基本情報技術者試験の難易度はどれくらい?合格率や試験内容まで




基本情報技術者試験とは日本情報処理機構(IPA)の主催する、高度IT人材になるための知識・技能を身につけることのできる資格です。

Dx(デジタルトランスフォーメーション)や様々なデジタル化が進む現代において、情報技術を体系的に学ぶことができる、この資格を一度習得することでITに携わる場面でいずれかの知識が必ず役に立ちます。また、更なる高度な資格習得の土台として受験するのにもぴったりな資格になります。

受験者数も多く知名度も高いため、一つの資格としても役に立つ場面の多い基本情報技術者試験ですが、合格率は約25%と決して簡単な試験ではありません。その合格のためには、試験の難易度や内容を理解し、自分の実力に合わせて適切な対策を行わなければなりません。

そこで今回は、基本情報技術者試験の難易度や内容、合格するための対策方法等をまとめていきたいと思います。

基本情報技術者試験おすすめ通信講座を徹底比較!も確認する

 

基本情報技術者試験(FE)のおすすめ参考書・テキストランキング!も確認する

受験者数はどれくらい?

毎年10万人以上が受験することからも分かるように、基本情報技術者試験は非常に人気のある資格です。

受験者の平均年齢は25〜26歳と幅広い年齢に分布しながらも、若い水準を保っています。このような受験者層となり理由として、就職活動や昇進・昇格に役立つというこの試験の特徴によるものかと考えられます。

 

 

 

合格率はどれくらい?

合格ラインは6割で、これは午前試験・午後試験ともに突破しなくてはならないラインです。つまり、午前試験が6割を超えていても午後試験の点数が振るわなければ合格することができません。

気になる本試験の合格率は21〜28%と、受験者の約4分の1です。決して高くはありませんが、未経験者がしっかりと勉強すれば取得も十分視野に入れることができます。しかし、初学者に限らず経験者であっても勉強せずに合格できる試験ではありません。あらかじめ自分の実力と試験内容とを照らし合わせ、計画的に対策を行う必要があります。

 

試験内容は?

試験内容は以下の単元ごとに、基礎的な知識・技能が問われます。特徴としては範囲が非常に広く包括的であり、体系的な情報技術を身につけることができる点があります。

午前試験
・テクノロジ系(80問中50問)
基礎理論、コンピューティングシステム、技術要素、開発技術

・マネジメント系(80問中10問)
プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント

・ストラテジ系(80問中20問)
システム戦略、経営戦略、企業と法務

 

午後試験
・コンピュータシステム(ハードウェア、ソフトウェア、データベース、ネットワーク)
・情報セキュリティ
・データ構造およびアルゴリズム
・ソフトウェア設計
・ソフトウェア開発
・マネジメント(プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント)
・ストラテジ(システム戦略、経営戦略・企業と法務)

 

対策にはどれくらいの時間が必要?

合格率の低さからも分かるように、基本情報技術者試験の合格のためには、それなりの時間を割く必要があります。ほとんど情報技術に触れたことのないIT初学者であれば、200時間以上の時間をかける必要があります。それは、試験内容として直接問われない単語や知識等の基礎的な部分から身につけなければならないからです。

また、授業等でプログラミングに少し触れたことがあったり、知識のある分野に偏りがある中級者であれば、50〜100時間の時間を見積もっておくのが良いでしょう。さらに、既にITエンジニアとして働き全般的な知識を持っている人や、情報系の大学に所属し体系的な知識を学んだことがある人などの上級者であっても、50時間程度の勉強時間は確保する必要があります。

 

基本情報技術者資格の位置付け

IPAの主催する基本情報技術者試験と並んだ試験として、ITパスポート試験と応用情報技術者試験が挙げられます。この3つの試験は情報技術に関する知識や技能を幅広い分野にわたって学ぶことができますが、ベースとなるレベルが異なります。IPAの主催する情報技術に関する資格は、以下のようにいくつかのレベルに区分されています。

Lv1 ITパスポート試験
Lv2 情報セキュリティマネジメント・基本情報技術者試験
Lv3 応用情報技術者試験
Lv4 各種高度試験(ITストラテジスト等)

また、合格ラインや合格率については以下の表の通りです。

 

ITパスポート 基本情報技術者試験 応用情報技術者試験
IPAが定めるレベル Lv.1 Lv.2 Lv.3
合格ライン 60% 60(午前・午後両方) 60(午前・午後両方)
合格率 50% 25% 20%

 

基本情報技術者試験は、レベルとしてITパスポート試験と応用情報技術者試験の間に位置しています。

合格ラインはどの試験に関しても6割ですが、勿論それぞれのレベルが違うのと同時に、基本情報技術者試験・応用情報技術者試験に関しては午前試験・午後試験ともに合格ラインを超える必要があります。

また、合格率についてもレベルが上がるごとに下がっていきます。応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の合格者も多く受けるなどそもそもの受験者のレベルが高いことから、単に合格率で図ることはできません。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。年間約10万人もの人が受験する基本情報技術者試験は、合格率が約25%と決して高い難易度ではありません。しかしその分、体系的な情報技術の知識・技能を身につけることができ、実力の証明としても非常に人気のある資格に間違いはありません。

また、同様な資格としてITパスポート試験や応用技術者試験もありますが、ぞれぞれレベル感や対策に必要な時間も異なります。自分の実力や試験当日までの期間などから、どの試験を受けるのかを決め、計画的に対策を行っていきましょう。

基本情報技術者試験おすすめ通信講座を徹底比較!も確認する