛生技術センターの学科試験に合格した者は,東京労働局免許証発行センターに「免許申請書」を送付しなければなりません。

また,安全衛生技術センターの学科試験合格後,労働局長登録教習機関に入校して実技教習を修了した者は、申請者の所在地を管轄する都道府県労働局に申請手続きを行う必要があります。
この手続きを経て、晴れて免許証を手にすることができます。免許申請書は、最寄りの労働局,労働基準監督署又は厚生労働省のホームページより入手することができます。

東京労働局免許証発行センター
〒108-0014 東京都港区芝5丁目35-1
03-3454-1781

受験時の注意事項

体調を整えよう!
試験当日、あなたの頭脳は戦場となります。風邪等を引かないように体調管理に努め、せめて試験の前日ぐらいは身体をゆっくり休ませ,灰色の脳細胞を目覚めさせましょう。

答案用紙は受験番号と名前の記入から!
受験番号や名前の記入は,60秒も掛かりません。名前も書かずに焦って試験問題に挑まないようにしましょう。

問題の要求は 正しい? 誤り?
試験問題を解答する時は,問題の趣旨をチェックしましょう。問題について考える前に,「正しい」又は「誤り」のどちらを選択する問題なのか確認しましょう。

マークシートに要注意!
安全衛生技術センターで実施されている学科試験は,マークシート方式で行われます。試験問題の解答を飛ばした時は、マークシートに印をつけ,問題と解答用紙の解答番号がずれないように注意しましょう。

時間配分を考えて!
試験問題を制限時間内に解くためには、時間配分に気を付けなければなりません。これを怠ると、時間不足で解答できない事態が生じます。また,集中力の維持も大変です。このため、日頃の学習において問題1問に付き3分程度で解く習慣を付けましょう。

難問に時間を割かないで!
本試験には,時折「捨て問」と呼ばれる通常のレベルを上回る難問が含まれていることがあります。ほとんどの受験者が解くことができないだろと思われる問題に時間を取られると、他の問題に影響を与えるため、捨て問と判断した時には思い切って捨てる勇気が必要です。

受験Question

Question 1
移動式クレーンの実技試験においては、操作レバーを一度に何本操作するのですか?
移動式クレーンの運転室には,巻上,起伏,旋回,伸縮等の操作レバーが設けられています。実技試験では伸縮操作は行わないため,伸縮レバーを使用することはありません。複数のレバーを操作することもありますが,実技試験において一度に3本以上の操作レバーを操作すると減点されるため,一度に2本以上の操作レバーを扱うことはありません。
Question 2
大型自動車免許を取得していれば、ラフテレーンクレーンで公道を走行することができますか?
ラフテレーンクレーンで公道を走行するためには,大型特殊自動車免許が必要です。大型のトラッククレーンやオールテレンクレーンの場合は,大型自動車免許が必要になります。
Question 3
近々,教習所で移動式クレーンの実技教習を受ける予定です。教習所を見子した時に様々な種類の移動式クレーンが置いてありましたが、どれが操作しやすいですか?
希望が叶うのならば,迷わず一番大きな移動式クレーンを選びましょう。大きな移動式クレーンほど,つり荷の揺れが少なく楽に操作できます。
Question 4
安全衛生技術センターの学科試験に電卓の持ち込みは可能ですか?
電卓を使用しても構いませんが,文字入力ができるものや計算式の入力機能があるものは使用できません。