農業簿記の難易度をチェックしよう! – 1級・2級・3級の出題範囲まで
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農業簿記は農業経営者や農業系の学生などが取得することの多い資格です。家計と混同しがちになる農業経営において、農業簿記は重要な役割を果たしています。また、農業に携わる仕事がしたいと考えている人が取得しておくと、就職や転職などにも非常に役に立ちます。そんな農業簿記ですが、その難易度はどのくらいなのでしょうか。今回は農業簿記の難易度について紹介します。
農業簿記の概要
農業簿記とは、農業に従事している人やその関係者が、現代にあった農業経営を行うために必要な簿記の知識を評価する資格です。日商簿記と違い、農業に関する問題も出題範囲に含まれているので、農業組合や農業系の学校からの受験者が多いです。
1級・2級・3級があり、誰でも受験することができます。財務会計や原価計算のような簿記の基本問題から農企業の財務諸表など農業簿記ならではの問題が、マークシートで出題されます。農業に携わっている人やその予定の人に注目されており、年々受験者が増えています。
合格率は3級が60%以上、2級が35〜45%、1級が25〜40%です。3級はそれほど難しい試験ではありませんが、2級や1級に合格するためにはしっかりと学習する必要があります。
出題範囲について
3級
農業簿記の概要、簿記一巡の手続き、勘定科目、記帳方法、決算書の作成など基本的な問題が出題されます。
2級
原価計算編では財務諸表や伝票会計などが出題され、財務会計編では決算や農事組合法人についてなどが出題されます。
1級
財務会計編では連結会計やキャッシュ・フロー会計など、原価計算編では部門別計算や個別原価計算など、管理会計編では意思決定会計などが出題されます。
難易度について
農業簿記の難易度は、1級と2級が普通、3級がやや易です。1級は半年〜1年、2級は3ヶ月前後、3級は1ヶ月前後を目安に学習期間をとっておくと良いでしょう。
1級
1級はリスクを考慮した意思決定についてなど、会計を経営に活かすために必要な知識があるかを評価します。設問数は50問で、解答はマークシートです。
2級
材料費や経費会計、製品別の計算などの実践的な内容が試験範囲となり、この試験に合格すれば日常業務を支障なく進めることができるでしょう。設問数は25問で、解答はマークシートです。
3級
農業簿記の概要や簿記の手続き、記帳方法など簿記の基本が範囲となっています。設問数は25問で、解答はマークシートです。
合格率と受験者数について
最新の受験結果です。
級 | 受験者数(人) | 合格率(%) | |
第13回 | 1級 | 62 | 38.7% |
2級 | 235 | 37.4% | |
3級 | 658 | 66.9% | |
第14回 | 1級 | 91 | 24.2% |
2級 | 359 | 44.3% | |
3級 | 1,046 | 61.2% |
合格率
合格率を見ると第14回1級の合格率が低いですが、他はそれほど低くありません。3級は60%を超えていることから、比較的易しいと考えることができます。また、2級や1級の合格率も40%くらいなので、公式問題集やテキストで対策をしておけば合格できない試験ではないでしょう。
受験者数
第13回と第14回を比べると受験者数はどの級も増加しています。特に、3級は農業系の学生が多く受験するため、受験者数が多くなっています。現在はそれほど認知度が高くない資格ですが、注目度は高まってきているので今後も受験者数は伸びていくと考えられます。
まとめ
この資格は、農業関連の仕事に携わっている人にとっては非常に役立つ資格です。それほど難易度が高いわけではないので、興味のある人は気軽に勉強を始めてみてはいかがでしょうか。