2019年度 硬筆書写技能検定1・2級合格のポイント




まえがき

昭和9年春、第1回ペン字検定が実施され、その後、今日まで多くの人が受験いたしております。本書はその1級・準1級・2級・準2級受験者のために書かれたものです。

試験問題に則して、平成9年度に大幅改訂をいたしました。要点を簡潔に書き換え、2色刷りにして、より学習しやすく編集してあります。各問題ごとに付けた、書き込み式の練習問題にはミシン目を入れ、切り取って練習することが出来ます。タイムを計って、本試験と同じスタイルで学習するのが合格への早道です。

また、平成28年度からは準1級に、その翌年からは準2級にも対応した内容を盛り込み、さらには模範答案例(前年度実技試験)・過去問題を豊富に掲載し、より充実させました。

独習に、受験前の総仕上げに有効に活用して本番に備えてください。

日本習字普及協会

狩田 巻山 (著)
日本習字普及協会 (2019/4/5)、出典:出版社HP

目次

まえがき
1級・準1級・2級・準2級試験の手びき
第1問 速書き
第2問 2級・準2級 漢字(楷・行)を大きく書く
1級・準1級 漢字(楷・行・草)を大きく書く
第3問 縦書き (漢字仮名交じり文)
第4問 横書き (漢字仮名交じり文)
第5問 2 級・準2級 はがきに通信文を書く
1級・準1級 自由作品を書く
第6問 掲示を書く
第7問 2級・準2級 楷書と行書の筆順
1級・準1級 旧字体と書写体
第8問 2級 旧字体と書写体
準2級 草書を読む
1級・準1級
A草書を読む
B古筆を読む
第9問 2級
A草書を読む
B平仮名のもとの漢字 (準2級)
C漢字の部分の名称 (準2級)
1級A添削
B書道史 (準1級)
第10問 2級・準2級 常用漢字の字体
1級
A常用漢字の字体 (準1級)
B歴史的仮名遣い
付録1変体仮名一覧
付録2部分の草書形とその用例
付録3常用漢字の草書
付録4旧字体の一覧表
付録5書写体の一覧表
級別進行表
巻末試験問題と解答

1級・準1級・2級・準2級試験の手びき

一般財団法人 日本書写技能検定協会掲載許可済み

①わが国唯一の書写の検定試験
字をりっぱに書くということは、私たちの日常生活に欠くことのできない大切な技能です。学校はいうまでもなく、家庭でも、一般の職場や職域でも、一日もゆるがせにできません。この技能を審査して実力級を認定すれば、本人の学習の励みにもなり、社会の書写水準の向上にも、大いに役立つことと思われます。

そこで当時の文部省では、ペン字の技能を審査する基準を定め、この検定を実施する唯一の法人として、昭和38年、日本書写技能検定協会を認定しました。(平成28年度より後援) それ以来、検定協会では毎年、1級、2級、3級、4級 (平成18年度に準1級、5級・平成30年度に準2級、6級を新設) の試験を実施しています。

この試験は、いわばわが国で実施する唯一の書写技能検定試験ですから、この試験の合格級は全国に通用する合格資格なのです。ですから合格した方は、履歴書にも特殊技能として「文部科学省後援 硬筆書写技能検定2級合格」と誇りをもって書くことができますし、官庁や会社などでも、合格者の実力は高く評価され歓迎されています。

②1準12・準2級 試験の程度と範囲
1級・準1級・2級・準2級試験の領域(出題範囲)や内容(程度)を定めているのは、先に述べましたように、検定協会の「技能審査基準」です。すべての問題は、この基準に基づいて作成されています。そこで、まず「審査基準」を次に示します。一通り目を通しておいていただきたいと思います。

硬筆書写技能検定基準
一般財団法人日本書写技能検定協会

2級
程度…硬筆書写の専門的な技術及び知識をもって書くことができる。

領域 内容
実技 1. 漢字及び仮名など
○漢字 ア) 楷書
イ) 行書
ウ)平易な草書
○仮 名エ ) 平仮名
片仮名
ア) 漢字を楷書で、かつ常用漢字表に掲げられている形 (許容の形を含む。)で、正しく美しく書くことがで きる。
イ) 漢字を行書で正しく美しく書くことができる。
ウ)日常多く用いられる常用漢字を平易な草書体で書くことができる。
エ)平仮名、片仮名を正しく美しく書くことができる。
2. 文章及び文書技
ア) 漢字仮名交じり文
イ) 諸文書の書式
ア) 漢字仮名交じり文を目的に適した書体で正しく美し くかつ全体を効果的に書くことができる。
イ)諸文書の形式及びその用字、用語など書式に関する 高度の知識、理解をもって書くことができる。
3. 視写及び聴写
(能率的な速書き)
一定時間内に一定の字数の文章を正しく速く書くことができる。
理論 4. 国語の表記法
○現代国語の表記法
ア)3級の領域
イ) 常用漢字表に掲げられていない漢字の字体、音訓及び「筆順指導の手びき」に示されている以外の筆順
ウ) 送り仮名
ア)3級に示されている領域の内容を更に正確に習得、理解している。
イ) 常用漢字表に掲げられていない漢字の字体(いわゆ る旧字体、書写体)、音訓及び筆順についての知識、 理解をもっている。
ウ) 送り仮名の付け方についての知識、理解をもっている。
5. その他
ア) 現代生活と文字
イ) 硬筆書写に関する知識
ア) 現代生活(一般の生活及び実務)と文字との関係に ついての知識、理解をもっている。
イ) 硬筆書写に必要な用具、用材について、3級程度より更に高度の知識、理解をもっている。

 


1. この表において、「漢字」とは、原則として常用漢字をいうものとする。
2. 実技では、縦書き、横書きの両者を含む。
3. 実技には、つけペン・万年筆またはボールペン・サインペンのいずれかを用いる。
ただし、視写、聴写には、ボールペンを用いる。

硬筆書写技能検定基準

一般財団法人日本書写技能検定協会

準2級
程度…硬筆書写のやや専門的な技術及び知識をもって書くことができる。

領域 内容
実技 1. 漢字及び仮名など
○漢字 ア) 楷書
イ) 行書
ウ)平易な草書
○仮 名エ ) 平仮名
片仮名
ア) 漢字を楷書で一点、一画正しく美しく書くことができる。
イ) 漢字を行書で正しく美しく書くことができる。
ウ)多く用いられる平易な草書体を書くことができる。
エ)平仮名、片仮名を正しく美しく書くことができる。
2. 文章及び文書技
ア) 漢字仮名交じり文
イ) 諸文書の書式
ア)漢字仮名交じり文を正しくかつ能率よく効果的に書 くことができる。
イ) 諸文書の形式及びその用字、用語など書式に関する 高度の知識、理解をもって書くことができる。
3. 視写及び聴写
(能率的な速書き)
一定時間内に一定の字数の文章を誤りなく書くことができる。
理論 4. 国語の表記法
○現代国語の表記法
ア)3級の領域
イ) 常用漢字の字体、音訓、筆順
ウ)現代仮名遣い、送り仮名
エ)符号の使い方
ア)3級に示されている領域の内容を更に正確に習得、理解している。
イ) 常用漢字の字体、音訓、筆順に関する知識、理解をもっている。
ウ)現代仮名遣い及び送り仮名の付け方に関する知識、理解をもっている。
エ)句切り符号その他の符号に関する知識、理解をもっている。
5. その他
ア) 現代生活と文字
イ) 硬筆書写に関する知識
ア)現代生活(一般の生活及び実務)と文字との関係についての知識、理解をもっている。
イ) 硬筆書写に必要な用具、用材について、3級程度より更に高度の知識、理解をもっている。

 


1. この表において、「漢字」とは、常用漢字をいうものとする。
2. 実技では、縦書き、横書きの両者を含む。
3. 実技には、つけペン・万年筆またはボールペン・サインペンのいずれかを用いる。
ただし、視写、聴写には、ボールペンを用いる。

硬筆書写技能検定基準

一般財団法人日本書写技能検定協会
1級
程度…硬筆書写の高度な専門技術及び知識をもって書くことができる。

領域 内容
実技 1. 漢字及び仮名など
○漢字  ア) 楷書
イ)行書、草書
○仮名 ウ) 平仮名、片仮名及び平易な変体仮名
ア) 漢字を楷書で書く場合、常用漢字表に掲げられている形のほか、いわゆる旧字体及び書写体などを目的に 応じて自由に書くことができる。
イ) 漢字の行書、草書を正しく美しくかつ目的に応じて、自由に書くことができる。
ウ) 平仮名、片仮名及びよく用いられる平易な変体仮名を目的に応じて自由に、かつ正しく美しく書くことが できる。
2. 文章及び文書
ア)漢字、仮名、漢字仮名交じり文
イ)自由作品
ア)漢字、仮名又は漢字仮名交じり文を高度の美をねらって、効果的に書くことができる。
イ) 文章や詩などを自由な形式、書き方で、高度な作品 として仕上げることができる。
3. 視写及び聴写(能率的な速書き) 一定時間内に一定の字数の文章を正しく美しく書く、ことができる。
理論 4. 国語の表記法
ア)2級の領域
イ)漢字(常用漢字を除く。)
ウ)歴史的仮名遣いなど
ア)2級に示されている領域の内容を更に正確に習得、理解している。
イ) 漢字(常用漢字を除く。)の用い方及びその字体、 音訓について一応の知識、理解をもっている。
ウ)歴史的仮名遣いや必要な文法及び国字問題などにつ いての、知識、理解をもっている。
5. その他
ア)文字の歴史
イ) 硬筆書写に関する高度な知識
ア)文字の源流や変遷についての、必要な知識、理解をもっている。
イ) 硬筆書写を指導する場合に必要なこと、例えば、手本に適当な古典の選定、簡単な添削についての知識、 理解をもっている。

 


1. この表において、「漢字」とは、常用漢字とその他の主な漢字をいうものとする。
2. 実技では、縦書き、横書きの両者を含む。
3.実技には、つけペン・万年筆またはボールペン・サインペンのいずれかを用いる。
ただし、視写、聴写には、ボールペンを用いる。

硬筆書写技能審査基準

一般財団法人日本書写技能検定協会

準1級
程度…硬筆書写のより専門的な技術及び知識をもって書くことができる。

領域 内容
実技  1. 漢字及び仮名など
○漢字
ア) 楷書
イ) 行書
ウ)平易な草書
○仮 名 )平仮名、片仮名及び平易な変体仮名
ア) 漢字を楷書で書く場合、常用漢字表に掲げられている形のほかいわゆる平易な旧字体、書写体などを目的に応じて自由に書くことができる。
イ) 漢字の行書、草書を正しく美しくかつ自由に書くことができる。
ウ)平仮名、片仮名及びよく用いられる平易な変体仮名を目的に応じて、調和よくかつ正しく美しく書くことができる。
2. 文章及び文書
ア) 漢字、仮名、漢字仮名交じり文
イ) 自由作品
ア) 漢字、仮名又は漢字仮名交じり文を目的に適した書体で正しく美しくかつ全体を効果的に書くことができる。
イ) 文章や詩などを自由な形式、書き方で、作品として 仕上げることができる。
3. 視写及び聴写
(能率的な速書き)
一定時間内に一定の字数の文章を正しく美しく書くことができる。
理論 4. 国語の表記法
○現代国語の表記法
ア)2級の領域
イ) 常用漢字表に掲げられていない漢字の字体、音訓、筆順
ア)2級に示されている領域の内容を、更に正確に習得、理解している。
イ) 常用漢字表に掲げられていない漢字の字体(いわゆる旧字体、書写体)、音訓及び筆順についての知識、 理解をもっている。
5. その他
ア) 文字の歴史
イ) 硬筆書写に関する専門的な知識
ア)文字の源流や変遷についての、必要な知識、理解をもっている。
イ) 硬筆書写に必要な用具、用材について、2級程度より更に高度な知識、理解をもっている。

 


1. この表において、「漢字」とは、常用漢字とその他の主な漢字をいうものとする。
2. 実技では、縦書き、横書きの両者を含む。
3. 実技には、つけペン・万年筆またはボールペン・サインペンのいずれかを用いる。
ただし、視写、聴写には、ボールペンを用いる。

③検定試験実施の方法

検定試験は、実施要項がきまると、受験要項やパンフレット等で、全国の都道府県教育委員会、教育事務所、市教育委員会、都道府県検定委員会、高校、中学校、報道機関、一般企業、書道団体、全国有名特約書店等に広くお知らせします。 またホームページでも情報を公開しています。受験を希望する人は、検定試験の「受験要項」や「硬筆書写技能検定の手びきと問題集」などを取り寄せて、受験するための心構えを整えます。

なお「受験要項」は、毎回、試験期日、試験地などに変更がありますので、新しい「受験要項」に従って、受験の際に注意すべき要旨を知った上で、受験の手続きをすませ、指定された試験地で受験します。

協会は、硬筆書写技能審査基準によって問題を作成します。そして受験した結果については、その基準によって出来た「審査の評価について」にてらして、全国の審査委員と中央審査委員の手をへて、合否が決定されます。そして、合格、不合格の通知を発送し、合格者には合格証書が検定協会から発送されます。

また、合格者が就職などに必要な合格証明書は、所定の料金を協会に送付し請求してください。

(一) 検定試験の受験申込みについて
硬筆書写技能検定試験の受験要項

実施団体 一般財団法人日本書写技能検定協会 東京都豊島区南大塚3-4-3
後援 文部科学省、全国各都道府県教育委員会
受験資格 学歴・年齢・性別・その他、制限は設けない。
検定の種類 検定協会の定める「硬筆書写技能審査基準」 に従い、1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級、6級の八つの等級に分け、それぞれ同時に行う。 (6級は単独会場のみの実施となりますので、個人受験申込みはできません。)
合否 各等級の試験において「硬筆書写技能審査基準」に従い厳正に審査し、所定の成績をおさめた者をその等 級の合格者とし、実施後約1ケ月前後で合否通知書にて合否結果を郵送し、合格者には合格証書を交付します。
また、希望者には有料で合格証明書を発行いたします。各級成績優秀者には特別賞が授与されます。
試験科目 実技と理論 (但し6級は実技のみ) 試験の程度検定協会の「硬筆書写技能審査基準」の定める程度によって行う。
〈1級〉[大学生・一般社会人程度] 硬筆書写の高度な専門技術及び知識をもって書くことができる。
〈準1級〉[高校生・大学生・一般社会人程度] 硬筆書写のより専門的な技術及び知識をもって書くことができる。
〈2級〉[高校生・大学生・一般社会人程度] 硬筆書写の専門技術及び知識をもって書くことができる。
〈準2級〉高校生・大学生・一般社会人程度] 硬筆書写のやや専門的な技術及び知識をもって書くことができる。

試験時間・受験料表 表1を参照してください。

時間 受験料
6級 40分 900円
5級 60分 1,200円
4級 60分 1,500円
3級 70分 2,500円
準2級 90分 3,000円
2級 90分 3,500円
準1級 90分 5,000円
1級 90分 6,000円

受付期間 (書店受付も同日です。) 表紙の裏面を参照してください。
個人受験申込み
個人受験申込みは、次の要領で受験申込みができます。
①〔ホームページ〕
検定協会のホームページ上の「個人受験申込みフォーム」より申込みをする。http://www.nihon-shosha.or.jp
②〔書店受付〕
全国の特約書店で申込みをする。(各都道府県の書店の有無 につきましてはホームページを参照してください。) 書店にて受験料の支払いを済ませた後に、受験願書・協会付用領収書を一緒に封筒に入れ検定協会宛に郵送してください。
③ 〔協会持参〕
直接協会で申込みをする。
④ 〔願書請求〕
検定会へ「受験願書・要項」を請求して申込みをする。(請求は無料です。) 請求は、ホームページ、電話、FAXにてお願いいたします。

個人受験申込みから試験・合否結果 (通知) までの流れ

図A (10ページ ) を参照してください。
*個人受験申込みは、「受験願書」を送信・送付し「受験料」の納入をいただき、その全ての確認が取れた時点で完了となります。
*準登録(片方合格・4ページ参照) の特典 (1級~3級) は、 受験申込み時に必ず申請をしてください。事前申請がない場合には、片方合格の特典は無効になり、正規受験者として扱います。
*受験票は検定試験6日前までに発送いたしますが、試験前々日まで未着の場合には、協会までご連絡をお願いいたします。
*各試験会場ごとに特別な事項がある場合には、受験票に記載されている指示に従ってください。

A 個人受験申込みから試験・合否結果通知)までの流れ

*個人受験申込み後の変更事項について
○受験希望地の変更
受験希望地の変更は、基本的には認められませんが、申込み期間内に限り、検定協会までその旨をご連絡ください。
但し、各会場の借用規定等の状況により、変更できない場合もあります。
○受験級位の変更
受験級位の変更は、申込み期間内に限り、検定協会までその旨をご連絡ください。但し、申込み時より上位の級位に変更する場合には、受験料の差額を試験日前までに納入してく ださい。また、下位の級に変更する場合は、受験料の差額の返還はできませんのでご了承ください。
○住所変更
新住所への変更等につきましては、必ず検定協会までご連絡をお願いいたします。
*その他の記入・入力事項につきまして、変更等がありましたら、検定協会までご連絡お願いいたします。

団体受験申込み
【団体受験申込みとは、硬筆・毛筆書写技能検定試験の受験者の合計が10名以上で、責任者が取りまとめて申込み等を行うことです。】
団体受験申込みは、次の要領で受験申込みができます。
☆「単独会場を設置し受験」・「団体申込みでの一般会場受験」のどちらかを必ず選択してください。(必須事項)
①〔ホームページ申込み〕
検定協会のホームページ上の「団体専用受験申込みページ」にログインして申込みをする。 http://www.nihon-shosha.or.jp
*団体として「単独会場を設置し受験」を行う場合には、事前に『団体D』『パスワード』を申請し、《単独会場設置登録》をお願いいたします。
② [団体専用受験申込み資料による申込み] 検定協会へ団体専用申込み資料をご請求ください。(請求は無料です。) 団体専用申込み資料により受験の取りまとめをし申込み期間内に検定協会までにご郵送してください。

団体受験申込みから試験・合否結果 (通知) までの流れ

図B(2ページ ) を参照してください。
*準登録 (片方合格・4ページ参照) の特典(1級~3級) は、受験申込み時に必ず団体責任者が申請をしてください。事前申請がない場合は、片方合格の特典は無効になり、正規 受験者として扱います。
【注意事項及び個人情報保護、優遇措置について】
*災害時ならびに公共交通機関の遅延等の場合は、検定協会までご連絡をいただき、その指示に従ってください。
*ご記入いただいた個人情報は、検定試験実施に関する業務及び検定情報の発信以外に使用いたしません。
*お身体のご不自由な方、車いすでの受験を希望される方、 他優遇措置につきましては、事前に検定協会までご相談ください。

B 団体受験申込みから試験・合否結果(通知)までの流れ

(二) 受験に関する注意

1 受験料の支払いについて
ホームページでの申込みの場合は、申込みの手順に沿って、クレジットカード・コンビニ決済・ペイジー決済等で支払ってください。

受験願書を請求して申込みの場合は、必要事項記載の上願書を郵送すると、検定協会より払込取扱票が返送されます。 指定期日までに入金してください。コンビニ・郵便局・銀行振込等で支払いできます。不明の場合は検定協会までお問い合わせください。

※9ページから2ページを参照してください。

2 試験当日について
(1)当日に持参するもの
当日は、受験票を持参することはもちろんですが、筆記具、スリッパ等を忘れないようにしましょう。
①受験票 受験会場や受験番号が記載されている重要なものです。
②筆記具 各問題で筆記具が指定されています。下段参照。
③定規、ものさし
④消しゴム

硬筆書写技能検定試験では、問題ごとに筆記具が指定されています。筆ペン・フリクションペン (消せるボールペン)・ 油性マーカー等で先が四角い種類・修正液・修正テープ等は使用できません。

《各問題筆記具一覧》

鉛筆(HBかB) ボールペン つけペン・万年筆または
サインペン
油性または
耐水性顔料のマーカー
1問 ×
2問 ×
3問 ×
4問 ×
5問 × (■)
6問
マークシート*

●は必ず持っていくもの。
■はどれか1つでもよいもの。
(■)は1級、準1級のみ対象です。
*7問から10問の理論問題は、準2 級、2級はマークシートなのでHBか Bの鉛筆またはシャープペンシル。準 1級、1級は自由となっています。

定規は、6問の掲示の下書き線に使いますが、下書き線は必ず消してから提出してください。消しゴム・下敷き (無地のもの・任意)も持参してください。

(2)集合時間を守ること
試験開始時刻はあらかじめ受験票でお知らせいたしますので、できれば開始5分前には到着しておきたいものです。開始時間に遅れてしまうと、直接係員からの試験に関する注意 や指示が聞けないばかりか、必要な準備をせずに受験しなければならなくなり、自分にも著しく不利になります。また、同じ試験場で受験する他の受験生にも迷惑をかけることも考 えられます。前もって十分な余裕をもって試験に望んでください。

(3)試験に遅刻した時
不測の事態で試験開始時刻に間に合わなかった場合は、一応試験会場に出向いて、係員にその事情を説明し、試験を受けるようにしてください。あまりに大幅に遅れてしまった場合は、どうしようもありませんが、できるだけの処置は取ってもらえます。

3 受験票が届かない時
郵便やその他の事情で、試験前日までに受験票が手もとに届かなかった場合は、試験場や試験開始時間がわからないことになるので、検定協会に問い合わせしてください。試験場、 集合時刻を教えてもらえます。当日は早めに試験場に向かえるように心がけましょう。その際は、受験料をおさめた時の 金融機関の受領証等や、特約書店の受領証を持参し、係員に事情を説明すれば必ず受験できます。

4 準登録について (片方合格)
1級から3級において、審査の結果不合格になっていても、試験科目中、実技、理論のいずれかが合格点に達しているときには、準登録をすれば、次回とその次回の2回に限り、不 合格科目のみを受験することができ、それに合格出来れば正規の合格者となります。但し、準登録者が合格済みの問題に解答した場合 (実技・理論ともに)正規受験として扱い片方合格の特典は無効となります。なお、準登録の手続き方法は、試験の結果通知と同時に、各該当者に直接お知らせいたします。

マークシート記入方法
硬筆書写技能検定3級、準2級、2級の理論問題は、マークシートによる選択式の解答になっています。塗り間違いなどしないように注意が必要です。マークシート用紙には解答の他、受験者情報を記入することになっていますので、HBまたはBの鉛筆 (シャープペンシル) を使い、ていねいに記入してください。間違えた場合は、プラスティック消しゴムできれいに消し、消しゴムの消しかすが紙面に残らないようにしてください。誤認の原因になります。

①を参照して該当の○印の中を、ていねいに塗りつぶしてください。
②氏名「姓」と「名」を分けて、楷書でていねいに書いてください。
③受験地番号と受験番号いちばん大切なところですので、受験票を見て、正確に記入し、下の該当の数字を塗りつぶしてください。 受験地番号は、4桁ないし5桁の番号がついています。5桁の場合は、数字やアルファベットになっています。受験番号は6桁で、マークシート上は、上3桁はすでに塗りつぶされていますので、下3桁だけを記入して、該当の数字を塗りつぶしてください。

 

④理論免除欄
理論免除の方のみ塗りつぶします。前回理論合格した方は、「1回目」に、前々回の方は、「2回目」の○印を塗りつぶしてください。準登録 (片方合格)は、事前申請が必要です。受験票に準登録の記載がない場合は、準登録を受けることができません。
理論免除の方は、マークシート用紙の裏面解答欄に何も記入せず、白紙のまま提出してください。表面の記載は必要です。1問でも答えた場合は、正規受験とし、準登録の効力を失い、採点されます。
⑤生年月日・年齢・性別
生年月日は、元号の「昭和」、「平成」をマークし、上段に生年月日を算用数字で書き、下欄の該当の数字を塗りつぶしてください。例えば、3月生まれの方は、8と書き、0と3を塗ります。
⑥学習した教育機関
複数回答でも結構です。
⑦は理論問題の解答欄になります。上から第7問、第8 問、第9問、第10問の順に解答欄ができています。例えば硬筆3級の第7問は、へんやつくりの名称を答える問題ですが、10個の問題に対して選択肢が5個あります。その選択肢の中から一つを選んで、その番号を塗りつぶします。一つの問題に対して一つだけを選んでください。二つ以上解答するとその問題は、不正解として判断します。

2級・準2級の試験問題について

試験問題は、2級・準2級とも実技問題が6問、理論問題が 4問あり、各問100点満点で、実技は600点満点、理論は 400点満点となります。合格点は2級の実技475点以上、理論295点以上です。準2級の実技445点以上、理論285点 以上です。実技、理論の双方が合格点に達して始めて合格と認められます。どちらかが合格点に達しなかった場合は合格と認めず、 片方合格として取り扱い、次回とその次回の試験に限って合格点に達しなかった方だけを受験すればよい準登録制度があります。詳しくは1ページを参照してください。試験時間は、実技、理論 合わせて2級・準2級とも90分です。

試験問題一覧【2級】
●実技問題

第6問 第5問 第4問 第3問 第2問 第1問
掲示(横書き・数行) はがきの通信文(90字) 漢字仮名交じり文(横書き・65字)
(漢字は楷書 片仮名、数字、ローマ字)
漢字仮名交じり文(縦書き・50字)
(漢字は行書 平仮名は連綿でも可)
漢字(楷書・行書 各10字) 速書き(125字)

●理論問題(マークシート)

第10問 第9問 第8問 第7問
漢字の字体 A 草書を読む(二字熟語)
B 平仮名の字源
C 漢字の部分の名称
A 旧字体を読む(二字熟語)
B 書写体を読む
漢字の筆順
(楷書と行書)

(注)問題の文字数は句読点、かっこ等を含みません。文字数は多少前後することがあります。
本表でいう「漢字」とは、2級では常用漢字をさします。

試験問題一覧 【準2級】
●実技問題

第6問 第5問 第4問 第3問 第2問 第1問
掲示(横書き・数行) はがきの通信文(80字) 漢字仮名交じり文(横書き・65字)
(漢字は楷書 片仮名、数字、ローマ字)
漢字仮名交じり文(縦書き・50字)
(漢字は行書 平仮名は連綿でも可)
漢字(楷書・行書 各10字・ますめ) 速書き(120字)

●理論問題

第10問 第9問 第8問 第7問
漢字の字体 A 平仮名の字源
B 漢字の部分の名称
草書を読む 漢字の筆順
(楷書と行書)

(注)問題の文字数は句読点、かっこ等を含みません。文字数は多少前後することがあります。 本表でいう「漢字」とは、準2級では常用漢字をさします。

1級・準1級の試験問題について

試験問題は、1級・準1級とも実技問題が6問、理論問題が4問あり、各問100点満点で、実技は600点満点、理論は 400点満点となります。合格点は1級の実技535点以上、理論315点以上です。準1級は実技515点以上、理論305点以上です。実技理論の双方が合格点に達して始めて合格と認められます。準登録制度は2級・準2級と同様です。ただし、準登録者が合格済みの問題に解答した場合 (実技・理論ともに) 正規受験として扱い片方合格の特典は無効となります。詳しくは1ページを参照してください。試験時間は、実技、理論合わせて1級・準1級とも90分です。

試験問題一覧 【1級】
●実技問題

第6問 第5問 第4問 第3問 第2問 第1問
掲示(縦書き・数行) 自由作品(和歌・詩・漢詩より選択) 漢字仮名交じり文(横書き・75字)
(漢字は楷書 片仮名、数字、ローマ字)
漢字仮名交じり文(縦書き・55字)
(漢字は行書 平仮名は連綿でも可)
漢字(楷行草書 各10字) 速書き(145字)

●理論問題

第10問 第9問 第8問 第7問
A 漢字の字体
B 歴史的仮名遣い
A 添削
B 書道史
A 草書を読む
B 古筆を読む
A 旧字体を書く
B 書写体を書く

(注)問題の文字数は句読点、かっこ等を含みません。文字数は多少前後することがあります。
本表でいう「漢字」とは、1級では常用漢字とその他主な漢字をさします。

試験問題一覧 【準1級】
●実技問題

第6問 第5問 第4問 第3問 第2問 第1問
掲示(縦書き・数行) 自由作品(和歌・詩・漢詩より選択) 漢字仮名交じり文(横書き・70字)
(漢字は楷書 片仮名、数字、ローマ字)
漢字仮名交じり文(縦書き・55字)
(漢字は行書 平仮名は連綿でも可)
漢字(楷行草書・各8字) 速書き(135字)

●理論問題

第10問 第9問 第8問 第7問
漢字の字体 A 書道用語や書道史
B 書道史
A 草書を読む
B 古筆を読む
A 旧字体を読む
B 書写体を読む

(注)問題の文字数は句読点、かっこ等を含みません。文字数は多少前後することがあります。
本表でいう「漢字」とは、準1級では常用漢字とその他主な漢字をさします。

狩田 巻山 (著)
日本習字普及協会 (2019/4/5)、出典:出版社HP