令和2年度版 2級建築施工管理技士 学科試験テキスト
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はじめに
本書は建築関係の資格スクールとして、長年高い合格実績を維持してきた総合資格学院のノウハウを結集して作成しました。
10年以上の過去問を分析した当社独自のデータに基づき、内容の構成およびボリュームを決定しました。したがって、これまで出題頻度の高い事項や今後の出題が予想される事項が過不足なく盛り込まれており、効率よく合格できる知識を習得できます。
なお、本書発行後の法改正・追録・正誤などの最新情報は当社ホームページ(http://www.shikaku-books.jp/)にてご案内いたします。
本書の特長と使い方
①重要項目
効率的に学べるように重要な語句・文章は赤ゴシック体にしております。本書付録のマジックシートで赤ゴシック体を消せるので、効率よく重要事項を暗記できます。また、黒ゴシック体は赤ゴシック体の次に出題頻度の高い事項になります。
②図版
文章では分かりづらい箇所については、図版を使って解説しています。1見開きにおよそ1点以上と、図版を豊富に載せ、理解しやすい構成となっております。
③項目
試験内容を項目別に表記しています。
④科目
試験内容を科目ごとに示しています。
⑤用語
実地試験の問題2では「用語の説明」が出題されます。本書では、対策として、過去出題された問題を中心に、テキスト下段に用語説明を多数掲載しております。そのほか、学習内容のフォローとして、「バイント」・「補足」といった項目も設けましたので、お設立てください。
※本書挟み込みのハガキでのご応募で、全員に令和2年度向けの実力確認模試の学科試験問題と解説冊子を進呈いたします。
試験ガイド
2級建築施工管理技士とは
2級建築施工管理技士は、建設業法第27条にもとづく国家資格です。資格取得により、ビルや住宅などの工事において施工計画を作成し、工事を管理し、技術的な立場から作業員を指導監督する「主任技術者」になることができます。
また、建設業法に定められた「一般建設業」の許可要件である営業所ごとに配置しなければならない「専任技術者」になることができます。さらに公共事業の入札で企業を評価する経営事項審査では、2級建築施工管理技士は2点(経験のみ等の場合は1点)で評価されます。企業にとっては1人でも多く確保したい人材です。
受検資格 ※令和元年度実績
学歴と実務経験年数
・大学
指定学科:卒業後1年以上
それ以外:卒業後1年6ヶ月以上
・短期大学、5年制高等専門学校
指定学科:卒業後2年以上
それ以外:卒業後3年以上
・高等学校
指定学科:卒業後3年以上
それ以外:卒業後4年6ヶ月以上
その他の者:8年以上
※技術検定の受検に必要な実務経験は試験日の前日までで計算
※学科試験のみの受検資格としては試験実施年度において、満17歳以上となる者となっている
実務経験として認められる受検種別に対する工事
受検種別:主な工事種別(業種)
建築:建築一式工事
躯体:大工工事(躯体)、型枠工事、とび・土工・コンクリート工事、鋼構造物工事、鉄筋工事、プロック工事、解体工事
仕上げ:造作工事、左官工事、石工事、屋根工事、タイル・レンガ工事、板金工事、ガラス工事、塗装工事、防水工事、内装仕上工事、建具工事、熱絶縁工事
実務経験として認められる「従事した立場」
施工管理:請負者の立場での現場管理業務(現場施工を含む)
設計監理:設計者の立場での工事監理業務
施工監督:発注者の立場での工事監理業務
※受検資格の詳細は、(一財)建設業振興基金までお問い合わせください
試験日程 ※令和元年度実績
2級建築施工管理技術検定の学科試験は、年2回実施されます。従来の11月の試験に加えて、6月に学科のみ試験が実施され、受検の機械が拡大されています。
「学科のみ試験(前期)」
申込期間 平成31年2月1日(金)~15日(金)
受検票送付 平成31年5月20日(月)
試験 令和元年6月9日(日)
合格発表 令和元年7月5日(金)
※インターネットによる申込は不可
「学科のみ試験(後期)」、「学科・実地試験」、「実地のみ試験」
申込期間 令和元年7月5日(金)~19日(金)
受検票送付 令和元年10月21日(月)
試験 令和元年11月10日(日)
合格発表
「学科のみ試験(後期)」令和2年1月24日(金)
「学科・実地試験」、「実地のみ試験」令和2年1月31日(金)
※申込用紙は3種類(学科・実地試験、学科のみ試験(後期)、実地のみ試験)に分かれる
※前期と後期の「学科のみ試験」合格者は、合格発表の日の属する年度の初日から起算して12年以内、連続する2回の学科試験(当該受検種目及び受検種別)が免除
※試験日程の詳細は、(一財)建設業振興基金のホームページ(http://www.fcip-shiken.jp/)ご覧ください
試験時間(平成30年度試験の時間割)
・午前学科試験
入室時刻:9:45まで
問題配布説明:10:00~10:15
試験時間:10:15~12:45
昼休み:12:45~14:00
・午後実地試験
入室時刻:14:00まで
問題配布説明:14:00~14:15
試験時間:14:15~16:15
受験地 ※令和元年度実績
「学科のみ試験(前期)」
10地区(札幌・仙台・東京・新潟・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・沖縄)で試験を実施。
「学科のみ試験(後期)」、「学科・実地試験」、「実地のみ試験」
「学科・実地試験」と「実地のみ試験」は、13地区(札幌・青森・仙台・東京・新潟・金沢・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・鹿児島・沖縄)で試験を実施。
「学科のみ試験」は、21地区(札幌・帯広・青森・盛岡・秋田・仙台・東京・新潟・金沢・長野・名古屋・大阪・出雲・倉敷・広島・高松・高知・福岡・長崎・鹿児島・沖縄)にて実施。
出題内容
平成30年度より、2級建築施工管理技術検定の学科試験について、種別を廃止して共通試験として実施されています。一方、実地試験では、受検種別ごとの専門知識に関する問題(問題5)が加わりました。
※令和元年度実績
出題区分と受検種別
問題番号 | 出題区分 | 出題数 | 解答数 |
No.1~No.14 | 建築学一般 | 14 | 9 |
No.15~No.17 | 施行共通 | 3 | 3 |
No.18 ~No.32 | 躯体工事・仕上げ麹 | 15 | 12 |
No.33~No.42 | 施工管理 | 10 | 10 |
No.43~No.50 | 法規 | 8 | 6 |
※出題はすべて4肢択一
※合格規準は50問中40問解答し、例年24点(6割)得点以上
学科試験出題内容
問題番号 | 出題区分 | 出題内容 |
No.1~No.14 | 建築学一般 | 環境工学・各種構造・構造力学・建築材料 |
No.15~No.17 | 施工共通 | 測量、機械設備等 |
No.18~No.32 | 躯体工事・仕上げ工事 | 躯体工事全範囲から出題、仕上げ工事全範囲から出題 |
No.33~No.42 | 施工管理 | 施工計画、工程管理、品質管理、安全管理 |
No.43~No.50 | 法規 | 建築基準法、建設業法、労働基準法、労働安全衛生法など |
※令和元年度実績
実地試験出題内容
問題番号 | 出題範囲 | 出題内容 | 出題数 | 解答数 |
問題1 | 経験記述 | 施行計画 | 2 | 2 |
問題2 | 用語 | 用語の説明と施工上留意すべき内容 | 14 | 5 |
問題3 | 工程管理 | バーチャート工程表 | 3 | 3 |
問題4 | 法規 | 建設業法、建築基準法、勞働安全衛生法 | 3 | 3 |
問題5 | 施行法 | [建築]:仮設工事、鉄筋工事、鉄骨工事、解体工事、防水工事、タイル工事、ガラス工事、内装工事 | 8 | 8 |
[躯体]:土工事、鉄筋工事、コンクリート工事、鉄骨工事 | ||||
[仕上げ]:タイル工事、木工事、軽量鉄骨工事、内装工事 |
※解答はすべて記述式
※5問すべて解答。このうち問題5は、受検種別に従って該当する問題を解答
※合格規準は、全体で6割以上の得点
受験者数と合格率
学科試験
平成26年度 | 平成27年度 | 平成28年度 | 平成29年度 | 平成29年度 | 平成30年度 | 平成30年度 | 令和元年 | |
受検者数(人) | 24,306 | 27,592 | 31,466 | 2,935 | 30.262 | 5,993 | 28,888 | 8,341 |
合格者数(人) | 11,651 | 13,385 | 16,311 | 1,247 | 11,725 | 2,377 | 7,495 | 2,781 |
合格率(%) | 47.9 | 48.5 | 51.9 | 42.5 | 38.7 | 39.7 | 25.9 | 33.3 |
受験者数は増加傾向にあり、平成30年度(前・後期合算)は、34,881人となった。
合格率は、概ね40~50%の間で推移していたが、平成30年度(後期)は25.9%と難化した。
実地試験
平成26年度 | 平成27年度 | 平成28年度 | 平成29年度 | 平成30年度 | |
受検者数(人) | 20,388 | 23,913 | 26,816 | 26,506 | 24,131 |
合格者数(人) | 6,832 | 7,822 | 10,437 | 7,665 | 6,084 |
合格率(%) | 33.5 | 32.7 | 38.9 | 28.9 | 25.2 |
受験者数は、増加傾向にあるが、平成30年度は、学科合格率の低下に伴い24,131人となった。また、平成26年度以降、合格率は30%台で推移していたが、平成30年度は25.2%と難化した。
目次
はじめに
本書の特長と使い方
試験ガイド
受検資格
試験日程
受験地
出題内容
受験者数と合格率
第1章 環境工学
1.換気
2.熱・結露
3.日照・日射
4.採光・照明
5.色彩
6.音響
第2章 構造力学
1.カと釣合い
2.静定構造物
3.断面の性質
4.座屈
第3章 各種構造
1.構造設計の基礎
2.鉄骨構造
3.鉄筋コンクリート構造
4.木構造
5.基礎構造
第4章 施工共通
1.舗装工事
2.測量
3.電気設備
4.機械設備
5.見積・積算
第5章 法規
1.建築基準法
2.建設業法
3.労働基準法
4.労働安全衛生法
5.その他の法規
第6章 躯体工事
1.地盤調查
2.仮説工事
3.土工事・山留め工事
4.基礎工事
5.鉄筋工事
6.型枠工事
7.コンクリート工事
8.鉄骨工事
9.コンクリートブロック工事
10.施工機械
11.耐震改修工事
12.解体工事
第7章 仕上げ工事
1.防水工事
2.シーリング工事
3.張り石工事
4.タイル工事
5.屋根及び金属工事
6.軽量鉄骨工事
7.左官工事
8.建具・ガラス工事
9.塗装工事
10.内装工事
11.木工事
12.ALCパネル工事
13.押出成形セメント板工事
14.改修工事
第8章 施工管理
1.施工計画
2.工程管理
3.品質管理
4.安全管理