2019年法学検定試験問題集ベーシック<基礎>コース




『2019年法学検定試験問題集』の刊行にあたって

「法学検定試験」は、法学に関する学力水準を客観的に測る全国規模の検定試験として、法学検定試験委員会(主催:公益財団法人日弁連法務研究財団・小水社団法人商事法務研究会)が2000年から実施しています。大学等で修得した法学的素養がどのようなレベルにあるかを客観的に証明するツールとして、法学部在学・出身か否かを問わず、毎年多くの皆様に受験していただいています。法科大学院制度の定着を受けて、2012年の試験から試験制度を変更しました。

法学検定試験「ベーシック〈基礎〉コース」(かつての4級)は、法学入門・憲法・民法・刑法といった基本法についての基礎的知識・能力を測る試験、同「スタンダード<中級>コース」(かつての3級)は、法学一般・憲法・民法・刑法の必須科目に加え、将来の進路や学習の進捗状況等に応じて民事訴訟法・刑事訴訟法・商法・行政法および基本法総合(内容は憲法・民法・刑法)の5科目から受験者が自ら選択する1科目を試験科目とし、これらについての、基本的な条文の解釈や重要判例の理解度を測る試験です。合格をすれば、ベーシック〈基礎〉コースは大学法学部2年次修了程度、スタンダード<中級>コースは3年次修了程度の標準的な法的素養を有していることを証明するものとなっています。

本問題集は、2019年に実施する法学検定試験受験者のために、2018年10月1日施行までの法改正を踏まえ、新たに刊行するものです。ただし、民法に関しては、例外的に、改正の大きさと学習者の便宜を考慮して、2017年6月2日に公布され2020年4月1日に施行される予定の「民法の一部を改正する法律」(平成29年法44号。いわゆる債権法改正)による改正後の法律を基準としています。2018年の試験から、実際の出題についても、本問題集と同様、改正後の法律を基準としていますので、ご注意ください。

ベーシック<基礎>コース・スタンダード<中級>コースでは、それぞれコースに対応して刊行される、この『2019年法学検定試験問題集』から試験問題の6~7割程度が出題されますので、合格のための具体的な努力目標として本書を活用することができます(ただし、問題集に掲載されている問題そのものが出題されるとは限りません)。

また、本書は、実際に問題を解きながら、各科目の重要論点を網羅的に学習できるように編集されていますので、その科目全般にわたる知識・能力を無理なく身につけることもできますし、各種資格試験や採用試験の腕試し.あるいは法律学の知識・能力の到達度測定手段としてご利用いただくことも可能です。

2019年の法学検定試験は、各コースとも12月1日(日)に実施します。本書が「法学検定試験」にチャレンジされる方をはじめ、法律学を学びそれを活用しようとされる多くの方々のご参考となれば幸いです。

2019年2月
法学検定試験委員会

法学検定試験委員会 (編集)
商事法務 (2019/3/22)、出典:出版社HP

目次

『2019年法学検定試験問題集』の刊行にあたって
凡例
「法学検定試験」の概要
2019年「法学検定試験」実施要項
「法学検定試験」の状況

Ⅰ法学入門
●法・法体系の基礎【問題1 ~問題21】
●条文・判例の読み方の基礎【問題22~問題40】
●法解釈の基礎 法制度の基礎【問題41~問題451】
●法制度の基礎【問題46~問題65】

Ⅱ憲法
●憲法総論【問題1~問題9】
●人権総論 【問題10~問題18】
●人権各論 【問題19~問題45】
●統治機構【問題46~問題80】

Ⅲ民法
●総則【問題1~問題33】
●物権【問題34~問題49】
●債権総論【問題50~問題69】
●債権各論 【問題70~問題97】
●親族・相続【問題98~問題109】

Ⅳ刑法
●刑法の基礎【問題1〜問題16】
●刑法総論【問題17~問題74】
●刑法各論【問題75~問題110】

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凡例

(1)法令名の略記(50音順)
関係法令名の略記については以下のとおりとし、その他は概ね有斐閣版「六法 全書」卷末の「法令名略語」に基づいている。

会社 → 会社法
刑  → 刑法
刑訴 → 刑事訴訟法
憲  → 日本国憲法
検審 → 検察審査会法
公選 → 公職選挙法
国会 → 国会法
国公 → 国家公務員法
裁  → 裁判所法
裁判員→ 裁判員の参加する刑事裁判に関する法律
自治 → 地方自治法
商  → 商法
地公 → 地方公務員法
道交 → 道路交通法
内  → 内閣法
不登 → 不動産登記法
弁護 → 弁護士法
民  → 民法
民訴 → 民事訴訟法
明憲 → 大日本帝国憲法

(2)判例の表示
最判昭58・10・11 民集37・8・1221
(最高裁判所昭和58年10月11日判決、最高裁判所民事判例集37卷8号1221頁)

(3) 判例集・判例諸誌の略称

<大審院時代>
民録→ 大審院民事判決録
刑録→ 大審院刑事判決録
民主→ 大審院民事判例集
刑集→ 大審院刑事判例集

<最高裁判所時代>
民集 → 最高裁判所民事判例集
刑集 → 最高裁判所刑事判例集
下民集 → 下級裁判所民事裁判例集
下刑集 →下級裁判所刑事裁判例集
高刑集 → 高等裁判所刑事判例集
刑月→ 刑事裁判月報
裁時 → 裁判所時報
裁判集民 → 最高裁判所裁判集民事
裁判集刑 →最高裁判所裁判集刑事
判特 → 高等裁判所刑事判決特報
判時 → 判例時報
判タ → 判例タイムズ
判決全集 → 大審院判決全集

(4)その他
本書は、原則として2018(平成30)年10月1日現在施工している法律を基準としている。例外的な取扱いがある場合には、各科目の扉または解説内に示している。たとえば、民法については全面的に例外的な扱いとなるので注意してほしい。

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「法学検定試験」の概要

「法学検定試験」とは

「法学検定試験」は、公益財団法人日弁連法務研究財団と公益社団法人商事法務研究会が共同で組織した法学検定試験委員会が実施している、法学全般に関するわが国唯一の検定試験です。

法学検定試験4級・3級を2000年から、2級を翌2001年から実施していましたが、法科大学院が定着したことを受けて、2012年から新制度で実施することになり、現在はベーシック〈基礎〉・コース・スタンダード〈中級〉コース・アドバンスト〈上級〉コースの3つのコースを実施しています。これらの試験は、法学に関する学力も客観的に評価するわが国唯一の試験として、大学での単位認定、企業の入社・配属時の参考資料等、さまざまな場面で利用されております。

なお、「法学既修者試験」は、法学既修者であることを証明する資料として、各法科大学院の「既修者コース(2年コース)」を目指す受験者のために2003年から実施していましたが、2017年度から当面の間、実施を見送ることといたしました。

法学検定試験5つの特徴

1. 法学全般に関するわが国唯一の検定試験
全国規模で実施され、毎年、法学部在学・出身か否かを問わず、多くの学生や社会人等がチャレンジしています。

2. 学習レベルにあった法的知識・能力が身につく(ベーシック〈基礎〉コース・スタンダード〈中級〉コース)
法学検定試験ベーシック〈基礎〉コース・スタンダード〈中級〉コースは、各科日 の重要論点を網羅的にとりあげている『2019年法学検定試験問題集』(商事法務刊)から試験問題の6~7割程度が出題されます(問題集の問題そのものが出題されるとは限りません)。問題集に沿って学習することにより、無理なく各科目全般に関する知識・能力を身につけられ、実際に試験で学習の成果を測ることができます。

3. レベル・進路にあわせコースを選択できる
ベーシック〈基礎〉コース (法学部1年次生~2年次生程度)は、「法学入門」「憲法」「民法」「刑法」といった基本法についての基礎的知識・能力を測る試験ですので、日常の学習のまとめや目安として活用できます。

スタンダード〈中級〉コース (法学部2年次生~標準的な3年次生程度)は、「法学一般」「憲法」「民法」「刑法」の必須科目に加えて、将来の進路や学習の度合い等に応じて5科目(民事訴訟法・刑事訴訟法・商法・行政法および憲法・民法・刑法をその内容とする基本法総合)から1科目を選択でき、基本的な条文の解釈や重要判例の理解度を測れます。各種資格試験や採用試験の腕試しとして、さらには法律学の知識・能力の到達度測定手段として利用できます。

アドバンスト〈上級〉コース (学習の進んでいる法学部3年次生〜法学部修了者程度)は、スタンダード〈中級〉コースと同様の選択科目(基本法総合を除く)のほか、やや発展的な科目(労働法・破産法・経済法・知的財産法)を加えた中からもう1科目の選択を要求しています。将来法曹を目指すためのステップとして、また企業や官公署等において法律実務を担当しうるだけの一定水準以上の体系的な法学の実力を証明する試験として利用され、高度なレベルとなっています・

4.就職・採用試験の場で威力を発揮
大学受験時の偏差値ではなく、大学で何を学んだかを客観的に証明するツールとして、各企業や団体等の就職・採用試験の場で威力を発揮します。

5. 法学界最高水準の陣容でバックアップ
法学検定試験委員会は、法学の各専門分野においてわが国を代表する研究者によって組織されています。また各分野の気鋭の研究者によって練られた問題を水準に応じて出題しています(出題委員は非公表)。さらに本検定試験には、全国の法学研究者がその趣意にご賛同くださり、さまざまなご意見・ご指導・ご協力を得ています。

法学検定試験委員会とその組織

公益財団法人日弁連法務研究財団と公益社団法人商事法務研究会は、法学検定試験を共同で実施するため、その企画・実施の機関として法学検定試験委員会を 置し、その事務局を公益社団法人商事法務研究会内に置いています。

【主催団体】
■公益財団法人 日弁連法務研究財団(1998年設立)
日本弁護士連合会が中心となって設立された公益財団法人で、一段と複雑・多様化、高度化、国際化しつつある法律問題に対応すべく、弁護士、公認会計士、 税理士、弁理士、司法書士から企業の法務担当者までの広範な会員をもって構成され、適性試験事業・認証評価事業等法科大学院関連事業、法律実務の研修、法および司法制度の研究、法情報の収集と提供を通じて社会の発展に貢献することを目的としています。

■公益社団法人商事法務研究会(1955年設立)
経済活動に係る法制度に関する調査研究を行うとともに、社会への法律知識の普及・啓発活動を行うことにより、公正かつ自由な経済活動の機会の確保・促進、その活性化による国民生活の安定向上に寄与し、経済の健全な発展に貢献することを目的とし、主に、民商事法・司法制度・環境法制・消費者法制・法教育等に関する調査研究、および法科大学院入学のための適性試験や法学検定試験の実施等を行っている公益社団法人です。

【法学検定試験委員会】
委員長 新堂 幸司 公益財団法人日升連法務研究財団名誉会長
東京大学名誉教授
副委員長 江頭 憲治郎 公益社団法人商事法務研究会代表理事会長
東京大学名誉教授
委員 大谷 實 同志社大学名誉教授
委員 奥島 孝康 白鴎大学学長・早稲田大学名誉教授
委員 鎌田 薫 公益財団法人日連法務研究財団理事長
早稲田大学名誉教授 員佐
委員 佐藤 幸治 京都大学名誉教授
委員 塩野 宏 東京大学名誉教授
委員 高橋 宏志 東京大学名誉教授
委員 永井 和之 中央大学名誉教授
委員 三井 誠 神戸大学名誉教授
委員 安永 正昭 神戸大学名誉教授
(2019年3月現在、五十音順)

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2019年「法学検定試験」実施要項

試験の詳細は「受験要項」でご確認下さい。

日程・受験料

試験日:2019年12月1日(日)
出願受付期間:9月10日(火)~10月24日(木)
願書郵送締切:10月25日(金)消印有効
受験料(税込み):
ベーシック〈基礎〉コース 4、400円
スタンダード(中級)コース 6、600円
アドバンスト〈上級〉コース 9、900円
ベーシック・スタンダードセット8、800円
スタンダード・アドバンストセット13、200円
上記受付期間は書店受付の場合

出願書類(「願書」・「受験要項」・「専用封筒」)の入手・受験申込方法

出願期間中は、下記の方法で出願書類の入手ができます。
①大学生協購買部・主要書店(特約書店等)からの入手
特約書店等で無料配布します。
②ウェブサイトからの出願書類の請求
ウェブサイト(https://www.jlf.or.jp)から出願書類の請求ができます。

受験資格

「法学検定試験」はどなたでも受験することができます。受験資格は一切問いません。ベーシック〈基礎〉コースとスタンダード<中級>コース、スタンダード(中級)コースとアドバンスト〈上級〉コースは併願することができます。併願する場合は、セットで申込みをした場合のみ受験料の割引があります。

出願の方法

①個人申込、②団体申込、③グループ申込の3種類があります。

試験会場

出願時に希望地区を選択してください。具体的な試験会場は受験者個別に受験票にて通知します。指定された受験地区・試験会場の変更はできません。

【公開会場】

札幌、仙台、東京(A地区・B地区)、名古屋、京都、大阪、岡山、愛媛、沖縄の全国11地区で実施(東京A地区:23区および23区に隣接する市、B地区:東京西部)。

【団体会場】

各団体等と法学検定試験委員会が協議のうえ指定した会場。

【一般受験者受入団体会場】

弘前市、松本市、高岡市、東広島市、高知市、鹿児島市でも受験できる場合がありますので、これらの地区での受験を希望される方は、出願前に法学検定試験委員会事務局にお問い合わせください(TEL:03-5614-5636)。事前の連絡なく、これらの地区を指定した出願は受理できませんのでご注意ください。

出題形式・解答方式

出題は多肢択一形式、解答方式はマークシート方式です。そのため、筆記用具 (HBまたはBの黒鉛筆と消しゴム)が必要になります。

合否判定・合否通知および試験結果の送付

合否判定は、法学検定試験委員会が設置する「合否判定委員会」が試験結果を分析したうえで定める合格最低点を基準として行います。ただし、受験科目中0点の科目がある受験者は、総合得点にかかわらず不合格とします。受験者全員に「成績通知書」、合格者には「合格証書」をお送りします。

2017年度より、特に優秀な成績を修めた受験者に対して、特別な枠を設け、合格証書にその旨を明示して栄誉を讃える「excellent 合格」の認定をしています。すでに合格した方の再チャレンジも大歓迎です。

科目・試験時間

出題は、原則として2018年10月1日現在施行されている法律およびそれまでに出された判例を基準としますが、民法については、未施行ではありますが平成 29年法44号・45号による改正を反映した出題とします。

●ベーシック(基礎)コース
(4科目・合計60問〔法学入門10問/民法20問/その他各15問〕)

試験科目 集合時間 試験時間
必須 法学入門 憲法 民法 刑法 9:40 10:00~12:00
120分

 

●スタンダード〈中級〉コース
(5科目・合計75問〔法学一般10問/民法20問/その他各15問〕)

試験科目 集合時刻 試験時間
必須 法学一般 憲法 民法 刑法 13:40 14:00~16:30
150分
選択 「選択科目A群および基本法総合*」から1科目

 

基本法総合は、憲法・民法・刑法から必須科目とは異なる問題を出題します。『2019年 法学検定試験問題集スタンダード<中級>コース』の憲法・民法・刑法の収録問題から 6~7割が出題されるほか、やや難易度の高い問題や他の法分野との境界領域の問題も出題されます。

●アドバンスト〈上級〉コース
(6科目・合計55問〔法学基礎論10問中5問選択/その他各10問〕)

試験科目 集合時刻 試験時間
必須 法学基礎論 憲法 民法 刑法 9:40 10:00~12:30
150分
選択 「選択科目A群」から1科目
「A群およびB群」から1科目選択

 

〔選択科目A群〕①民事訴訟法、②刑事訴訟法、③商法、④行政法
〔選択科目B群〕⑤労働法、⑥破産法、⑦経済法、⑧知的財産法
選択科目は試験当日に選択

コース別各科目の出題範囲・内容・受験者のめやす

各コースとも民法については、いわゆる債権法改正後の法律に基づいた出題となります。

ベーシック〈基礎〉コース 法学部1年次生~2年次生程度

法学入門
大学で法律学を学び始めた者が、最低限知っておくべき基礎知識を問う。

憲法
日本国憲法の条文、その通説的な見解、関連する基本判例の趣旨の理解などの憲法の学習にとって必要な基礎知識を問う。

民法
総則と債権法に相対的な重きを置きつつ、物権法(担保物権法は含まない)も含めて、基本的な制度について条文と通説の正確な理解度を問う。家族法や民法典に密接に関連する 借地借家法等の特別法に関する初歩的な基礎知識を問うものも含まれる。

刑法
刑法総論の基礎知識を中心に、刑法各論に関しては特に重要な犯罪類型にかかわる基本 的事項を問う。

スタンダート〈中級〉コース 法学部2年次生~標準的な3年次生程度

法学一般
大学で法律学をある程度学んだ者として、知っておくべき基礎知識を問う。

憲法
憲法の基礎知識があることを前提にして、憲法上の主要論点にかかわる学説・判例のより深められた理解力、推論して考える力を問う。

民法
民法典全分野における基本的な法制度について、判例を含めて、簡単な事例問題も解いて、正確に理解しているか否かを問う。密接に関連する制度の相互関係を問う問題や特別法(一般法人法、借地借家法、等)に関する基礎的な問題も含み、担保物権法については初歩的な基礎知識を問う問題に限る。

刑法
刑法全般に関する主要なテーマについて、判例・学説の基本的な理解力を問う。総論についてはすべてにわたるが、各論については個人的法益に対する罪(特に財産犯)を中心とし、社会的法益・国家的法益に対する罪からは基本的問題を出題する。

選択科目
民事訴訟法・刑事訴訟法・商法・行政法・基本法総合から1科目選択。

民事訴訟法
総論、裁判所、当事者・代理人、訴えの種類・対象、訴え提起の手続・訴訟の進行、口頭弁論から判決に至る一連の民事訴訟手続に関する全体的な制度の基本的な仕組みと初歩的な法的知識・理解力を問う。多数当事者訴訟、上訴・再審等については、とりあげない。

刑事訴訟法
犯罪の捜査、公訴の提起、公判手続、証拠法、裁判上訴という刑事手続の流れに沿い、刑事手続の基本原理、制度の基本的な仕組みと初歩的な法解釈上の論点に関する知識・理解力を問う。

商法
会社法に関する基本的な法制度と若干の実務的な内容を中心に、商法総則、商行為法総則の初歩的な内容も範囲とする。企業に関する法規制の基礎知識と単純な事例を通しての法的理解力を問う。

行政法
広義の行政法総論が主たる出題範囲である。狭義の行政法総論のほか、国家補償法や行政訴訟法についての基礎知識を問う。行政法各論特有の問題は基本的には出題しないが、総論との関係で必要な事項は学習しておくことが望ましい。

基本法総合
基本的には、スタンダード(中級)コースの憲法・民法・刑法の出題範囲・内容と同様である。しかし、やや難易度の高い問題や他の法分野との境界領域の問題も出題範囲とするので、憲法・民法・刑法のより深い理解が求められる。

アドバンスト〈上級〉コース 学習の進んでいる法学部3年次生および法学部修了者程度

『2019年法学検定試験過去問集アドバンスト〈上級〉コース』(商事法務刊)を参照。

お問い合わせは下記まで

法学検定試験委員会事務局
https://www.jlf.or.jp/hogaku/index. shtml
〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町3-9-10
茅場町ブロードスクエア2F
TEL 03(5614)5636
FAX 03(3661)7150
(受付時間:平日10:00~17:00)

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「法学検定試験」の状況(2018年実施分)

2018年に実施しました法学検定試験の志願者状況は下記のとおりです。実際に受験された方の職業別分布を見ますと、その多くは公務員・一般企業に勤める方々等社会人も受験していることがわかります。

志願者数 合格者 合格率 平均点
ベーシック〈基礎〉コース 3,907名 2,122名 60.70% 35.2
スタンダード〈中級〉コース 2,039名 978名 55.30% 45.4
アドバンスト〈上級〉コース 416名 80名 24.00% 26.7

 

合格点(excellent 合格):
ベーシック〈基礎〉コース32点以上(49点以上)
スタンダード<中級>コース44点以上(62点以上)
アドバンスト〈上級〉コース 32点以上(38点以上)

ベーシック〈基礎〉コース スタンダード〈中級〉コース アドバンスト〈上級〉コース
学生 3,277名 1,483名 154名
公務員 55名 118名 53名
会社員 98名 102名 65名
教職員 2名 2名 3名
自営業 9名 9名 5名
主婦・主夫 2名 6名 5名
自由業 4名 6名 10名
無職・その他 41名 34名 33名
無記入・無答 6名 7名 5名
合計 3,494名 1,767名 333名

 

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