完全マスター 高圧ガス製造保安責任者 乙種機械




はじめに

「高圧ガス製造保安責任者乙種機械」試験に合格するためには,高圧ガス関連の知識や技術に関する参考書,試験問題集,法規集などの複数の書籍を用いて勉強する必要があり,通常,ある程度まとまった時間が必要になります.本書では,必要な試験の内容を一冊にまとめ,また,要点解説と演習問題を組み合わせることで,少しの時間でも効率よく学習することができるよう工夫してあります.

高圧ガス製造保安責任者乙種機械試験では,法令20問,学識15問,保安管理技術15問の合計50問が出題されています.試験に合格するためには,これらの試験において,60%以上の正解を得ることが必要です.それぞれの問いでは,イ,ロハなど3から5項目の記述に対し,5つの選択肢から正解を選ぶ形式になっていますが,それぞれの記述の正誤がわからなければ正しく解答できませんので,正確な知識と解答力が必要になります.

本書では,試験問題の出題形式にとらわれず,多くの問題を組み込むことにより,記述に対する正誤を正確に判断できることに重点をおいた構成にいたしました.また,A5サイズのコンパクトな大きさにまとめ,常時携行し,通勤中など限られた時間と場所でも手軽に学習できるよう配慮しています.

文末になりましたが,読者の皆様におかれましては,本書を用いて繰り返し学習することで,高圧ガス製造保安責任者乙種機械試験に合格されますよう,心からお祈り申し上げます.

2015年8月
辻森淳

本書の使い方

本書は,5編構成となっています.

1編から3編は,試験問題に対応し,法令(1編)学識(2編),保安管理技術,(3編)の各分野の要点の解説と演習問題から構成されています.要点を確認した後,演習問題を繰り返し練習することをお勧めいたします.単なる暗記ではなく,正解を得るための考え方や方法を学習できる内谷になっております.

なお,1編から3編の演習問題においては,試験問題の出題の形式である3~5項目の記述の方式とは異なり,各分野での必要事項を網羅するため多くの問題を配置しておりますことに留意して下さい.

4編は,模擬試験となっていますので,1編から3編を何度も繰り返し練習し,ほぼ確実に正解できるようになった後の仕上げとしてご利用下さい,模擬試験では難問もある程度含まれており,国家試験より難易度がやや高いので,これらの設問に正答が得られればかなりの実力がついたと認められます.

5編は,高圧ガス製造保安責任者乙種機械試験に過去において出題された,高圧ガス保安法,高圧ガス保安法施行令,一般高圧ガス保安規則,液化石油ガス保安規則,コンビナート等保安規則,容器保安規則のうち,とくに重要なものを抽出してあり,1編の学習の際に参照する箇所にもなっています.

なお,各編の要点の中の太字は出題頻度の高いキーワードであり,波線の部分は,問題の正誤を判断するために注意すべき箇所です.

辻森 淳 (著)
出版社: オーム社 (2015/8/25)、出典:出版社HP

目次

1編 法令

1章 目的及び定義(高圧ガス保安法第1条から第4条)

2章 製造の許可・貯蔵(高圧ガス保安法第5条から第19条)
2.1 第一種製造者
2.2 第一種貯蔵所

3章 完成検査,販売,届出,移動,消費,廃棄(高圧ガス保安法第20条から第25条)
3.1 完成検査,届出
3.2 販売事業の届出
3.3 周知義務
3.4 輸入検査
3.5 移動
3.6 消費
3.7 廃棄

4章 保安(高圧ガス保安法第26条から第39条)
4.1 危害予防規程,保安教育計画
4.2 保安要員
4.3 保安検査
4.4 危険時の措置及び届出

5章 容器・帳簿・検査・事故等(高圧ガス保安法第40条から第86条)
5.1 容器
5.2 容器検査
5.3 移動
5.4 帳簿
5.5 事故

6章 第一種製造設備に係る技術上の基準他(液化石油ガス保安規則)
6.1 用語の定義
6.2 第一種製造設備に係る技術上の基準

7章 製造施設に係る技術上の基準(コンビナート等保安規
7.1 用語の定義
7.2 製造施設に係る技術上の基準

8章 定置式製造設備に係る技術上の基準(一般高圧ガス保安規則)

9章 圧縮天然ガススタンドに係る技術上の基準(一般高圧ガス保安規則)

2編 学識

1章 単位
1.1 SI単位:世界共通の実用単位
1.2 接頭語

2章 気体・液体の性質
2.1 理想気体
2.2 相変化,状態図
2.3 熱力学

3章 化学反応
3.1 化学反応式と化学平衡
3.2 燃焼・爆発

4章 ガスの性質

5章 材料
5.1 材料力学
5.2 材料
5.3 溶接と非破壊検査
5.4 腐食と防食
5.5 管,W,球の応力

6章 高圧装置
6.1 圧縮機
6.2 ポンプ
6.3 塔類
6.4 貯槽
6.5 熱交換器
6.6 容器
6.7 冷凍機
6.8 管継手・配管

7章 計測機器
7.1 溫度計
7.2 压力計
7.3 流量計
7.4 液面計
7.5 制御之久了
7.6 安全計裝

8章 流動と亡熱
8.1 管内流
8.2 電熱

3編 保安管理技術

1章 庄縮機及びポンプ
1.1 正縮機
1.2 ポンプ
1.3 軸封装置
1.4 漏えい防止

2章 高庄設備
2.1 管・継手
2.2 パルプ(弁)
2.3 ガスケット・パッキン
24 安全升等

3章 保安·防災
3.1 安全装置
3.2 防災設備
3.3 電気設備
3.4 用役設備
3.5 災害時の措置
3.6 安全管理
3.7 換気
3.8 保安電力
3.9 リスクアセスメント
3.10 安全推進手法

4章 運転・設備管理
4.1 計測器の取扱い
4.2 製造設備の維持管理・検査
4.3 製造設備の運転
4.4 工事管理

5章 材料と防食

4編 模擬試験

1章 法令
2章 学識
3章 保安管理技術

5編 重要な法規

1章 高圧ガス保安法
2章 高圧ガス保安法施行令
3章 一般高圧ガス保安規則
4章 液化石油ガス保安規則
5章 コンビナート等保安規則
6章 容器保安規則

参考文献

辻森 淳 (著)
出版社: オーム社 (2015/8/25)、出典:出版社HP