司法書士に5ヶ月でなれる!? 「司法書士 5ヶ月合格法」を読んでみた




本当に5ヶ月で司法書士に受かるのか?

難関として知られる法律系の資格では司法試験が頭に浮かびますが、同じくらい高難易度なのが司法書士試験です。専門性が高い、「身近な法律家」とも言われています。司法書士試験は11科目から出題され、択一式と記述式、口述試験があります。筆記試験は午前択一、午後択一、記述に分かれていますが、最も怖いのが「基準点」があることです。「基準点」とは、すなわち足切りで、択一式は70〜80%、記述式は60〜70%に設定されています。基準点があるため、苦手な教科を作ることができません。

法律知識のない人が司法書士試験に合格するために必要な勉強時間は一般的に3000時間と言われています。しかし、勉強の方法を工夫し質を高めれば2000時間に減少させることも可能です。本書では合格までの時間を短縮する様々な勉強法が紹介されています。

毎日、または毎週勉強にノルマをつけることは試験勉強を始めるとき一番初めに行わなければならないことです。そのあとは必要なテキストや問題集などを揃え、1つの教材に情報を集める作業が必要になります。テキストを読みながら今学んでいる知識を試験でどう思い出すか考えたり、手続きの流れを身近な物事に当てはめて考えたりといったことをします。良い覚え方が思いつかなくてもしりとりを作るなどして無理矢理でも思い出すための糸口を増やします。そうすると記憶が定着しアウトプットが滞りなくできるようになります。

試験当日にも前で紹介したノルマの考え方がキーとなります。1問の解くペースをきめて時間が来たら次の問題に行くということを繰り返します。これによって時間に余裕を持って全ての問題に取り組めます。本番で注意しなければならないことがあります。それは今までの努力が無駄になるかもしれない、ケアレスミスによる失点です。問題をよく読み誤読などを防ぎましょう。

ここで紹介された勉強法を真面目に実践するだけで合格にたどり着けるかというとそうではありません。司法書士合格を目指し始めた人のほとんどは合格を諦めて試験勉強をやめてしまいます。一般的な受験生と同じ考え方をしていたら、多くの人と同様に合格を諦めてしまうでしょう。意識を高く持ち勉強することも合格のために重要なことなのです。

松本雅典(著)
出版社: すばる舎(2013/8/20)、出典:amazon.co.jp

この記事に関するタグ: 国家資格法律書評コラム司法書士