ライセンス契約(著作権・知的財産)についておすすめ入門本




ライセンス契約について強くなろう

ビジネスにおいて様々な種類・態様のライセンスビジネスに対応できるようにしておくことは、現在においても必要なことです。こちらでは難しいライセンス契約を実務で活かせるような書籍を紹介します。

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出典:出版社HP

知的財産ライセンス契約 産業技術(特許・ノウハウ)

はしがき

知的財産ライセンスは典型的な企業間取引の一類型であり,一般にその契約の構成はさほど複雑ではない。とは言え,ライセンス契約の基本条項の背後には,ライセンサーとライセンシー間の先鋭的な利害対立に由来する様々な論点が存在し,その解釈をめぐって当事者間に紛争が生じることも少なくない。また,同一の企業がライセンス取引を行う場合であっても,許諾技術の分野や内容,許諾製品,許諾地域,独占・非独占の別といった事情,さらには当然のことながら,ライセンサーとライセンシーのいずれの立場に立つのかによって,ライセンス交渉に臨む姿勢や戦略は大きく異なり得る。したがって,個別具体的なライセンス契約の取扱いに直面する企業の担当者や企業から依頼を受ける弁護士は,単なるサンプル条項の引き写しによって個々の案件に対処することはできず,知的財産ライセンスの本質を正しく理解した上,具体的な事情に照らして,当該企業にとっての合理的な契約条件を模索する必要がある。

本書は,特許発明やノウハウといった産業技術のライセンス契約について,一般的な英文契約の書式に沿った条項例を題材に,知的財産権及びそのライセンスの法的性質,関連する法令や判例といった背景事情に遡って,その典型条項——許諾範囲,ライセンス料,表明保証,改良技術の取扱いなど——に関する基本的な考え方を概説するとともに,実践的なドラフティングの指針を提供し,もって,企業担当者や弁護士がその直面する具体的なライセンス契約案件を適切に処理するための一助となることを目的としている。知的財産ライセンス契約を適切に組み立てるためには,特に当該知的財産権及びそのライセンスについての正しい理解が必要となる。そこで,本書では,第1章において知的財産権及びそのライセンスの法的性質を概観した上,第2章における産業技術ライセンス契約の具体的条項の解説においても,必要な限りにおいて,許諾対象の権利やそのライセンスの法的性質に遡った分析を行うよう努めたつもりである。

本書の上梓は,平成29年の夏,日本加除出版の朝比奈耕平氏と西国際法律事務所の所長である西美友加弁護士が知的財産の理論から紐解いたライフンス契約の実務書の出版を企画したことを端緒とする。著者は,西弁護士にお声がけいただき,キヤノンマーケティングジャパン株式会社理事兼法務・知的財産本部本部長(当時)の大島正通氏,及びLINE株式会社法務室の橋本有加弁護士と共に,同企画のワーキンググループに参加することとなった。その後,事情により,橋本弁護士に代わって,株式会社ワコム法務部のDirectorである木佐優弁護士ほかが同ワーキンググループに加わった。

一口にライセンス契約といっても,対象となる知的財産によって,その法的性質や経済的機能は一様ではなく,特許,ノウハウのライセンスから,ソフトウェアその他の著作物,商標やキャラクターのライセンスなど,およそ実務上ニーズの高い知的財産のライセンス契約だけでもその類型は多岐にわたる。上記ワーキンググループは,ほぼ隔月で会議を開き,これら多様な知的財産ライセンス契約を体系的に解説するための構成や内容について喧々諤々の議論を戦わせた。その中にあって,幸い著者が担当する特許・ノウハウ部分は,構成にさほど工夫を要しない分,他のメンバーの担当部分であるソフトウェア以下の部分と比較して草稿作成の進捗が早かった。その結果,多様な知的財産ライセンス契約を一冊で網羅する書籍を出版するという当初の予定を変更し,特許・ノウハウ部分のみを取り出し,他の部分に先行して刊行する運びとなった。時間を要しながらもどうにか本書の執筆を進めることができたのは,ひとえに上記ワーキンググループのおかげであり,本書の内容もグループ内の自由闊達で忌憚のない議論に拠るところが大きい。メンバーである上記の方々には,この場を借りて心から御礼申し上げる。

最後に,第2章第4節第7(租税の取扱い)の内容についてご助言を賜ったジョーンズ・デイ法律事務所の井上康一弁護士,そして,著者の遅筆に最後までお付き合いいただいた上,的確な指摘と緻密な校正によって本書を刊行に導いて下さった編集者としての朝比奈氏に対し,深く御礼申し上げたい。

令和元年(2019年)10月
伊藤 晴國

目次

第1章 知的財産ライセンスとは
第1節 はじめに
第2節 物権的・非物権的知的財産権とライセンスの法的性質
第3節 物権的知的財産権の法的性質——所有権との対比
第4節 知的財産ライセンスの法的性質——物権的知的財産権のライセンスと賃借権との対比
第5節 知的財産ライセンスの法的性質——非物権的知的財産権のライセンス
第6節 知的財産ライセンスの経済的機能と契約内容の多様性
第1 契約締結の場面と契約内容の多様性
第2 ライセンスの経済的機能——賃貸型と売買型
第3 賃貸型と売買型の別による約定内容の相違
第7節 本書の内容と表記について

第2章 産業技術ライセンス契約
第1節 総論
第1 特許とノウハウ——権利とライセンスの本質
第2 ライセンス契約の構成要素と基本的視点
第3 本章の構成
第2節 ライセンス条項
第1 許諾技術
第2 独占性の有無
1 独占ライセンスと非独占ライセンス
2 日本の特殊事情(専用実施権と通常実施権)
第3 有償・無償の別
第4 許諾行為
1 総論
2 第三者への実施委託について
第5 実施分野
第6 許諾製品
1 総論
2 許諾製品の流通と消尽論
3 間接侵害品
4 考察
第7 許諾地域
1 許諾地域と許諾技術の関係
2 許諾地域と国際消尽
第8 許諾期間
第9 サブライセンス権の有無
1 サブライセンス権とは何か
2 サブライセンスに関する権利義務
第10 ライセンスの譲渡可能性
第11 ライセンスの取消可能性・永続性
第12 まとめ
第3節 ノウハウの提供・技術支援
第1 ノウハウの提供
第2 技術支援
第4節 ライセンス料の支払
第1 契約一時金
第2 マイルストーン・ペイメント
第3 ロイヤルティ
1 総論
2 ロイヤルティ算出方法
3 ロイヤルティ期間
4 ロイヤルティの報告及び支払
5 適用為替レート
第4 記録・監査
第5 最低ロイヤルティの定め
第6 支払に関する定め
第7 租税の取扱い
1 ライセンス料に関する課税関係
2 租税の取扱いに関する約定
第8 ライセンス対象の権利が失効した場合の取扱い
1 許諾特許が無効となった場合のライセンス料支払義務
2 許諾技術がパブリックドメインとなる前に支払われたライセンス料の取扱い
3 ライセンス料の構成に関するライセンサーとライセンシーの利害対立
4 不争義務について
5 ノウハウがパブリックドメインに帰した場合の取扱い
第5節 ライセンシーによる許諾技術の実施
第1 ライセンシーの実施努力義務
第2 非独占ライセンスへの転換権
第3 ライセンシーによる競争品取扱禁止義務
第6節 知的財産権の取扱い
第1 ライセンス対象の権利の維持管理
1 許諾特許の維持管理
2 許諾ノウハウの秘密性の維持管理
第2 ライセンス対象の権利を侵害する第三者に対する対応
1 非独占ライセンスの場合
2 独占ライセンスの場合
第3 第三者知的財産権の侵害についての取扱い
第4 改良技術の帰属及び許諾
1 改良技術に関する権利関係の定め方
2 特許制度,競争政策上の観点からの制約
第7節 表明保証
第1 当事者双方に共通する表明保証事項
1 当事者である法人の存在と契約締結の権能
2 矛盾する別の契約の不存在
第2 ライセンサーの表明保証事項
1 許諾特許をライセンスする権限の保有
2 ライセンサーが権限を保有する全ての特許がライセンスされること
3 許諾製品が第三者の知的財産権を侵害しないこと
4 許諾技術に第三者の営業秘密等が含まれないこと
5 許諾ノウハウが非公知であること
6 許諾技術に関する紛争が存在しないこと
第3 ライセンシーの表明保証事項
第8節 秘密保持
第1 秘密保持義務の対象
第2 秘密保持義務の内容
第3 研究発表
第4 プレスリリース
第9節 契約期間・解約
第1 契約期間
第2 相互的な解約事由
第3 ライセンサーによる解約の事由
1 ライセンシーによる許諾特許の有効性の争い
2 ライセンシーによる無断譲渡
3 ライセンシーの支配権の変動
4 ライセンシーの売上目標の未達
5 ライセンシーの実施努力義務違反
第4 ライセンシーによる解約の事由
1 許諾特許の失効
2 許諾ノウハウの公知化
3 第三者からの特許侵害クレーム
4 ライセンシーによる任意解約権
第5 契約終了の効果
第10節 譲渡・支配権の変動
第1 契約上の地位の譲渡の制限
第2 許諾技術の譲渡の制限
第3 支配権の変動
第11節 一般条項
第1 損害賠償(補償)
1 第三者のクレームに関する補償
2 損害賠償(補償)とその制限
3 保険
第2 不可抗力
第3 当事者の独立性
第4 契約準拠法
第5 紛争解決方法
1 裁判と仲裁
2 紛争解決地の選択
3 知的財産権に関する紛争と保全手続の特殊性
第6 引き抜きの禁止
第7 黙示的ライセンスの不存在
第8 追加保証
第9 権利放棄
第10 通知
第11 完全合意
第12 書面による契約変更
第13 分離
第14 契約解釈
第15 支配言語
第16 副本
第3章 産業技術ライセンス契約書式
独占ライセンス契約

判例索引
事項索引

コラム目次
コラム1 「知的財産」と「知的財産権」の違い
コラム2 共有特許の場合,各共有者は単独でライセンスできるのか?
コラム3 グローバル・ライセンスとは何か?
コラム4 covenant not to sue, non-assertionとは何か?
コラム5 ライセンスにおける委員会制度とは何か?
コラム6 クロスライセンス契約においてロイヤルティはどのように定められるか?
コラム7 パテントプールとは何か?
コラム8 標準必須特許(SEP)とFRANDライセンスとは何か?
コラム9 特許期間満了後のロイヤルティ支払義務を有効にするにはどのような約定にすべきか?
コラム10 特許侵害訴訟において被告が損害金を支払った後,当該特許が無効となった場合,被告が原告に支払った損害金はどう扱われるのか?
コラム11 ハッチ・ワックスマン訴訟(ANDA訴訟)とはいかなる訴訟か?
コラム12 NAP条項とは何か?
コラム13 ライセンサーが倒産した場合,ライセンスはどうなるか?
コラム14 破産管財人による未履行双務契約の解除権の有無という問題についてはいかなる国の法が適用されるのか?
コラム15 Qimonda AG事件(In re Qimonda, 462 B. R. 165 (Bankr. E.D. Va.2011).)
コラム16 原ライセンス契約の解約によるサプライセンス契約の終了

ライセンス契約のすべて 基礎編~ビジネスリスクの法的マネジメント~ 改訂版(改正民法対応)

はじめに

本書は,テーマを「ライセンスビジネス」に絞り,取引類型に応じて,ビジネスリスク,関連する法律について,国内,国際の両方の契約を分析及び解説した。その際,ライセンス契約書のサンプルを多数掲載することにより,「ビジネスを契約書から理解する」というスタンスをとった。幸い,この考え方に日米の弁護士,弁理士,企業法務担当者の賛同を得ることができ,著者たちの知見と経験を本書に注ぎ込むことができたと思う。

一口に「ライセンスビジネス」といっても,さまざまな形態がある。本書では,その中でも代表的な知的財産をめぐる特許やソフトウェアの契約,物品売買の契約をはじめ,紙面の許す範囲で,一部特殊な契約もカバーすることができた。

契約書の検討は,企業の法務部や弁護士に任せきりにしてよいというものではない。しかし,初めて契約書を手にとると,契約書作成の基礎となる法律知識が乏しく,往々にして判断に窮するものである。法律以前に,日本人として日本語自体はすらすら読めてしまい,特に問題を意識せずに済ませてしまうかもしれない。法律自体も絶えず進化していくので,ビジネスの本質と法律の関係について,分からない部分も多い。そうした実務家にとって,本書が少しでも実際のビジネスや研究に役立つことを願っている。

本書は2006年に第1版が出版されたものであるが(当初別の出版社より出版),このたびの改訂版を発行するにあたり,民法債権法改正などの法改正に伴う内容変更ならびに最近の取引形態であるサブスクリプションライセンス契約を盛り込むなどの拡充を行った。なお,モデル契約書書式等をウェブサイトで提供することで,利用者は作成時にサイトにアクセスして書式をダウンロードして使用できるようにしている。

出版社の担当者には大変お世話になったことをこの場をお借りして御礼申し上げる次第である。

2020年4月
編著者
吉川達夫
森下賢樹
飯田浩司

目次 Contents

第1章 特許ライセンス契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 特許ライセンス契約書
モデル契約書 PATENT LICENSE AGREEMENT

第2章 商標ライセンス契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 商標使用許諾契約書
モデル契約書 TRADEMARK LICENSE AGREEMENT

第3章 著作権ライセンス契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 出版契約書
モデル契約書 COPYRIGHT LICENSE AGREEMENT
モデル契約書 CONTRIBUTOR AGREEMENT

第4章 ソフトウェアライセンス契約
4-1 ソフトウェアサブスクリプション契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 SOFTWARE SUBSCRIPTION AGREEMENT
4-2 B2B国内ソフトウェアライセンス契約
モデル契約書 ソフトウェア使用許諾契約書
4-3 B2B国際ソフトウェアライセンス契約
モデル契約書 SOFTWARE LICENSE AGREEMENT

第5章 ノウハウライセンス契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 プロデュース契約書

第6章 製造・販売ライセンス契約
1 ビジネスモデル
2 製造・販売ライセンス契約の留意点
3 契約書チェックポイント
モデル契約書 MANUFACTURE AND SALES LICENSE AGREEMENT(参考訳付)

第7章 製造ライセンス契約
7-1 国内製造ライセンス契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 製造委託契約書
7-2 国際製造ライセンス契約
モデル契約書 SUBCONTRACT AGREEMENT

第8章 輸入ライセンス契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 AUTHORIZED IMPORT DISTRIBUTORSHIP AGREEMENT

第9章 国内販売ライセンス契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 販売店契約書

第10章 コンサルティング契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 CONSULTING AGREEMENT
モデル契約書 コンサルティング契約書

第11章 成果物使用許諾付請負契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 成果物使用許諾付請負契約書
事項索引

ライセンス契約のすべて 実務応用編~交渉から契約締結までのリスクマネジメント~ 改訂版(改正民法対応)

はじめに

本書は,ライセンス実務の担当者だけでなく,ぜひ,国際法務や営業担当者にも広く使用していただきたいと考えている。なお,モデル契約については特定の相手国をベースとして作成していないので,その国に合った内容に修正することが必要であり,専門家に確認することが重要である。
本書の構成は,ライセンス契約に関連して,ライセンス契約作成のポイント,ライセンス契約失敗事例集,有利なライセンス契約交渉術,ライセンス契約上級編の4部とした。
第1部は,ライセンス契約作成のポイントとして,ライセンス契約を作成するにあたって検討すべき事項をいくつかの視点から盛り込んだ。まず,ライセンスビジネスモデルを再検討することから始め,ライセンスをめぐる紛争を説明した。紛争が発生する可能性を踏まえてこそ,よい契約書が作成できるものである。読者の便を考え,チェックリストなども併せて示した。第2部は失敗事例である。過去の失敗事例をビジネスに活かすことで,成功するビジネスに近づける。第3部は,有利な契約交渉術である。ライセンサーとライセンシーの違いによる交渉戦術や基本ライセンス契約とバリエーション条項も示した。最初に自社に有利なドラフトを提示し,最終契約書は交渉によってできあがったものである。契約交渉において重要なことは,いかに対案を出せるか,リスク分析ができるかにかかってくる。第4部は,ライセンス契約上級編として,新たに数種類の契約書を示した。
本プロジェクトに国際法務実務家や弁護士,弁理士から賛同をいただき,本書を作成することができた。ここで改めてお礼を申し上げたい。
本書は2006年に第1版が出版されたものであるが(当初別の出版社より出版),このたびの改訂版を発行するにあたり,民法債権法改正などの法改正に伴う内容変更・拡充を行った。なお,モデル契約書書式等をウェブサイトで提供することで,利用者は作成時にサイトにアクセスして書式をダウンロードして使用できるようにしている。

出版社の担当者には大変お世話になったことをこの場をお借りして御礼申し上げる次第である。

2020年4月
著者代表 吉川達夫

目次
Contents

第1部 リスクマネジメントと契約作成のポイント
序章 ライセンス契約をめぐるビジネスモデル
第1章 ライセンス契約のリスク① ロイヤルティ(実施料)不払リスクとそのマネジメント
1 ロイヤルティ不払リスクの発生ポイント
2 ロイヤルティ不払リスクへの対策
第2章 ライセンス契約のリスク② 契約当事者の倒産リスクとそのマネジメント
1 倒産リスクの発生ポイント
2 倒産リスクへの対策
第3章 ライセンス契約ミニマム条件チェックリスト
1 契約締結にかかわる確認事項
2 知的財産権にかかわる確認事項
3 ライセンス条件
4 一般条項
第4章 公正取引委員会のライセンスガイドラインと改良技術をめぐる契約条項について
1 知的財産権と独占禁止法の適用
2 本ガイドラインの構成
3 改良技術をめぐる契約条項
4 結び
第5章 知的財産をめぐる紛争とライセンス契約
1 侵害警告書
2 特許侵害通告への対抗手段
3 税関における輸入差止め
第6章 TPP時代の知的財産
1 総論
2 各論
3 最後に

第2部 ライセンス契約失敗事例集
事例① マスターライセンス契約とサブライセンシーの倒産
事例② ライセンス製品の販売不振
事例③ ライセンス契約における最恵待遇条項と完全合意条項・修正制限条項
事例④ ロイヤルティ(ライセンスフィー)の支払いと税金
事例⑤ 独占権と非独占権との切り替わり
事例⑥ ライセンサーの特許権消滅に関するライセンス契約の不備
事例⑦ 予想しなかった「許諾製品」によるライセンス収入の激減
事例⑧ デザイナーの知識不足による不利な契約
事例⑨ 独占的ライセンス契約の意外な落とし穴
事例⑩ アイディアの提供が一転紛争へ
事例⑪ マルティプルライセンスが独占禁止法違反に
事例⑫ ライセンシーによるライセンス技術の改良制限が独占禁止法違反に

第3部 有利に進める交渉術
第1章 ノウハウライセンス契約におけるライセンサーとライセンシー 立場の違いによる交渉戦術
1 ノウハウとは
2 ノウハウのライセンス契約
3 ライセンサー側に立った交渉戦術
4 ライセンシー側に立った交渉戦術
第2章 国際製造販売ライセンス契約のバリエーション条項
1 頭書
2 前文
3 定義条項
4 ライセンス権利付与条項
5 ライセンサーの提供する技術情報
6 材料と部品の供給
7 支払条件
8 秘密遵守条項
9 改良及び開発
10 保証条項
11 契約期間
12 不可抗力条項
13 輸出管理法遵守条項
14 譲渡条項
15 通知条項
16 紛争解決条項
17 完全合意条項
18 非放棄条項
19 分離条項
20 準拠法と言語
21 サイン欄
コラム 特許権の消尽が問題になった事例

第4部 ライセンス契約モデル契約書集
第1章 技術援助ノウハウ契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 TECHNOLOGY TRANSFER AGREEMENT
モデル契約書 TECHNOLOGY LICENSE AGREEMENT
第2章 商品化契約
2-1 国際商品化契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 MERCHANDISING AGREEMENT
2-2 国内商品化契約
1 ビジネスモデル
2 契約書チェックポイント
モデル契約書 商品化権使用許諾契約書
第3章 製薬業界におけるライセンス契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 医薬品ライセンス契約書
第4章 ロイヤルティシェアリング契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 ROYALTY SHARING AGREEMENT
第5章 クロスライセンス契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 CROSS-LICENSE AGREEMENT
第6章 アフィリエイト契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
モデル契約書 広告掲載委託基本契約書
モデル契約書 ASPサービス利用規約
第7章 パッケージライセンス契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 パッケージライセンス契約書
第8章 サブライセンス契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 サブライセンス権付きライセンス契約書
第9章 フランチャイズライセンス契約
9-1 国内フランチャイズ契約
1 ビジネスモデル
2 リスク分析
3 関連する法律・許認可など
4 契約書チェックポイント
モデル契約書 法定開示書面・フランチャイズ契約書
9-2 国際フランチャイズ契約
1 ビジネスモデル
2 関連する法律・許認可など
3 契約書チェックポイント
モデル契約書 FRANCHISE AGREEMENT

事項索引

ライセンス契約書作成のポイント

はしがき

この本を手に取った方は,何らかの理由で,ライセンス契約について知りたいことがある方だと思います。ある人は,ライセンス契約書を明日までに作らなければならず,そのひな形がないか探しているかもしれません。また,ある人は,ライセンス契約書の中で特定の論点について,どのように考えるべきか悩み,探しているうちにこの本にたどり着いたかもしれません。もしくは,ライセンス契約について体系的に勉強してみたいと思って手に取った方もいるでしょう。

本書は,こうしたライセンス契約について疑問をもち,学んでみたいと考えている方々を幅広く対象とした書籍です。

ライセンス契約は,契約類型としては,実務上,比較的作成される頻度の高い契約書ではありますが,「ライセンス契約とは何ですか」という問いに一言では答えられない方も少なくないと思います。
言い換えれば,多くの方々は,ライセンス契約とは何か,ということをあまり明確に意識せずに,日々,契約書の検討・修正を行っているといえます。これは,ライセンス契約は,法学部はおろか司法修習などでも,専門的に,体系的に教えてくれるということがないためではないかと思われます。
このように,多くの弁護士,法務担当者が,日々の業務の中で試行錯誤して学んでいくものとされており,ライセンス契約は,実務から離れて議論することはできない契約類型であるともいえます。

したがって,本書は,実務を強く意識し,実務家が読んで理解できることを念頭に執筆しています(そのため,細かい理論よりも実務を優先して記載している箇所もあります)。

そのような観点から,執筆者としては,法務部の方々には勿論のこと,ライセンス契約にかかわっている法務部以外の現場担当者にも広く,本書を読んでいただきたいとも思っています。
執筆者の中には,クライアント先の法務部で駐在(週に1,2回,クライアント先で業務を行うこと)する中で,法律事務所に持ち込まれる以前の現場担当者がドラフトした契約書案や説明資料を見る機会をもつ者がいますが,こうした法律相談の最前線でいつも感じているのは,法務部以外の現場担当者こそ,契約スキルを身に付けることが重要なのではないか,ということです。現場担当者1人ひとりが契約リテラシーをもち,ビジネスの現場で交渉を行っていくことで,スピードが格段に上がり,ビジネスをより前に進めていくことができるものと考えております。

本書は,ライセンス契約とは何か,という基本的なところから,特許権,商標権,著作権といった代表的なライセンス契約の類型に加え,近時,相談の多い,AIを活用したデータ提供に関連するライセンス契約について,ひな形をもとに詳細な解説を行うものです。本書を執筆したTMI総合法律事務所の弁護士は,いずれもライセンス契約は勿論のこと,それぞれの知的財産分野において訴訟も含めて豊富な経験を有する弁護士です。
本書の執筆依頼を受けた時に思い浮かんだベストメンバーで,本書を著すことができたのではないかと勝手に自負しております。このベストメンバーで毎月1回,脱稿直前には隔週に1回集まって,侃々諤々と議論を行って書籍を執筆してきました。一応の担当は決まっていますが,全員で,特許権,商標権,著作権,データ利活用の各ライセンス契約書のひな形を議論して作成しました。

本書を通じて,「ライセンス契約をより理解できるようになった」,「ひな形を利用して,自社のライセンス契約書を作成することができた」といった声が皆様から寄せられるよう想いを込めて執筆致しました。少しでも皆様の実務にとって役に立つ書籍となることができれば,執筆者一同,これ以上の喜びはありません。

最後に,本書の企画段階からサポートしていただいた中央経済社の川副美郷さんおよび石井直人さんにも,この場を借りて深く御礼申し上げます。

2020年5月
編著者 小坂準記

小坂準記 (著, 編集)
中央経済社

目次

はしがき

第1章 ライセンス契約を学ぶ前に
1 「ライセンス契約」の意味
2 「ライセンサー」と「ライセンシー」
3 「ライセンス契約」と「賃貸借契約」の相違点
4 「ライセンス契約書」のタイトル

第2章 ライセンス契約の交渉
1 ライセンス契約の交渉準備
(1) 現場担当者の心構えと準備
(2) 法務担当者の心構えと準備
2 ライセンス契約書の作成
(1) 自社がファーストドラフトを作成する場合
(2) 相手方のファーストドラフトを修正する場合
3 レビュー合戦で必要なこと
4 ライセンス契約書の締結後
コラム 契約書における「甲」「乙」

第3章 ライセンス契約の法的性質
1 民法との関係からみるライセンス契約
(1) 民法の改正
(2) 民法との関係からみるライセンス契約
コラム 債権法改正との関係
2 知的財産法との関係からみるライセンス契約
(1) 特許法における専用実施権と通常実施権
(2) 商標法における専用使用権と通常使用権
(3) 著作権における利用許諾と出版権の設定
3 非独占的ライセンスと独占的ライセンスの法的性質の違い
(1) 非独占的ライセンス
(2) 独占的ライセンス
(3) 非独占的ライセンスと独占的ライセンスに関するまとめ
4 ライセンス契約の譲渡
(1) 当然対抗制度
(2) 契約上の手当て

第4章 ライセンス契約における法令の適用
1 商法/会社法
2 独占禁止法
(1) 知的財産法と独占禁止法の関係
(2) 独禁法による規制
3 破産法
(1) ライセンス契約において関連する破産法の規定
(2) ライセンス契約への影響
4 印紙税法

第5章 特許実施許諾契約書の解説
1 前文
2 実施許諾
(1) 特許権の特定
(2) 実施権の種類
(3) 仮専用実施権・仮通常実施権(特許登録未了の発明についてのライセンス)
(4) 実施許諾の範囲
(5) 下請製造
コラム FRAND宣言と標準必須特許のライセンス
3 再実施許諾
4 対価
(1) ランニング・ロイヤルティ(出来高払実施料)
(2) ランプサム・ペイメント(一括払実施料)
(3) イニシャル・ペイメントとランニング・ロイヤルティの併用
コラム 特許のライセンスと独占禁止法①(ロイヤルティ)
5 実施品の報告
6 対価の支払方法
7 非保証
8 不争義務等
(1) 不争義務
(2) 訂正の承諾義務
9 改良発明
コラム 特許のライセンスと独占禁止法②(改良発明の扱い)
10 侵害の処置・排除
11 監査
12 権利の移転等
(1) 実施権の移転の禁止
(2) 特許権の譲渡の禁止
13 秘密保持
14 有効期間
15 解除
16 在庫品の取扱い
17 協議等
18 合意管轄
(1) 管轄
(2) 準拠法

第6章 商標使用許諾契約書の解説
1 前文
2 使用許諾
(1) 商標権の特定
(2) 使用権の種類
3 使用権の範囲
(1) 使用許諾の範囲(第1項)
(2) 再許諾等の禁止(第2項)
4 使用権の設定登録
5 対価
6 使用報告
7 商標登録表示
8 商標権の更新登録
9 競業の禁止
コラム 「®︎マーク」,「TMマーク」,「©️マーク」の意味
10 不適正使用の禁止
11 表明保証
12 権利の保護
13 侵害の排除
14 製造物責任
15 不争義務
16 新規の商標出願
17 有効期間
18 解除
19 契約終了後の取扱い
20 損害賠償責任
(1) 損害賠償条項の意義
(2) 各要件の検討
(3) 損害賠償額の予定と違約罰
(4) 他の損害賠償条項との関係
21 秘密保持
22 権利義務の譲渡禁止
23 反社会的勢力の排除
24 協議および管轄
コラム ライセンスビジネスにおける商標権と著作権の違い

第7章 著作物利用許諾契約書の解説
1 前文
2 目的
3 定義
コラム キャラクターの著作権
4 知的財産権
5 利用許諾
コラム 「利用」と「使用」の違い
6 再利用許諾・再委託
7 対価および支払方法
8 本件素材の提供等
9 遵守事項
10 監修
コラム キャラクターを尊重することの重要性
11 報告義務
12 記録の閲覧等
13 著作権表示
14 権利侵害
15 保証
コラム 「制作」と「製作」の違い
16 本契約の有効期間
17 本契約の解除
18 損害賠償責任
19 不可抗力
20 救済方法の限定
21 秘密保持
22 権利義務の譲渡禁止
23 反社会的勢力の排除
24 協議等
25 紛争解決

第8章 データ提供利用許諾契約書の解説
1 前文
2 目的
3 データの提供
(1) データのライセンス契約の種類
(2) データの提供条項において定めるべき内容
4 利用許諾および条件
(1) 許諾の種類(第1項)
(2) 派生データの取扱い(第2項)
(3) ライセンシー以外の者によるデータの利用(第3項・第4項)
(4) データ利用上の責任(第5項)
(5) データの目的外利用および第三者への開示・漏えいの禁止(第6項)
5 検査
6 データ品質の不保証等
7 甲提供データの管理等
8 データ漏えい時の措置
9 データ利用料
10 知的財産権等
巻末資料1 [特許実施許諾契約書] 巻末資料2 [商標使用許諾契約書] 巻末資料3 [著作物利用許諾契約書] 巻末資料4 [データ提供利用許諾契約書] 索引

小坂準記 (著, 編集)
中央経済社

ライセンス契約の基本と書式

はしがき

日頃よく目にする契約であっても,ライセンス契約の要素を含むことがめずらしくない。フランチャイズ契約や販売店契約は代表例といってよいであろう。

ライセンス契約は,何らかの権利をもった者が他の者にその権利の利用を許諾する性格を共通してもつ。対象になる権利で代表的なのが知的財産権である。

知的財産権をビジネス活動のなかでどう生かすかの「知財戦略」は,企業が絶えず考えなければならない優先課題であり,その「知財戦略」の中心に位置してきたのがライセンス契約である。

特許権や商標権をなるべく多くもち,ライセンサー(実施許諾者)の立場でなるべく多くの許諾料収入を狙う「ロイヤルティ・ビジネス」を展開するのは,伝統的な戦略内容といえる。

ところが,近年,ひたすら権利者の立場を固め,とくに技術的優位性を高めることをめざす企業戦略が大きな変革期にさしかかっている。外部との連携によって研究開発や新規事業の創出を行おうとするオープンイノベーションの動きは変革期を象徴する。

こうした変化の背景には,急速に進むIT(情報技術)化がある。近時,AIやIoTの領域でベンチャー企業と大手企業との事業提携件数が目立って増加しているとの調査報告が出ている。

そのなかで,ライセンス契約は,あるときはライセンサー(実施許諾者)になり,他のときにはライセンシー(被実施許諾者)になり,あるいはまた双方の立場を併せもつなどして,企業に“柔軟かつ機動的に”活用されるようになった。

ライセンス契約など契約関係を規律する基本的法ルールは,民法の債権法部分であるが,この部分の民法改正法案が,2017年5月26日に国会で可決・成立し,制定以来120年ぶりに改正された(改正法の公布は同年6月2日,施行日は公布の日から3年を超えない日)。

120年前の民法ルールが新しい時代のライセンス契約を規律するのに“古すぎる”のではないかという思いは,だれでも感じてきたところである。民法改正法案を検討する過程では,民法にライセンス契約についての規定をとくに設ける案も出たが,最終的には実現しなかった。

とはいっても,「使用を許諾する」共通の内容をもつため,改正後の賃貸借契約の諸規定がどのように,どこまでライセンス契約に“準用”されるのかなど,契約総論部分の改正点とも併せ,改正法がライセンス契約の作成,活用にどう影響を与えるかには十分な検証が必要になった。

本書は,同時に刊行する『業務委託契約の基本と書式』の姉妹編である。AI,IoT活用時代を迎え,オープンイノベーションの求める「外部との連携」を進めるにあたっては,外部への業務委託契約あるいはライセンス契約によることが多くなるであろう。

その意味で,本書と『業務委託契約の基本と書式』とは,セットとしてAI,IoT活用時代に日本企業必携の指南書になることを願ってやまない。

姉妹編でもあり,両書籍は構成面で共通点が多い。共通する最大の特長は,契約書式をふんだんに収めた点にある。第3部に収めたのは,書式のみであるが,第2部には書式の契約条項ごとに,民法改正の影響を含めて実務上の“勘どころ”を解説してある。

このように新時代にますます利用の機会が増えると予想される2つの契約類型につき,実務的な視点から,私の法律事務所を挙げて執筆に取り組むことができたのは望外の喜びである。

本書を姉妹書『業務委託契約の基本と書式』と共に出版できたのは,中央経済社編集部露本敦氏のご尽力に負うところが大きい。ここに記して感謝のしるしとしたい。

2017年9月
長谷川 俊明

長谷川俊明 (編集)
中央経済社

目次

はしがき

第1部 ライセンス契約の基礎知識
1 ライセンス契約の機能
◆現代社会におけるライセンス契約の役割―特許を中心に
◆ライセンス契約の種類と内容
◆特許をライセンスすることの法的な考え方
◆ライセンスの分類
2 企業戦略とライセンシングポリシー
◆ライセンスについての考え方と企業戦略
ライセンシングポリシーの制定
◆FRAND宣言とライセンス契約
◆パテント・トロールへのライセンス料の支払
3 契約交渉の実践
◆交渉担当者の選定と交渉チームの編成
◆ライセンサー,ライセンシーの見つけ方
◆TLOの“活用”
◆ロイヤルティの決め方
4 ライセンス契約をめぐる論点
◆ライセンス契約と民法(債権法)改正
◆「当然対抗制度」を導入した特許法改正
◆オープンイノベーションとライセンス契約
◆ブランドのライセンス
◆キャラクターのライセンス
◆データ取引とライセンス契約
◆クロスボーダーのライセンス契約
5 ライセンス契約とトラブルの事例
◆販売店契約の解消に伴うトラブル
◆FRAND宣言などとライセンス契約に係るトラブル
◆フランチャイズ契約に係るトラブル
◆パロディ作成やブランドの権利化がどこまで認められるかが争われた事例
6 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

第2部 契約条項の文例と機能
1 特許ライセンス契約
2 特許クロスライセンス契約
3 商標ライセンス契約
4 フランチャイズ契約
5 キャラクター商品化許諾契約
6 パブリシティ商品化契約
7 匿名加工情報利用許諾契約

第3部 契約書ひな型集
1 ライセンスポリシー(研究所・大学)
2 ソフトウェア使用許諾契約
3 ネーミングライツ設定契約
4 販売店契約
5 技術移転契約(英文・和訳文)

索引

長谷川俊明 (編集)
中央経済社

知的財産・著作権のライセンス契約

まえがき

近年、交通・通信手段の発達と情報化・国際取引の進展が加速して進んでいる。海外で生産された商品・物資が流通経済の中で身近になっただけでなく、メディアやコンピュータを通じて、日本と海外の経済活動・情報・文化・生活・エンターテインメントが互いに密接に関わるようになってきた。ソフトウェア、情報の取引と呼ばれることがある。ソフトウエアの開発・取引や通信のデジタル化の促進がハードウエアの取引を支え、産業基盤を支える時代が訪れている。技術と感性にもとづく創造とその発展の継続がソフトウエアビジネスの要素をなしている。従来の産業分野を超えて、あらゆる業種の企業と新興ベンチャー企業が、ソフトウエア取引に取り組む機会が増加している。

急速に拡大・発展を遂げているソフトウエア国際取引を法制・契約面からみると、従来の動産売買取引とならび、ともすれば見逃しがちな権利である知的財産・著作権に関わる取引・ビジネスが盛んになっている。ソフトウエア・情報は権利としてみれば、1980年代に強化が始まった近年の知的財産法制により、知的財産・著作権として保護される。知的財産・著作権ビジネス・取引の特徴は、ライセンスである。権利や情報を売買・譲渡せず、使用を許諾するのである。

私たちは、個人の権利・自由を重んじ、私的自治、契約自由の原則を指導理念とする社会に生きている。契約自由の原則のもとで企業や個人が経済活動で発展を遂げるには、人も企業も契約を重んじ、契約知識・技術を修得することが必要である。契約自由の原則にもとづき、国境を越えて行われる国際取引では、契約書のドラフティングとは、それぞれのビジネスで契約当事者を律する法を書き上げることなのである。

本書(新版)は、2008年に刊行した本書の前身にあたる『知的財産・著作権のライセンス契約入門』(全310頁)第2版を基盤にして、最近10年の進展を反映し、内容、テーマ、例文、ボリュームを拡充し、タイトルを改め、新版として制作したものである。本書は、タイトルを『知的財産・著作権のライセンス契約』とし、契約交渉実務の上で、重要性を増している「エンターテインメント契約(Entertainment Agreement)」に関わる例文・対訳(英・和文共)、和文契約を第4部を設けて新規追加した。新しく執筆した第4部が加わり、収録例文数は、前掲書第2版の170から、新版(本書)では、314と飛躍的に増加した。

第1部~第3部では、前掲書(第2版)同様、抽象的・無味乾燥な契約解説に陥るのを避け、身近に感じていただくため、具体的な主人公とストーリーを設定して紹介した。サンフランシスコの若手実業家Karen View女史の率いるKaren View Corporationと日本の日高尋春氏が知的財産部長をつとめるAurora Borealis Corporation間のライセンスビジネスを想定して、それぞれの契約条件の交渉のシーンに応じた契約条項を紹介する方式をとった。交渉には、Karen View CorporationのNancy弁護士と、Aurora Borealis Corporationの新人法務部員の飛鳥凛も登場する。第4部では、例文に新しい会社やキャラクター、アーティストを登場させた。

私は、明治大学で「国際取引法」「法律英語」の講義・ゼミナールを15年(1999~2014年)にわたり担当し、模範裁判、模擬交渉などを行った。毎年の清里のセミナーハウスでの合宿や模擬法廷(明治大学など)で、模擬裁判をデジタル一眼レフカメラで撮影することがあった。鋭い明確な狙いを持った各条項の例文は、カメラでいえば表現目的を実現するシャープな交換レンズに相当する。ねらいによって、レンズを選ぶ。

契約書は、いわばビジネスという身体をつつむ服である。ひとつひとつのビジネスに合わせて契約書という服を織り上げていく。知的財産・著作権ビジネスが発展を続ける限り、契約法務の研究とドラフティングはつねに未完成であり、成長を続ける。

本書や前掲書の執筆中、筆を休めて、しばしばかたわらのJohn Keatsの詩集を手にとった。ロンドンのWentworth Roadに住んでいた頃、「Keatsの家」が近くのWentworth Placeにあった。春先にはKeatsの家やHampsteadの白い館ケンウッドハウスの庭には水仙、クロッカス、アーモンドが咲く。夕べにはKeatsの詩のRecitation(朗読)が行われる。Keatsの『Ode to Psyches』に「Rosy Sanctuary」「Morning Rose」「Sweet Enforcement」ということばがある。契約書は法によるEnforcement(強制)を狙ってつくる。法によらず、蜂を誘う薔薇の香りのごとき「甘き強制」(Sweet Enforcement)を契約書に取り入れる処方箋はないのだろうか。それは、相手をひきつけるCommercial Termsそれともビジネス成功の夢・甘き香りだろうか。

Keatsは外科医(Surgeon)見習いから出発し、16歳で詩人に転じた。ビジネス契約書はどんなに複雑に見えても、その語彙は、1821年に25歳でその生涯をとじた詩人Keatsの詩集の語彙の豊穣さに及ばない。ライセンス契約・国際取引契約のドラフティングと交渉は、ビジネスのリスクとポイントを把握し、契約条件をねらい通り英語で表現する力さえ身につければ少しもむずかしくはない。

では、英語表現力を高めるにはどうすればよいのだろうか。登山と同じようにひとりひとりに合った登攀(とうはん)方法がある。筆者の場合、そのひとつは、美しく正確に書かれた英文契約書を選んで、詩文を朗読するように読むことであり、もうひとつは、IJPCやS.F.で英文契約のディクテーションを行うことであった。大切なのは、向上心と心構えであろう。私にとっての心構えは、次の言葉である。それはアンナーバー・キャンパスで、契約書のドラフティングに携わる際の心構えとして学び、いつも思い浮かべ、口ずさみそうになる言葉なのだ(複数の方の言葉を自分の流儀で表現した)。最近(2019年2月)刊行したばかりの拙著『英文ビジネス契約フォーム大辞典』の表紙(函)にも記した。

『Trust yourself. Nothing is as trustworthy as your own judgement. Nevertheless, the English language is a double-edged sword, and must be used with all the precision of a surgeon handling a scalpel.』(あなた自身を信じよ。あなた自身の判断ほど信頼できる判断はない。しかしながら、英語という言語は、諸刃の剣であり、外科医が手術でScalpel(メス)を扱う精確さで扱わなければならない。)

本書を手に取っていただいたおひとりおひとりがそれぞれご自身に一番合った英文契約修得方法を見つけて、力を磨き、国際舞台や現場で活躍されるのを祈っている。

本書は、実用書の衣装をまとっているが、筆者にとっては、社会人として最初に着任した夏(1966年7月)に思い立ち、取り組んできた国際契約の研究書であり、教育論の書、教科書でもある。

2019年4月 満開の桜の美しい季節に
神田駿河台 山の上ホテル・ヒルトップにて
山本 孝夫

目次

まえがき

はじめに

1 工業所有権・無体財産権の時代から知的財産ライセンスの時代へ
2 「隣接領域」の誕生——はじめはコンピュータの発達・米国(レーガン時代)の国策から
1 隣接領域はなぜ成長したか
2 1980年代アメリカ産業振興の切り札——知的財産権保護の強化
3 日米知的財産紛争の発生
4 知的財産権侵害訴訟が花形に
5 世界各国でコンピュータ・プログラム、トレードシークレットの保護立法
6 Class of 1973(ジョン・ジャクソン教授の International Trade)
7 学問研究とは
8 本書の果たそうとする役割
3 知的財産権時代の花形——トレードシークレット(営業秘密)、著作権、商標のライセンス
1 ライセンスの特徴・発展性
2 トレードシークレット・ライセンス
3 著作権ライセンス
4 商標ライセンス
5 エンターテインメント契約
4 トレードシークレット、著作権、商標のライセンス契約に共通の問題
1 適正なロイヤルティーの決定
2 ライセンスと真正な権利者の確認
3 ブランド、トレードシークレット、著作権のライセンスと契約のドラフティング
4 ライセンス契約の条件と交渉

第1部 秘密保持契約(NDA)とトレードシークレット・ライセンス

第1章 概説
1 はじめに——トレードシークレットとは
2 国際的トレードシークレット・ライセンス契約の種類
3 トレードシークレット・ライセンスビジネスとその基本問題
1 トレードシークレットの良さ——権利確立の迅速さと長寿
2 トレードシークレットのアキレス腱——秘密漏洩・公表
3 模倣とライセンス契約の不誠実な履行・慣行の横行
4 企業が締結する「秘密保持契約」と個人からの「秘密保持確約書」
5 企業の経済法規・契約違反行為と個人の責任
6 模倣文化や非合法ビジネスとの戦い
7 模倣・知的財産(トレードシークレット)侵害と教育・価値観
8 新興国の「知的財産」に対する感覚
9 トレードシークレット・ライセンスの問題点と特許出願上の留意点

第2章 秘密保持契約書(NDA)
1 秘密保持契約書(NDA)の締結
1 評価・導入可否決定のためのトレードシークレット一部開示に関わる「秘密保持契約書」の締結
2 「秘密保持契約書(Non-Disclosure Agreement)」の締結の狙いは何か
3 秘密保持契約書は誰が作るか
4 秘密保持契約書締結による契約交渉の段階では何が開示されるのか
2 秘密保持契約書(NDA)の構成と基本条件
3 評価・導入可否決定のための営業秘密の一部開示に関わる「秘密保持契約書(NDA)」の内容
4 「秘密保持契約書(NDA)」の基本条項
1 契約当事者・前文・リサイタル
◇例文1 契約当事者(Parties)・前文・リサイタル(Recitals)
2 営業秘密(秘密情報)の開示先の制限
◇例文2 営業秘密の開示先(KVC案)(個人名の通知・承認・拒絶手続、個人からの秘密保持契約書の取付け・提出)
◇例文3 営業秘密(秘密情報)の開示先(ABC案)(評価・決定に必要な従業員・代理人にのみ開示、個人の秘密保持契約書の取付け・保管)
3 開示を受けた側の秘密保持義務
◇例文4 開示を受けた側の秘密保持義務
4 「秘密保持協定書」の特別条項
◇例文5 ライセンシーの業務遂行上必要な人員にのみ秘密情報開示(“Need to know” Basis)
◇例文6 正式契約締結義務の不在(No obligation)
◇例文7 開示を受けた側の評価・ライセンスを受けるかどうかの意思決定の期限(Deadline for Decision)
◇例文8 受け取った情報・資料の返還義務(Return of Disclosed Information and Materials)
◇例文9 秘密保持対象資料・情報の特定(Marking or Identification of Confidential Information)
◇例文10 「現状有姿」の提供(‘as is’)
◇例文11 資料のコピー禁止(Restriction of Copying)
◇例文12 万一漏洩した場合の損害賠償義務 (Indemnity and Damages)
◇例文13 開示を受けた個人(従業員等)が移籍・転職した場合の報告義務(Reporting)
◇例文14 個人が営業秘密を漏洩した場合の連帯責任(損害賠償)(Joint Liability)
◇例文15 開示された営業秘密・資料の国外への持出制限(Export Restriction)
◇例文16 秘密保持契約書の発効と有効期間 (Effective Date and Term)
◇例文17 準拠法(Governing Law)
◇例文18 紛争解決条項(Arbitration or Settlement by Court)
◇例文19 完全なる条項(Entire Agreement Clause)
5 「秘密保持契約」の基本問題とリスク
1 秘密漏洩と損害発生の因果関係・損害金額の立証の困難さ
2 開示の際に要求される覚悟とリスクマネジメント
3 開示を受ける側の注意点

第3章 トレードシークレット・ライセンス契約の構成と基本条項
1 多彩なトレードシークレット・ライセンス
2 トレードシークレット・ライセンス契約の基本条項

第4章 トレードシークレット・ライセンス契約書のドラフティング
1 トレードシークレット・ライセンス交渉の設定
2 トレードシークレット・ライセンス契約書の前文とリサイタル
◇例文20 トレードシークレット(Tradesecret)・ライセンス契約書の前文とリサイタル条項
3 定義条項
◇例文21 「営業秘密」等の定義①
◇例文22 「営業秘密」等の定義②
4 使用許諾(Grant of License)
◇例文23 独占的な使用許諾(Exclusive License)
◇例文24 サブライセンス権つき独占的ライセンス
◇例文25 非独占的ライセンス(Nonexclusive License)
◇例文26 再許諾(Sublicense;サブライセンス)条項
5 トレードシークレットの開示(Disclosure)・提供(Delivery)
◇例文27 開示の時期・方法(一定期限)
◇例文28 改良情報(Improvements)(随時)
◇例文29 開示情報の言語・マニュアル(Language and Manuals)
◇例文30 標準的な条項
◇例文31 用途制限、秘密保持、コピーの制限
◇例文32 「秘密情報」のマーキング(Marking)
◇例文33 守秘義務(NDA)
6 技術指導(Technical Assistance) の範囲と方法
◇例文34 ライセンサーからの技術者派遣(Dispatch of Engineers)
◇例文35 派遣されたライセンサーの宿泊・渡航費用とアブセンス・フィー(Accommodation and Traveling Costs and Absence Fees)の負担
◇例文36 派遣されるライセンサーの人数、日数(man-days)
◇例文37 ライセンサーによるライセンシー人員のライセンサー工場見学・「訪問(Visit for Training)受入れ
◇例文38 ライセンサーによるライセンシー人員の訓練受入(Training)
◇例文39 ライセンシーからのライセンサー側への派遣による訓練期間中の費用の負担
7 ライセンサーからのライセンス許諾の事実の表示
◇例文40 使用許諾 (Use of Legend)
◇例文41 商標・著作権等の表示
8 ロイヤルティーの支払い(Payment Royalty)
◇例文42 1回限りのロイヤルティー(One-time Royalty)支払い
◇例文43 イニシャル・ロイヤルティー(Initial Royalty)
◇例文44 ランニング・ロイヤルティーの支払い(ミニマム・ロイヤルティー支払条項付き)
◇例文45 ロイヤルティーの送金(Remittance)①
◇例文46 ロイヤルティーの送金②
◇例文47 ロイヤルティー送金に伴う源泉徴収税の支払いと支払証明書
◇例文48 源泉徴収税の支払いと納付証明書の送付
9 ライセンサーによる保証(Representation and Warranties)
◇例文49 トレードシークレットの所有確認(Representation)と第三者の権利を侵害しないことの保証(Warranties)
◇例文50 トレードシークレットの所有確認と侵害紛争の発生の場合の補償(Indemnity)
◇例文51 第三者からの特許侵害主張(Claim)に対する対応(ライセンサー・ライセンシー折半協力)
◇例文52 「現状有姿」条件(‘as is’)
10 ライセンシーの計算・記録保管・報告義務(Records and Reports)
◇例文53 販売記録保管義務
◇例文54 ライセンサーによる帳簿検査(Inspection of Accounts)
◇例文55 報告義務
11 改良技術・情報の交換・使用許諾(Improvements; Grant-back)
◇例文56 改良技術の連絡・交換
◇例文57 ライセンサー改良情報のライセンシーに対する使用許諾
◇例文58 ライセンシー改良情報の帰属(Ownership of Improvements)とライセンサーの使用
12 秘密保持条項(Confidentiality)
◇例文59 秘密保持期間(有効期間プラスアルファ)
◇例文60 ライセンシーの従業員に対しても秘密保持させ、NDAをサインさせる規定
◇例文61 善良なる管理者の注意義務(due diligence of A Prudent Merchant)
◇例文62 秘密保持除外事項(Exceptions)
◇例文63 立証責任(Burden of Proof)はライセンシーに
◇例文64 秘密保持義務に違反した情報開示等の差止め(Injunctive Relief)
◇例文65 独立の開発
◇例文66 共同開発(Independent and Joint Development)
13 第三者によるトレードシークレット侵害(Infringement)行為の排除
◇例文67 ライセンサーが排除責任を負う場合
◇例文68 ライセンサー・ライセンシーが共同で排除責任を負う場合
14 契約期間(Term)と解除(Termination)
◇例文69 一定期間有効。両者協議の上、更新する条件
◇例文70 一定期間有効。自動更新条項付き
◇例文71 ライセンシーが一方的に延長するオプションを持つとする規定
◇例文72 一定金額以上の販売実績を達成した場合は、自動更新とする規定
◇例文73 解除事由
◇例文74 特定研究者がライセンサーから離脱したときのライセンシーからの解除権(Termination)
◇例文75 契約期間満了(Elapse of Term)の効果(ライセンシーが継続使用できるケース)
◇例文76 契約終了(Termination)の効果(ライセンシーは情報使用中止、情報・資料を返還)
◇例文77 秘密情報の返還(Return of Confidential Information)
◇例文78 秘密資料の返還(Return of Materials)
◇例文79 営業秘密(情報)の返還
◇例文80 秘密資料の返還(Return of Materials;短縮版)
15 不可抗力条項(Force Majeure)
◇例文81 不可抗力事由
◇例文82 不可抗力事態の発生通知と解除
◇例文83 ショートフォーム (Short Form;簡略版)
16 契約譲渡の制限条項(No Assignment)
◇例文84 契約譲渡制限条項(No Assignment Clause)
◇例文85 契約譲渡・下請制限条項(No Assignment, No Delegation Clause)
17 準拠法(Governing Law)
◇例文86 準拠法条項(Governing Law)①
◇例文87 準拠法条項(Governing Law)②
18 紛争解決条項——仲裁条項、合意裁判管轄
◇例文88 仲裁条項(Arbitration Clause)①——Japan Commercial Arbitration Association
◇例文89 仲裁条項(Arbitration Clause)②——被告地主義
◇例文90 仲裁条項(Arbitration Clause)③——London Court of International Arbitration
◇例文91 合意裁判管轄(Jurisdiction)
◇例文92 準拠法、裁判管轄および陪審裁判によらないという特約条項
19 一般条項——通知条項(Notice)、最終的・完全な合意条項(Entire Agreement), 変更 (Amendment)
◇例文93 通知条項(Notice)
◇例文94 最終的・完全な条項、修正(Entire Agreement; Amendments)

第2部 著作権ライセンス

第1章 概説
1 著作権ビジネス——「著作権」に基盤をおくビジネス
1 情報・通信革新の時代と著作権
2 文芸作品と著作権
3 娯楽作品と著作権
4 映画・写真・絵画・アニメーション
5 著作権条約、WTOの知的財産保護
6 音楽ビジネスと著作権
7 コンピュータ・ソフト・MPUと著作権
8 マルチメディア時代と著作権ビジネスの未来
2 著作権の成立、保護の特色
1 著作権は産業財産権(従来の工業所有権)より容易に権利が発生する
2 著作権を権利として執行するためにはコストがかかる
3 法的な保護を受けるために―法的な排除(警告と訴訟)とライセンス契約

第2章 国際的著作権ライセンス契約
1 国際著作権ライセンス契約の形式と構成
1 著作権ライセンス契約の種類と形式
2 カレン・ビュー・ストーリー
3 著作権ライセンス契約の種類
2 著作権ライセンス契約の特色
1 著作権ライセンス契約の特色①
2 著作権ライセンス契約の特色②
3 著作権ライセンス契約の基本的な構成と共通の条件・条項
1 前文
2 リサイタル条項
3 ライセンサーが権利(著作権)とそのライセンスを行う権利を保有していることの確認条項
4 ライセンシーに対する契約対象の「著作権」の使用許諾条項、使用許諾される目的・事項の明示
5 使用許諾される地域・場所
6 使用許諾期間と更新条件
7 使用許諾の対価(ロイヤルティー)
8 ロイヤルティーの支払方法
9 ソフトウエアの保証(Warranty)とその排除・制限条項
10 ライセンシーが著作権侵害を発見したときの通知義務
11 著作権侵害者に対するクレーム、訴訟による侵害排除の具体的な方法
12 契約違反・破産の場合の途中解除・措置
13 通知条項
14 不可抗力
15 紛争解決条項
16 準拠法

第3章 著作権ライセンス契約の基本条項とドラフティング
1 著作権ライセンス契約の基本的な形態
1 ビジネスから見たライセンスの目的、契約の形態
2 基本的な著作権ライセンスビジネス契約 : コンピュータ・ソフトウエア・ライセンスと映像ソフトウエア・ビジネス
2 契約当事者・前文とリサイタル条項
◇例文95 契約当事者・前文・リサイタル条項・末尾文言・署名欄——一定の地域で独占的なライセンス権を許諾する場合
◇例文96 リサイタル条項——コンピュータ・ソフトウエア・プログラムの使用許諾に関わる非独占的な権利を許諾する場合
3 著作権(プログラム)使用許諾条項
◇例文97 コンピュータソフトウエア・プログラムの独占的なサブライセンス権許諾/
◇例文98 コンピュータ・ソフトウエア・プログラムの非独占的・限定的使用権許諾(サブライセンス権付与せず)
◇例文99 テレビ番組・映画(プログラム)の放映・使用許諾 (Television Broadcasts Rights)
◇例文100 映像ソフトウエアのライセンス①
◇例文101 映像ソフトウエアのライセンス②
◇例文102 キャラクターマーチャンダイジング(Character Merchandising)の使用許諾①
◇例文103 キャラクターマーチャンダイジング(Character Merchandising)の使用許諾②
4 ロイヤルティー(使用料)
◇例文104 年額定額の著作権使用料を継続的に支払う場合
◇例文105 定額1回払い
◇例文106 定額支払い
◇例文107 ミニマム・ロイヤルティー(年額)
◇例文108 年額ロイヤルティー支払い
◇例文109 数年にわたる年額ミニマム・ロイヤルティー(Annual Minimum Royalty) 支払い
5 許諾製品の引渡しと電子取引化
◇例文110 契約締結後一定期限内に引き渡す条件
◇例文111 代金支払後一定期間内に引き渡す条件
◇例文112 発注書到着後一定期間内に引き渡す条件
◇例文113 出版物の引渡し
◇例文114 ソフトウエアの電子引渡
6 許諾製品の著作権(copyright)・所有権(ownership)の帰属
◇例文115 ライセンサーに帰属する①
◇例文116 ライセンサーに帰属する②
◇例文117 ライセンサーに帰属する③
◇例文118 コンピュータ・プログラムの財産権(Ownership of the Computer Programs and the Proprietary Information)
7 ライセンサーによる著作物の品質保証と保証・適合性保証の排除
◇例文119 著作物の品質保証と保証の排除条項
◇例文120 著作物の品質保証とその制限・排除条項
◇例文121 ライセンサーの損害賠償の制限条項①
◇例文122 ライセンサーの損害賠償の制限条項②
8 著作権侵害に対する対応
◇例文123 ライセンサー主導で防御
◇例文124 ライセンサー・ライセンシーが協議し、共同で防御またはライセンサー判断による単独防御

第4章著 作権ライセンス契約のその他の条項とドラフティングの基本

第3部 商標ライセンス

第1章 概説
1 ブランド・ビジネス
2 ブランドに対する法的な位置づけ・保護の変遷

第2章 商標ライセンス契約の構成と主要条項
1 国際的商標ライセンス契約の形式と構成
1 商標ライセンス契約の形式
2 商標ライセンス契約の構成
2 商標ライセンス契約書の形式
1 商標ライセンス契約書の前文・リサイタル・末尾のスタイル①——斬新・エレガントなスタイル
◇例文125 斬新・エレガントなスタイル
2 商標ライセンス契約書の前文・リサイタル・末尾のスタイル②——斬新、標準的なスタイル
◇例文126 斬新・標準的なスタイル
3 商標ライセンス契約の形式——フォーマルなスタイル
◇例文127 フォーマルなスタイル
3 定義条項(Definitions)
1 許諾地域(Territory)
◇例文128 Territoryの定義条項①
◇例文129 Territoryの定義条項②——許諾地域が複数国のケース
◇例文130 Territoryの定義条項③——数か国を指定し、さらに合意の上追加するケース(許諾地域が日本だけでなく、数か国にわたるときの例文)
◇例文131 Territoryの定義の補充——許諾製品の販売(許諾)地域と生産(許諾)地域が異なってもいいという規定
2 「商標」(Trademarks)
◇例文132 Trademarksの定義条項①
◇例文133 Trademarksの定義条項②
3 使用許諾対象商品
◇例文134 使用許諾対象商品の定義条項①
◇例文135 使用許諾対象商品の定義条項②
4 技術情報
◇例文136 技術情報の定義条項
5 その他の定義用語
4 商標使用許諾(Grant of License)条項
◇例文137 商標の独占的使用許諾
◇例文138 独占的輸入のライセンスが規定されている
◇例文139 サブライセンシーに再許諾する権利を取得するもの
◇例文140 許諾商標をライセンシーの商標と結合して使用するオプションあり、ただし、ライセンサー品質等ライセンサーの検査・許可条件付き
◇例文141 ライセンサー指定商標のみを付して許諾製品を販売する義務をライセンシーに課する規定
◇例文142 ライセンサーが商標を付した製品を製造する権利を留保し、代わりに許諾地域に輸出・販売しないことを約束するケース
5 ロイヤルティー(商標使用料)
◇例文143 ランニング・ロイヤルティー(Running Royalty)
◇例文144 純卸売り販売額(Net Wholesale Price) の定義
◇例文145 ミニマム・ロイヤルティー(Minimum Royalty)
◇例文146 ミニマム・ロイヤルティーがランニング・ロイヤルティーに充当される規定
◇例文147 一定額以上の販売額に達したとき、(ミニマム・ロイヤルティーに加えて)ランニング・ロイヤルティーが支払われるケース、ブランドと技術情報が同等に重要なライセンス
6 ロイヤルティーの支払条項(Payment of Royalty)
◇例文148 ランニング・ロイヤルティーを四半期ごとに支払う条件 (Payment of Running Royalty)
◇例文149 ミニマム・ロイヤルティーを年2回に分けて支払う条件(Semi-annual Payment)
◇例文150 ランニング・ロイヤルティーを年2回支払う条件
◇例文151 為替レート(Exchange Rate)の基準——売上高とロイヤルティーの計算
◇例文152 源泉徴収税(Withholding Tax)の負担と支払証明(Official Tax Receipt)
◇例文153 ロイヤルティーの支払いに関わる源泉徴収税の負担と租税条約 (Tax Treaty)による軽減税率の適用の確認の規定
◇例文154 税をロイヤルティーの支払者(ライセンシー)が負担するという規定——価格をネットベースで取り決め、税金が賦課されたときは支払者が負担し、最終的な受取りがネットベースになるようグロスアップすると規定する
7 商標使用許諾期間(Term)
◇例文155 標準的な規定①
◇例文156 標準的な規定②
◇例文157 一方から更新拒絶通知がない場合、自動更新(Automatic Renewal)
◇例文158 ライセンシーによる一定額の販売達成の場合の自動更新条項付き
8 ブランドの名声維持と品質コントロール (Control of Quality)
◇例文159 品質コントロール(Control of Quality)
◇例文160 定期的な見本提出・指導員の派遣(Submission of Samples and Dispatch of Licensor’s Representatives)
◇例文161 ライセンサーの規格・水準(Standard of Quality)未満品の生産差止請求権——拒絶された見本(Rejected Samples)
9 許諾商標の登録と侵害の排除(Registration of Trademarks and Proceeding against Third Party for Infringement)
◇例文162 許諾商標の登録確認と第三者の商標を侵害しない旨の保証規定(Representation of Licensor as to Trademarks)
◇例文163 ライセンサーによる許諾地域における商標登録が未登録で、商標登録はライセンサーが契約調印(Execution of Agreement)後行うという条項(Registration of Trademarks)
◇例文164 第三者による商標侵害を排除する規定(ライセンサーの責任負担条項) (Proceedings against Third Party for Infringement and Counterfeit)
10 許諾製品の宣伝広告・販売努力に聞する規定
◇例文165 ライセンシーの宣伝広告・販売努力義務①(Advertising and Sales Promotion)
◇例文166 ライセンシーの宣伝広告・販売努力義務②(バリエーション)
11 生産・販売記録と帳簿(Accounting and Records)
◇例文167 ライセンシーの許諾製品の生産・販売記録・帳簿作成・保存とライセンサーの閲覧権
12 解除(Termination)と解除の効果(Effect of Termination)
◇例文168 契約解除(Termination)
◇例文169 契約解除の効果(Effect of Termination)
13 契約解除の効果
◇例文170 販売の禁止・制限、商標品の廃棄
14 国商標ライセンス契約のその他の一般条項

第3章 おわりに

第4部 エンターテインメント契約

第1章 概説

第2章 テーマパークのフランチャイズ契約
1 競合する事業のライセンスを受けることを制限する条項
◇例文171 競合制限
2 前文、リサイタル条項
1 前文
◇例文172 前文
2 リサイタル条項(経緯)
◇例文173 リサイタル条項
3 定義条項
1 定義条項
◇例文174 定義
2 定義条項における追加事項;添付別紙(テーマパーク所有・運営会社の予定株主等)
◇例文175 定義(追加)
4 許諾条項
1 許諾条項
◇例文176 許諾
2 パーク施設の名称
◇例文177 パーク施設の名称
5 商標・ロゴ、マスコット、キャラクター等の商品化に関する許諾
1 商品化活動に対する許諾
◇例文178 商品化の許諾
2 キャラクター(ジル、サリー、ケリー)が許諾対象に含まれること
◇例文179 キャラクターの許諾
3 商標、キャラクター等の帰属と登録
◇例文180 商標、キャラクターの帰属
4 オーロラによる名称使用申請手続
◇例文181 名称使用申請
6 マーク、ロゴ等に関する知的財産権の帰属
1 マーク、ロゴ等はライセンサーの知的財産権であること
◇例文182 マーク、ロゴの財産権
2 ライセンサー商標、キャラクターをライセンシー名称と結合して使用
しないこと
◇例文183 他の商標等との結合使用禁止
7 地域における独占的代理人の指定
1 地域におけるカレン・ビュー商標の独占的代理人に指定
◇例文184 独占的代理人
2 キャラクター使用許諾等に関する正式契約の締結
◇例文185 正式契約の締結
8 ライセンサーによる本契約調印、ライセンス許諾が他の契約、約定等に抵触しないという表明・保証条項
◇例文186 他の契約との抵触なきこと
9 ライセンサーのコンサルティング・サービス提供
1 ライセンサーによるコンサルティング・サービス提供
◇例文187 コンサルティング・サービス
2 ライセンサーによるライセンシー施設へのアクセスならびにライセンシー(現地)指導のためのライセンサー人員の派遣
◇例文188 指導員の派遣/
10 ライセンサーに対する支払い
1 ライセンサーへの支払い
◇例文189 ライセンサーへの支払い
2 前払金は、返還不能の支払い、ただし、ロイヤルティーに充当可能
◇例文190 前払金
3 パーク運営からの収入(総売上高)の7パーセントのロイヤルティーの支払い
◇例文191 ロイヤルティー
4 サンフランシスコのライセンサー銀行口座に米ドルで支払われること
◇例文192 ロイヤルティー支払(送金)先口座
5 年1回以上の支払い
◇例文193 支払頻度
6 サンフランシスコのライセンサー銀行口座に米ドルで支払われること
◇例文194 ライセンサー銀行口座
11 テレビ放送権およびDVD制作・販売権
1 テレビ放送権等
◇例文195 テレビ放送権等
2 テレビ放送権収入の配分
◇例文196 テレビ放送権収入の配分
12 権利行使について、相互に免責・補償する約定
1 ライセンシーによるライセンサーの免責・補償①
◇例文197 免責・補償①
2 ライセンシーによるライセンサーの免責・補償②
◇例文198 免責・補償②
13 契約譲渡制限
◇例文199 契約譲渡制限
14 準拠法および仲裁
◇例文200 準拠法および仲裁
15 契約期間と延長、更新権
1 契約期間
◇例文201 契約期間
2 パーク開園期限延長要請への配慮
◇例文202 開園期限延長
3 ライセンシー側からの更新権
◇例文203 更新権
16 ライセンサーによる株式取得オプション
1 ライセンサーによる株式取得の選択権
◇例文204 株式取得オプション
2 ライセンシーの株式購入権の行使期限
◇例文205 オプション行使期限
3 株式譲渡制限
◇例文206 株式譲渡制限
17 通知条項
1 通知条項
◇例文207 通知
18 添付別紙
◇例文208 添付別紙

第3章 映画作品輸出ライセンス(Distribution)契約
1 概要
2 前文、リサイタル条項
1 前文
◇例文209 前文
2 リサイタル(契約締結の経緯)
◇例文210 リサイタル
3 約因と契約締結合意
◇例文211 約因と合意
3 映画作品、許諾する権利と留保する権利、許諾地域
1 映画作品
◇例文212 映画作品
2 許諾する権利と(ライセンサーに)留保する権利
◇例文213 許諾する権利と留保する権利
3 許諾地域
◇例文214 許諾地域
4 《参考》映画作品海外販売に関する唯一、独占的な代理店の指定(上記の販売店の代わりに代理店を指定する場合の条項フォーム
◇例文215 代理店指定
4 期間(Term)
1 期間
◇例文216 期間
2 自動更新条項つき契約期間
◇例文217 自動更新
3 ディストリビューターの販売(ライセンス)実績(ミニマム・パーチェス不達成)により、ライセンサーが解除権を保有
◇例文218 解除権の保有
5 ライセンス権付与の対価:最低額保証(Minimum Guarantee)、その支払対象項目・内訳(Breakdown)
1 ライセンス権付与の対価:最低額保証(Minimum Guarantee)
◇例文219 最低額保証
2 ミニマム・ギャランティーの配分:劇場上映権、DVD化権、テレビ放送(販売ライセンス)権のアドバンス
◇例文220 アドバンスへの配分
3 ミニマム・ギャランティーの支払方法
◇例文221 支払方法
4 ミニマム・ギャランティーの支払期限の重要部分(要素)
◇例文222 支払期限は重要部分
6 劇場上映、ビデオグラム(DVD)売上収入と受領金の配分方法:控除可能費用(Recoupable Expenses)
1 劇場上映、DVD販売による売上収入の配分方法
◇例文223 売上収入の配分
2 劇場上映総売上金のライセンサー割当分の留保
◇例文224 ライセンサーへの配分の前提
3 ビデオグラム(DVD)・ロイヤルティーの支払い
◇例文225 DVDロイヤルティーの支払い
4 ビデオグラム化(DVD制作)と販売にかけた費用の控除
◇例文226 DVD制作・販売費用の控除
7 テレビ放送権の販売(ライセンシング)代理:テレビ放送権の許諾とその収入の配分
1 有料テレビジョン、フリーテレビジョン
◇例文227 有料TVとフリーTV
2 テレビ放送権アドバンスの費用控除
◇例文228 アドバンス費用控除
3 テレビ放送権の付与に関する特別合意事項:KVEによる販売が期待通りでない場合のライセンサーによる買い戻しオプション
◇例文229 買戻しオプション
8 ホールドバック条項
1 ビデオグラム化権の行使
◇例文230 ホールドバック①
2 有料テレビ放送配信
◇例文231 ホールドバック②
3 無料テレビ放送許諾
◇例文232 ホールドバック③
9 劇場上映開始(封切り)日とみなし封切り日
1 劇場上映開始(封切り)日(Initial Theatrical Release)
◇例文233 封切り日
2 みなし封切り日
◇例文234 みなし封切り日
3 劇場上映開始(封切り)にあたっての通知
◇例文235 封切り通知
4 劇場上映開始(封切り)の現地語版タイトルとその英訳の通知
◇例文236 現地語版タイトル
10 支払い、報告、計算書および通知条項
1 支払条項
◇例文237 支払い
2 報告、計算書および通知条項
◇例文238 報告、計算書、通知
3 通知の到達時期とみなし到達時期
◇例文239 通知の到達
11 ライセンサーの標準条項による詳細規定
1 ライセンサーの標準約款(Standard Terms and Conditions of the Licensor)
◇例文240 標準約款
2 本契約の条項と標準約款の規定との齟齬ある場合の優先順位
◇例文241 優先順位
12 ライセンシーの親会社による履行保証および契約締結文言
1 ライセンシーの親会社による履行保証
◇例文242 履行保証
2 契約締結文言
◇例文243 締結文言

第4章 テレビ番組・映像制作物(ビデオ作品をふくむ)の輸出ビデオグラム(DVD等)化ライセンス契約(ショートモデル)(英文版)
1 テレビ番組輸出ビデオグラム(DVD等)化ライセンス契約
1 前文
◇例文244 前文
2 独占的ライセンスの許諾ならびにロイヤルティーの支払い
1 フィルムの独占的なビデオグラム(DVD制作・販売等)化ライセンス許諾
◇例文245 DVD化許諾
2 ロイヤルティーの支払い
◇例文246 ロイヤルティーの支払い
3 政府による検閲の要請ならびにマスターの引き渡し
1 政府による検閲の要請
◇例文247 検閲
2 マスター等の引き渡し
◇例文248 マスターの引き渡し
3 輸送中のフィルムへの損傷リスク負担
◇例文249 輸送中のリスク
4 許諾地域における販売と改変行為
1 許諾地域における販売
◇例文250 販売
2 フィルムに対する改変行為(編集)
◇例文251 フィルムの改変
5 一般条項ならびに契約締結文言
1 契約合意の全部
◇例文252 合意全部
2 準拠法
◇例文253 準拠法
3 仲裁条項
◇例文254 仲裁
4 契約締結文言
◇例文255 契約締結

第5章 映画ビデオグラム化許諾契約(和文版)
1 前文
◇例文256 前文
2 契約の目的ならびにビデオグラム化の許諾
第1条 契約の目的
◇例文257 契約の目的
第2条 ビデオグラム化の許諾内容
◇例文258 ビデオグラム化の許諾
第3条 ライセンシーによるライセンサーの著作物の利用
◇例文259 映画著作物の利用
3 許諾料と支払い
第4条 許諾料
◇例文260 許諾料
第5条 支払期日
◇例文261 支払期日
第6条 第三者に対する許諾料
◇例文262 第三者に対する許諾料
4 マスターの貸与、引き渡し条件ならびに保証、第三者による権利侵害と防止
第7条 マスターの貸与および交換
◇例文263 マスターの貸与
第8条 保証
◇例文264 保証
第9条 第三者による権利侵害
◇例文265 第三者による権利侵害
第10条 帳簿の備え付けと閲覧権
◇例文266 帳簿閲覧
5 契約期間ならびに契約解除
第11条 契約期間
◇例文267 契約期間
第12条 契約違反等にもとづく契約解除
◇例文268 契約解除
第13条 契約期間終了後の措置
◇例文269 契約終了後の措置
6 契約譲渡等の制限および秘密保持
第14条 契約譲渡の制限
◇例文270 契約譲渡制限
第15条 秘密保持義務
◇例文271 秘密保持
7 一般条項
第16条 協議事項
◇例文272 協議
第17条 修正・変更
◇例文273 修正・変更
第18条 合意管轄
◇例文274 合意管轄

第6章 アーティスト広告映像作品等出演契約(和文版)
1 前文
◇例文275 前文
2 出演依頼と出演承諾、オーロラ映画社によるNATSUMIXへの事務(連絡業務等)委託
第1条 出演承諾
◇例文276 出演承諾
第2条 出演業務の内容
◇例文277 出演業務
3 契約期間
第3条 契約期間
◇例文278 契約期間
4 制作物の使用および競合する第三者への出演制限
第4条 制作物の使用権
◇例文279 使用権
第5条 競合する第三者への出演の制限
◇例文280 競合第三者への出演
5 オーロラ映画社によるNATSUMIXへの出演契約者管理料ならびに出演管理料
第6条 アーティストの出演料ならびに、オーロラ映画社によるNATSUMIXへの出演契約管理料、出演管理料の支払い
◇例文281 出演契約管理料
6 エルノックス、アーティストの催事広報協力ならびにアーティストの不可抗力等による出演不能
第7条 催事広報協力
◇例文282 催事広報協力
第8条 Karinの病気、不可抗力等による出演不能
◇例文283 病気、不可抗力
7 契約違反と損害賠償
第9条 損害賠償
◇例文284 損害賠償
第10条 精算
◇例文285 精算
第11条 誠実履行
◇例文286 誠実履行
8 解除と媒体除去
第12条 媒体除去
◇例文287 媒体除去
9 アーティストの所属の解消ならびに対処条項
第13条 Karinの出演契約管理
◇例文288 出演契約管理
第14条 誠意解決
◇例文289 誠意解決

第7章 エンドユーザー向け画像データ(情報)ライセンス契約
画像データ(情報)・ライセンス契約(PICTURE DATA LICENSE AGREEMENT)
1 前文
◇例文290 前文
2 対象製品:データ(情報)ならびにデータ製品
◇例文291 対象製品
3 ライセンスの範囲
◇例文292 ライセンスの範囲
4 データ製品の使用上の制約
◇例文293 使用上の制約
5 秘密保持義務
◇例文294 秘密保持
6 品質保証と制限
◇例文295 品質保証
7 ライセンシーによる使用に関する免責・補償
◇例文296 ライセンシーの免責・補償
8 契約期間および解除
◇例文297 期間と解除
9 全部の合意
◇例文298 全部合意
10 分離可能条項
◇例文299 分離可能
11 譲渡禁止
◇例文300 譲渡禁止
12 政府許可
◇例文301 政府許可
13 存続条項
◇例文302 存続
14 準拠法
◇例文303 準拠法
15 仲裁
◇例文304 仲裁
16 締結文言ならびに調印欄
◇例文305 締結文言

第8章 商品化契約(Merchandising Agreement)
1 概説
2 前文、リサイタル条項
1 前文
◇例文306 前文
2 リサイタル条項
◇例文307 リサイタル
3 商品化許諾条項
1 商品化許諾条項:独占的許諾、許諾地域、対象商品
◇例文308 ライセンス
2 追加了解事項:使用可能な映画の中のキャラクター等、商品の販売ルート
◇例文309 キャラクター、販売ルート
3 販売努力と最低販売数量
◇例文310 最低販売数量
4 キャラクター品の生産責任、第三者に対する商標侵害等の責任および高品質保証
◇例文311 品質保証
4 ロイヤルティー、ミニマム・ギャランティーおよび支払方法等
1 ロイヤルティー、ミニマム・ギャランティー、支払方法等
◇例文312 ミニマム・ロイヤルティー
2 6ヶ月ごとのランニング・ロイヤルティー(またはミニマム・ギャランティーのいずれか高額な方)の支払いと計算書の提出
◇例文313 ランニング・ロイヤルティーの支払時期
5 デザインの承認、無償見本、商標の表示、契約違反等
1 デザインの承認、無償見本
◇例文314 デザイン承認

あとがき 知的財産ライセンス契約の学び方、英文契約の修得の仕方(新人・学生の方に)
1 ライセンス・ビジネスのポイントを押さえる
2 参考書は手にとって選択する——読む参考書、使う参考書、手ほどきを受けるための参考書
3 カード式「Contract Terms Dictionary」の作成(私家版)
4 ポケット版「英文契約書の書き方(日経文庫)」の作成(携帯用)
5 契約(Contracts)と法律(Law)
6 ライセンス契約と各国関連法令
7 契約と文化・風俗・常識・判例
8 私家版Contract Terms DictionaryとContract Forms Dictionaryの書籍化の実現

事項索引——英語
事項索引——日本語
謝辞