クリーニング実務 業務従事者編 (クリーニング業務従事者講習用テキスト)




クリーニングの問題 24事例

事例1 インターネット宅配クリーニングのトラブル

クレームの内容
インターネット宅配クリーニング業者にダウンジャケットのクリーニングを依頼した。2、3週間で返却と言われたが送られてこなかったため連絡したが、「混雑しており、半年はかかる」と言われた。すぐに返却するよう求めたところ、急いでクリーニングしてくれたが、袖口の汚れが残っていた。苦情を言っても、「クリーニングは問題ない」と言って何も対応してくれない。支払った料金を返してほしい。

クレームの原因
受取り時の確認不足が原因。クリーニング後に汚れが残っている場合、通常のクリーニングでは実物を見ながら交渉できるが、インターネット宅配クリーニングでは事業者が遠隔地のケースも多く、直接の交渉が難しい。

クリーニング店に望まれる対応
通常のクリーニングと同様にクリーニング事故賠償基準第1条運用マニュアルで職務上必要とされている、洗濯物の状態把握義務、適正クリーニング処理方法選択義務、処理方法等説明義務、クリーニング完全実施義務、受容物返還義務を遵守すべきである。

トラブル防止のポイント
通常のクリーニングと同様にクリーニングの依頼を受けた洗濯物の状態、汚れの質と量、染色の状態などを的確に把握して最も適正なクリーニング処理を選択するとともに、それらの情報をお客様と共有できるようなシステムを作る。

事例2 保管の不備により伸びてしまったニットカーディガン

クレームの内容
カーディガンをクリーニング店に初めて出したところ、全体が伸びて形くずれした。その場で苦情を伝えて、元に戻すか弁償してほしいと申し出たが、責任者がいないので後で連絡するとのことだった。1週間たっても、電話がないため、再度問い合わせた。一向に連絡がなく不満。

クレームの原因
自重により伸びが生じる特性のあるレーヨンのニット製品を、ハンガーにつるして保管したことが原因。
さらに、クレームに対して連絡を怠るなど、迅速に誠意をもって対応しなかったことが、クレームの増幅となった。

クリーニング店に望まれる対応
形くずれしやすいニット製品はたたんで保管すべき品物である。明らかにクリーニング店の責任で、クリーニング事故賠償基準に則って賠償する。

トラブル防止のポイント
クレーム対応は、お待たせせず、後日の連絡は期限を切って必ず行うようにする。クリーニング店の受付けはパートタイマーの従業員が多く、責任者の顔の見えない店が増えている。工場が店舗と離れ、技術者の話が聞けず、苦情の扱いが曖昧(あいまい)になっているのも事実である。お客様の信頼を得るためにも苦情処理体制を明確にする必要がある。

事例3 保管サービスで毛羽が消失した婦人コート

クレームの内容
冬物のコートをクリーニングと半年間の保管サービスを兼ねて依頼した。その折、店員がコートの点検をしたが何も言わなかった。
半年後コートを引き取り、自宅でよく見ると、毛羽がなくなっている部分が あることに気付いた。
お店では、もともとあった虫食いがクリーニングで顕在化したものであり、賠償の対象ではないと応じてくれない。

クレームの原因
もともとあった虫食いについて、受取り時に双方で確認しなかったことが原因である。

クリーニング店に望まれる対応
手羽の消失が衣料害虫によるものかどうかは、繊維切断面から判断できるが、虫に食われた時期や場所を特定することは困難である。保管中に生じたことが明らかな場合には、クリーニング店が賠償責任を負うことになる。
この事例では、受取り時にコートに虫食いがあったことをお客様に確認していない。クリーニング店はお客様が納得のいく説明や証明をするべきである。

トラブル防止のポイント
クリーニングの特約として洗濯物を保管する場合は、カビの繁殖や虫害、シミなどが発生しないように、温湿度調整や防虫対策を完備する(場合によっては、脱酸素剤入り専用パックなどを使うこともある)。蛍光灯や日差しによる変色を防ぐための対策を講じることも必要である。
受取り時には入念な相互確認を行い、預り証にもその状態を明記する。引渡し時には、包装を外して互いに確認することにより返却後のトラブルを防ぐことができる。

事例4 内ポケットに使っている別布から色泣きしたジャケット

クレームの内容
編67%・ポリエステル33%のジャケットをクリーニングに出したところ、内ポケットに使っている別布の染料が色泣きした。お店からは「表示を参考にして水洗いしたので染色不良が原因だ」と言われたが納得できない。

クレームの原因
クリーニング店が苦情品を預かり原因調査を依頼した結果、別布の染色堅ろう度が不良であったため、水洗い処理で色泣きしたものと推測された。

クリーニング店に望まれる対応
お客様の了解を得て、事故の原因を究明する。事例のように原因が製品にあるときはアパレルメーカーや販売店に結果を伝え、お客様が損害賠償金を受け取れるように支援する。

トラブル防止のポイント
初期対応で、一方的に製品に問題があると決めつける言い方はしない。クリーニング事故賠償基進第3条では、クリーニング業者が相当の注意を怠らなかったことと、他の者の過失による事故であることの証明を行わなければ、賠償しなければならないとしている。
クリーニング業法が「利用者の利益の擁護を図る」ことを目的としていることからも、単に事故の責任がないことを伝えるだけでなく、事故の原因を究明し、お客様に詳しく説明して理解していただく必要がある。

事例5 クリーニンクで柄がにじんだ浴衣

クレームの内容
浴衣に汗ジミが生じたためシミ抜きを兼ねて水洗いをしてもらうようにクリーニングに出した。クリーニング店から、「要望どおりに水洗いをしたが、柄がにじんでしまった。水洗いを指示したのはお客様なので賠償はできない」と言われたが、納得できない。賠償を求められないか。

クレームの原因
染色に対する安全性を確認せずに水洗いを行ったことに原因がある。クリーニング事故賠償基準第1条運用マニュアルでは、利用者からお店にクリーングの依頼を受けた洗濯物の機能、汚れの質と量、汚れの放置期間、染色堅ろう度などを的確に把握することを職務上の注意義務としており、安全性の確認は必須事項となっている。利用者からの要望であったとしても、本件のような場合は、「クリーニング事故賠償基準」による賠償が発生すると考えられる。

トラブル防止のポイント
事前に表示タグの有無を確認し、万一の場合の危険性を説明して了解を得る。
既製の浴衣の場合は取扱いやメーカー名等を表示したタグがある。しかし、お客様が反物を購入し仕立てた場合、取扱いやメーカーの連絡先などの表示がないことがある。受取り時の確認、説明が大切である。

事例6 クリーニングで起毛の状態と風合いが変化した毛のコート

クレームの内容
起毛加工した毛のコートを初めてクリーニングに出した。クリーニングから戻ったコートは表面の起毛が全体的に細かな毛玉のようになって、購入時の風合いがなくなっていた。クリーニング店は「表示どおりのクリーニングをしている、特に問題はない」と主張し、賠償に応じてくれない。受付け時に担当者には注意して取り扱うようにお願いし、大丈夫と言っていたのに納得できない。

クレームの原因
クリーニングをすることで起毛が乱れ、風合いが変化したことが原因。
起毛加工は、生地に柔らかさと膨らみを持たせるために、糸の撚りを甘くしている場合が多い。クリーニング時の洗浄や乾燥時の機械的作用などにより、毛並みの乱れや毛羽の脱落、風合いの変化などを招く。

クリーニング店に望まれる対応
起毛されたデリケートな製品に対して、クリーニングで毛並みの乱れや風合い変化が起こることを説明しないで、大丈夫と言ったことに対して謝罪する。毛並みの乱れはブラッシングなどにより修正し、風合いについては、新品の状態に戻るわけではないことを説明して理解していただく。

トラブル防止のポイント
毛の起毛製品の受取り時には、素材の特性によって風合いの変化が起こり得ることなど、リスクを説明する。

事例7 水洗いで収縮したスーツのスラックス

クレームの内容
紳士スーツ上下をクリーニングに出したところ、スラックスに汗ジミのようなものが残っていた。やり直しをしてもらい、シミは除去できたが、表面が凸凹状になって収縮した。スラックスだけ賠償すると言われたが、スーツとして着用できず不満。

クレームの原因
シミを除くための水洗いが原因で、毛のスケール同士が絡み合うフェルト収縮が生じたもの。

クリーニング店に望まれる対応
クリーニング店の技術的なミスが原因のため、誠意をもって謝罪する。また、スーツを上下同時に引受けているので、スーッとしての賠償額を算定して支払う。

トラブル防止のポイント
洗濯物の受取り時に一対のものであることの申告があったときは、預り証に記入するなどの配慮が必要。あとで申告があったかどうかで争うことは、お店の信用に関わる。お客様に洗濯物を引き渡す段階で、やり直しの指摘を受けることがないように、最終のチェックをしっかり心がけるべきである。

事例8 漂白剤が原因で穴の開いた思い出のブラウス

クレームの内容
プレゼントされたブラウスをクリーニングに出したところ、穴が開いてしまった。クリーニング店は取扱いに問題があったことを認めて賠償すると言ってくれたが、大切な思い出の品なのでそれだけでは釈然としない。クリーニングに出しただけだが慰謝料を請求できるか。

クレームの原因
誤って高濃度の漂白剤を付けてしまったために穴が開いたもの。

クリーニング店に望まれる対応
まず誠意をもって謝罪すること。取扱いに問題がありクリーニング店の責任であるから、クリーニング事故賠償基準に従って賠償をする。慰謝料については、特約がなければお支払いできないことを説明して納得してもらう。

トラブル防止のポイント
クリーニング事故賠償基準第2条の2では、説明責任として洗濯物の受取り、引渡しにおいて賠償基準を提示しなければならないとしており、受取り時にはお客様に特別な要望等がないかを確認することも大切である。あらかじめお客様から申し出があった場合で代替品のない品物については、万一事故が発生したときの賠償額について特約を結び、預り証にも記載しておくとよい。しかし、特にそのような申し出がなければ、標準的な小売価格を基準として賠償額が算 出されることになる。店頭には、クリーニング事故賠償基準のポスターやチラシ(リーフレット)などを用意しておく。

事例9 パーマ液の付着で襟が変色したブラウス

クレームの内容
ブラウスをクリーニングに出し、クローゼットに保管していたが、取り出してみると、襟部分の色が抜けたようになっていた。クリーニング店では、「パーマ液がついた可能性があり、クリーニングによるものではない」との回答だが、本当か。

クレームの原因
お客様の着用状況や変色の状態、部位などから、パーマ液が原因と考えられる。お客様が気付かないうちに、パーマ液やカビ取り剤などが付着して起こるクリーニング事故は少なくない。お客様からあらかじめ申し出がなければわからないことが多いため、トラブルになりがちである。

クリーニング店に望まれる対応
パーマ液が原因と考えられる根拠を説明して理解していただく。引渡しのとき、お客様との相互確認をおろそかにして、原因がお客様にあることを証明しないと、賠償しなければならないこともある。

トラブル防止のポイント
受取り時に変色など少しでも兆候が見られるときには、お客様に確認をする。防止の品物を引き渡すときには、お客様と双方で異常がないかを確認する。また、原因が分かれば丁寧に説明し、理解を得ることが大切である。

事例10 ガスで緑色に変色した茶色のダウンジャンパー

クレームの内容
茶色のダウンジャンパーをクリーニング後、(ポリ)カバーをつけたまま服ダンスに保管。1年後に着用しようとしたら、フードなどが緑色に変色していた。

クレームの原因
着用や保管時に酸化窒素ガスが繊維に吸着したことが原因で変色したものと推測される。酸化窒素ガスには、酸化又は還元作用があり、染料を分解して色を変化させる。車や工場の排ガス中に含まれるほか、家庭内でもガスコンロ ファンヒーターなどの燃焼により発生する。

クリーニング店に望まれる対応
原因の説明と併せて同種事故事例の資料などをお客様に見せて、納得していただく。

トラブル防止のポイント
お客様に対して酸化窒素ガスによる事故の実態を周知し、目に見えない。中の酸化窒素ガスが、衣料品の色の変化の原因になることを理解していただく。

事例11 誤表示に基づく処理で硬くなったコート

クレームの内容
人から貰ったコートをクリーニングに出したところ、全体が硬くなって着用できなくなった。クリーニング店は、「取扱表示を参考にクリーニングしており、責任はとれない」と言う。初めてのクリーニングなのでどうしても納得でさない。

クレームの原因
事故品には日本の表示がなく、海外で購入または個人輸入した製品と思われる。組成表示はポリウレタンとなっていたが、実際にはポリ塩化ビニル樹脂をコーティング加工した製品で、表示を参照して石油系ドライクリーニングをしたところ硬化してしまったことから、原因は表示の誤りにある。 ※ポリ塩化ビニルには可塑剤が含まれており、この可塑剤がドライクリーニングで溶出し柔軟性を失い硬化する。ポリ塩化ビニル製品は、ドライクリーニングを避け、水洗いすることが望ましい。

クリーニング店に望まれる対応
お客様には表示に誤りがあったことを伝え、お客様がアパレルメーカーや販売店から損害賠償金を受け取れるようにする。

トラブル防止のポイント
お客様には、合成皮革に使われる素材を外観だけで見分けることができないこと、表示を信用して処理せざるを得ないこと、などを説明して理解していただく。

事例12濡れ掛けプレスで前立てが収縮したワイシャツ

クレームの内容
ワイシャツをクリーニングに出したところ、ボタンホールのある前立てが収縮してボタンがかけられなくなった。収縮したのは、前立てに使われている芯地の問題であり、賠償はできないと言われた。

クレームの原因
クリーニング時の濡れ掛けプレスで前立てが収縮したもの。
ワイシャツの前立てには、熱可塑性(ねつかそせい)樹脂を接着剤にした接着芯地が使用されている。接着剤の熱可塑性樹脂は、濡れ掛けプレスによって軟化と固化が繰り返され、徐々に収縮し、最終的には数センチの収縮が生じることがある。

クリーニング店に望まれる対応
根拠もなく製品に問題があると突き放す対応は望ましくない。原因は、濡れ掛けプレスであることから、クリーニング事故賠償基準により賠償する。

トラブル防止のポイント
熱可塑性樹脂の軟化温度は約130°Cのため、芯地に加わる熱が130°C以上にならないように温度150°C以下・15~20秒程度のプレス条件で処理する。

全国生活衛生営業指導センター (著)
ERC出版、出典:出版社HP

事例13 スチーム仕上げでプリーツ加工が伸びたポリエステルブラウス

クレームの内容
クリーニングで、ポリエステルブラウスのプリーツ加工が伸びた。お店では表示どおりドライクリーニングしたと対応してくれず、納得がいかない。

クレームの原因
クリーニング店が、アイロンがけはできないとの表示があるにもかかわり、熱可塑性(ねつかそせい)を利用したヒートセット加工の特性を考慮せず、スチームによる仕上げを行ったことが原因。

クリーニング店に望まれる対応
まずお客様には、プリーツ加工が消えてしまったことをお詫びする。クリーニングの仕上げに問題があることを認めて、クリーニング事故賠償基準により賠償を行う。

トラブル防止のポイント
お客様とのトラブルを減らすには受取り時の心がけが大切である。クリーニング店では素材を確認し、適切な処理を行う。商品の素材や加工方法を的確に判断し、事故の可能性が考えられればその旨をお客様にきちんと説明し、理解していただく。時にはリスクの高い商品はお断りすることも必要である。

事例14 汗の残留で緑色に変色した婦人ジャケット

クレームの内容
クリーニングに出した婦人ジャケットの襟や肘内側などの の内容強い洗剤を使ったのではないかと伝えたら、「表示どおりに洗っているのでクリーニングに問題はない」と強い調子で言い返された。納得で納得できない。

クレームの原因
着用状況を確認すると、仕事で外回りをすることが多く、よく汗をかくということであった。検査機関にテストを依頼したところ、塩分や汗に含まれる成分の残留が確認できたことから、着用時の汗が徐々に蓄積したところに、太陽光の中の紫外線が作用して染料が分解した可能性が考えられる。

クリーニング店に望まれる対応
まず原因が分からない段階での強い対応をお詫びする。その上で説明をして、お客様にテストをして原因を究明することの了承を得る。テスト結果をもとに、クリーニングによる変色ではないことをご理解いただく。

トラブル防止のポイント
受取り時に、お客様と相互確認をしながら、少しでも変色がある場合は了承を得ておく。特に、夏物でドライクリーニング表示のみの衣料は、汗が落ちきれないことを説明して、ドライクリーニングするか、水洗いするかなど方法を決めることがトラブルの防止につながる。水洗いする場合は、若干の色の変化、風合い変化などが発生する可能性があることもお話しておく。

事例15 石油系溶剤の残留による化学やけど

クレームの内容
クリーニングに出した合成皮革のパンツを引取り日の翌朝にはいたら、足がしびれたので昼にスカートにはき替えた。かゆみ、しびれ、痛みがひどく、赤くなった皮膚がむけ、皮膚科で受診したところ、石油系溶剤の残留による化学やけどと診断された。治療費などをクリーニング店に求めたい。

クレームの原因
カルム石油系溶剤の乾燥が不十分であったことが原因。合成皮革は、表面、中層、裏面の三層構造になっている。中層は溶剤が溜まりやすく、表面は通気性かないため生地全体が乾燥しにくい構造となっている。即日(当日)渡しシステムや、においの少ない低アロマタイプ石油系溶剤も関係している。

クリーニング店に望まれる対応
万一事故が発生し、溶剤の残留が原因であると診断された場合、お客様に対して治療費・休業補償費・交通費などの損害賠償責任が生じる(民法 415、634条、709条、710条)。丁重にお詫びをして、誠意をもって速やかに対応することが大切である。治療費などの支払いに加え、慰謝料の支払いを求められるケースもあるばかりではなく、場合によっては傷害罪が適用される可能性もある。

トラブル防止のポイント
脱液と乾燥を十分に行い、石油系溶剤の残留がない状態で、お渡しする。また、ドライ表示のものでも、アイテムや構造などに応じて水洗いすることも必要。その際は、お客様に理由を説明してご了解を得ておく。さらに、受取り時には、お客様が急ぎを希望されても乾燥には時間がかかること、乾燥が不十分だと化学やけどの危険性があることを説明して理解してもらう。加えて、引渡し時は、(ポリ)カバーを必ず取外して保管するよう、アドバイスする。

(参考)
合成皮革の石油系溶剤乾燥試験
合成皮革製の乾きにくい衣料を石油系ドライクリーニング後、自然乾燥し、重量の減少により乾燥具合を調べた。生地の種類によって乾燥日数は異なるが、 試験の結果では、大部分の溶剤は3~5日で乾燥する傾向にある。この試験は、夏場に実施されたものであるが、冬場ではもっと乾燥に日数がかかり、寒冷地区ではさらに注意が必要となる。

洗浄前 脱液直後 1日 2日 3日 4日 5日 6日
厚手合皮パンツ 506 730 526 518 514 508 507 506
合皮パンツ 387 490 400 396 388 386 387
厚手合皮スカート 250 320 249 250 249
合皮スカート 178 230 182 181 179 178 178

化学やけどの例
事故が発生しやすい衣服の素材は、合成皮革、中わたやスポンジ入り製品など生地が厚いものや構造上乾きにくいものに集中している。
溶剤が残り、十分に乾いていない衣服を着用すると、熱傷性皮膚炎が発生する。この皮膚障害は性別、年齢に関係なく、全身、頚部、胸部、 腹部、腰部、上腕・前腕、大腿(写真)・下腿に起きている。
治療見込み期間も1か月以上のケースが多く、治っても色素沈着が残る場合がある。

事例16 背広やワイシャツに勝手に記名するお店

クレームの内容
転居して初めて利用したクリーニング店。背広、ジャケット、ワイシャツの内容品質表示タグに私の名前と部屋番号を記入していた。私物に勝手に記名されて不愉快。プライバシーの侵害にならないのか。

クレームの原因
お客様の了解なしに洗濯物に記名してしまったことが原因である。

クリーニング店に望まれる対応
クリーニングは請負契約と寄託契約の混合契約で成り立っている。お店に洗濯物を適切にクリーニング処理し、適止な状態で引き渡す義務を 負っているので、事例のような場合には損害賠償責任が生じる。併せて所有損害賠償責任も問われることになる(民法709条)。
最近はインターネットオークションなどで中古の衣料品が高額です。洗濯物へのマーキングにより商品価値が下がったとして、多額の賠償金を求められる可能性もある。洗濯物への記名などは絶対に避けなければならない。

トラブル防止のポイント
クリーニング店はお客様の特定物(財産)を預かって処理をするため、お客様との信頼関係を築くことが重要になる。勝手にお客様の洗濯物に記名することは、この信頼関係を壊すことになる。このほかに、デリケートな素材の選択物にホチキスや安全ピンなどで穴が開いてしまったというクレームもある記名と同様に注意が必要。
また、「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)により、個人情報の適正・安全な管理が望まれるので、お客様の個人情報の取扱いには細心の注意が必要である。なお、2017(平成29)年に改正個人情報保護法が施行され、1件でも、個人情報を取扱っている事業者は、すべて個人情報保護法が適用されることになったことに留意する必要がある。

事例17 紛らわしいカーテンのクリーニング料金

クレームの内容
新聞の折込広告を見てカーテンのクリーニングを依頼することにした。
広告には窓の縦、横の寸法と価格が表示されていた。クリーニング料金はカーテンの大きさによると思っていたが、予想よりかなり高額だったのでお店に説明を求めたところ、幅はカーテンの裾の長さで窓の幅ではない、カーテンの寸法の取り方として当たり前だと言われた。料金は思っていた額の3倍程となった。このような広告表示は紛らわしく、誤解を生じさせるのではないか。

クレームの原因
広告には窓の寸法を記載し、実際にはカーテンの寸法(面積)が基準の価格で、お客様が誤解するような表示であったことが原因である。

クリーニング店に望まれる対応
広告を見て来店したお客様には、受取り時によく説明しなければならない。

トラブル防止のポイント
広告表示を行う場合は、お客様に内容を正しく、誤解のないように伝える必要がある。商品、サービスの内容や取引条件が誤認されるような不当な表示は「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)で禁止されている。
セール広告でも、大きくクリーニング代2割引などと表示を行い、除外品を分かりにくく表示することは、お客様に誤解されるおそれがある。誰が見ても誤解のないような表示を行うこと。

事例 18 クリーニング料金が不明瞭

クレームの内容
クレームいつも利用する近所のクリーニング店の料金がよくわからない。
料金の表示はあるが、自分ではシャツだと思っていたのにジャケットにされて高い料金を請求されたことがある。受け付ける人によって判断が異なることもあるようだ。もっと、分かりやすくしてもらえないか。

クレームの原因
クレーム料金がお客様に分かるように表示されていなかったり、従業員(スタッフ)の説明が不十分であることが考えられる。
また、従業員に対して洗濯物の区分や料金システムを日頃から教育していなかったことも原因である。

クリーニング店に望まれる対応
お客様の申し出をよく聞いて、明らかに従業員が判断違いをしているときは、差額の返金に応じなければならない。料金の表示や説明は分かりやすくすることが大切である。

トラブル防止のポイント
店の内外にサービス内容と料金表を分かりやすく掲示して、お客様の誤解を招かないようにする。また、デザインによっては判断の難しい場合もあるが、お客様には商品の分及び料金についても丁寧に説明することが大切である。クリーニング料金はお客様にとってお店を選ぶ際に重要な目安である。ワイシャツなどの日用品は低価格のお店に頼んでいても、高額な商品は別の店に出すなど、お店を使い分けることもある。技術的なことばかりでなく、受付カウンターでのサービスや対応も厳しくチェックされている。

事例19 紛失した娘のジャンパー

クレームの内容
娘のジャンパーをクリーニングに出したところ、お店が紛失したらしく3週間探してもらったが見つからない。購入したのは1年前で、レシートがなく値段も分からないが、賠償してもらえるか。

クレームの原因
ジャンパーを別のお客様に渡してしまった可能性がある。洗濯物の受取り時、引渡し時に、お客様とお店との相互の確認が徹底されていなかったことに問題がある。

クリーニング店に望まれる対応
クリーニング店がお客様から洗濯物をお預かりしてクリーニング処理をし、これをお客様に引き渡す関係は法律上請負契約と寄託契約の混合契約と考えられる。お店はお客様の洗濯物について適切なクリーニング処理を行って、適正な状態で引き渡さなければならない。洗濯物を紛失してしまった場合は、登記契約上の債務不履行に当たり損害賠償責任を問われる(民法 415 条、416 条)。併せて不法行為に基づく損害賠償責任も負うことになる(民法709条)。
クリーニング事故賠償基準第5条では、洗濯物の紛失のように物品の再取得価格が分からない場合、ドライクリーニング処理又はウエットクリーニング処理が行われたときはクリーニング料金の40倍、ランドリー処理についてはクリーニング料金の20倍と賠償額の算出方法が示されている。
このジャンパーの紛失もこれに従って賠償する。また、商品の金額はメーカーに確認することで分かることもあるので、購入店やメーカーに問い合わせ、基本方式で賠償額を算定することもできる。

トラブル防止のポイント
紛失事故の多くは、洗濯物を間違って他のお客様に渡してしまうことにより起こる。洗濯物の受取り時と引渡し時のカウンターでの点検と、お客様との相互確認の徹底がトラブルを防止する。
また、紛失の調査は時間がかかることを説明する。さらに、期限を切って捜しても見つからないときは、更なるクレームにならないために速やかに賠償することがお客様の信用を得るために大切なことである。

事例 20 宅配ボックスによる紛失

クレームの内容
マンションに設置されているクリーニング用宅配ボックスに衣類数店を入れてクリーニングに出した。預り証には、ボックスに入れた全ての衣類が記載してあった。しかし、その中のセーター1枚が戻っていない。セーターは“お渡し済み”となっており、店には残っていないと言われた。紛失の責任はどちらにあるのか。

クレームの原因
このシステムでは、洗濯物の状態の把握、洗濯処理方法の選択文の相互確認や情報提供が難しいことがトラブルの原因と考えられる。

クリーニング店に望まれる対応
利便性を求める消費者からの要望に応えて、宅配ボックスを設置したマンションや、自動受渡し機などを利用する非対面型方式、インターネット、ビニエンスストアでの受付け等のサービスが増えている。これらのサービスは対面での接客と異なり、その場での相互確認や情報提供が難しいことがトラブルが起こりやすい原因となっている。
紛失時の取り決めがないと、双方の話し合いになる。時間を追って取実確認をしながら、どこで洗濯物がなくなったかを慎重に検証していかなければならない。事業者が過失のないことを証明できなければ、賠償しなければならない場合もある。
トラブル防止のポイント
洗濯物の受取り、引渡しは対面で行うことを原則にすること。宅配ボックスなどによるトラブルを避けるためには、事前にお客様と紛失した場合などの取り決めをしておくことが重要である。

事例21 経時劣化によって合成皮革飾りの表皮がはく離したダウンジャンパー

クレームの内容
春にクリーニングしたダウンジャンパーを秋にクローゼットから取り出したところ、袖口に縫い付けられている合成皮革飾りの表皮がはく離していた。クリーニング店では「素材の特性でやむを得ない」と言っているが納得しされない。

クレームの原因
合成皮革飾りに使用していたポリウレタン樹脂が気中の水分などの影響を受けることや、クリーニング処理の繰り返しなどによって経時劣化し、はく離したもの。

クリーニング店に望まれる対応
縫い付けられている飾りが合成皮革であることが分かる場合には、受取り時に素材の特性について説明をし、クリーニングするかどうかをお客様に判断してもらう。合成皮革などに使用されるポリウレタン樹脂は空気中の水分による加水分解などにより、通常2~3年で劣化することが明らかになっている。

トラブル防止のポイント
商品の素材や特性を的確に判断し、事故の可能性が考えられればその旨をお客様にきちんと説明し、理解していただく。合成中古などで使用されるポリウ¥レタン樹脂の経時劣化現象について、日常的に消費者に情報提供をすることもトラブル防止の手段になる。

事例 22 着用によって目寄れが生じた絹ブラウス

クレームの内容
クリーニングに出したら両袖の付け根部分が波打ったようになって穴が開いた。お店では表示通りドライクリーニングをしたと対応してくれず、納得がいかない。

クレームの原因
着用で織糸が移動する目寄れが生じたもの。目寄れが生じかけていることは受取り時の検品で確認していたが、お客様も了承していると思いそのままクリーニングを行って返却している。クリーニングすることでさらに拡大してしまった可能性も考えられる。

クリーニング店に望まれる対応
受取り時の検品で把握していたことを伝えてお詫びする。その生地が部分的に摩擦されたり引っ張られることで袖付け部にはあることを説明する。クリーニング事故賠償基準第1条運用マニュアルでは、洗濯物の受取り及び引渡しに際して利用者と品物の状態について相互確認をすることと、利用者から預かった洗濯物を適正な状能です引き渡すことをクリーニング業者の注意義務としており、本件についてはこの2つを怠っていることから、着用が原因であったとしても損害賠償責任を負うことになる。

トラブル防止のポイント
受取り時の検品を十分に行い、お客様と品物の状態について可能な限り確認すること。目寄れが生じている場合は、クリーニングによって拡大する能性があることをお客様に伝える。

事例 23 ピン止めしたことが原因で損傷したブランドの織ネーム

クレームの内容
ダウンコートを取次店経由でクリーニングに出したところ、織ネームに傷がついて返ってきた。高額な製品であり、購入金額全額の賠償と品物の返還を要求したい。

クレームの原因
ダウンコートを受け取った取次店が、織ネームにタグをピン止めしたことが原因。
当該取次所ではタグのピン止めを日常的な作業として行っており、クリーニングを担当する工場でも特に問題視していなかった。

クリーニング店に望まれる対応
取次店の責任であることは明らかで、クリーニング事故賠償基準に則って賠償する。クリーニング事故賠償基準第6条では、「クリーニング業者が賠償金の支払いと同時に利用者の求めにより事故物品を利用者に引き渡すときは、賠償額をカットすることができる。」としていること、さらに同マニュアルSI2 リーニング業者が洗たく物の価値の全額を賠償した場合、事故品の所有権はクーニング業者に移ります。賠償金を受け取った利用者が、その事故品の返還を希望する場合は、両者合意の金額に賠償額を減額することができます。」とされることをお客様に説明し、品物を返還するのであれば賠償額は減額されることを理解してもらうようにする。

トラブル防止のポイント
洗濯物に傷や損傷を与えるような作業は厳禁する。

事例24 着用時の汗と摩擦で両脇部分が白化した絹のワンピース

クレームの内容
黒色の絹のワンピースをドライクリーニングに出したら両脇が白くなってしまった。着用時の汗が原因だと説明されたが納得できない。

クレームの原因
湿潤した条件で摩擦されたためにフィブリル化が生じた。絹はフィリプルという微細な繊維が集合して出来ている。摩擦などによって微細な繊維の集合が崩れてフィブリルに分かれる現象を『フィブリル化』と言う。

クリーニング店に望まれる対応
白化は両脇部分に集中していることから、着用時の汗と摩擦が主な原因となっている可能性が高いことをお客様に説明する。一時的な措置として加工剤によって白化を目立たなくすることもできる。

トラブル防止のポイント
絹の濃色製品は受取り時に特に注意して検品を行う。お客様に対しては着用時の汗と摩擦による事故の実態を周知し、素材の特性として白化が生じることを理解していただくようにする。

全国生活衛生営業指導センター (著)
ERC出版、出典:出版社HP

目次

PartⅠ 洗濯物の受取り、保管及び引渡し

第1章 クリーニング業を取り巻く社会的環境

第2章 クリーニングでの問題事例に学ぶ
1. クリーニング苦情の傾向
2. クリーニングの問題事例

第3章 カウンター業務の重要性
1. カウンター業務
2. 望ましいカウンター業務の手順
3. 受取り時の心がけ
(1) 洗濯物の受取り
(2) 保管上の注意
4. 洗濯物の引渡し
(1) 洗濯物の確認
(2) 情報の提供
5. 苦情への対応
(1) お客様から苦情を言われたら
(2) クリーニング事故の原因
(3) 苦情処理の方法
(4) 苦情を減少させるために
6. クリーニング事故賠償基準.
(1) クリーニング業者の注意義務
(2) クリーニング業者の定義
(3) 説明責任
(4) クリーニング業者の責任
(5) 損害賠償の対象
(6) 賠償額
7. クリーニング業者の責任
(1) 賠償額の支払い
(2) クリーニング業者が賠償額支払いを免除されるケース
(3) 大規模自然災害により滅失・損復した預り品の取扱い
(4) 長期間放置品への対応

第4章 繊維製品等に関する表示の基礎知識
Q1 繊維製品の表示はどのようにして決められるのですか?
Q2 表示事項に関して教えてください
Q3 表示の方法はどのようになっていますか?
Q4 表示の責任についてはどうなっていますか?
Q5 取扱(絵)表示の図柄の意味を教えてください
Q6 JIS L 0217の表示記号とJIS L 0001の表示記号がどのように対応するか教えてください
Q7 付記用語に関して説明してください
Q8 革製衣料の表示はどのようになっていますか?
Q9 海外の表示はどうなっているのですか?
Q10 クリーニング業の立場から、表示に関してどのような点に注意したらよいでしょうか?(国内表示)
Q11 海外製品に関して注意することを教えてください

PartⅡ 繊維及び繊維製品

第1章 繊維素材の基礎知識
1. 天然繊維
(1) 植物繊維
(2) 動物繊維
2. 化学繊維(人造繊維)
(1) 再生繊維
(2) 半合成繊維
(3) 合成繊維
(4) 無機繊維
3. その他の繊維
4. その他

第2章 衣料品生産の基礎知識
1. 衣料品生産の流れ
2. 糸のいろいろ
(1) 糸のできるまで
(2) 糸の分類
(3) 主な糸の製造法
3. 織物とニットの基本
(1) 織物
(2) ニット(編物)
(3) 織物とニットの性能比較
4. 衣料品の製造
(1) 生産工程例(概要)
(2) 生産工程の作業ポイント

第3章 染色加工の基礎知識
1. 染色
(1) 染色加工工程の流れ
(2) 染色の形式
(3) 染料と顔料
(4) 主な繊維の染色に適する染料例
(5) 主な染色堅ろう度の種類
2. 繊維加工
(1) 風合い改善に関する加工
(2) 外観の変化に関する加工
(3) 新機能の付与に関する加工

第4章 副資材の基礎知識
1. 裏地.
(1) 裏地の機能
(2) 裏地の素材
2. 芯地
(1) 芯地の機能
(2) 芯地の種類
3. ボタン
(1) ボタンの素材別分類
(2) 主なボタンの原料と特徴
4. ファスナー
(1) 金属ファスナー
(2) 樹脂ファスナー
(3) 面ファスナー
5. 肩パッド
(1) 肩パッドの機能
(2) 肩パッドの種類
(3) 肩パッドの構造と素材

第5章 繊維についてのQ&A
Q1 衣料品の布地とは?
Q2 皮革製品とは?
Q3 合成皮革とは?
Q4 複合繊維とは?
Q5 SUPER表示ウールとは?
Q6 ストレッチ素材とは?
Q7 モール糸とは?
Q8 プリーツ加工の方法は?
Q9 繊維製品が縮む原因とは?
Q10 染料と顔料の違いとは?
Q11 人工毛皮とは?
Q12 金属繊維とは?
Q13 衣料害虫の食害とは?
Q14 アラミド繊維の注意点とは?

PartⅢ 洗濯物の処理

第1章 クリーニングの種類
Q1 クリーニングの種類とは?
Q2 シミ抜きとは?
Q3 家庭洗濯との違いとは?

第2章 ランドリー
Q4 ランドリーの工程とは?
Q5 仕上げとは?
Q6 リネンサプライとは?

第3章 ドライクリーニング
Q7 ドライクリーニングの原理とは?
Q8 ドライクリーニングの工程とは?
Q9 汚れた溶剤は?
Q10 ランドリーとの違いは?
Q11 ウエットクリーニングとは?
Q12 引火性溶剤使用工場の立地規制とは?

第4章特殊クリーニング
Q13 毛皮や皮革製品の注意点とは?
Q14 和服のクリーニングとは?
Q15 カーペットのクリーニングとは?

第5章 溶剤と洗剤
Q16 ランドリーとドライクリーニング使われる洗濯資材について教えてください
Q17 化学やけどとは?
Q18 有機溶剤の危険性とは?
Q19 VOC排出削減の取組とは?
PartⅣ 衛生法規及び公衆衛生

第1章 衛生法規
1. 衛生法規
Q1 衛生法規による規制とは?
Q2 衛生法規の規制の基準とは?
Q3 消費者擁護の目的とは?
Q4 クリーニング業とは?
Q5 コインランドリーの営業とは?
Q6 取次店とは?
Q7 店舗開設手続きとは?
Q8 クリーニング師とは?
Q9 クリーニング師の研修とは?
Q10 業務従事者講習とは?
Q11 地下水汚染未然防止とは?
Q12 化学物質排出量の届出とは?
Q13 フロン類の排出抑制とは?
Q14 パークの管理とは?
Q15 労働者の安全・衛生とは?

第2章 クリーニング業と公衆衛生
Q16 公衆衛生の考え方
Q17 クリーニング業における公衆衛生とは?
Q18 話題となった感染症
Q19 感染症対策とは?
Q20 従業者等が発症したら?
Q21 ノロウイルスに汚染された洗濯物の取扱いは?
Q22 指定洗濯物とは?023衛生管理の注意点とは?

PartV 参考資料
参考資料1 クリーニング事故賠償基準(運用マニュアル)
別表1 商品別平均使用年数表
別表2 物品購入時からの経過月数に対応する補償割合
参考資料2 カウンターでの接客
1. 日頃の心がけ
2. お客様が来店されたときは
3. 品物をお預かりするときは
4. 品物をお渡しするときは
5. 感謝の気持ちを言葉と態度で表す
6. お客様が重なったときは
7. クレームが発生したときは
参考資料3 念押しの言葉
1. 受取り時
(1) クリーニングで生地が傷んだり、破れたりする可能性がある場合
(2) 上下のもので片方だけの場合
(3) シミが完全に除去しきれないと判断した場合
2. 引渡し時
参考資料4 電話応対の注意
1. 電話を受ける基本と準備
2. 電話の受け答えの注意
3. 電話をかけるときの注意
参考資料5 参考文献、試験・検査機関、他

索引

COLUMN
PIO-NETにみる消費生活相談の傾向と特徴
クリーニングに関する内容別消費生活相談
契約当事者年代別等にみたクリーニングの相談件数
依頼時、受取り時の処理方法の説明
減少する洗濯代への家計支出
バートタイム労働者の雇用管理の改善のために
衣類輸入は約3.2兆円、うち中国から約1.9兆円
洗剤出荷実績
クリーニング所数の推移

まめ知識
プライバシーマーク制度
ビリング生成過程モデル図
リーバイス501は誰が作った?
統毛糸と紡毛糸
オックスフォードとは
洗剤を知る~中性とアルカリ性~
テトラクロロエチレン
感染症と伝染病
手洗いと咳エチケット

全国生活衛生営業指導センター (著)
ERC出版、出典:出版社HP