秘書検定の1級と準1級の違いは? – 合格のために知っておきたいこと




秘書検定は学生を中心に、社会人にも人気のある資格の一つ。

この記事を読んでいる人の中にも、学生時代や社会人生活をおくるなかで、秘書検定3級・2級を受験し、資格をお持ちの方もいるかもしれません。

「自分のキャリアップにつなげたい!」

「就活にいかしたい!」

と準1級・1級の受験を検討している人も多いのではないかと思います。

 

しかし、準1級や1級となると、受験者に非常にハードルが高いものとなっており、受験者数や合格率を見てみると、2級と準1級・1級の差は歴然です。

「準1級・1級の受験を考えているけど、2級とは何が違うの?」
「試験内容や難易度は?」
「就活や転職、キャリアアップにつながるの?」
「理系でも秘書検定の資格を持っていた方が有利なの?」

などの疑問を読者の皆さんと一緒に解決していきたいと思います。

 

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〈秘書検定って何?〉

秘書検定について、

「よくわからないけど、履歴書に書けそう。」

「よく聞くが、実際どのような資格なの?」

と思っている方もいるかもしれないので、一緒に確認しましょう。

 

秘書検定とは、簡単に言えば、「社会人が働く際に求められる、必要な知識やマナーを身につけよう」という資格です。

そのため、秘書を目指している人だけでなく、社会人として働く際に身につけたいマナーや知識を勉強したい、という人が多いのです。

なので、就職活動を意識している学生や、就職してから学ぶ社会人など、幅広い年齢層が受験をしています。

 

〈2級の資格があればいいのでは?〉

秘書検定2級の資格をお持ちの方の中には、

「別に準1級・1級までの資格は取らなくてもいいのでは?」とお思いなる方もいるでしょう。

 

確かに、秘書検定2級は就職活動の際にアピールポイントとなりますし、実務においても、役に立ちます。

でも、2級の資格をお持ちの方、その考えを少し変えてみましょう。

 

第122回(令和2年11月15日)の受験者状況をみると、

秘書検定2級の受験者数は最も多く、全体の約56%、合格率は64.1%

「あれ?割と合格者多い?」

 

そう、秘書検定2級は人気の資格なので、資格保持者が多いのです。

つまり、就職活動やキャリアップにつなげようと思っても、

他の人とアピールポイントが同じになる可能性があります。

 

自分の持ち味を生かそうにも、生かせない。そんな事態を引き起こしうるのです。

 

 〈2級と準1級・1級の違いって?〉

「では、なぜ準1級・1級を受験しないの?」と疑問を持つ方もいるでしょう。

同じく、第122回(令和2年11月15日)の受験者状況から見てみましょう。

 

施行級 受験者数 一次合格率 最終合格率
1級 1,084 48.6% 30.0%
準1級 4,857 59.6% 39.9%
全体 55,095

準1級 受験者数…全体の約0.08%、最終合格率…39.9%

1級 受験者数…全体の約0.01%、最終合格率…30.0%

 

このように、2級と準1級・1級との間には、高いハードルがあるのです。

 

その高いハードルになっているのが、難易度・面接試験という2つの要因です。

 

2級までは、①筆記試験のみ、②独学で合格することも可能、というこの2点が人気の要因になっているのですが、(2級については別の記事で詳しく述べています。)

 

準1級からは、筆記試験・面接試験の両方の対策が必要になります。

 

また、2級までは、上司のサポートをする能力を主に問われますが、

準1級からは、上司のサポートに加えて、上司からの相談や後輩へのアドバイスなど、複雑な状況における判断力や対応力が問われます。

 

このように、準1級・1級は、秘書として実務を担っていく上での、知識や資質などの適性が求められるようになります。

 

つまり、秘書として活躍していくために必要なレベルのビジネス知識やマナー、立ち居振る舞いが筆記試験、面接試験で問われるのです

 

そのため、2級の資格を持っている方でも、独学で対策することが非常に難しく

準1級や1級に挑戦するのに躊躇してしまう方が多いというのが現状です。

 

〈準1級と1級の違いは?

ここからは、さらに準1級と1級について詳しく見ていきましょう。

 

先ほども述べましたが、準1級と1級の試験は、筆記試験と面接試験となっています。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

筆記試験(一次試験)

準1級 試験時間…140分

出題形式…選択問題(マークシート方式) 14問

記述問題 9問

 

1級  試験時間…150分

出題形式…記述問題 17問

 

 

面接試験(二次試験)

準1級 3人1組で、その場で提示された課題に従い、ロールプレイングする。

①あいさつ…面接番号と名前

②報告  …控え室で覚えた課題を審査員に報告

③状況対応…審査員を来客として応対

 

1級  2人1組で、その場で提示された課題に従い、ロールプレイングする。

①報告(1分〜2分)…上司役に報告

②応対(1分〜2分)…来客役に応対

 

これらを簡単にまとめた表が以下のようになります。

筆記試験 面接試験
試験時間 出題形式
1級 150分 記述のみ(17問) 2人1組

ロールプレイング

準1級 140分 マークシート(14問)+記述(9問) 3人1組

ロールプレイング

 

1級からは、現役秘書として活躍される方が受験することが多いため、受験する母集団のレベルが異なるものとなります。

 

そのため、1級の筆記試験は全て記述問題であったり、

面接試験のおおよそ時間が記載されていることから、複雑な状況下での応対を想定していることが窺えます。

 

 

〈就職やキャリアアップに影響はあるの?〉

この記事を読んでいる方にとって、関心が最も高い事柄かもしれませんね。

秘書検定は、就職やキャリアップに影響があるのでしょうか?

 

就職

〈2級と準1級・1級の違いって?〉の所でも若干述べていますが、

秘書検定2級は誰でも取得できてしまうため、会社によってはイマイチと評価される可能性があります。

一方で、準1級・1級は受験する上でのハードルが上がってしまうため、受験者数・合格者数が非常に少ないです。

 

それゆえに、就職活動をする学生にとっては、社会人としての知識やマナーが備わっているということのアピールポイントとなります。

 

また、面接官に好印象を与える所作を、秘書検定の面接試験を通して習得していることも役立つでしょう。

 

さらに、業種によりますが、秘書検定の資格を所持していると、

資格手当がもらえることもあります。

 

 

転職

しかし、転職活動において役に立つか、と問われると難しい面もあります。

 

「秘書検定準1級以上」というような求人応募は、有資格者であることが前提なので、この場合はよいのですが、秘書検定の資格自体は、業務独占資格・名称独占資格・必置資格などのように、強いアピールポイントとならない可能性があります。

 

だからといって、秘書検定を諦めるにはもったいないです!

秘書検定は、実務でも起こりうる状況に対応する力を出題しています。

 

また、秘書検定の面接試験に合格することは、非常に困難です。

 

このように、秘書検定を通して身につけた、社会人としての品格や品位、臨機応変に対応する力は、ビジネスで必ず役に立つものです。

 

さらに、非常に困難な資格試験に合格した、という経験はあなたの自信となります。

 

これらは、仕事の影響に直接的な影響はないかもしれませんが、

自信をもって仕事に臨むことができるになることは、大きなメリットだと思います。

 

 

〈理系も秘書検定は必要?〉

理系は、技術職で採用されることが多いです。

そのため、

「秘書検定は文系の資格」と思っている方もいるのではないでしょうか。

 

しかし、そんなことはありません。

 

例え、技術職として採用されても、働く以上、上司や取引先の応対は必ずあります。

 

そんな時に、社会人としてのマナーや知識が備わっていない、と評価されてしまうと、

あなたのキャリアプランに支障をきたすこともありうるのです。

 

仕事を円滑に進める上で役立たつスキルを学びたいと思っている方は、理系・文系を問わず挑戦すべき資格でしょう。

 

また、理系は男性が多いイメージがあると思います。

 

そこで、男性で秘書検定を持っているのは少数ですから、就職や転職の際に、

興味を引くポイントになるかもしれませんね。

 

〈まとめ〉

秘書検定準1級と1級の違いについて紹介してきました。

就職や転職の際に役立つ資格と考えて、取得を目指すのも良いですが、

社会人としての成長を目指したい方にもおすすめ資格です。

これを機に、準1級・1級の資格取得を検討してみてください。

 

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