CFA®試験のおすすめ参考書・テキスト(独学勉強法/対策)
CFA(CFA協会認定証券アナリスト資格)試験の概要
CFA(CFA協会認定証券アナリスト資格)試験は、金融業界で働く人を対象にした資格試験で、投資関連の資格の中では最難関に位置付けられています。62か国・140の地域で認められている国際的な専門資格で、高度なスキルを有していることの証として絶大な信頼を得ることができます。グローバルで活躍したい人や大手金融機関で働きたい人に向いている資格です。
最新のCFA®テキストを確認する
Amazon Rakuten
CFA(CFA協会認定証券アナリスト資格)試験の公式テキスト
公式テキストはありませんが、日本CFA協会が推薦するテキストが存在します。海外の資格ということもあり、英語のテキストが多くあります。ここでは推薦テキストを中心におすすめ参考書をご紹介します。
CFA(CFA協会認定証券アナリスト資格)試験のおすすめテキスト
1.「Essential Self-Study Package」(Schweser)
独学用にパッケージ化されたものとしてはフル装備のセットになっております。Built with our Core study materials, this self-study package equips you with exam-focused tools needed to prepare for the CFA exam on your own.(Schweser)
2.「CFA受験ガイドブック[レベルI]【第3版】」(きんざい)
日本CFA協会推薦受験参考書。世界標準の証券アナリスト資格、英文例題を日本語で解説した唯一の参考書。レベル1の最新出題傾向へ対応。
3.「CFA®受験のためのファイナンス講義[経済編]」(きんざい)
CFA(R)(Chartered Financial Analyst(TM))とは米国の証券アナリスト資格であり、本書はCFA試験レベルIとレベルIIで問われる経済分野の内容を網羅した対策参考書。「ミクロ経済」「マクロ経済」「国際貿易と外国為替」の三部構成・計26講を収録。「この講のポイント」「本文」「演習」「重要概念・重要公式のまとめ」を 通じて、試験突破に向けて必要とされる能力を効率的に身につけることが可能。CFA取得を目指す受験者必須の一冊。
4.「CFA受験のためのファイナンス講義[計量分析編]」(きんざい)
確率統計と称される計量分析のうち、CFAレベル1とレベル2で問われる部分をカバー。
5.「Wiley Study Guide for 2017 Level I CFA Exam: Complete Set(5 Vol Set)」(Wiley)
Wiley StudyガイドはCFA試験のレベル1に向けた対策で、受験者にCFAプログラムカリキュラムをマスターするために最適です。The Wiley Study Guides for the Level I CFA exam are proven to help candidates understand, retain, and master the CFA Program Curriculum, complete with color-coded Study Guides and coverage of every Learning Outcome Statement on the exam.
最新のCFA®テキストを確認する
Amazon Rakuten
目次 – CFA®受験ガイドブック〔レベルI〕【第3版】-学習の手引き&試験のポイント
別ページで確認する。
はしがき
金融は一段と国際化し、加えてデリバティブに代表される金融工学の知識やポートフォリオ理論の理解が実務上不可欠になっている。
CFA(CFA協会認定証券アナリスト)は米国ではすでに確固たる評価を得ており、英、独、スイスといった欧州のほか中国、香港、シンガポール、韓国でも人気が高まっている。これは、ポートフォリオ・マネジメント、債券、株式、米国会計といった知識の体系的習得の証しとしてのCFAが国際的に評価されてきたためであると考えられる。CFAは2013年央現在で世界に11万人存在し、毎年約16万人がこの試験に挑戦している。CFAはファンドマネジャーや証券アナリストといった仕事のみならず、M&A、債券・株式引受け、トレーディング、貸付審査、ストラテジスト等金融のあらゆる分野で活躍している。
CFA試験はレベルIからレベルIIまでの三段階の試験(各6時間)からなり、証券分析、財務会計、計量分析、経済学、ポートフォリオ・マネジメント、倫理規範・職業行為基準等の分野から出題される。試験会場はニューヨーク、ロンドン、東京をはじめとして世界中にまたがっている。2003年からは従来年1回だった試験がレベルIに関しては6月、12月の年2回受験可能となったほか、それまでエッセイと多岐選択式の組合せであったレベルII試験が2004年以降100%多岐選択式になり(レベルII試験のみは依然50%がエッセイ)日本人にとっては一段と身近なものとなった。
CFA試験の合格率は各レベルで40~60%と決して難解な試験ではない。しかしながら、日本語の解説書がほとんど見当たらないうえ、英語による試験であることが障壁となって、日本人にはむずかしい試験だとみられている。この試験はCFA協会指定テキストの独習を前提としてプログラムが組み立てられている。通常は指定テキストと市販のスタディノート(テキストの要約版兼解説書)を読み進んでいく。たしかに、最初は大部の英文テキストを前に勉強方法、勉強ペースがつかめず絶望的な気持ちになる。勉強開始後は適当な日本語の解説書がないために些細なことが理解できず時間を浪費する。さらに大量の英文を読むのが精一杯で記憶に残らない。事実、私自身も悶々とした思いを抱いて試行錯誤を続けた。
たまたま、私がまだCFA受験生であったときに職場の同僚とファイナンス勉強会を始めた。毎週1回昼食時に弁当を食べながらの勉強会であったが、指定テキストとスタディノートをベースに日本語レジュメをつくり、ポートフォリオ理論、債券価格、デュレーション、オプション、バリューアットリスク……といった項目についてディスカッションと問題演習を続けた。幸運にも翌年には勉強会の仲間からレベルI合格者を出し、その後次々とレベルII、IIIの合格者を出すに至った。もちろん参加者の向学心の賜物ではあるがレジュメと問題練習を組み合わせたグループ学習がCFA試験に有効ではないかと考えるに至った。
本書執筆はこうした経験を背景としており、本書の内容もこのときの議論やレジュメをベースとしている。
本書はCFAを目指す人のためのガイドブックで、CFAレベルI試験合格に必要な項目、つまずきやすいポイントについて解説したものである。第I部ではCFAとは何か、勉強の進め方はどうするかを述べ、第II部では計量分析からコーポレートファイナンス、ポートフォリオ・マネジメント、倫理規範・職業行為基準等に至る計10章100余項目の必須項目について記かしている。各項目は重要ポイント、内容解説、例題という構成となっており、執筆にあたっては簡潔なまとめ、重要用語の日英併記、例題を使っての内容理解を心がけた。
この100余項目はCFA試験レベルIの試験範囲の出題範囲にほぼ対応したウェイトづけとなっており主要重要項目をカバーしている。英文の指定テキストやスタディノートを用いて勉強するにあたって本書とともに読み進めばいっそう理解が進むものと自負している。一人ひとりがプロフェッショナルとしての高い能力が求められている時代にあっても本書がCFA試験合格のための一助となれば幸いである。
2007年の改訂以来7年を経て今般再び改訂することとなった。最近の動向を反映し、いくつかの項目を書き加えたほか英文例題を最新のものに差し替えた。
初版、第2版の出版企画から今回の改訂に至るまで多数のご支援、ご助力をいただいた。
石濱圭一氏、福本健一氏、花田信彦氏、伊藤文彦氏には草稿を精読したうえで貴重な助言をいただいた。また本書初版企画当時、執筆を勧めていただいた児玉龍三氏(元三井住友銀行常務取締役米州本部長、前中外製薬取締役副社長)をはじめ三井住友銀行の皆さんにはあらためて心より感謝申し上げる次第である。今回の改訂にあたっても金融財政事情研究会理事の谷川治生氏、出版部の伊藤雄介氏からは変わらぬ励ましをいただいた。この場を借りて心からお礼申し上げる。
2014年 6月
茗荷谷にて
大野 忠士CFA®受験ガイドブック〔レベルI〕【第3版】-学習の手引き&試験のポイント
推薦の言葉
金融証券市場と資産運用業界を襲う国際化の波は、ますます高く、そして速くなっています。投資先市場は多様化し、運用手法も高度化しています。また、日本の金融機関でも海外展開に再び積極的に取り組むところが増えています。こうしたなか、グローバルマーケットに通用するプロの証しであるCFAプログラムに対する評価が高まっています。欧米ではCFAプログラムの高い専門性に対して確固たる評価が確立していますが、中国、インド、香港、シンガポール、韓国などアジアの国々でも投資運用業界におけるデファクト・スタンダードの地位を固めており、ここ数年のCFA受験者数の急拡大に結びついています。
日本では、重要性に比してそのプレゼンスは十分とはいえませんが、高い職業倫理に裏付けられた国際的なプロフェッショナルとしてのCFAチャーターホルダーに対するニーズ、期待は今後ますます高まると予想されています。
CFA協会(CFA Institute)のわが国における認可団体である日本CFA協会(CFAJ)では、1999年の設立以来、会員に向けての教育・研修事業や学生を対象としたCFA Institute Research Challengeに加え、CFAチャーターホルダーの育成に意欲的に取り組んできました。具体的には米ロスアンゼルスアナリスト協会と提携してのインターネット学習講座やCFA®試験向けスタディグループの組成など米国におけるカリキュラムと同じ内容の授業とサポートを日本で提供しています。
試験が英語で実施される以上、こうした英語での受験準備は避けることはできません。しかし、日本語の補助教材があれば、学習の効率が高まることもまた事実です。それだけに、日本語による入門書の重要性を、われわれ自身、痛感しています。
こうしたなか、大野忠士氏が本書を改訂され、最新の試験内容に対応したものとされました。CFAレベルI試験に頻出する重要なポイント、日本人の不得意な分野等を網羅した本書の刊行は、今後のわが国のCFAチャーターホルダーの育成に大きく寄与するものと考えています。知識はありながら英語による受験に躊躇されていた実務家のみならず、これから金融・証券および運用業務を目指す若い人も含め、幅広くCFAプログラムに挑戦していただくための強い味方となるものと思います。本書によってCFAプログラムが日本でもっと普及し、日本の金融投資業界の質的な向上につながることを期待してやみません。
日本CFA協会 会長 瀬尾周一 CFACFA®受験ガイドブック〔レベルI〕【第3版】-学習の手引き&試験のポイント
目次
推薦の言葉
はしがき
第I部受験の手引き
1 CFAとはどういう資格か
2 CFA保持者のプロフィール
3 CFA受験資格と試験の概要、合格率、受験者推移等
4 CFA試験に必要な英語力
5 CFA試験に必要な数学
6 CFA合格に必要な勉強時間
7 勉強方法
8 勉強スケジュール
9 日本語の参考図書
10 参考インターネット・ホームページ
第Ⅱ部
第1章 計量分析
1.1 時間価値
1.2 算術平均、幾何平均、加重平均、メディアン、モード
1.3 条件付確率
1.4 確率、期待収益率、分散、標準偏差
1.5 正規分布
1.6 標準化正規変数(z-value)
1.7歪度と尖度
1.8 標準誤差
1.9 区間推定と信頼限界
1.10 仮説検定
1.11 仮説検定(t-test)
1.12 仮説検定(x2-test)
1.13 仮説検定(F-test)
1.14 相関係数
1.15 回帰分析
1.16 決定係数
1.17 ANOVA分析(回帰分析における分散分析表)
第2章 経済
2.1 マクロ経済基本用語
2.2 総需要曲線、総供給曲線
2.3 ケインズ・モデル
2.4 財政政策
2.5 貨幣と銀行制度
2.6 金融政策
2.7 適応的期待と合理的期待、フィリップス曲線
2.8 コスト
2.9 独占と寡占
2.10 国際貿易と比較優位
2.11 外国為替―その1
2.12 外国為替一その2
第3章 会計・財務分析
3.1会計の基本原則
3.2 貸借対照表
3.3 損益計算書―その1(非継続部門損益・特別損益)一
3.4 損益計算書一その2(会計基準の変更)
3.5 キャッシュフロー
3.6 1株当り利益
3.7 在庫の評価方法一その1(FIFOとLIFO)一
3.8 在庫の評価方法一その2(低価法)一
3.9 固定資産―その1(費用の資産計上)一
3.10 固定資産―その2(減価償却)一
3.11 固定資産―その3(陳腐化)一
3.12 固定資産―その4(投資不動産、国際会計基準)一
3.13 税効果会計
3.14 社債
3.15 リース会計
3.16 市場性ある証券の会計処理
3.17 利益の質
3.18 財務比率分析
第4章 コーポレートファイナンス
4.1 資本コスト
4. 2 投資プロジェクト評価方法
4.3 資本構成とレバレッジーその1一
4.4 資本構成とレバレッジーその2―(参考)
4.5 配当政策(参考)
第5章 債券分析
5.1 債券の基礎用語
5.2 債券投資のリスク
5.3 債券価格
5.4 イールド、スポットレート、フォワードレート
5.5 金利の期間構造
5.6 デュレーション
5.7 コンベクシティ
第6章 株式分析
6.1 株式の基礎用語
6.2 株価指数
6.3 信用取引
6.4 効率的市場仮説
6.5 行動ファイナンス(Behaviora lfinance)
6.6 配当割引モデル(DDM)
6.7 株価収益率(PER、PE比率)
6.8 産業のライフサイクル
6.9 競争の戦略
第7章 デリバティブ
7.1 先渡取引と先物取引
7.2 先物による裁定取引
7.3 先物取引によるヘッジ
7.4 商品先物
7.5 スワップ
7.6 FRA
7.7 オプション
7.8 プット・コール・パリティ
7.9 カバード・コールとプロテクティブ・プット
7.10 オプションのリスク感応度
7.11 デルタヘッジ
第8章 オルタナティブ投資
8.1 不動産投資
8.2 投資信託
8.3 ETFs(Exchange-TradedFunds)
8.4 ベンチャー・キャピタル
8.5 ヘッジファンド
第9章 ポートフォリオ・マネジメント
9.1 リスクとリターン
9.2 アセットアロケーション決定
9.3 マーコウィッツのポートフォリオ理論
9.4 資本資産評価モデル(CAPM)…
9.5 システマティック・リスクとアンシステマティック・リスク
9.6 裁定価格理論(APT)
9.7 金額加重収益率と時間加重収益率
9.8 パフォーマンス測定
第10章 倫理規範・職業行為基準
10.1 倫理規範
10.2 専門家としての心構え
10.3 資本市場の健全性
10.4 顧客に対する義務
10.5 投資適合性
10.6 運用成果の提示
10.7 機密の保持
10.8 雇用主に対する忠実義務
10.9 追加的報酬に関する雇用主への開示
10.10 監督者の責務
10.11 投資分析、投資推奨ならびに投資行動
10.12 利益相反
10.13 取引の優先順位
10.14 紹介手数料の開示
10.15 CFAとしての責務
10.16 ソフト・ダラー
10.17 GIPS
◆電卓操作の基本
◆事項索引
最新のCFA®テキストを確認する
Amazon Rakuten
目次 – CFA®受験のためのファイナンス講義 -経済編
はしがき
CFA®受験のためのファイナンス講義 -経済編
本書は、CFA試験レベルⅠとレベルⅡで問われる経済をカバーしている。本書は、「この講のポイント」「本文」「演習」「重要概念・重要公式まとめ」から構成されている。特に冒頭の「この講のポイント」は受験者に到達してもらいたい最終目的地を示しており、CFA協会が示すLearning Outcome Statement(LOS)に対応している。CFA試験ではこのLOSに掲げた部分が問われるのでこのポイントを意識して学習していただきたい。
CFA試験の経済は(特にレベルI)、4年制大学および欧米の経営大学院(MBA)で学ぶマクロ経済、ミクロ経済とオーバーラップしている(国際貿易・外国為替のところだけ少し詳しく聞かれるが)。実務家にとってはアカデミックに過ぎると思われるかもしれない。
しかしながら、経済学は国際金融の場で働く者にとっては必須の基礎知識である。経済問題を考える際、本質に迫るための分析ツールである。ファンドマネジャーであれ、証券アナリストであれ、CFAホルダーとなった暁には各人が現実問題を解決する際必ず役立つツールである。そういう意味でCFA試験の準備ではあるが体系的な知識を身につけるチャンスである、と頭のなかを切り替えていただきたい。
大学で経済学を学んだことのある者もすでに記憶のかなたであるかもしれない。法学部等経済学部出身者以外の者にとっては計量分析と並んで苦手な分野だと思われる。しかしながらCFA試験に必要な高度な内容まで、これだけを読めば必ず習得できると信じている。経済学になじみのない受験生でも1カ月弱で十分理解できるはずである。
この本を出版するにあたって、かつてのCFA受験勉強会(NY)の仲間である福本健一氏(三井住友銀行国際統括部、CFA)、花田信彦氏(三井住友銀行コーポレート・アドバイザリー本部、CFA)には草稿段階で目を通してもらい貴重なアドバイスをいただいた。また中外製薬からは社会人大学院における経済学教育に関する支援をいただいた。本書はその成果の一部である。あらためて感謝申し上げる。今回も金融財政事情研究会出版部伊藤雄介氏から励ましとアドバイスをいただいた。ここに心より謝意を表する次第である。
2015年7月 茗荷谷にて
大野 忠士CFA®受験のためのファイナンス講義 -経済編
<執筆者紹介>
大野忠士(おおのただし)
筑波大学大学院ビジネス科学研究科国際経営プロフェッショナル専攻教授(ファイナンス)1978年京都大学法学部卒業、1978年住友銀行(現三井住友銀行)入行、事業調査部次長、米州審査部長、国際企業投資部長等を歴任。2008年8月より現職。修士(経営学)(筑波大学)。コロンビア大学大学院(数理科学)中退。博士(学術)(総合研究大学院大学)。
資格:CFA®協会認定証券アナリスト、日本証券アナリスト協会検定会員
所属学会:日本統計学会、日本ファイナンス学会、日本金融・証券計量・工学学会(JAFEE)
著書:CFA受験ガイドブック[レベルI](第3版)(2014年)、CFA受
験のためのファイナンス講義[計量分析編](2011年)、CFA『受験のためのファイナンス講義[株式・債券・デリバティブ編](2009年)、CFA受験ガイドブック[レベルII](2006年)
目次
第1部 ミクロ経済
第1講 需要と供給
1 需要関数
2 供給関数
3 価格変化と需要量・供給量の変化
4 超過需要と超過供給、均衡点
5 均衡点は連立方程式(需要関数と供給関数)の解
6 オークション
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第2講 消費者余剰と生産者余剰
1 消費者余剰(Consumer surplus)
2 生産者余剰(Producer surplus)
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第3講 規制と介入[後半はレベルⅡ]
1 価格規制
2 生産量上限の設定(Quota)
3 補助金(Subsidy)
4 課税(Tax)
5 規制の合理性ほか(レベルII)
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第4講 需要の価格弾力性
1 需要の価格弾力性(Price elasticity of demand)
2 需要曲線上の価格弾力性
3 需要の所得弾力性(Income elasticity of demand)
4 需要の交差価格弾力性(Crosspriceelasticityofdemand)
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第5講 消費者選択理論
1 効用と限界効用
2 予算制約線
3 最適消費点
4 代替効果と所得効果
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第6講 企業の収入・費用
1 利益、利潤、レント
2 総収入、平均収入、限界収入
3 生産要素
4 費用
5 完全競争市場下での企業の利潤最大化
6 不完全競争市場下での利潤最大化
7 完全競争市場下での長期均衡:長期的視点からみたコスト構造
8 長期均衡における利潤
9 産業による長期費用の違い
[演習]
【重要概念・重要公式まとめ】
第7講 生産力と限界生産力
1 労働の限界生産力と労働需要量の決定
2 資本の限界生産力と資本需要量の決定
3 費用最適状態での生産力(加重限界生産力均等の法則)
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第8講 完全競争市場
1 完全競争市場(Perfectly Competitive Market)
2 完全競争企業にとっての需要曲線
3 完全競争企業の利潤最大化
4 完全競争市場の均衡
5 完全競争市場での赤字操業と供給曲線
6 完全競争市場下での需要の変化
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第9講 独占的競争
1 独占的競争(Monopolistic competition)
2 独占的競争における需要曲線と短期均衡
3 独占的競争における長期均衡
4 独占的競争における効率性
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]CFA®受験のためのファイナンス講義 -経済編
第10講 寡占
1 寡占市場(Oligopoly market)
2 屈折需要曲線理論(Kinked demand curve model)
3 クールノーの複占モデル(Cournot duopoly model)
4 ナッシュ均衡モデル(Nash equilibrium model)、囚人のジレンマ(prisoner’s dilemma)
5 共謀(Collusion)
6 シュタッケルベルク均衡モデル(Stackelberg dominant firm model)
7 低コストで規模の大きい企業がある場合の寡占(Dominant Firm Model)
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第11講 独占
1 独占(Monopoly)
2 Single priceのもとでの価格の決定
3 価格差別のもとでの独占
4 独占における余剰
5 自然独占(Natural monopolies)
6 市場構造比較
7 市場の集中度(Herfindahl-Hirschman Index)
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第2部 マクロ経済
第12講 国内総生産(GDP)
1 国内総生産(GDP)
2 財政収支と国際収支
3 国内総生産、国民所得、個人所得、可処分所得
4 物価指数とGDPデフレーター
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第13講 ケインズ・モデル[CFA試験で直接問われることはないが当然知っておくべき内容]
1 ケインズの総支出モデル(Keynesian Aggregate Expenditure Model)
2 予想個人消費
3 予想投資、予想政府支出
4 予想純輸出
5 予想総支出(Planned Aggregate Expenditure)とケインズのマクロ均衡点(Keynesian Macroequilibrium)
6 投資乗数、政府支出乗数、租税乗数
[重要概念·重要公式まとめ]
第14講 IS-LM分析
1 IS曲線
2 LM曲線
[演習]
[重要概念·重要公式まとめ]
第15講 総需要曲線と総供給曲線
1 総需要曲線(AD曲線、Aggregate Demand Curve)
2 総供給曲線(AS曲線、Aggregate Supply Curve)
3 AD-AS分析
[演習]
[重要概念·重要公式まとめ]
第16講 景気循環、失業、インフレ
1 景気循環(Business Cycle)
2 景気循環を説明する理論
3 失業(Unemployment)
4 インフレ
5 経済指標
[演習]
[重要概念·重要公式まとめ]
第17講 貨幣需要と貨幣供給
1 貨幣(Money)
2 貨幣数量説(Quantity theory of money)
3 貨幣需要
4 貨幣需要と貨幣供給
5 フィッシャー効果(Fisher effect)
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第18講 中央銀行
1 中央銀行(Central Bank)
2 信用創造と貨幣乗数
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第19講 金融政策と財政政策
1 金融政策(Monetary policy)
2 金利水準と拡張的金融政策/緊縮的金融政策
3 金融政策の限界
4 財政政策(Fiscal policy)
5 金融政策と財政政策の組合せ
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第20講 経済成長理論[主にレベルⅢ]
1 経済成長の要因(成長会計式)
2 新古典派成長理論
3 収斂仮説(Convergence hypothesis).
4 内生的成長理論(Endogenous Growth Theory)(ローマー・モデル)
5 経済成長を促す要因
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第3部 国際貿易と外国為替
第21講 国際貿易と国際収支
1 絶対優位と比較優位
2 貿易制限と貿易保護(Trade restriction and trade protection)
3 貿易ブロック(Trading blocs or Regional trading agreement)
4 国際収支(Balance of payments, BOP)
5 テイラー・ルールと為替レート
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第22講 外国為替
1 為替用語
2 名目為替レートと実質為替レート
3 為替制度(Exchange regimes).
4 為替と国際収支
[重要概念・重要公式まとめ]
第23講 為替計算問題(3国間の為替裁定取引とフォワードポジション)[レベルⅡ]
1 3国間の為替裁定取引
2 為替フォワード契約におけるポジション計算
[重要概念・重要公式まとめ]
第24講 為替パリティ理論主に[レベルⅡ]
1 絶対的購買力平価説(Absolute Purchasing Power Parity)
2 相対的購買力平価説(Relative Purchasing Power Parity)
3 国際フィッシャー関係式(International Fisher Relation)
4 カバーなし金利平価(Uncovered Interest Rate Parity)
5 (カバー付き)金利平価(Interest Rate Parity)
6 為替に係るパリティ関係一覧
7 キャリー・トレード(Carry trade)
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第25講 マンデル=フレミング・モデル
1 マンデル=フレミング・モデル(Mundell-Fleming model)[資金移動が自由な場合]
2 マンデル=フレミング・モデル【資金移動がない場合]
3 マネタリー・アプローチ(Monetary Approach)
4 アセット・マーケット・アプローチ(Asset Market Approach)
[演習]
[重要概念・重要公式まとめ]
第26講 為替介入と通貨危機
1 政府・中央銀行による為替介入
2 通貨危機の兆候
[重要概念・重要公式まとめ]
参考文献
事項索引
最新のCFA®テキストを確認する
Amazon Rakuten
目次 – CFA受験のためのファイナンス講義―計量分析編
はしがき
本書は確率・統計と称される計量分析のうち、CFAレベルIとレベルⅡで問われる部分をカバーしている。証券アナリストとして必要な基礎知識であり、レベルIにおいて特に重要な分野の一つである。特にBaselⅡ、Ⅲと銀行/証券業界においてはリスクの計量化への理解がいっそう重要となってきており、計量分析は国際金融の場で働く者にとっての必須知識となってきている。
各講は「この講のポイント」「本文」「演習」「重要概念・重要公式まとめ」から構成されている。まず各講冒頭に掲げた「この講のポイント」を読んでほしい。これは学習者・受験者に到達してほしい最終目的地を示している。CFA®試験合格に必要な知識は、これ以上でもこれ以下でもない。次に「本文」を飛ばして「重要概念・重要公式まとめ」「演習」に移る。演習問題がある程度解けるのであれば本文を飛ばしてどんどん先へ読み進めばよい。とにかく最後まで読了して、理解している部分とそうでない部分の仕分けを行うことが重要だ。そのうえで、理解不足箇所の本文をじっくり読み進めていってほしい。
CFA®の計量分析は欧米経営大学院(MBA)で必須科目として学習する「確率・統計」の内容とほぼオーバーラップしており、基礎的知識がある受験生にとっては点数の稼げる項目だが、大学時代にこの分野に触れたことのない受験生(日本の社会人受験生の多く)には鬼門である。基礎的知識のない受験生はCFA協会の英文教材やStudyGuideといった英文参考書に入る前に、まず2週間あまり集中的に(12月試験なら夏期休暇、6月試験なら正月休暇等を使って)この分野をマスターするのが効率的である。
その際、計量分析を不得手とする受験生・社会人にとって本書が有益なものとなることを願っている。この本を出版するにあたって、石濱圭一氏(三井住友銀行米州審査部長、CFA)、福本健一氏(同行国際与信管理部部長、CFA)、花田信彦氏(同行本店法人営業部副部長、CFA)の諸兄には、草稿段階で目を通してもらい貴重なアドバイスをいただいた。また中外製薬株式会社からは小生の社会人大学院におけるファイナンス教育・統計教育活動に対して支援をいただいた。本書はその成果の一部である。あらためて感謝申し上げる。今回も金融財政車情研究会出版部佐藤友紀氏からは企画段階から暖かい励ましと丁寧なアドバイスをいただいた。ここに心より謝意を表する次第である。
2011年8月 茗荷谷にて
大野 忠士
<執筆者紹介>
大野忠士(おおのただし)
筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授(ファイナンス)1978年京都大学法学部卒業、1978年住友銀行(現三井住友銀行)入行、事業調査部次長、米州審査部長、国際企業投資部長等を歴任。2008年8月より現職。修士(経営学)(筑波大学)。コロンビア大学大学院(数理科学)中退。
資格:CFA協会認定証券アナリスト、日本証券アナリスト協会検定会員
所属学会:日本統計学会、日本ファイナンス学会、日本金融・証券計量・工学学会(JAFEE)
著書:CFA受験ガイドブック[レベルⅡ](2006年)、CFA受験ガイド
ブック[レベルI]第2版(2007年)、CFA受験のためのファイナンス講義[株式・債券・デリバティブ編](2009年)CFA受験のためのファイナンス講義―計量分析編
目次
第1講 時間価値
1 金利
2 将来価値(Future Value)
3 名目金利、実効金利、ボンド換算金利
4 年金の将来価値、現在価値(Future Value of Ordinary Annuity,
Present Value of Ordinary Annuity)
第2講 ディスカウント・キャッシュフロー
1 ネット・プレゼント・バリュー(Net Present Value)
2 内部収益率(Internal Rate of Return,IRR)
3 NPVとIRR
4 利回り
第3講 統計の基本概念
1 統計の基本概念
2 ばらつきを測る尺度
3 チェビシェフの不等式
4 シャープ・レシオ(Sharpe Ratio)
5 四分位点、パーセンタイル点
6 歪度(skewness)
7 尖度(kurtosis)
第4講 確率と集合
1 確率と集合に関する基本用語
2 確率に関する法則
3 ベン図(Venn Diagram)
第5講 条件付確率とベイズの定理
1 イベント・ダイアグラム
2 シナリオ分析
3 ベイズの定理(Bay’s Theorem)
第6講 共分散と相関係数
1 説明変数と被説明変数
2 散布図と相関係数
3 相関係数と共分散
4 ポートフォリオの期待値と分散
5 相関係数の検定
6 相関係数の限界
第7講 順列・組合せ
1 階乗(Factorial)
2 順列(Permutation)
3 組合せ(Combination)
4 ラベリング問題、多項係数(Labeling Problem.Multinomial Coefficient)
第8講 確率分布
1 確率分布
2 離散の一様分布(The Discrete Uniform Distribution)
3 二項分布(The Binomial Distribution)
4 連続一様分布(The Continuous Uniform Distribution)
第9講 正規分布
1 正規分布(Normal Distribution)
2 正規分布の信頼区間(Confidence Interval)
3 標準正規分布(Standard Normal Distribution)
4 正規分布を使っての確率計算
5 平均・分散分析(正規分布の応用)
6 対数正規分布(The Lognormal Distribution)
7 離散型収益率と連続型収益率
8 モンテカルロ・シミュレーションとヒストリカル・シミュレーションCFA受験のためのファイナンス講義―計量分析編
第10講 標本抽出と推定
1 標本抽出(Sampling)
2 標本誤差と標本分布(Sampling Errorand Sampling Distribution)
3 よい推定量
4 中心極限定理(Central Limit Theorem)と標準誤差(Standard Error)
5 信頼区間と区間推定
6 t分布
7 標本に係るバイアス
第11講 仮説検定
1 仮説検定
2 片側検定(One-Tailed Test)と両側検定(Two-Tailed Test)
3 z検定かt検定か
4 仮説検定における2種類のエラー
第12講 平均の差の検定
1 母集団の平均が等しいかどうかを検定するためのt検定2 ペアになった標本の差のt検定
第13講 分散の検定【χ2 (カイ二乗)検定]
1 χ2(カイ二乗)検定(Chi-square testing)
2 χ2分布
3 χ2 (カイ二乗)分布を用いた母標準偏差の区間推定
第14講 等分散性の検定(F検定)
1 母分散比の検定とF分布
2 F分布32つの母分散が等しいときのF検定
第15講回帰分析
1 回帰係数
2 最小二乗法(Method of Least Squares)
3 回帰方程式の前提
4 推定値の標準誤差(Standard Error of Estinate,SEE)
5 予測誤差と信頼区間
6 回帰係数の信頼区間
7 回帰係数の検定
第16講 回帰分析における分散分析表*
1 分析分布表(ANOVA Table)
2 決定係数(Coefficient of Determination,R-square)
3 回帰分析におけるF検定
4 回帰分析の限界
第17講 回帰分析(その2)*
1 回帰分析における統計上の問題点
2 分散不均一性(Heteroskedasticity)
3 誤差項の自己相関/系列相関(Autocorrelation,Serial Correlation)
4 多重共線性(マルチコ、Multicolinearity)
5 ダミー変数(Dummy Variable)
6 被説明変数が質的変数の場合のモデル
第18講 時系列分析*
1 時系列モデルとは
2 時系列トレンドモデル(Time-series Trend Model)
3 対数線形モデル(Log-linear Trend Model)
4 自己回帰型時系列モデル(ARモデル、Autoregressive Time-series
Model)
第19講 時系列分析(その2)*
1 ランダムウォーク(Random Walk)
2 ランダム・ウォークに対する差分処理
3 非定常性の検討:単位根検定(Unit Root Test)
4 季節性ある時系列モデル
第20講 時系列分析(その3)*
1 移動平均モデル(Moving-average Models)、自己回帰移動平均モデル(Autoregressive Moving-average Models)
2 自己回帰不均一分散モデル(Autoregressive Conditional
Heteroskedasticity,ARCH)
3 多変量時系列のときの回帰分析
4 モデル選択
◆事項索引
(注) *印は応用項目(レベルII相当)
目次 – CFA®受験ガイドブック[レベルII]【改訂版】
【CFA®受験ガイドブック[レベルII]【改訂版】】の中身も確認する