医療秘書ってどんな仕事をするの?大まかな3つの具体的な仕事内容について徹底解説!




みなさん医療秘書って聞いたことありますか?医療秘書と聞いてもピンとこない人も多いのではないでしょうか?
この記事では、医療秘書の具体的な仕事内容を紹介していきます。

医療秘書とは?

簡単に言うと一般的にイメージする秘書の医療バージョンと考えるといいでしょう。医師や院長、役員などのスケジュール管理や病院の受付、レセプトの作成などの事務作業も行います。

では、具体的にどんな仕事をしているのでしょうか?

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医療秘書の仕事内容とは?

医療秘書の業務には大きく分けると事務業務・管理業務・秘書業務があります。
それぞれの業務内容について以下の表に簡潔にまとめてみました。

この表に書いている仕事内容についてもう少し具体的にみていきましょう。

事務業務について

●患者対応
受付窓口において患者さんの対応をします。

●入院時の病室の手配
患者さんが入院をする際、病室手配や入退院に必要な書類の作成をします。

●行政上の届出、報告
必要な申請書類などをまとめ、関係各所へ提出します。

●診断書や証明書などの文書作成の補助
診断書や証明書などの文書を作成する際に補助をします。

●診療報酬請求に関わる事務手続
診察内容から保険点数を算出し、診療報酬明細書を作成します。

管理業務について

●患者のカルテ管理
患者さんのカルテを継続的に利用できるようカルテの管理を行います。

●診療記録の入力
患者さんの診療内容に応じてカルテに情報を入力します。

●患者の検査結果・レントゲンフィルムの管理
患者さんの検査結果・レントゲンフィルムの管理をします。

秘書業務について

●医師・看護師のスケジュール管理
院長や担当している医師、看護師に1日のスケジュールを伝えたり、医師や看護師のスケジュールを確認して予定を立てます。また、あらかじめ予定の重要度や目的を確認し、優先順位をつけていきます。予定が重ならないように、1週間ほど先までの予定を把握するようにします。

●来客・電話対応
病院にかかってきた電話においては一度医療秘書が確認を行い、対応をします。
院長や医師に対して来客があった際も医療秘書が受付を行い、部屋に通します。
必要に応じてお茶出しなどもします。

●学会・研究会への同行や出張の手配
学会、研究会の開始時刻や出張の出発時間の確認を行い、必要であれば持参する土産物の手配をします。
学会・研究会への同行の際は必要に応じて資料の作成の補助やデータ・論文の検索のサポートを行います。
また、出張の際は必要に応じて公共交通機関のチケットや宿泊するホテルの手配をします。

●施設全体への情報伝達
取引上のトラブルや、組織内で問題が発生した場合は報告を行います。
また、新規の予定が入ったり、予定変更や取り消しが発生したりした場合、その情報を伝えます。
そのため、情報の漏れがなくスムーズに伝達することができます。

●医療情報の収集
医師が研究しているデータをまとめたり、論文に必要な資料の収集や執筆の補助をします。

ここまで医療秘書の仕事内容を具体的に見てきましたが、医療秘書以外にも医療事務や医療クラークという職業もあり違いがよくわからないという方も多いのではないでしょうか?
その業務内容の違いについて少しみていきましょう。

医療秘書との違い

まず初めに覚えておいてもらいたいのが、医療秘書、医療事務、医療クラークはどれも医療事務に関わる仕事です。

医療秘書とは先ほども述べたように医療機関でサポート業務を行います。スケジュール管理から訪問客の対応まで、医療機関に関わる様々な業務に幅広く関与しています。

それに対して、医療事務は、主に病院やクリニックの窓口業務が中心です。具体的には、患者さんの受付・会計業務やカルテの管理、診療報酬請求明細書作成業務が主です。
つまり、患者対応がメインです。

医療クラークは医師や看護師の業務負担を減らすためのサポートが中心です。
具体的な仕事内容としては、医師の指示のもとで診断書や処方箋の作成、カルテ入力、行政上の届出などを行います。また、食事・点滴・投薬などの医療行為の管理や入退院の手続の補助もします。

まとめると、医療秘書は医療事務や医療クラークの仕事を行うこともありますが、メインは秘書業務というようなイメージを持っていただけるとわかりやすいでしょう。

ここで、医療秘書になるにはどうすればいいのか気になる方も多いのではないでしょうか。
最後に、医療秘書になるためにどのような資格や知識が必要であるのか述べていきます。

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医療秘書になるには?

医療秘書になるために必要な資格は特にありません。
自分自身で医療秘書の求人募集をしている病院やクリニックを探して、応募し採用されれば医療秘書として勤務することができます。

しかし、医療秘書の専門知識を身につけられる資格もあります。
専門的な知識を身につけておいた方が即戦力になりますし、仕事をする上で有利なことは間違いありません。

医療秘書の専門知識を身につけられるおすすめ資格として、次の2つが挙げられます。

医療秘書技能検定

医療秘書技能検定は、医療秘書教育全国協議会が認定する資格です。医療現場で働く際に必要とされる医療的な知識や、レセプト作成に必要な知識を習得することができます。

この検定は年二回実施されており、1級、準1級、2級、3級と4階級に分かれています。
3級は難易度が低く、上の級になるほど難易度が上がってきます。
様々な級があるにもかかわらず医療現場で活躍している有資格者のほとんどは2級以上を取得しています。

受験の資格は特に必要ないため、誰でも受験することが可能です。

医療秘書技能検定の合格率は、3級は7割程度、2級は5割程度、準1級、1級に関しては3割程度です。
2級までは比較的高い合格率ですが、準1級や1級ともなると難易度が増し合格率が大幅に下がっていることがわかります。

日本医師会認定医療秘書

この資格は日本医師会が認定するものであるため、信頼度が大変高いものとなっています。

試験は毎年1回、日本医師会によって実施されています。
この試験は医療秘書技能検定と異なり、日本医師会が指定した大学や短大、もしくは専門学校のカリキュラムを修了することで受験資格を得ることができます。

そして、日本医師会医療秘書認定試験に合格するだけでは日本医師会認定医療秘書という資格を取得することはできません。
認定試験に合格するのに加えて、規定の秘書技能科目(秘書検定、漢字検定、日商PC検定、日商簿記検定など)の中から合計3科目について検定を取得することが必要です。

試験合格と技能科目を取得した後、日本医師会の認定を受けることで、資格を取得することができます。

まとめ

医療秘書の仕事についてご理解いただけたでしょうか。

医療秘書は医師や看護師を支える縁の下の力持ちといえる存在とも言えます。少しでもご興味のある方はまず、医療秘書に有利な資格を取得してみたり、病院などの求人募集に応募してみてはいかがでしょうか?

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