家庭料理検定試験のおすすめ参考書・テキスト(独学勉強法/対策)
家庭料理検定の概要
家庭料理検定(料検)は、正しい食の知識と実践によって健康な食生活を送ることを目的とした文部科学省後援事業検定です。
5級から1級まであり、5級・4級は筆記試験のみ、3級以上は筆記試験に加え実技試験があります。
資格によって昇給などの優遇は期待できませんが、家庭料理の基礎知識と調理技術を身に付けたい人にオススメです。
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家庭料理検定試験の公式テキスト
公式テキストがあり、書店などから購入が可能です。
家庭料理検定のおすすめテキスト
1.「家庭料理技能検定公式ガイド5級」(女子栄養大学出版部)
本書は、5級向けの公式テキストです。食事の役割や食卓のととのえ方、調理の仕方などを科学的に学べるようにしたもので、おもに小学校高学年を対象にしています。
2.「家庭料理技能検定公式ガイド4級」(女子栄養大学出版部)
本書は、4級向けのテキストです。「食生活と栄養」「調理と衛生」の2章立てで、食事の役割や献立の立て方、野菜の皮のむき方や切り方、日常食の調理の基本をイラストを交えてわかりやすく解説します。
3.「家庭料理技能検定過去問題集2019」(女子栄養大学出版部)
本書は、1級から5級までの過去問題集です。全国の小学校から大学まで広く学校単位で受験している検定試験の過去問題集です。
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目次 – 家庭料理技能検定公式ガイド1級・準1級・2級 筆記試験編
新たな級を目指して学びましょう・身につけましょう・活かしましょう
私たちは、健康で充実した日々を過ごしたいと願っています。そのためには一人一人が正しい食生活を送るための力を獲得することがとてもたいせつです。食べることで心と体の健康をつくり、多くの病気を予防することができるからです。検定上位級は食に関する総合力を培い、実生活に活かすことができる内容です。正しい食生活を支えるものとして積極的に学び、実践につなげてください。
本書は1級・準1級・2級の内容で筆記部分を中心としたガイドです。どの級を目指すかにより、学修内容のポイントや奥行き、広がりは違いますが、この1冊で各級の内容を比較しながら学ぶことができるようにしました。広い視野での食文化、自分やまわりにいるかたの健康を考えた「四群点数法」を活かした食事構成、調理技術の知識、衛生管理をどのように行えばよいかなど、詳細な情報を提供しています。
これらの級は専門的な知識理解、それを活かした判断力、応用力などがより高く求められます。けっして簡単な道のりではありませんが、3つの級を結びつけて1級まで合格を目指していただきたいと思います。毎日の食生活を充実させ、新たな級を目指して学びましょう・身につけましょう・活かしましょう。
家庭料理技能検定会長 香川明夫
目次
本書の使い方・受験にあたっての準備
chapter1食生活と栄養
1日本の食文化
1.日本料理の歴史
2.郷土料理
3.供食形式
①日本料理の様式
②各国の料理と様式
③食のタブー
4.季節の料理
5.行事食
①年中行事と食
②人生儀礼と食
6.食材の旬
7.食事のマナー
8.食器と食具
9.盛りつけ
10.配膳
2食品の栄養素とその働き
1.食品の栄養機能
2.栄養素とその働き
3.エネルギー産生栄養素
①たんぱく質
②脂質
③炭水化物
3エネルギーおよび栄養素の摂取量
1.エネルギー
2.栄養素の摂取不足の評価と食事計画の指標
3.栄養素の過剰摂取評価と食事計画の指標
4.生活習慣病予防を目的とした価
5.食事摂取基準の活用
4食事や食品の分類
1.食事バランスガイド
2.食品品群
5食事計画の基本
1.アセスメント
2.栄養計画
3.食事計
6ライフステージ別の食事計画
1.各ライフステージ共通
2.幼児期・学童期
3.思春期
4.成人期
5.高齢期
6.妊娠期
7.授乳期
7生活習慣病予防の食事計画
1.肥満
2.脂質異常
3.高血圧
4.高血糖@@
5.骨粗鬆症
8食事計画の実際(4つの食品群の活用)
1.食事計画の留意点
9食物アレルギー対応食
1.食物アレルギーとは
2.原因食物
3.食物アレルギー対応食
10もてなしの食事計画
1.家庭でのもてなしの和食
2.家庭でのもてなしの西洋料理
11家族のお祝い食事計画
chapter2調理と衛生
1調理方法
1.非加熱調理操作
①計量・計測
②洗浄
③浸漬・膨潤切
④切削・磨砕
⑤冷凍・解凍
2.加熱調理操作
①湿式加熱
②乾式加熱
2調味操作と調味パーセント
1.食べ物の味および味の相互作用
2.調味のタイミング
3.調味パーセント
4.調味料の計算、計量の仕方3
3調理器具の特徴と扱い方
1.非加熱調理器具
①包丁
②フードプロセッサー、スピードカップ
③家庭用冷凍冷蔵庫
2.加熱調理器具
①電子レンジ(誘電加熱)
②電磁調理器(誘導加熱)
3.なべの材質と特徴
4食品の性質と調理による変化
1.穀類
①米の種類・成分と調理性
②米の調理
③小麦粉の種類・成分と調理性
2.肉類
①食肉の種類・成分と調理性
3.魚介類
4.卵
5.乳・乳製品
①乳
②クリーム
③バター
④その他、乳製品
⑤牛乳・乳製品の調理
6.豆・豆製品
①豆・豆製品の成分と栄養
②大豆
③あずき
7.野菜類
①野菜の成分と下処理および生食調理
②野菜の色彩と加熱調理
③きのこ類の成分と調理
④海藻類の成分と調理性
8.芋
9.果物
10.ゲル化素材
11.でんぷん
12.油脂の成分と栄養
13.砂糖
14.飲料類
5食品の貯蔵
1.水分制御
2.温度制御
①冷凍
②チルド、水温、パーシャルフリージング
③冷凍
3.環境制御
①酸素などのガス環境
②光
6遺伝子組換え食品
7保健機能食品
1.機能性表示食品
2.栄養機能食品
3.特定保健用食品
8食品衛生
1.食品の保存と衛生管理
①食品の保存
a)細菌による食品変質に影響する因子
b)細菌に起因する食品の変質防止
②衛生管理
a)HACCP(ハサップ)
b)家庭における衛生管理
2.食中毒の原因と予防、対処法
①食中毒の分類
②食中毒の発生状況
③細菌性食中毒
④ウイルスによる食中毒
a)ノロウイルスによる食中毒
b)肝炎ウイルスによる食中毒
⑤自然毒食中毒
a)動物性食中毒
b)植物性食中毒
⑥食中毒の予防
3.食品による感染症
a)コレラ
b)細菌性赤痢
c)腸チフス
d)パラチフス
4.寄生虫症
5.食品添加物
6.食品の表示
①食品衛生にかかわるおもな表示
a)期限表示
b)遺伝子組換え食品に関する表示
c)アレルギー物質を含む食品の表示
d)使用した添加物の表示
e)その他
7.農薬・環境汚染と食品
①農薬
②その他の食品汚染物質
8.発がん物質
①食品関連発がん物質
9.カビ毒
10.器具・容器包装
chapter3模擬試験問題
2級
筆記試験/食生活と栄養調理と衛生/実技試験/基礎技術調理技術
準1級
筆記試験/食生活と栄養調理と衛生/実技試験/基礎技術調理技術
1級
筆記試験/食生活と栄養調理と衛生/実技試験/調理技術
家庭料理技能検定審査基準
2級審査基準準
1級審査基準
1級審査基準
本書の使い方・受験にあたっての準備
この本の内容は、家庭料理技能検定1級・準1級・2級の筆記試験に出題される内容についてまとめてあります。
家庭料理技能検定のスケジュールとレベル内容
検定は、筆記試験と実技試験に分かれています。最初に筆記試験を受験し、合格者が実技試験に進みます。実技試験も合格すると「○級を取得した」ことになります。
2級と準1級はだれでも受験できますが、1級は準1級合格が条件となります。準1級を受験し、合格すると1級受験資格が与えられることになります。
筆記試験は6月に、実技試験は9月に、全国で行われます。
各級の試験は、158~159ページの審査基準に沿って作成されます。目を通しておきましょう。
およその目標としては
・2級
自分の健康を維持するための知識・技術があり、それを使って食事計画ができる
・準1級
家族の健康を維持できる知識・技術があり、それを使って食事計画ができる
・1級
自分・家族・家族以外の人の健康を維持する知識・技術を持ち、それを使って指導ができる
と考えてください。最もむずかしい1級は、正しい食の知識を伝えられる人材の育成までも目指しています。がんばって1級までチャレンジすると、料理がとてもじょうずになり、正しい栄養学の知識がしっかりと身につきますよ。
筆記試験の内容と対策
筆記試験は、審査基準の「筆記」に沿って作られます。大きくは「食生活と栄養」「調理と衛生」の2つに分かれており、この2つの分野から半分ずつ出題されます。
この本では、各級に出題される内容を単元ごとに明記していますので、確認しながら勉強しましょう。
1級のみに出題される内容は
1級と準1級に出題される内容は
1級・準1級・2級に出題される内容は
と記載しています。1級を受験する人は、この本の内容を全て理解する必要があるということになります。やりがいがありますね。
また2級以上の問題では、3・4・5級の内容も知っているものとして、出題されることがあります。例えば、「食卓の料理の配膳は、ごはんが左、汁は右」「運動をしている人はしていない人よりエネルギーが多く必要」というような基本的内容は、理解しているものとしてこの本では取り上げていませんが、出題されることがあります。
家庭料理技能検定を初めて受験しようと思う人は、3級や4級のガイドブックも手に取ってみて、自分の今の知識や技術がどの程度なのかよく検討してから、受験級を決めるとよいでしょう。
筆記試験は、2級は選択肢3つの中から、正しいものまたは誤ったものを1つ選ぶ形式、準1級と1級は選択肢4つの中から1つ選ぶ形式です。解答はマークシートによって行います。
まずはガイドブックをよく読んで、苦手なところや重要と思われる箇所をチェックしていきましょう。ノートに書き出して、自分なりに調べ直してみるのもよいでしょう。
物質の名称や食中毒の菌の名前、調理に利用する温度などの数字は、しっかりと覚えましょう。日常の料理を作りながら、「魚に塩をする意味は?」「安全に食べるためには何℃で何分加熱すればいいんだっけ?」などと復習すると頭に入ります。
巻末に模擬試験問題が載っていますので、それをまねて分野ごとに自分で問題を作ってみるのも、とても有効で力がつきます。
試験当日について
・忘れ物がないように前もって持ち物を準備し、当日の朝はチェックするだけにしましょう。
当日必要なもの
・受験票
・身分証明書
・筆記用具(HBかBの鉛筆かシャープペンシル)
・消しゴム
落ちついて解答しましょう。マークシート形式です。受験番号を塗りまちがえると、0点になってしまいますので何度か確認をしましょう。
鉛筆類はHBかBと決められています。他の濃さのものだと、薄すぎたり汚れたりしてマークシートが機械で読み込めず採点できないことがあります。マークシートは、汚くならないように、しっかりと塗りましょう。
「正しいものはどれか」「誤っているものはどれか」など形式が混ざって出題されていることがあります。どちらを選ぶのか、しっかり頭に入れて問題文を読みましょう。
時間が余ったら、必ず見直すこと!解答欄を一つずつずらして書くなどのケアレスミスで不合格になる人が意外に多いようです。
目次 – 家庭料理技能検定過去問題集2020