エックス線作業主任者 合格教本




■注意
・本書の著者および出版社、関係団体は、本書の使用によるエックス線作業主任者試験の合格を保証するものではありません。
・本書に関するご質問は、FAXか書面、弊社Webページからお願いします。電話での直接のお問い合わせにはお答えできませんので、あらかじめご了承ください。
・本書に記述してある内容を超えるご質問、個人指導と思われるご質問、試験問題そのものに対するご質問には、お答えできませんので、あらかじめご了承ください。
・本文中では、TMマークや©マークなどは明記していません。

■追加情報・補足情報について
本書の追加情報、補足情報、正誤表、資料、模擬試験のダウンロードなどについては、インターネットの以下のURLからご覧ください。
https://gihyo.jp/book/2019/978-4-297-10714-7/support
スマートフォンの場合は、右のQRコードからアクセスできます。

はじめに

エックス線は1895年にドイツの物理学者であったヴィルヘルム・レントケン(1845~1923年)によって発見されました。その後、レントゲンはエックス線発見の功績で、第1回目のノーベル物理学賞を受賞しました。

科学は万人のものであると信念を持っていたレントゲンは、エックス線について特許を取ることはありませんでした。そのお陰で、多くの研究者や技術者がエックス線を自由に使用することができ、多方面にその用途が広がっていきました。現在、医療はもちろんのこと、工業、建設、輸出入貿易、食品加工、芸術など非常に幅広い分野でエックス線が利用されています。

さて、本書は文系の人でもこれ1冊で合格できるよう工夫して執筆しました。

エックス線作業主任者の試験は、「管理」「法令」「測定」「生体」の4科目で構成されていますが、第1章では、興味を持ちやすい人体のエックス線の被ばく影響など「生体」について学習します。第2章では、計算問題がなく文系の人でも取り組みやすい「法令」について学習します。第3章では、放射線の単位や線量計の特徴など「測定」について学習します。第4章では、エックス線の発生やその取扱いなど「管理」について学習します。

第3章「測定」と第4章「管理」には、計算問題がありますが、計算が苦手な人でも章の途中でつまずかないように各章の最後にまとめています。また、計算はなるべく途中式を省略せず、平易な計算方法を選択しました。

他にも、文章の説明だけに頼らず、直感的にイメージしやすいようにイラスト、写真、表などを適宜掲載するようにしています。

最後に、本書を手に取ってくださったあなたに、レントゲンがエックス線を発見したときに残した言葉を贈ります。

「私は考えなかった。ただ探求した。」

少年のように純粋な好奇心を持ち、淡々と研究に取り組むレントゲンの姿が目に浮かびます。あなたにも当時のレントゲンと同じような気持ちで、合格に向けて学習を進めていただければ嬉しく思います。

令和元年7月
資格合格実践会 奥田真史

奥田 真史 (著)
出版社: 技術評論社 (2019/8/1)、出典:出版社HP

目次

はじめに

エックス線作業主任者とは
① エックス線作業主任者はエックス線による健康障害を防止する責任者!
② 受験地
③ 受験資格
④ 試験科目、試験時間等
⑤ 免除科目
⑥ 合格基準・試験方式

エックス線作業主任者試験 合格するための五つのルール
本書の使い方
① 学習項目(テキスト)
② 演習問題
③ 模擬試験
④ ダウンロードについて

第1章 エックス線の生体に与える影響に関する知識

1-1 ヒトの急性放射線障害
① 放射線の単位
② 3Gyまでの被ばく
③ 3Gy以上の被ばく
④ 死亡するまでの期間

1-2 マウスの急性放射線障害
① マウスの急性放射線障害
② 線量-死亡率曲線

1-3 組織・器官の放射線感受性
① 放射線感受性
② ベルゴニー・トリボンドーの法則
③ 組織・器官の放射線感受性

1-4 細胞の放射線感受性
① 細胞周期とは
② 細胞周期と放射線感受性
③ 各細胞の放射線感受性
④ 平均致死線量
⑤ 生存率曲線
⑥ 放射線感受性とその他の要因
■演習問題1-1

1-5 直接作用・間接作用
① 人体の構成要素
② 放射線の生体への作用
③ 各作用と LET の関係
④ 酵素の濃度と不活性化
⑤ 酸素効果
⑥ 温度効果
⑦ 防護効果
⑧ 増感効果

1-6 放射線の生物学的効果
① 線エネルギー付与(LET)
② 吸収線量
③ 生物学的効果比(RBE)
④ エックス線どうしのRBEの違い
⑤ 生物学的効果による RBEの違い
⑥ LETとRBEの関係

1-7 放射線の影響
① 線量率効果 (線量率依存性)
② 酸素増感比(OER)
③ 外部被ばくと内部被ばく
④ 個体の放射線感受性
⑤ 放射線加重係数
⑥ 組織加重係数
⑦ 放射線による影響
■演習問題1-2

1-8 DNAの損傷・修復
① DNA損傷
② DNA修復

1-9 確率的影響・確定的影響.
① 放射線防護の観点から分類
② 代表的な障害
③ しきい線量
④ 発生確率と重篤度
⑤ 放射線防護の目標
⑥ 影響の評価
⑦ まとめ

1-10 身体的影響
① 放射線による人体への影響
② 組織の分類と潜伏期
③ 発がんの潜伏期
④ 身体的影響の被ばく線量と重篤度の関係

1-11 遺伝的影響
① 遺伝的影響とは
② 遺伝的影響の原因
③ 遺伝的影響の出現範囲
④ 倍加線量
■演習問題1-3

1-12 眼への影響
① 眼の構造
② 水晶体に起こる放射線障害

1-13 皮膚への影響
① 放射線皮膚炎
② 症状
③ 区分

1-14 血液への影響
① 血液
② 造血器官
③ 血球数の減少
④ 血球数の変化
⑤ 血球数減少で起こる症状
⑥ 再生不良性貧血

1-15 胎児への影響
① 胎児への影響
② 時期と障害
■演習問題 1-4

第2章 関係法令

2-1 管理区域
① 関係法令について
② 管理区域の明示等
③ 算定
④ 立入りの制限
⑤ 管理区域の掲示事項

2-2 放射線装置室
① 放射線装置室
② 施設等における線量の限度
③ 透過写真の撮影時の措置等

2-3 警報装置等・立入禁止
① 警報装置等
② 立入禁止

2-4 外部放射線の防護
① 特定エックス線装置
② 照射筒等とろ過板
③ 透視時の措置
④ その他の事項
■演習問題 2-1

2-5 エックス線装置構造規格
① エックス線装置構造規格の適用範囲
② 構造
③ 照射筒等
④ 表示

2-6 線量の測定
① 線量の測定

2-7 被ばく限度
① 通常作業時の被ばく限度
② 緊急作業時の被ばく限度
③ 診察等

2-8 線量の測定結果の確認等
① 線量の測定結果の確認等
■演習問題 2-2

2-9 緊急措置
① 退避
② 標識による明示
③ 立入りの制限
④ 事故に関する報告
⑤ 診察等
⑥ 事故に関する測定および記録

2-10 エックス線作業主任者
① エックス線作業主任者の選任
② エックス線作業主任者の職務
③ エックス線作業主任者免許
④ エックス線作業主任者免許の欠格事由
⑤ エックス線作業主任者の職務の分担
⑥ 作業主任者の氏名等の周知
⑦ 透過写真撮影業務に係る特別の教育

2-11 作業環境測定
① 作業環境測定を行うべき作業場
② 測定の頻度等
③ 計算による算出
④ 測定・計算等

2-12 電離放射線健康診断
① 健康診断の種類
② 電離放射線健康診断
③ 検査項目の省略
④ 線量の提示
⑤ 健康診断の結果の記録
⑥ 健康診断の結果に基づく医師の意見聴取
⑦ 健康診断の結果の通知
⑧ 健康診断結果報告
⑨ その他の留意事項
■演習問題 2-3

2-13 計画の届出
① 計画の届出
② 労働基準監督署について

2-14 記録・報告
① 各記録の保存期間
② 所轄労働基準監督署長への報告

2-15 安全衛生管理体制
① 安全衛生管理体制
② 総括安全衛生管理者
③ 安全管理者
④ 衛生管理者
⑤ 安全衛生推進者
⑥ 衛生推進者
⑦ 産業医
⑧ 安全委員会と衛生委員会
■演習問題 2-4

第3章 エックス線の測定に関する知識

3-1 放射線の単位
① 電離放射線について
② 放射線の量
③ 単位の表記方法
④ 物理量
⑤ 防護量
⑥ 線量当量
⑦ その他の量と単位

3-2 線量の算定
① 線量の算定方法

3-3 放射線検出器・電離箱
① 測定の仕方
② 放射線検出器
③ 電離箱の構造
④ 電離箱の利用
⑤ W値
⑥ 放射線測定器
⑦ 電離箱式サーベイメータの特徴

3-4 比例計数管
① 比例計数管の構造
② 比例計数管の利用
③ 比例計数管の特徴

3-5 GM計数管
① GM計数管の構造
② GM 計数管の利用
③ プラトー
④ GM計数管の出力パルス波高
⑤ GM計数管式サーベイメータの特徴

3-6 気体電離検出器の印加電圧
① 印加電圧とイオン対数の関係
■演習問題 3-1

3-7 シンチレーション検出器
① シンチレーション検出器の構造
② シンチレーション式サーベイメータの特徴

3-8 半導体検出器
① 半導体検出器の構造
② 半導体式サーベイメータの特徴

3-9 サーベイメータの時定数
① 電離箱の検出回路
② 時定数

3-10 サーベイメータのまとめ
① サーベイメータのまとめ
■演習問題3-2

3-11 熱ルミネセンス線量計
① 熱ルミネセンス線量計
② 素子
③ 再読み取り
④ 再使用
⑤ 熱ルミネセンス線量計の特徴

3-12 蛍光ガラス線量計
① 蛍光ガラス線量計
② 素子
③ 再読み取り
④ 再使用
⑤ 蛍光ガラス線量計の特徴

3-13 光刺激ルミネセンス線量計
① 光刺激ルミネセンス線量計
② 素子
③ 再読み取り
④ 再使用
⑤ 光刺激ルミネセンス線量計の特徴
⑥ 特徴の比較

3-14 フィルムバッジ
① フィルムバッジ
② フィルムバッジの特徴

3-15 その他の個人被ばく線量計
① 電離箱式ポケット線量計
② 電荷蓄積式(DIS:Direct lon Storage) 線量計
③ 半導体式ポケット線量計
④ 化学線量計
⑤ 特徴の比較

3-16 放射線測定の用語等
① 放射線測定の用語
② 放射線検出器と関係の深い事項
■演習問題 3-3

3-17 統計誤差の計算
① 計数値・計数率
② 計数値のばらつき
③ 計数装置の統計誤差
④ 計数率計(線量率計)の統計誤差

3-18 数え落しの計算
① 分解時間・数え落し
② 数え落しの計算

3-19 エックス線のエネルギーの計算
① 半価層・減弱係数
② エックス線のエネルギー
③ エックス線のエネルギーの計算問題

3-20 電離箱式サーベイメータの計算
① サーベイメータの作動条件
② 校正
③ 電離箱式サーベイメータの計算問題1
④ 電離箱式サーベイメータの計算問題2
⑤ 電離箱式サーベイメータの計算問題3
⑥ 電離箱式サーベイメータの計算問題4
■演習問題3-4

第4章 エックス線の管理に関する知識

4-1 エックス線装置の種類と原理
① エックス線装置の原理
② エックス線装置の種類
③ 透過を利用した装置
④ 散乱を利用した装置
⑤ 回折を利用した装置
⑥ 分光を利用した装置

4-2 エックス線装置の構造
① 一体形エックス線装置
② 分離形エックス線装置
③ 構成機器

4-3 エックス線管の構造
① エックス線管
② エックス線の発生
③ 変圧器のターゲットの実焦点と実効焦点

4-4 エックス線装置を用いた作業方法
① エックス線装置を用いる際の法令
② エックス線の遮へいおよび散乱線の低減

4-5 管理区域の設定における留意点
① 放射線測定器の選定
② 測定箇所
③ 測定前の措置
④ 測定に当たっての留意事項
■演習問題4-1

4-6 エックス線の基礎知識
① 原子について
② 電子配置
③ 電磁波
④ 励起と電離
⑤ 放射線

4-7 エックス線の性質
① エックス線の種類
② 連続エックス線の発生
③ 特性エックス線の発生
④ スペクトル
⑤ 特性エックス線の波長と強度の変化
⑥ オージェ効果

4-8 連続エックス線の性質の変化
① 連続エックス線の性質の制御
② 連続エックス線の性質の変化
③ 連続エックス線の全強度を示す式

4-9 相互作用
① レイリー散乱
② コンプトン効果
③ 光電効果
④ 電子対生成
⑤ エックス線エネルギーと減弱係数の関係
■演習問題 4-2

4-10 単一エネルギーのエックス線の減弱
① エックス線の線質
② エックス線の相対強度と物体の厚さ
③ 減弱の式
④ 半価層・1/10価層
⑤ 減弱係数

4-11 連続エックス線の減弱
① エックス線の線質
② 連続エックス線の減弱
③ 実効エネルギーと平均減弱係数
④ エックス線の相対強度と物体の厚さ

4-12 再生係数
① 太い線束のエックス線
② 再生係数
③ 再生係数を用いた減弱の式
④ 再生係数への影響
⑤ 物体と測定器の距離
⑥ 再生係数による減弱曲線の変化

4-13 散乱線と空気カーマ率
① 空気カーマ率
② エックス線の散乱
③ 空気カーマ率への影響
④ エックス線のエネルギー
⑤ 散乱角
⑥ 物体の種類
⑦ 物体の厚さ
■演習問題4-3

4-14 半価層・1/10価層・最短波長の計算
① 指数と対数について
② 半価層・1/10価層の計算に用いる関係式
③ 半価層の計算問題
④ 半価層と1/10価層の近似式
⑤ 1/10価層の計算問題1
⑥ 1/10価層の計算問題2
⑦ 連続エックス線の最短波長の計算

4-15 遮へいによるエックス線防護の計算
① 放射線防護の3原則
② 減弱の式
③ 遮へいによるエックス線防護の計算問題1
④ 遮へいによるエックス線防護の計算問題2

4-16 距離・時間によるエックス線防護の計算
① 距離の逆2乗則
② 距離によるエックス線防護の計算問題
③ 時間によるエックス線防護の計算
■演習問題4-4

模擬試驗
問題
解答・解説

さくいん

参考文献など
ダウンロードについて

エックス線作業主任者とは

① エックス線作業主任者はエックス線による健康障害を防止する責任者!
エックス線は有用である反面、その取扱い方法を誤れば人体に重度の障害を起こすおそれがあることで知られています。

そのためエックス線装置を用いる検査・分析作業などを行う場合は、エックス線による障害を防止する現場の責任者としてエックス線作業主任者免許を受けた者のうちから、管理区域ごとにエックス線作業主任者を選任することが義務付けられています。ただし、医療用または波高値による定格管電圧が1,000kV以上のエックス線装置を取り扱う場合は、別の免許を持つ者が管理に当たります。

エックス線作業主任者は、エックス線による労働者の健康障害防止や被ばく低減措置の職務に携わります。

また、エックス線作業主任者の受験者数は年間約5千人で、合格率は50%台ですので比較的挑戦しやすい資格試験といえるでしょう。ただし、試験の内容は、エックス線に関する電気、物理、生物影響などであり、文系の人にとっては難しく感じることが多いのも事実です。しかし、本書は文系の人でもこれ1冊で合格できるよう工夫して執筆しています。ぜひ本書を有効活用して、合格をつかみ取ってください!

② 受験地
全国に7か所ある安全衛生技術センターで、2か月ごとに試験が開催されています。ただし、実施頻度は各センターで異なります。

センター名称 住所 電話番号
北海道安全衛生技術センター 061-1407

北海道恵庭市黄金北 3-13

0123-34-1171
東北安全衛生技術センター 989-2427

宮城県岩沼市里の杜1-1-15

0223-23-3181
関東安全衛生技術センター 290-0011

千葉県市原市能満2089

0436-75-1141
中部安全衛生技術センター 477-0032

愛知県東海市加木屋町丑寅海戸51-5

0562-33-1161
近畿安全衛生技術センター 675-0007

兵庫県加古川市神野町西之山字迎野

079-438-8481
中国四国安全衛生技術センター 721-0955

広島県福山市新涯町2-29-36

084-954-4661
九州安全衛生技術センター 839-0809

福岡県久留米市東合川5-9-3

0942-43-3381

 

ほかにも、特定の各都道府県地区で出張試験が年に1回開催されます。

くわしくは、公益財団法人安全衛生技術試験協会のホームページをご覧いただくか、お電話でお問い合わせください。

●公益財団法人 安全衛生技術試験協会
ホームページ https://www.exam.or.jp/ 電話番号 03-5275-1088

③ 受験資格
特にありません。ただし、受験申請時に本人確認証明書の添付が必要です。

④ 試験科目、試験時間等

試験科目 出題数(配点)

試験時間

・エックス線の管理に関する知識 10(30)

10:00~12:00

・午前、午後合計4時間

1個目免除者は午前、午後合計3時間

2科目免除者は午前のみ

・関係法令 10(20)
・エックス線の測定に関する知識 10(25)

13:30~15:30

・エックス線の生体に与える 影響に関する知識 10(25)

(注)下記5に該当する者は一部の科目の免除を受けることができます。

⑤ 免除科目
添付書類の「写し」には「原本と相違ないことを証明する。」との事業者の原本証明が必要です。

科目の免除を受けることができる者 免除科目 手続 添付書類
第二種放射線取扱主任者免除()の交付を受けた者 ・エックス線の測定に関する知識

・エックス線の生体に与える影響に関する知識

受験申請書B欄の学科「一部免除」を◯で囲み、(測定)(生体)と記入する。 第二種放射線取扱主任者免状の写し
ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許試験に合格した者 ・エックス線の生体に与える影響に関する知識 受験申請書B欄の学科「一部免除」を◯で囲み、(生体)と記入する。 ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許証の写しまたは合格通知書の写し

(注) 旧第二種放射線取扱主任者免状(一般)を含みます。

⑥ 合格基準・試験方式
(1) 合格基準
科目ごとの得点が40%以上で、かつ、その合計が60%以上であること。

(2) 試験方式
五肢択一のマークシート方式。

⑦ 受験申請書
(1)受験申請書の請求
受験申請書は、公益財団法人安全衛生技術試験協会、各安全衛生技術センタ一または受験申請書取扱機関で無料配布されています。
また、受験申請書は、郵送で取り寄せることもできます。

(2)受験申請書類の作成
・免許試験受験申請書(所定の用紙)
・添付書類(本人確認証明書など)
・試験手数料(6,800円)
・証明写真(30mm×24mm)
※試験手数料は、変更される場合があります。

(3) 受験申請書の受付
受験を希望する各安全衛生技術センターに提出。

●郵便(簡易書留)の場合
第1受験希望日の2か月前から14日前(消印有効)までに郵送。
●センター窓口へ持参の場合
直接提出先に第1受験希望日の2か月前からセンターの休業日を除く2日前までに持参。
※定員に達したときには、受験日は第2希望日になります。

エックス線作業主任者試験合格するための五つのルール

(1)目的を明確にする!
あなたは何のためにエックス線作業主任者試験を受験するのでしょうか。目的を明確にすることが、合格に向けての第一歩です。目的が明確であればあるほど、学習はやる気に満ちあふれたものになり、途中で挫折することも少なくなります。

(2)問題をたくさん解く!
エックス線作業主任者試験のような選択式の試験では、問題をたくさん解くことが大切です。問題を解くことで、試験に合格するための解答力が身に付くからです。参考書の内容は、問題を解くためにあるということを、肝に銘じておいてください。演習問題や模擬試験は、90%以上得点できるようになりましょう。また、本書のダウンロード問題にもチャレンジすることを推奨します。

(3) 計算問題が苦手なら後回しにする!
試験は全40問出題され、そのうち計算問題は毎回4問程度です。つまり、全体の10%ほどしかありません。学習時間をいかに有効に使うかが大切です。計算問題が苦手なら後回しにして、90%の文章問題から学習を始めましょう。

(4) 入れ替えても意味が通る単語に注目する!
問題の選択肢の中には、入れ替えても意味が通る単語があります。たとえば、「0.25Gy(グレイ)の被ばくで、末梢血液中の血球数が減少する。」という選択肢であれば、「0.25Gy」を「2.5Gy」にしても意味が通ります。試験で狙われやすいのは、このような箇所になります。入れ替えても意味が通る単語に絞って覚えることで、効率的に学習を進めることができるでしょう。

(5) コツコツ学習する!
子供の頃に比べて記憶力が悪くなったと感じる人は多いはずです。実は、大人になると、一夜漬けのように短期間で覚える能力は衰え、いろんな知識を連合させて記憶する能力が発達するといわれています。詰め込み学習ではなく、なるべくコツコツと合格に向けて学習していきましょう。

本書の使い方

本書は、エックス線作業主任者試験を受験する方を対象としたテキストです。試験で出題される学習項目(テキスト)、演習問題および模擬試験で構成されています。

① 学習項目(テキスト)
本書では各項目をほぼ2ページから4ページの見開きで構成し、コンパクトにまとめています。通勤/通学時間、お昼休みの空いた時間、仕事の移動時間など短い時間でも効率的に学習可能です。

① 節のテーマ:節のテーマとこの節で学習する内容について示しています。
② 重要度:各項目の重要度を★の数で表しています。三つ星(★★★)の項目は重要度が高いので、しっかり読んで必ず覚えましょう。
③ 図表:重要ポイントや理解しづらいテーマについて、図表を用いて解説しています。
④ 練習問題:学んだことを復習する○×問題です。○×問題はどこが正しいか、どこが間違っているかの理解度チェックに役立ちます。
⑤ ポイント:学習ポイントについてまとめています。
⑥ 対応する試験:どの試験科目に対応しているかを表しています。

② 演習問題
本書には、随所に演習問題を挟み込んであります。演習問題を解いて、いままで学習した内容を確認しましょう。この演習問題は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している「公表試験問題」を厳選し、使用しています。理解度を深めるため、何度も繰り返し解いてください。

※「公表試験問題」を一部改変した問題もあります。

③ 模擬試験
巻末には、模擬試験を掲載しています。

④ ダウンロードについて
本書では、追加のコンテンツをインターネットからダウンロードで提供しています。ダウンロードで提供するコンテンツは次のとおりです。
・模擬試験 (第2回)、解答・解説
・模擬試験 (第3回)、解答・解説
ダウンロードのURL、IDとパスワードについては、p.343 をご覧ください。

奥田 真史 (著)
出版社: 技術評論社 (2019/8/1)、出典:出版社HP