日商簿記3級 みんなが欲しかった やさしすぎる解き方の本 第3版




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はじめに

知識はあるのに合格点がとれない?!

テキストの内容は理解しているし、論点ごとの個別問題も解けるけれど、いざ過去問題を解いてみると、どのように解き始めればいいかわからない、時間内に解き終わらない…という方が多くいらっしゃいます。つまり、「知識はあるのに合格点がとれない」のです。本試験問題が難しいのでしょうか?実はそうではありません。本試験問題は基本がしっかりとわかっていれば、たとえ多少のケアレスミスをしたとしても、十分に合格点をとることができます。

基礎知識があっても本試験問題(過去問題)が解けなかったり、難しく感じてしまうのは、問題の資料が多く、また複数の内容がひとつの問題になって出題されるからです。そこで、このようなテキストレベルの基礎知識から本試験問題に対応できる力(解く力)をつけるため、本書は次のようなくふうをしました。

道しるべにしたがって解けば、自然に解き方が身につく!
本書は、本試験の各出題パターンについて、例題を使って、問題文の読み方や解く手順を「道しるべ」として示し、「道しるべ」にしたがって、みなさんが順を追って解いていけるようにしています。

この「道しるべ」にしたがって、一緒に例題を解いていただくことで、自然と問題の解き方、つまり「解く力」が身につくようになっています。そして、例題で身につけた解き方は、実践問題で試してみてください。実践問題の答案用紙には、解く手順のガイドを示した下書きシートをつけていますので、解き方が十分に身についていない方は、1度目は下書きシートを活用してみてください。そして、2度目は下書きシートを使わないで、本試験と同様の条件で解いてみましょう。

効率的に合格点をとるために・・・合格テクニック
本試験問題を解くとき、ちょっとしたテクニックを使うことによって、スピーディーに問題が解け、効率的に合格点をとることができます。そのような本試験問題を解く際の、ちょっとしたテクニックを秘合格テクニックとして、ふんだんに盛り込みました。

基礎知識もしっかり確認・・・フィードバック問題
本試験レベルの問題を解くうえで必要な基礎知識を確認できるように、テキストの基本問題レベルの問題をフィードバック問題として収載しています。したがって、本試験レベルの問題を解きながら、関連する基礎知識をしっかり定着させることができるのです。

以上より、本書を活用することによって、簿記3級の基礎知識が定着し、本試験レベルの問題を解く力が身につくことと確信しています。本書を活用して、みなさまが日商簿記検定に合格され、新たなビジネスの世界へと踏み出すことを心よりお祈り申し上げます。

2020年2月
滝澤ななみ
※本書は、「みんなが欲しかった!やさしすぎる解き方の本第2版」につき、消費税率の改正をふまえ、内容を改訂したものです。

滝澤 ななみ (著)
TAC出版; 第3版 (2020/3/18)、出典:出版社HP

本書の効果的な使い方

検定合格に必要なのは「基礎知識」+「合格点獲得力」です。以下の使い方を参考に演習を進めていただければ、どちらもしっかり身につけることができます。

STEP1 例題を解く
第1問~第5問まで、本試験で頻出の代表的な問題です。まずは問題を一読して、ように解くべきか、頭の中でシミュレーションしてみてください。実際に解くことができたら後で答え合わせをし、問題がなければ次の例題へ進んでください。

STEP2 解き方の道しるべで解き方をマスター
例題が解けなかった人、解き方に不安があった人は、解答の道しるべで解き方を確認しましょう。問題文の読み方や解く手順について、順を追って説明していますので、この道しるべにしたがって問題を解き進めていけば、最後は自然に解答へとたどりつけるようになっています。「途中でつまずいてしまった人」は自分の解き方のどこがまちがっていたのかな?と考えながら、「解く手がかりをみつけられなかった人」はここで徹底的に解き方を身につけてください。

◆証ひょうからの読みとり
証ひょうから仕訳を答える問題が出題されることがあります。証ひょうの内容を確認し、仕訳を考えてみましょう。

◆マル秘合格テクニック
ミスなく速く解くために、本試験で役立つ情報が詰まっています。このテクニックをマスターして、ほかの受験生の一歩も二歩も先をいきましょう!

◆ワンポイントチェック
出題パターン別・解き方の総まとめです。問題を解く前に確認したり、本試「験に行く途中で解き方の最終チェックをしたり、活用してください。

◆これ、だいじょうぶ?
本試験レベルの問題を解くうえで、必要な基礎知識をまとめています。問題の前「提となっている知識がわかりにくい方は、ここを読んで確認してください。

◆フィードバック問題
関連する基礎知識についての問題です。フィードバック問題を解いて体系的に論点を理解しましょう。

STEP3 実践問題にチャレンジ!
例題で身につけた解き方を確認するために実践問題にチャレンジしてください。まだ解き方に不安があるときは解く手順のガイドを示した「下書きシート」を使って解き、次に「は使用せず、本試験と同様の条件で問題にチャレンジしてみてください。

TAC出版ホームページ「サイバーブックストア」では答案用紙のダウンロードサービスを行っていますので、繰り返し演習してください。
サイバーブックストア:https://bookstore.tac-school.co.jp/

◆制限時間
本試験では、すべての問題を2時間という制限時間内で解答しなくてはなりません。問題別に想定される解答時間を示しましたので、時間を意識して演習してみましょう。

◆下書きシート
問題の解答手順、考え方を下書きシートとして示しています。はじめは下書きシートを使って解き方を唯認し、最後は下書きシートがなくても解けるようになるまで演習を繰り返してください。※本試験では何も書いてない下書き用紙(計算用祉)が配付されます。

滝澤 ななみ (著)
TAC出版; 第3版 (2020/3/18)、出典:出版社HP

日商簿記3級出題傾向と対策

日商簿記3級は、第1問から第5問の5問で構成されており、通常、次のような配点で出題されます(試験によって多少異なります)。なお、合格基準は100点満点中70点以上です。

第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 合計
20点 10点 30点 10点 30点 100点

 

上記の配点からわかるように、配点の高い第1問、第3問、第5問で確実に得点することが、合格への近道となります。

試験時間、標準解答時間
日商簿記3級の試験時間は2時間です。また、第1問から第5問の標準解答時間は次のとおりです。

第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 合計
約20分 10分~15分 30分~40分 8分~12分 約30分 2時間

 

出題傾向と対策
第1問から第5問の出題傾向と対策は次のとおりです(詳細は本書の例題で確認してください)。試験では第1問から順番に解く必要はありませんので、試験開始後、全体の問題を見わたし、解きやすそうな問題から解くようにしましょう。

第1問
第1問は仕訳問題が5題出題(1題4点)されます。仕訳はわかるところからうめるようにしましょう。また、試験では、使用できる勘定科目が問題文中に指定されますので、これをしっかり見て答えを記入しましょう。

第2問
第2問は帳簿に関する問題が出題されます。商品有高帳への記入など、オーソドックスな問題は必ず得点できるようにしておきましょう。また、第2問ではこれまでの出題にないような問題が出されることがあるので、このような問題が出題されたら後回しにしましょう。

第3問
第3問は主に試算表の作成問題が出題されます。また、試算表の作成とあわせて掛明細表を作成することもあります。取引を仕訳し、仕訳を集計して試算表を作成するので、第1問とあわせて仕訳をしっかり学習しておきましょう。また、試算表の作成は時間がかかるので、素早く解けるように問題を解いて練習しましょう。

第4問
第4問は伝票、訂正仕訳、勘定記入、1第4問は難易度が低く、時間があまりかからない問題が決算仕訳などの問題が出題されます。出題されるので、確実に得点しましょう。第5期第5問は決算に関する問題(精算表や3級でよく出題される決算整理仕訳は6つしかありませんので、決算整理仕訳をしっかりマスターしましょう。財務諸表の作成問題が出題されます。

※日商簿記3級の試験日は6月(第2日曜)、11月(第3日曜)、2月(第4日曜)です。試験の詳細については検定試験ホームページ(https://www.kentei.ne.jp/)で確認してください。

滝澤 ななみ (著)
TAC出版; 第3版 (2020/3/18)、出典:出版社HP

目次

第1問対策
例題

1.現金過不足
2.小口現金
3.手形の受け取り
4.手形の振り出し
5.返品

6.仕入諸掛り
7.壳上諸掛
8.有形固定資產購入
9.有形固定資產却
10.板扎金

11.受金
12.前払金・前受金
13.借入金・貸付金
14.給料の支払いと預り金
15.貸倒扣

16.クレジット売掛金
17.電子記錄債權(債務)
18.差入保証金
19.受取商品券
20.法定福利費

21.当座借越勘定への振り替え
22.貯藏品勘定入への振替元
23.株式の発行
24.剩余金配当
25.消費税
26.法人税等

実践問題
問題1 問題2 問題3 問題4 問題5 問題6

第2問対策
例題

1.小口現金出納帳記入
2.商品有高帳記
3.手形記入帳號入取)
4.売掛金元帳・買掛金元帳
5.補助簿の選択
6.勘定記入

実践問題
問題1 問題2 問題3 問題4
問題5 問題6 問題7 問題8

第3問対策
例題

1.伝票会計1 仕訳日計表上総勘定元帳
2.伝票会計2 仕訳日計表上給勘定元帳(推定問題)
3.合計試算表の作成(日付別)
4.合計残高試算表と掛明細表の作成(日付別)
5.残高試算表の作成(項目別)
6.財務諸表の作成

実践問題
問題1 問題2 問題3 問題4 問題5
問題6 問題7 問題8 問題9 問題10

第4問対策
例題

1.票会計
2.訂正仕訳
3.決算仕訳
4.証表からの読み取り

実践問題
問題1 問題2 問題3 問題4 問題5

第5問対策
例題

1.精算表の作成(文章問題)
2.精算表作成(推定問題)
3.財務諸表の作成

実践問題
問題1 問題2 問題3 問題4 問題5

実践問題解答解説
第1問対策
第2問対策
第3問対策
第4問対策
第5問対策
解答用紙 別冊

滝澤 ななみ (著)
TAC出版; 第3版 (2020/3/18)、出典:出版社HP