栄養検定試験のおすすめ参考書・テキスト(独学勉強法/対策)
栄養検定試験の公式テキスト
公式のテキストがあります。下記サイト等で購入可能です。
栄養検定公式HP
またホームページでは通信講座の申し込みができます。
栄養検定3級・4級公式テキスト
はじめに
私たちは、毎日、食物を食べることによって生命を維持しています。
何をどう食べると美味しいのか、また、健康に良いのかといった情報は世の中にあふれており、テレビやインターネット、書籍などで簡単に手に入れることができます。一方で、そうした情報の受け手である私たちには、様々な情報を生かし、あるいは取捨選択するために必要な基礎知識が不足していると感じることも多いのではないでしょうか。
現代は、あらゆるところで簡便に食品を手にすることができます。そのため、毎日お菓子を食べ続けるといった極端な食生活をすることも可能です。だからこそ、何をどれくらい食べたらよいのか、食べたものがどのように消化・吸収・代謝されるのか、そのしくみを学べる栄養学は、私たちの健康を維持する上で大変重要な知識と言えます。
本書は、栄養検定®の公式テキストとして作成しています。主に食に関連する分野で働いている人や自身や家族の健康のために栄養学を学びたい人のための検定です。男性、女性、様々な年代の方が、このテキストを通して何気なくとっている食事の大切さ、体のしくみのすばらしさに触れ、自らの健康維持に役立てていただくことを願っております。
2020年2月
一般社団法人日本栄養検定協会 代表理事
松崎 恵理
CONTENTS
栄養検定4級テキスト
第1章 食生活と健康
栄養と健康
食事の意義
栄養とは
体組成と食事
栄養素と健康
おいしさとは
時間栄養学
(1)日周リズム
(2)朝食と子ども
第2章 遺伝子と栄養
遺伝子とは
たんぱく質の合成
生活習慣病と遺伝子多型
遺伝子変異による影響
体細胞遺伝子の変異(がん)
第3章 栄養素の種類と働き
栄養素と食物の関係
各栄養素の主な働き
第4章 エネルギー代謝
エネルギーの概念
エネルギー代謝
物理的燃焼値と生理的燃焼値
PFCバランス
基礎代謝量と安静時代謝量
活動代謝量
(1)活動時のエネルギー消費量の算定
(2)食事誘発性体熱産生
(3)臓器別安静時エネルギー代謝量
第5章 食品の成分と表示
食品成分表
栄養成分表示
保健機能食品
(1)特定保健用食品(トクホ)
(2)栄養機能食品
(3)機能性表示食品
特別用途食品
第6章 バランスのよい食べ方
食生活指針
食事摂取基準
(1)食事摂取基準とは
(2)指標
エネルギー産生栄養素バランス
食事バランスガイド
食品を分類してバランスをとる方法
(1)3色食品群
(2)6つの食品群
(3)4つの食品群(四群点数法)
油脂と調味料の栄養成分
(1)油脂
(2)調味料
第7章 食の安全
食中毒とは
食中毒の発生状況
食中毒の種類の概要
(1)細菌性食中毒
(2)ウイルス性食中毒
(3)寄生虫による食中毒
(4)化学性食中毒
(5)自然毒食中毒
家庭における衛生管理
栄養検定3級テキスト
第1章 消化と吸収
消化のしくみ
(1)消化・吸収とは
(2)消化の調節
消化管と消化腺
(1)口腔
(2)胃
(3)小腸
(4)大腸
(5)膵臓
(6)肝臓
栄養素の消化・吸収
(1)栄養素の消化・吸収と輸送経路
(2)たんぱく質の消化・吸収
(3)糖質の消化・吸収
(4)脂質の消化・吸収
(5)ビタミンの消化・吸収
(6)ミネラルの消化・吸収
(7)発酵と吸収
第2章 たんぱく質の働き
たんぱく質の種類
たんぱく質の体内での働き
たんぱく質の構造
アミノ酸とは
たんぱく質の質
たんぱく質の代謝
(1)代謝回転
(2)アミノ酸プール
(3)食後のたんぱく質代謝
(4)食間のたんぱく質代謝
(5)エネルギー代謝とたんぱく質の摂取量
第3章 炭水化物の働き
I 糖質
糖質の種類
(1)単糖類
(2)少糖類(オリゴ糖)
(3)多糖類
糖質の体内での働き
糖質の体内分布
糖質の代謝
(1)糖質の代謝経路
(2)食間の糖質代謝
(3)各臓器の役割
血糖の調節
(1)インスリンの作用
(2)血糖曲線
(3)コリ回路
他の栄養素との関係
(1)脂質、糖質間の変換
(2)ビタミンBとの関係
(3)糖質のたんぱく質節約作用
糖質の摂取量
Ⅱ 食物繊維
食物繊維の種類
食物繊維の働き
食物繊維の摂取量
第4章 脂質の働き
脂質の種類
(1)中性脂肪
(2)コレステロール
(3)リン脂質
(4)脂肪酸
脂質の体内での働き
脂質の代謝
(1)リポたんぱく質の種類と働き
(2)食後の脂質代謝
(3)空腹時の脂質代謝
(4)脂肪酸の酸化とケトン体産生
(5)コレステロールの合成と調節
(6)胆汁酸の腸肝循環
脂質の摂取量と質
(1)脂肪エネルギー比率
(2)必須脂肪酸
(3)n-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸
(4)エイコサノイド
第5章 ビタミン
I 脂溶性ビタミン
ビタミンA
カロテノイド
プロビタミンAとしての作用
ビタミンD(カルシフェロール)
ビタミンE
ビタミンK
Ⅱ 水溶性ビタミン
ビタミンB1(チアミン)
ビタミンB2(リボフラビン)
ビタミンB6
ビタミンB12(コバラミン)
ナイアシン
パントテン酸
葉酸
ビオチン
ビタミンC
ビタミンの機能と他の栄養素との関係
(1)補酵素
(2)抗酸化ビタミン
(3)エネルギー代謝とビタミン
(4)カルシウム代謝とビタミン
(5)ビタミンに似た物質
第6章 ミネラル
ミネラルの機能
カルシウム
リン
マグネシウム
ナトリウム
カリウム
鉄
亜鉛
銅
マンガン
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
その他のミネラル
第7章 機能性成分
機能性成分とは
機能性成分の種類
(1)ポリフェノール
(2)フラボノイド
(3)イオウ化合物
(4)リグナン類
(5)βグルカン
(6)フコイダン
(7)たんぱく質類
(8)乳酸菌
第8章 水と電解質の代謝
水の機能と分布
(1)物質の溶媒
(2)体温の調節
(3)水の出納
電解質の代謝
(1)電解質の分布
(2)浸透圧
(3)体液のpH
第9章 食品添加物
食品添加物とは
安全性の評価
食品添加物の指定制度
食品添加物の規格と基準
食品添加物の表示
食品添加物の種類と用途
(1)保存料
(2)防カビ剤
(3)殺菌料
(4)酸化防止剤
(5)着色料
(6)発色剤
(7)漂白剤
(8)甘味料
(9)調味料
(10)香料
(11)栄養強化剤
(12)その他の食品添加物
第10章 ライフステージ別の栄養
妊娠期の栄養
(1)妊娠期
(2)妊産婦に必要な栄養
授乳期の栄養
(1)授乳期
(2)授乳婦の栄養
(3)母乳の栄養
(4)乳児期の栄養
成長期の栄養
(1)幼児期
(2)学童期
(3)思春期
成人期の栄養
(1)成人期の特徴
(2)成人期の栄養
高齢期の栄養
第11章 病気と栄養
メタボリックシンドローム
糖尿病
脂質異常症
慢性腎臓病
痛風
高血圧
脂肪肝
動脈硬化性疾患
ストレスと栄養
本書の使い方
本書は、栄養検定4級と3級の公式テキストです。栄養検定とは、栄養学の基本を学ぶための検定として、2015年にスタートしました。食べ物がどのように消化・吸収・代謝されるのかを理解し、日本人の食事摂取基準に掲載されている栄養素について学ぶことでバランスの良い食事の考え方を理解できます。また、食品の機能性やライフステージごとの栄養摂取について学びます。
本書では、これら基礎的な栄養学の知識を4級と3級に分けて学ぶことで、健康的な食生活とはどのようなものかを理解し、自らの健康維持に役立てることができるよう構成されています。本書の内容および栄養検定試験問題は、厚生労働省発表の「日本人の食事摂取基準2020年版」に対応した内容となっていますので、安心して学習を進めていただけます。
1 本書の内容
4級は、栄養学の概観を知ることができる内容となっています。難易度は、概ね調理師専門学校で学ぶ栄養学と同じ程度です。学習の仕方としては、まず、4級の内容を章の順番通りに学習されることをおすすめします。1つの章は、おおむね1~2週間程度で学習を進めるとよいでしょう。
3級は、栄養学のさらに詳しい内容となっています。難易度は、管理栄養士養成校の「基礎栄養学」やその他の科目の基礎的な内容になっています。3級では、からだのしくみついての詳しい内容や消化・吸収の仕組み、代謝、各栄養素の働き、さらにライフステージごとの注意点、疾病と栄養素の関連などを学習することができます。1つの章は、概ね半月~1カ月程度で学習を進めるとよいでしょう。
なお、4級の内容を先に学習して、栄養学の概略をつかんでから3級の内容に取り組むようにしましょう。
2 おすすめの学習の流れ
本書はどのページから学んでも、必要な知識を学ぶことができますが、より効果的な学習方法を紹介します。
・4級の各章の学習のポイントを確認
各章の扉に記載されている学習のポイントを確認しておきましょう。該当の章でどんなことを学ぶのかをあらかじめチェックしておきます。
・章の文章を読み始める
本文を読み進めます。該当箇所にある表や図版の内容と本文を見比べて、本文の内容と一緒に理解するようにしましょう。
・欄外のメモを確認する
欄外に記載のあるメモや重要語句、用語解説は本文の理解を助けるものです。内容を理解するとともに、しっかり覚えるようにしましょう。
・学習の内容をまとめる
テキストで学習した内容をノートに書き出してみましょう。理解した内容を自分の言葉も加えて自分なりにノートにまとめてみるとより理解が深まるでしょう。
3 重要語句、用語解説、メモについて
本文とは別に、重要語句、用語解説、メモを欄外に記載しています。これらも試験の出題範囲となっていますので、しっかり覚えましょう。
栄養検定受験のご案内
本書で学んだら、栄養検定試験に挑戦してみましょう。栄養検定試験は、全国にある会場のコンピューターを使って受験できるので、都合に合わせていつでも受験が可能です。
・受験資格 どなたでも受験することができます。
・試験期間 原則として通年(問題の入れ替え等で年度末前後に、受験できない期間が発生することがあります)。
・受験方法 CBT試験
CBT試験のCBTとは、Computer Based Testing方式の略で、CBT会場でコンピュータを使って受験するシステムのことです。栄養検定のCBT試験会場は、全国すべての都道府県にあります。受験申込ページでご都合のよい会場を選び、さらに、ご都合のよい受験日時を選んで受験いただきます。
①受験申込方法
栄養検定ホームページの「栄養検定試験ページ」の申込みボタンをクリックして、以下のページに移ります。
URL https://cbt-s.com/examinee/examination/eiyoukentei.html
CBT試験のページに入ったら、会員登録を行います(既に登録済みの場合は、ログインする)。
なお、このページの右上から全国のテストセンターの場所の一覧と各テストセンターの空席情報を確認することができます。
会員登録を行うと、登録したメールアドレスに「受験者登録URLのお知らせ」というメールが送られてきますので、会員登録を完了します。
会員登録後、受験したい級、会場、日時を選んで受験を予約してください。それから受験料の支払いページに移り、手続きを完了させてください。手続きを完了すると、受験日程などが会員登録したメールアドレスに送付されます。
②受験当日について
●受験日当日は、予約した会場に5~30分前までに到着してください。遅刻すると受験でない場合があります。
※CBT試験会場は、栄養検定以外の検定試験も行っています。
●問題は、パソコンの画面上に表示されます。解答を選択肢の中から選び、正しいと思う解答をクリックして、次の問題にすすみます。
●試験時間が終了したら、結果をその場で受け取ることができます。合格された方は、登録時の住所宛に後日、認定証が郵送されます。大切に保管しておきましょう。