モバイル基礎テキスト 第6版 モバイル技術基礎検定 スマートフォン・モバイル実務検定[総務省後援] 対応




はじめに

スマートフォンにはメールやインターネットアクセス機能はもちろんのこと、高画質ディスプレイや高精細カメラが搭載され、GPS、FeliCa、生体認証、Wi-FiやBluetooth(ブルートゥース)通信、デュアルSIM対応、防水等の各機能を具備した製品があり、多彩な場面で活用されています。

また、スマートフォンで利用されるコンテンツには、ハイレゾ音源の音楽や高画質動画の配信サービス、ゲーム、電子書籍等があり、さらにアプリケーションソフト等をダウンロードすることによって様々な機能が利用できます。ネットショッピング、オークション、ブログ、SNS、動画投稿といった利用者参加型のサービス、さらに、海外での利用拡大にも目覚しいものがあります。その結果今日、スマートフォンは個人の日常生活と企業活動における必需品となりました。

一方で、ここまで高機能化したスマートフォンは、高度な機器となり、使いこなすのも見かけによらず苦労だと言う人が多いのも事実です。しかし、この複雑さ、難しさも、基礎的な仕組みや原理を学習すれば、理解しやすいものになっているのです。

このテキストでは、主としてスマートフォンの機能、通信・通話の仕組み、モバイルインターネット、端末の特性、ソフトウェア、コンテンツ、セキュリティ等の基礎知識をわかりやすく解説しています。さらに近年、スマートフォンとの連動も含めて、実用化が進みつつあるIoTの仕組みやサービス等についても解説しています。

また本書は、「スマートフォン・モバイル実務検定」及び「モバイル技術基礎検定」の公式テキストにもなっています。これらの資格取得に向けて、ITやモバイル機器の販売など関連企業の方々、就職内定者、新入社員、非技術系社員、およびモバイル関連業界への就職希望者をはじめ、大学、短大、専門学校の情報関連学科や通信関連学科の学生に必要な基礎知識を習得するのに最適なテキストとなっています。

本書の基礎学習を通じて、さらに上位のモバイルシステム技術資格検定(2級、1級、シニアモバイルシステムコンサルタント、IEEEWCET)や、IoTシステム技術検定(基礎、中級)の資格の取得へと進まれ、将来モバイルシステムやIoTシステムの企画、設計、構築、運指導などの中核技術者として活躍されることを期待しています。

2018年4月吉日
MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)会長
(東京大学名誉教授・早稲田大学名誉教授) 安田靖彦

モバイルコンピューティング推進コンソーシアム (監修)
出版社: リックテレコム; 第6版 (2018/5/2)、出典:出版社HP

1. 本書で使用する用語の表記について

本書で使用する用語は、社団法人電子情報通信学会、財団法人日本規格協会、一般社団法人情報処理学会、国公共団体、その他有力企業・団体などの技術系文書等を参考にして策定された「MCPCモバイルシステム技術検定プロジェクトテキスト作成ワーキンググループ」独自の用語基準に基づいて、統一されています。

本書で使用する用語については、電気通信サービス向上推進協議会が策定した『電気通信、関する自主基準及びガイドライン』別冊用語集『電気通信サービスの広告表示で使用する用語の表記について』『広告表示用語集』)とは、一部異なる表記があります。特に、外来のカタカナ用語については、以下のように『告表示用語集』で用いる音引き「ー」を、本書では省いて表記する場合が多くなっていますので、ご了承ください。

●「広告表示用語集」で用いる外来語の例
インターフェイス、コンピューター、サーバー、セキュリティー、ドライバー、ブラウザー、メモリー、ユーザー

●本書で用いる外来語の例
インタフェース、コンピュータ、サーバ、セキュリティ、ドライバ、ブラウザ、メモリ、ユーザ

2. 商標と企業名の表記について
・本書に記載されている会社名、製品名、サービス名などは、一般に各社の商標、登録商標または商品名です。なお、本文中にTMマーク、®マークは、原則として明記しておりません。

・本書では、日本法人の会社名を表記するにあたっては、原則として「株式会社」等を省略した「略称」にて記載しています。また、海外法人の会社名を表記するにあたっては、「Inc.」、「Corporation」、「Co.,Ltd」等を省略し、一律で社名の末尾に「社」を付けた「略称」にて記載しています。

3. キロ(k)、メガ(M)、ギガ(G)等の表記について
10の乗数を表す補助記号は、国際度量衡局(BIPM)公表の『国際単位系(SI)』より、SI接頭辞として、次のように定められています。

キロ(k):103=1,000(キロのkは小文字)
メガ(M):106=1,000,000
ギガ(G):109=1,000,000,000

一方、電子ファイル、メモリの容量等については、データを扱う単位が2進数であることから、2の「べき乗」を用いて大きさを表す方法が用いられることがあります。また、この場合、8ビットに相当するバイト(B)が、その単位として用いられるのが一般的です。
2のべき乗を表す2進接頭辞については、上述のSI接頭辞とは別に、IEC60027-2及びIEEE1541-20020になり、例のように定められています。

キビ(Ki):210=1,024(キビのKは大文字)
メビ(Mi):220=1,048,576
ギビ(Gi):230=1,073,741,824

ただし、これらの2進接頭辞を用いた表記はまだ十分に普及していないため、携帯電話やパソコン等の製品カタログ等では、これらの表記を採用せず、210=1,024の場合も「1Ki」ではなく「1K」と表記される場合があります。

本書では、このような表記上の混同を避けるため、以下の表記方法で統一しています。

①10の乗数を表す補助記号は、SI接頭辞を用いることを原則とする。
(例:「1kビット」、「1Mビット」は、1,000ビット、1,000,000ビットを表す)

②電子ファイル、メモリの容量等を表すバイトを単位として用いる場合のみ、2進接頭辞を用い、本来Ki、Mi、Giとすべきところ、本書では特例として「Ki=DK」、「Mi=M」、「Gi=G」と置き換えて記載する。
(例:「1Kバイト」、「1Mバイト」は、1,024バイト、1,048,576バイトを表す)

③ビットの略記号は「b」、バイトの略記号は「B」とする。
本書の内容は、特に記載のない限り2018年2月末時点の情報を基準に掲載しております。

CONTENTS

本書の利用方法について
MCPC検定試験について
検定試験の出題範囲について

第1章 「スマートフォン」を知ろう!
1-1 携帯電話のつながる仕組み
1-2 モバイル端末のあゆみ
1-3 「通話」から「モバイルインターネット」へ
1-4 モバイルネットワークの提供者
1-5 電話番号の仕組み

第2章 モバイルのサービスと機能
2-1 音声通話サービスの進化
2-2 通話に関する付加サービス
2-3 テレビ電話機能の活用
2-4 様々なメールサービス
2-5 SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)
2-6 スマートフォンのインターネットサービス
2-7 スマートフォンのアプリ
2-8 データ通信サービス
2-9 通信と放送の融合
2-10 モバイルFeliCa/NFCの仕組み

第3点通信・通話の仕組み
3-1 モバイル通信技術の基礎
3-2 セルラー方式とハンドオーバ/位置登録
3-3 電波の性質とその利用
3-4 FDMA方式とTDMA方式
3-5 CDMA方式とOFDMA方式
3-6 第3世代携帯電話の特徴
3-7 第4世代移動通信システム
3-8 無線LANによる通信
3-9 スマートフォンで急増するデータ通信
3-10 固定通信と移動体通信の融合
3-11 光回線サービス(FTTH)
3-12 ローミングサービス58

第4章 インターネットの基礎と接続
4-1 インターネットの概要
4-2 IPアドレスとは
4-3 インターネットサービスプロバイダの役割
4-4 ISPのユーザアカウントの構成
4-5 Eメールで使用されるプロトコル
4-6 パソコンを用いた通信の方法

第5章 モバイル機器の構造
5-1 スマートフォンの構造
5-2 スマートフォンの特徴
5-3 タブレット端末の特徴-
5-4 ネットワークに接続する機器
5-5 その他のモバイル端末
5-6 スマートスピーカー
5-7 ディスプレイの進化
5-8 スマートフォンのユーザインタフェース
5-9 デジタルカメラ機能
5-10 外部メモリカード
5-11 SIMカード
5-12 外部接続インタフェース(有線)
5-13 外部接続インタフェース(無線)

第6章 モバイル端末のOSとソフトウェアー
6-1 端末ソフトウェアの構成
6-2 モバイル端末のOS
6-3 アプリケーションを動かす仕組み
6-4 代表的なモバイルアプリケーション
6-5 文字入力の仕掛け
6-6 写真や画像の記録形式
6-7 動く画像の記録形式

第7章 モバイルコンテンツの特徴
7-1 Webブラウジング型コンテンツサービスの種類
7-2 ダウンロード型コンテンツサービスの種類
7-3 災害用伝言板
7-4 SNSを用いたコミュニケーション
7-5 マーケットプレイスとアプリ

第8章 モバイルにおけるセキュリティー®
8-1 モバイル環境のセキュリティー
8-2 セキュリティリスクの詳細
8-3 セキュリティの機能、サービス一
8-4 迷惑メール対策
8-5 有害情報フィルタリングサービス
8-6 スマートフォンのセキュリティー

第9章 モバイルに関する基本的な法制度・関連知識
9-1 通信業界の法知識
9-2 消費者保護の重要性
9-3 消費者保護関連の法規
9-4 セキュリティ関連法制度
9-5 スマートフォンの安全な利用
9-6 番号ポータビリティ(MNP)
9-7 SIMロックとSIMロック解除

第10章 モバイル関連最新サービス
10-1 モノのインターネット(IoT)
10-2 IoTサービス-
10-3 IoTデバイス
10-4 第5世代移動通信システム
10-5 プラットフォームの共通化
10-6 クラウドコンピューティング

サンプル問題
モバイル技術基礎検定 サンプル問題
スマートフォン・モバイル実務検定 サンプル問題
サンプル問題の解答

資料
参考文献
索引
監修・執筆及び協力者一覧

モバイルコンピューティング推進コンソーシアム (監修)
出版社: リックテレコム; 第6版 (2018/5/2)、出典:出版社HP

本書の利用方法について

本書は、モバイル業界を目指す学生の方をはじめ、モバイル業界に入られて間もない新人の方、モバイルに関する実務に既に就かれているものの日常業務に追われまとまった学習をする機会のなかった方等、幅広い層の方々に「モバイル技術の基礎知識」について理解していただくよう、わかりやすくまとめた解説書です。

また本書は、MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)が実施する検定試験のうち、二つの検定に対応した公式テキストにもなっています。すなわち、「モバイル技術基礎検定」の出題範囲をすべて網羅しているだけでなく、「スマートフォン・モバイル実務検定(総務省後援)」についても、時事問題を除く出題項目をカバーしています。このため、両方の検定試験の内容を本書1冊で学習できるようになっています。

●各検定試験の出題範囲と本書の関係
本書の各章は「モバイル技術基礎検定」の試験項目で構成されており、各章を構成する全て の節(項目)が同検定試験の出題対象となります。本書記載事項の範囲を越えて、同検定試験 の設問が出題されることはありません。

本書は「モバイル技術基礎検定」の出題範囲を網羅していますが、「スマートフォン・モバイル実務検定」の試験では、本書に記載のない時事問題等も出題されます。詳しくはMCPCのホームページ(http://www.mcpc-jp.org/kentei/index.html)を参照してください。また、本書巻末のサンプル問題には、時事問題の一例も掲載してありますので、参考にしてください。

●各検定試験のサンプル問題について
本書では「スマートフォン・モバイル実務検定」と「モバイル技術基礎検定」、それぞれの試験に出題される設問のイメージを掴んでいただくため、巻末(177頁以降)に各検定のサンプル問題を掲載しています。これらは検定試験の難易度レベルや出題形式の目安を掴んでいただくための一例であり、実際の試験問題とは異なりますのでご注意ください。

●本書で使用する用語について
必修機関であるMCPでは、本書で使用する用語について、以下の表1の定義・分類に従って使用していますので本書を読み進める前提として理解しておいてください。

表1 本書で使用している用語とその定義

用語 定義・分類の方法
移動体通信会社 携帯電話サービスまたはPHSサービスおよびモバイルWiMAXやAXGP等によるモバ イル通信サービスを提供する電気通信事業者の総称。
スマートフォン 利用者が汎用的なオペレーティングシステム(OS)上で、アプリケーションを自由に追加して機能拡張やカスタマイズができる携帯電話及びPHS。
フィーチャーフォン スマートフォンの普及以前から一般的に使用されていた多機能型携帯電話機。
モバイル端末 移動体通信会社の提供するネットワークへの接続機能を有する端末の総称。スマートフォン、フィーチャーフォン、ベーシックフォン、タブレット端末、ノートパソコン、PDA、ショ ルダーフォン、自動車電話など(図2参照)。
モバイル接続機器 PCカード/CFカードやモバイルワイヤレスルータのように、パソコン等の情報処理機器をモバイルネットワークに接続するための機能を持つ機器(図2参照)。
モバイル機器 モバイル端末とモバイル接続機器を合わせた総称(図2参照)。

 

 

MCPC検定試験について

ここでは「スマートフォン・モバイル実務検定」と「モバイル技術基礎倫念」の二つについて、試験の概要を説明します。なお詳細については、試験の実施機関であるMCPCのホームページ(http://www.mcpc-jp.org/kentei/index.html)を参照してください。

●スマートフォン・モバイル実務検定(総務省後援)
本検定は、『携帯電話サービス等の販売員等に係る検定試験に対する総務省後援の運用方針』に基づき、総務省によって承認された最初の販売員向け検定試験制度であり、合格者に対し、「スマートフォン・ケータイアドバイザー」という称号を付与します。

スマートフォン等のモバイル端末は、個人の生活に密着した機器として市場に定着しました。この間、各移動体通信事業者、端末メーカは、利用者の利便性をより高めるために様々な機能やサービスを提供してきました。この流れがわが国を世界トップクラスのモバイル端末利用国に押し上げたのは事実です。

一方、利用者から見たとき、各種のサービスや端末の機能が複雑化・多様化しており、全体を正しく理解し、スマートフォン等のモバイル端末や通信サービスを適切に選択することが困難な状況にあるとの指摘もあります。

スマートフォン等のモバイル端末の販売においては、それぞれの基礎知識に加えて、サービ スや緊急時の対応等、様々な事柄を理解している必要があります。このことは、スマートフォンをはじめとし、モバイル端末という個人に密着し、公共性も高い商品・サービス群を販売する以上、避けては通れないものです。

「スマートフォン・モバイル実務検定」は、消費者保護の観点から、その施策や対応を正しく習得した個人を認定する検定制度です。本検定の概要を表2-1に示します。

●モバイル技術基礎検定
本検定は、モバイル業界の販売スタッフ、非技術系スタッフ、非モバイル関連企業の技術承 社員、モバイル業界を目指す学生の方々を対象とし、合格者に対して、モバイル技術及びモバイル業界の基礎知識を習得していることをMCPCが認定するものです。

本検定は、ITシステムエンジニア等、現場の第一線で活躍している方々にモバイル分野、IT分野の広い知識を習得していることを認定するMCPCモバイルシステム技術検定2級、同1秒及びMCPCシニアモバイルシステムコンサルタントへの入門的役割を果たすものとなっています。

モバイルコンピューティング推進コンソーシアム (監修)
出版社: リックテレコム; 第6版 (2018/5/2)、出典:出版社HP

 

合格証、認定カードの発行等について

<スマートフォン・モバイル実務検定>
●合格証の発行
「スマートフォン・モバイル実務検定」試験に合格すると、MCPCより合格通知及び合格証が発行されます。

●スマートフォン・ケータイアドバイザー(認定カード)の発行
「スマートフォン・モバイル実務検定」の合格者がスマートフォンやモバイル端末の販売等に従事する場合、MCPCに申請して頂くことにより、「スマートフォン・ケータイアドバイザー」認定カード(写真付き、有料)を発行致します。名札のように着用することで、スマートフォン・ケータイアドバイザー資格所有者であることが一目で判別でき、お客様への信頼の証となります。

●スマートフォン・ケータイアドバイザー(認定カード)の更新
スマートフォン・ケータイアドバイザー認定カードは、スマートフォンやモバイル端末のアドバイザーとして最新情報を身に付けていることを証明するものですので、2年間の有効期間が設定されます。期限内に更新手続きを行うことで新たな認定カードが発行されます。

<モバイル技術基礎検定>
●合格証の発行「モバイル技術基礎検定」試験に合格すると、MCPCより合格通知及び合格証が発行されます。

表2-1 スマートフォン・モバイル実務検定の概要

試験実施日程等 ・試験実施日程:毎年2回実施
・試験時間:60分(CBT)
・開催場所:全国170ヵ所
(詳細については、検定事務局のホームページを参照してくだをさい。)
受験対策者 ・スマートフォン等のモバイル端末の販売員(説明員、アドバイザー
・人材派遣会社登録者
・大学、短大、専門学校の学生
・消費者相談窓口の相談員
・モバイル関連企業の非技術系社員 等
目的 ・消費者保護の観点から、スマートフォン等のモバイル端末やサービスを
扱う販売員に必要な基礎知識 (実務知識/法知識/技術知識)の習熟度
を検定することで、ケータイ販売業界の健全な発展に寄与すること 目的とする。
認定 ・スマートフォン等のモバイル端末の販売員、または販売業への就業予
定する者が、商品やサービスに関する基礎知識、消費者保護、個人情報
保護等、業務上必要不可欠な基礎知識を有していることを認定する。
検定内容(出題範囲)
※詳細については、表4参照
・スマートフォン等のモバイル端末の市場に関する知識
・スマートフォン等のモバイル端末(商品/サービス)の知識
・コンテンツとアプリに関する知識
・インターネット/モバイル関連技術・サービスの将来
・消費者保護に関する知識
(有害情報対策、紛失/盗難時の対処、セキュリティ等)
・個人情報保護に関する知識
・関係法令及びガイドラインに関する知識
補足 ・試験実施の都度、MCPCにて検定試験実施要綱を策定し公表する。
・認定した能力の継続的な確保のため、講習会の実施を予定する。
検定事務局 MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)
〒105-0011 東京都港区芝公園3丁目5番12号長谷川グリーンビル2F
TEL:03-5401-1735 FAX:03-5401-1937
ホームページ:http://www.mcpc-jp.org/kentei/
e-mailアドレス:msec@mcpc-jp.org
受付時間:月~金 10:00~17:00

表2-2 スマートフォン・モバイル実務検定の合格者更新講習について

“・スマートフォン・ケータイアドバイザー認定カードには有効期間があります。合格認定された年月から2
年間が有効期間になります。 認定カードの資格継続を希望する方は、更新の手続きを行う必要があります。
・2012年1月以前に実施した「ケータイ実務検定」に合格し、資格取得から2年以上を経過している方が、
新規にスマートフォン・ケータイアドバイザーカードの発行を希望する場合は、更新の手続きを行う必
要があります。 (詳細については、検定事務局のホームページを参照してください。)”

表3 モバイル技術基礎検定の概要

試験実施日程等 ・試験実施日程:毎年2回実施
・試験時間:60分(CBT)
・開催場所:全国170ヵ所
(詳細については、検定事務局のホームページを参照してくだをさい。)
受験対象者 ・IT関連企業等の新入社員、就職内定者
・モバイル関連企業の新入社員、採用内定者
・非モバイル関連企業の技術系社員
・大学、短大、専門学校の情報・通信関連学科の学生
・モバイル関連企業への転職希望者、社内配置転換者 等
目的 スマートフォン等のモバイル端末の関連技術の基礎知識(機器/ソフト
ウェア/コンテンツ)を中心に、その習熟度を検定することで、技術知識
を必要とする業務に携わる者の総合的な基礎力を高めることを目的とする。
認定 ・携帯電話等の機器・ソフト開発に携わる者が、消費者利便の向上に資す
る開発を行うための、総合的な基礎知識を有していることを認定する。
・学生等で将来モバイルやIT関連業務に携わる可能性のある者が、その
基礎知識を有していることを認定する。
検定内容(出題範囲)
※詳細については、表4参照
・スマートフォン等のモバイル端末の市場に関する知識
・スマートフォン等のモバイル端末(商品/サービス)の知識
・コンテンツとアプリに関する知識
・通信/通話の仕組みに関する知識
・インターネットに関する知識
・モバイル機器のハードウェアとソフトウェアに関する知識
・情報セキュリティに関する知識
・消費者保護に関する知識(製造者/販売者の責任等)
・モバイル関連技術・サービスの将来
補足 ・試験実施の都度、MCPCにて検定試験実施要綱を策定し公表する。
検定事務局 MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)
〒105-0011 東京都港区芝公園3丁目5番12号長谷川グリーンビル2F
TEL:03-5401-1735 FAX:03-5401-1937
ホームページ:http://www.mcpc-jp.org/kentei/
e-mailアドレス:msec@mcpc-jp.org
受付時間:月~金 10:00~17:00

 

モバイルコンピューティング推進コンソーシアム (監修)
出版社: リックテレコム; 第6版 (2018/5/2)、出典:出版社HP

検定試験の出題範囲について

①「スマートフォン・モバイル実務検定」の出題範囲
スマートフォン等のモバイル端末の基礎知識に加え、本書非掲載の時事問題を出題範囲としています。なお時事問題は、全出題数の1割前後を占めます。

②「モバイル技術基礎検定」の出題範囲
技術系スタッフ向けの必須知識として、モバイル関連技術の基礎知識を出題範囲としています。本テキストの全章全節からの出題となります。

本書における両検定試験の出題範囲の詳細を表4に示します。

表4 本書と検定試験の出題範囲一覧

章構成 節番号 節タイトル 技術対象者の対象 実務対象者の対象
第1章 「スマートフォン」を知ろう!
1-1 携帯電話のつながる仕組み
1-2 モバイル端末のあゆみ
1-3 「通話」から「モバイルインターネット」へ
1-4 モバイルネットワークの提供者
1-5 電話番号の仕組み
第2章 モバイルのサービスと機能
2-1 音声通話サービスの進化
2-2 通話に関する付加サービス
2-3 テレビ電話機能の活用
2-4 様々なメールサービス
2-5 SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)
2-6 スマートフォンのインターネットサービス
2-7 スマートフォンのアプリ
2-8 データ通信サービス
2-9 通信と放送の融合
2-10 モバイルFeliCa/NFCの仕組み

 

モバイルコンピューティング推進コンソーシアム (監修)
出版社: リックテレコム; 第6版 (2018/5/2)、出典:出版社HP