わかりやすい!第1消防設備士試験(国家・資格シリーズ)




まえがき

本書は,第1類消防設備士を受験される方のために,できるだけわかりやすく,かつ,詳細な解説を試みたテキストです。

ご承知のように,第1類消防設備士試験の試験範囲は,消防設備士試験の中でも格段に広く,なかでもスプリンクラー設備は,法令,構造,機能とも非常に複雑で,受験生の悩みの種となっています。

本書は,この“悩み”を少しでも解消できないか,という発想から,企画,編集をしたテキストです。

その主な特徴は,次のようになっています。

1 わかりやすい解説
複雑,あるいは,難解であると思われる部分については,イラストなどを用いることによって,詳細,かつ,わかりやすい解説に努めました。

2 “メリハリ”を付けた内容
これは,ポイント部分に重要マークを表示することにより,どの部分が重要で,どの部分がそうでないか,を把握することができるので,効率的な学習が可能となります。

3 ゴロ合わせの採用
「わかりやすい第4類消防設備士試験」や「わかりやすい第6類消防設備士試験」などでも好評を得た,暗記事項をゴロ合わせにした「こうして覚えよう」を,本書でも多数,採用をしました。従って,暗記が苦手な人でも安心して“ラク”に暗記することができるものと思っております。

4 問題の充実
試験範囲が非常に広い第1類消防設備士試験にも対応できるよう,問題を厳選し作成しました。

以上のような特徴によって本書は構成されていますので,本書を十二分に活用いただければ,“短期合格”も夢ではないものと確信しております。

本書の使い方

本書を効率よく使っていただくために,次のことを理解しておいてください。

1.重要マークについて
本書では,問題のみならず,本文の項目においても,その重要度に応じて上記重要マークを1個,あるいは2個表示してあります。

従って,各受験生の状態に応じて,それらのマークが付いている項目あるいは,問題から先にやる,という具合に時間を調整することができます。

また,当然のことながら,どこにポイントがあるか,という受験生にとっては最大の関心事を把握しながら学習することができる,という利点もあります。

2.重要ポイントについて
大きな項目については,1.の重要マークを入れてありますが,本文中の重要な箇所は,太字にしたり,上記重要ポイントマークを入れて枠で囲んだり,あるいは,背景に色を付けるなどして,さらにポイント部分が把握しやすいように配慮をしました。

3.注意を要する部分について
本文中,特に注意が必要だと思われる箇所には「ここに注意!」というように表示して,注意を要する部分である,ということを表しています。

4.出た!について
本書の初版が出版されて以降,読者の皆様から寄せられた本試験情報に基づき,出題された項目および問題部分にこのマークを表示してあります。

5.参考資料について
資料としては必要だが,覚える必要性が低いものには「参考資料」という表記や というマークを付してあります。

6.略語について
本書では,本文の流れを円滑にするために,一部略語を使用しています。
例: 特防:特定防火対象物, 自火報:自動火災報知設備 自家発:自家発電設備

7.「以下,以上,未満,超える」について
これらは間違えやすいので,10を基準値とした場合の例を次に示しておきます。
10以下…10を含む
10以上…10を含む
10未満…10を含まない
10を超える…10を含まない

8.最後に
本書では,学習効率を上げるために(受験に差しさわりがない範囲で)内容の一部を省略したり,または表現を変えたり,あるいは図においては原則として原理図を用いている,ということをあらかじめ断っておきます。

CONTENTS

まえがき
本書の使い方
受験案内
受験に際しての注意事項

第1編 機械に関する基礎知識

1 水理
(1) 絶対圧力とゲージ圧力
(2) 流体について
1. 密度と比重
2. 連続の定理
3. ベルヌーイの定理
4. トリチェリの定理
5. 摩擦損失
① 摩擦損失水頭
② 管路形状損失
③ その他の損失
6. ウォーターハンマ
(3) パスカルの定理(圧力と液体)
(4) ボイル・シャルルの法則(圧力と気体)
1. ボイルの法則
2. シャルルの法則
3. ボイル・シャルルの法則

2 力について
(1) 力の3要素
(2) 力の合成と分解
1. 力の合成
2. 合成の方法
3. 力の分解
(3) 力のモーメント
(4) 力のつりあい
1. 力のつりあい
2. 同じ向きに平行力がある場合

3 運動と仕事
(1) 速度
(2) 加速度
(3) 仕事
(4) 動力(仕事率)
(5) 滑車

4 摩擦

5 機械材料
5-1 金属材料について
(1) 合金の特徴
(2) 主な合金とその成分
1. 鉄鋼材料
① 炭素鋼
② 鋳鉄
③ 合金鋼
2. 非鉄金属材料
① 銅合金
② アルミニウム
3. 金属材料の記号
(3) 熱処理について
① 焼き入れ
② 焼き戻し
③ 焼きなまし
④ 焼きならし
(4) ねじについて
1. ねじの種類
2. リード角とピッチについて
(5) 軸受
5-2 材料の強さについて
(1) 荷重と応力
(2) はりの種類と形状
1. はりの種類
2. はりの形状
(3) ひずみ
(4) 応力とひずみ
(5) 許容応力と安全率
1. 許容応力
2. 安全率
(6) その他
1. クリープ現象
2. 材料の疲れ
問題にチャレンジ! (第1編 機械に関する基礎知識)

第2編 電気に関する基礎知識

第1章 電気理論

1 電気の単位

2 オームの法則

3 静電気
(1) 電荷について
(2) 静電気に関するクーロンの法則
(3) 電気力線

4 抵抗とコンデンサーの接続
(1) 抵抗の接続
1. 直列接続
2. 並列接続
3. 直並列接続
4. ブリッジ回路
(2) コンデンサー
1. コンデンサー
2. コンデンサーの接続
① 直列接続
② 並列接続

5 キルヒホッフの法則
(1) キルヒホッフの第1法則
(2) キルヒホッフの第2法則

6 電力と熱量
(1) 電力
(2) 熱量

7 磁気
(1) 磁気用語について
(2) アンペアの右ねじの法則
(3) 電磁誘導
(4) フレミングの法則
1. フレミングの左手の法則
2. フレミングの右手の法則

8 交流
(1) 交流について
(2) 交流の表し方
(3) 弧度法と位相
1. 弧度法
2. 位相
(4) 交流回路
1. コイルのみの回路
2. コンデンサーのみの回路
3. R-L-C回路

9 電力と力率
(1) 電力
(2) 力率

第2章 電気計測

1 指示電気計器の分類と構造
(1) 指示電気計器の分類
(2) 指示電気計器の構造
(3) 可動コイル形の原理

2 測定値と誤差

3 抵抗値の測定と測定範囲の拡大
(1) 抵抗値の測定
(2) 測定範囲の拡大
1. 分流器
2. 倍率器

第3章 電気機器,材料

1 変圧器

2 蓄電池
(1) 蓄電池とは
(2) サルフェーション現象

3 電気材料
(1) 抵抗率と導電率
1. 抵抗率
2. 導電率
(2) 導体,半導体,絶縁体
① 導電材料
② 絶縁材料
③ 半導体材料
問題にチャレンジ! (第2編 電気に関する基礎知識)

第3編 構造・機能及び工事または整備の方法・1
機械に関する部分

第1章 共通事項

1 概要

2 水源
(1) 水源の種類
(2) 有効水量
(3) 水源の水量

3 加圧送水装置
(1) 加圧送水装置
(2) ポンプ方式の構造及び機能
1. 定義と構成
2. ポンプのしくみなど
3. ポンプの性能
4. ポンプのしくみと構造
① 軸封装置
② 軸受
③ 駆動方式
5. ポンプの振動と騒音
6. 呼水装置
7. 水温上昇防止装置(逃し配管)
8. 起動用水圧開閉装置
9. ポンプ性能試験装置
10. 圧力計と連成計
11. フート弁
12. 電動機
① 所用電力
② 電動機の性能(告示)
③ 始動方式

4 配管等
(1) 配管
1. 配管の種類
2. その他の継手
(2) 管継手
1. フランジ継手
2. その他の継手
3. 管継手の種類(ねじ込み形)
(3) 弁 (バルブ)類
1. 仕切弁(ゲートバルブ)
2. 玉形弁(グローブバルブ)
3. 逆止弁(チェッキバルブ)
① リフト形(リフトバルブ)
② スイング形(スイングバルブ)
③ フート形(フートバルブ)
④ その他のバルブ
(4) その他

5 溶接
(1) 溶接の種類
(2) 溶接の特徴
(3) 溶接で使われる用語
(4) 溶接による欠陥

第2章 屋内消火栓設備

1 構成
(1) 1号消火栓
(2) 易操作性1号消火栓
(3) 2号消火栓
(4) 広範囲型 2号消火栓

2 構造及び機能
(1) 加圧送水装置
1. 放水圧力と放水量
2. ポンプ吐出量
3. 水源水量
4. ポンプの全揚程(H)
(2) 配管
1. 管径
2. 耐圧力
(3) 消火栓部分
1. ホース
① ホースの種類
② ホース接続口と口径
③ ホースの長さ
2. ノズル
3. 消火栓開閉弁
4. 表示灯
5. 起動装置
(4) 補助高架水槽

3 設置基準

4 試験,点検
(1) 機能点検(ポンプを用いるもの)
(2) 総合点検
1. 放水圧力の測定
2. 放水量の測定

5 整備

第3章 屋外消火栓設備

1 概要

2 構造及び機能
(1) 加圧送水装置
(2) 消火栓部分
1. 地上式消火栓
2. 地下式消火栓
3. 器具格納式消火栓

3 設置基準
(1) 屋外消火栓
(2) 開閉弁の位置
(3) ホース接続口
(4) 表示について

4 試験,点検

第4章 スプリンクラー設備

1 構成

2 システムによる分類
◆ 構造及び機能(3~6)

3 構造及び機能(共通部分)
(1) 配管
(2) スプリンクラーヘッド
1. 閉鎖型スプリンクラーヘッド
2. 開放型ヘッド
3. 放水型ヘッド
(3) 加圧送水装置
1. 放水圧力と放水量
2. ポンプ吐出量
3. 水源水量
① ヘッド1個あたりの水源水量
② ヘッドの個数
③ 水源水量
4. 全場程

4 閉鎖型スプリンクラー設備の構造及び機能
4-1 湿式スプリンクラー設備
(1) 自動警報装置
1. 湿式流水検知装置
① 自動警報弁型
② 流水作動弁型
③ パドル型
2. 表示装置
3. 音響警報装置
(2) 制御弁
(3) 起動装置
(4) 末端試験弁
(5) 送水口
(6) 補助散水栓
4-2 乾式スプリンクラー設備
4-3 予作動式スプリンクラー設備

5 開放型スプリンクラー設備の構造及び機能
(1) 一斉開放弁(減圧開放式)
1. 手動式の場合
2. 自動式の場合
(2) 一斉開放弁(加圧開放式)
1. 手動式の場合
2. 自動式の場合
(3) その他
1. 手動式について
2. 自動式の例外

6 放水型スプリンクラー設備の構造及び機能

7 特定施設水道連結型スプリンクラー設備の概要
◆設置基準(8)

8 設置基準
(1) スプリンクラーヘッド
1. 閉鎖型ヘッド(標準型ヘッド, 小区画型ヘッド)
2. 閉鎖型ヘッド(側壁型ヘッド)
3. 開放型ヘッド(舞台部分に用いるもの)
4.放水型ヘッド
5. ラック式倉庫に設置する場合
(2) 自動警報装置
1. 発信部
2. 受信部
(3) 一斉開放弁,手動式開放弁(手動起動弁)
(4) 制御弁
(5) 末端試験弁
(6) 送水口
(7) 補助散水栓
(8) その他

第5章 水噴霧消火設備

1 構成

2 構造及び機能
(1) 噴霧ヘッド
(2) その他

3 設置基準
(1) 噴霧ヘッド
(2) 水源水量
(3) 排水設備
1. 共通の設置基準
2. 道路部分(道路の用に供される部分)のみの設置基準
3. 駐車場(駐車の用に供される部分)のみの設置基準

第6章 その他の消火設備

1 パッケージ型消火設備
(1) 用語の意義等
(2) 設置基準

2 パッケージ型自動消火設備

3 連結送水管

4 連結散水設備
問題にチャレンジ! (第3編 機械に関する部分)

第4編 構造・機能及び工事または整備の方法・2
電気に関する部分

1 誘導電動機
(1) 誘導電動機の種類
(2) 誘導電動機の原理と回転速度
(3) 回転方向の逆転
(4) 誘導電動機の特性
1. 電圧低下による各特性の変化
2. 周波数低下による各特性の変化
(5) 誘導電動機の始動法
1. かご形
① 全電圧始動
② Y-Δ始動(スターデルタ始動法)
③ 始動補償器法
④ リアクトル始動法
2. 巻線形
(6) 速度制御
1. 周波数を変える方法
2. すべりを変える方法
① 一次電圧制御
② 二次抵抗を変える方法
3. 極数を変える方法

2 同期電動機
(1) 始動方法
1. 自己始動法
2. 始動電動機法
3. 補償器始動法
(2) 特徴(三相誘導電動機との比較)

3 非常電源
(1) 非常電源専用受電設備
(2) 自家発電設備
1. 自家発電設備の周囲
2. 燃料タンクと原動機との間隔
3. 自家発電設備の規格
4. キュービクル式自家発電設備の規格
① 自家発電設備の周囲
② 外箱の構造
③ 表示
(3) 蓄電池設備の基準
1. 構造及び性能
2. 蓄電池設備の蓄電池の構造及び性能
3. 蓄電池設備の充電装置の構造及び性能
4. 蓄電池設備の逆変換装置の構造及び性能
5. 表示
(4) 燃料電池設備

4 配線
(1) 耐熱配線と耐火配線
(2) 各消火設備の耐火,耐熱保護配線の範囲
① 屋内消火栓設備,屋外消火栓設備の耐火,耐熱保護配線の範囲
② スプリンクラー設備,水噴霧消火設備の耐火,耐熱保護配線の範囲

5 総合操作盤

6 工事,整備関係
(1) 電線の接続
(2) 接地工事
1. 接地工事の目的
2. 接地工事の種類
(3) 絶縁抵抗
(4) 金属管工事
1. 管の厚さ
2. 使用電線
3. 電線の接続
4. 混触防止
5. 金属管の接地工事について
6. 施工方法のポイント
7. 金属配管工事に使用する工具等
(5) 遮断器等について
1. 過電流遮断器
2. 漏電遮断器
3. 過電流継電器
問題にチャレンジ! (第4編 電気に関する部分)

第5編 規格

1 屋内消火栓設備
(1) 消防用ホース(消防用ホースの技術上の規格を定める省令)
1. 用語の意義(第2条抜粋)
2. 消防用ホースの構造(第3条)
3. 表示(第5条)
(2) 平ホース
1. 平ホースの内張り及び被覆に使用されているゴムの伸びについて(第7条抜粋)
2. 平ホースの伸びについて(第14条)
3. 平ホースの内張りについて(第8条抜粋)
4. 被覆及び塗装(第9条)
5. 平ホースの長さ(第10条)
6. ホースの破断(第13条)
7. 平ホースのよじれ(第15条)
(3) 差込式の結合金具(消防用ホースに使用する差込式の結合金具の技術上の規格を定める省令)
1. 用語の意義(第2条)
2. 一般構造(第4条)
(4) 加圧送水装置
1. 用語の意義
2. ポンプ性能試験装置
3. 加圧送水装置の電動機の性能

2 スプリンクラー設備
(1) 閉鎖型スプリンクラーヘッド(閉鎖型スプリンクラーヘッドの技術上の規格を定める省令)
1. 用語の意義(第2条)
2. ヘッドの構造(第3条)
3. ヘッドの表示(第15条,抜粋)
(2) 放水型スプリンクラーヘッド(放水型ヘッド等を用いるスプリンクラー設備の設置及び維持に関する技術上の基準の細目)
1. 用語の意義
2. 放水型ヘッド等の構造及び性能
3. 放水型ヘッド等の放水部の性能
4. 可動式ヘッドの有効放水範囲
5. 放水型ヘッド等の感知部の構造及び性能
6. 放水型ヘッド等の設置基準
7. 放水型ヘッド等の感知部の設置基準
8. 放水型ヘッド等の感知部及び放水部の連動等について
(3) 一斉開放弁(一斉開放弁の技術上の規格を定める省令)
1.一斉開放弁の構造(第2条)
2. 材質(第3条)
3. 機能等(第5条)
4. 表示(第6条)
(4) 流水検知装置(流水検知装置の技術上の規格を定める省令)
1. 用語の意義(第2条)
2. 湿式流水検知装置の構造(第3条)
3. 乾式および予作動式流水検知装置の構造(第3条)
4. 表示(第11条)
問題にチャレンジ! (第5編 規格に関する部分)

第6編 消防関係法令

第1章 共通部分

1 用語
(1) 防火対象物と消防対象物
① 防火対象物
② 消防対象物
(2) 特定防火対象物
(3) 特定1階段等防火対象物
(4) 複合用途防火対象物
(5) 関係者
(6) 無窓階
(7) 特殊消防用設備等

2 消防同意など
(1) 消防の組織について
(2) 立入り検査(消防法第4条)
(3) 消防の同意(消防法第7条)

3 防火管理者(消防法第8条)
(1) 防火管理者を置かなければならない防火対象物
(2) 防火管理者の業務の内容
(3) 統括防火管理者(消防法第8条の2)
(4) 防火対象物の定期点検制度(消防法第8条の2の2)
1. 防火対象物点検資格者について
2. 防火対象物点検資格者に点検させる必要がある防火対象物
3. 点検および報告期間
4. 報告先
5. 点検基準に適合している場合

4 危険物施設に関する規定
(1) 危険物施設の警報設備

5 消防用設備等の設置,維持に関する規定(消防法第17条)
(1) 消防用設備等の種類(消防法施行令第7条)
(2) 消防用設備等を設置すべき防火対象物
(3) 消防用設備等の設置及び維持の技術上の基準
1. 消防用設備等の設置単位
① 「開口部のない耐火構造の床または壁」で区画されている場合
② 複合用途防火対象物の場合
③ 地下街の場合
④ 特定防火対象物の地階の取り扱い
⑤ 渡り廊下などで防火対象物を接続した場合の取り扱い
⑥ 同一敷地内にある2以上の防火対象物
2. 附加条例(消防法第17条第2項)
3. 既存の防火対象物に対する基準法令の適用除外(消防法第17条の2)
① そ及適用の必要がある場合
② そ及適用しなくてもよい場合
4. 用途変更の場合における基準法令の適用除外
(4) 消防用設備等を設置した際の届出,検査(消防法第17条の3の2)
1. 消防用設備等を設置した時,届け出て検査を受けなければならない防火対象物(消防法施行令第35条)
2. 設置しても届け出て検査を受けなくてもよい消防用設備
3. 届け出を行う者
4. 届け出先
5. 届け出期間
(5) 消防用設備等の定期点検(消防法第17条の3の3)
1. 点検の種類および点検の期間
2. 点検を行う者
① 消防設備士または消防設備点検資格者が点検するもの
② 防火対象物の関係者が点検を行うもの
3. 消防設備士が点検を行うことができる消防用設備等の種類
4. 点検結果の報告
① 報告期間
② 報告先
③ 報告を行う者
(6) 消防用設備等の設置維持命令(消防法第17条の4)

6 検定制度(消防法第21条の2)
(1) 型式承認,
1. 承認の方法
2. 承認をする人
(2) 型式適合検定
1. 検定の方法
2. 検定を行う者
3. 合格の表示
(3) 検定の対象となっている品目について
1. 検定の対象となっている品目
2. 検定対象品目であっても検定が不要な場合

7 消防設備士制度(消防法第17条の5など)
(1) 消防設備士の業務独占
(2) 消防設備士免状
1. 免状の種類(消防法第17条の6の1)
① 甲種消防設備士
② 乙種消防設備士
2. 免状の交付(消防法第17条の7の1)
3. 免状の記載事項
4. 免状の効力(消防法第17条の7の2)
5. 免状の書換え(消防法施行令第36条の5)
6. 免状の再交付(消防法施行令第36条の6)
7. 免状の不交付
8. 免状の返納命令
(3) 消防設備士の責務など
1. 消防設備士の責務(消防法第17条の12)
2. 免状の携帯義務(消防法第17条の13)
3. 消防用設備等の着工届義務(消防法第17条の14)
4. 講習の受講義務(消防法第17条の10)
問題にチャレンジ! (第6編 消防関係法令・1)共通部分

第2章 類別部分

1 屋内消火栓設備
(1) 屋内消火栓設備の設置基準
(2) 消火栓の設置基準
(3) 屋内消火栓設備の非常電源

2 屋外消火栓設備
(1) 屋外消火栓設備を設置しなければならない防火対象物
1. 屋外消火栓設備を設置しなければならない防火対象物
2. 木造などで1棟とみなされる場合
(2) 屋外消火栓設備を設置しなくてもよい部分

3 スプリンクラー設備
(1) スプリンクラー設備の設置基準
1. スプリンクラー設備を設置しなければならない場合
2. スプリンクラー設備を設置しなくてもよい場合
3. スプリンクラーヘッドが不要な部分(抜粋)
(2) スプリンクラーヘッドの設置基準
1. スプリンクラーヘッドの選択基準
2. スプリンクラーヘッドの設置基準

4 水噴霧消火設備
(1) 水噴霧消火設備の設置基準
1. 駐車の用に供する部分
2. その他の部分
問題にチャレンジ! (第6編 消防関係法令・2)類別部分

第7編 鑑別等試験の頻出出題例と対策

1 写真鑑別
(1) 共通に用いるもの
1. バルブ等
2. 管継手等
① 配管を屈曲および支持するときに用いるもの
② 配管を分岐するときに用いるもの
③ 直管部を接合するときに用いるもの
④ 口径が異なる管を接続するときに用いるもの
⑤ 配管の端末に用いるもの
⑥ フランジ付の配管等に用いるもの
(2) 屋内消火栓設備に用いるもの
(3) 屋外消火栓設備に用いるもの.
(4) スプリンクラー設備に用いるもの
1. ヘッド関係
2. その他,ヘッド関連
3. 流水検知装置
4. 一斉開放弁
5. その他
(5) 水噴霧消火設備に用いるもの
(6) 計器類
1. 配管に取り付けるもの
2. その他
(7) 工具
(8) その他のもの

2 イラスト等による問題

第8編 製図試験

序 製図試験の出題傾向と対策
(1) 出題の概要
1. 出題パターン
2. 製図試験における受験対策
(2) 図記号

1 屋内消火栓設備
手順1 加圧送水装置付近の作図
手順2 各フロアの屋内消火栓を描き,主配管から配管する。
手順3 電気配線をする。
問題にチャレンジ!! (第8編 製図試験)
1. 屋内消火栓設備

2 スプリンクラー設備
手順1 加圧送水装置付近の作図
手順2 流水検知装置を設置する
手順3 流水検知装置からスプリンクラーヘッドなどを配管する。
手順4 電気配線をする。
手順5 平面図の場合
問題にチャレンジ! (第8編 製図試験)
2. スプリンクラー設備

3 水噴霧消火設備
問題にチャレンジ!(第8編 製図試験)
3. 水噴霧消火栓設備

巻末資料
索引

受験案内

1 消防設備士試験の種類
消防設備士試験には,次の表のように甲種が特類および第1類から第5類まで,乙種が第1類から第7類まであり,甲種が工事と整備を行えるのに対し,乙種は整備のみ行えることになっています。

分類 甲種 乙種 消防用設備等の種類
特類 特殊消防用設備
1類  屋内消火栓設備、屋外消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備
2類 泡消火設備
3類 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備
4類 自動火災報知設備、消防機関へ通報する火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備
5類 金属製避難はしご、救助袋、緩降機
6類 消火器
7類 漏電火災警報器

 

2 受験資格
(詳細は消防試験研究センターの受験案内を参照して確認して下さい)
(1) 乙種消防設備士試験
受験資格の制限はなく誰でも受験できます。
(2) 甲種消防設備士試験
甲種消防設備士を受験するには次の資格などが必要です。

〈国家資格等による受験資格(概要)〉
①(他の類の)甲種消防設備士の免状の交付を受けている者。
②乙種消防設備士の免状の交付を受けた後2年以上消防設備等の整備の経験を有する者。
③技術士第2次試験に合格した者。
④電気工事士
⑤電気主任技術者(第1種~第3種)
⑥消防用設備等の工事の補助者として,5年以上の実務経験を有する者。
⑦専門学校卒業程度検定試験に合格した者。
⑧管工事施工管理技術者(1級または2級)
⑨工業高校の教員等
⑩無線従事者(アマチュア無線技士を除く)
⑪建築士
⑫配管技能士(1級または2級)
⑬ガス主任技術者
⑭給水装置工事主任技術者および旧給水責任技術者
⑮消防行政に係る事務のうち,消防用設備等に関する事務について3年以上の実務経験を有する者。
⑯消防法施行規則の一部を改定する省令の施行前(昭和41年1月21日以前)において,消防用設備等の工事について3年以上の実務経験を有する者。
⑰旧消防設備士(昭和41年10月1日前の東京都火災予防条例による
消防設備士)

<学歴による受験資格(概要)>
(注:単位の換算はそれぞれの学校の基準によります)
①大学,短期大学,高等専門学校(5年制),または高等学校において機械,電気,工業化学,土木または建築に関する学科または課程を修めて卒業した者。
②旧制大学,旧制専門学校,または旧制中等学校において,機械,電気,工業化学,土木または建築に関する学科または課程を修めて卒業した者。
③大学,短期大学,高等専門学校(5年制),専修学校,または各種学校において,機械,電気,工業化学,土木または建築に関する授業科目を15単位以上修得した者。
④防衛大学校,防衛医科大学校,水産大学校,海上保安大学校,気象大学校において,機械,電気,工業化学,土木または建築に関する授業科目を15単位以上修得した者。
⑤職業能力開発大学校,職業能力開発短期大学校,職業訓練開発大学校,または職業訓練短期大学校,もしくは雇用対策法の改正前の職業訓練法による中央職業訓練所において,機械,電気,工業化学,土木または建築に関する授業科目を15単位以上修得した者。
⑥理学,工学,農学または薬学のいずれかに相当する専攻分野の名称を付記された修士または博士の学位を有する者。

3 試験の方法

(1)試験の内容
試験には筆記試験と実技試験があり,表2のような試験科目と問題数があります。

試験時間は,甲種が3時間15分,乙種が1時間45分です。

表2試験科目と問題数

試験科目 問題数 試験時間
甲種 乙種
筆記 基礎的知識 機械に関する部分 6 3 甲種:3時間15分 乙種:1時間45分
電気に関する部分 4 2
消防関係 法令 共通部分 8 6
1類に関する部分 7 4
構造、機能 及び工事・ 整備の方法 機械に関する部分 10 8
電気に関する部分 6 4
規格に関する部分 4 3
合計 45 30
実技 鑑別等 5 5
製図 2

 

(2)筆記試験について
解答はマークシート方式で,4つの選択肢から正解を選び,解答用紙の該当する番号を黒く塗りつぶしていきます。

(3)実技試験について
乙種の実技試験は,鑑別等試験のみで,甲種の場合は,鑑別等の他製図試験も加わります。

4 合格基準
①筆記試験において,各科目ごとに出題数の40%以上,全体では出数の60%以上の成績を修め,かつ
②実技試験において60%以上の成績を修めた者を合格とします。
(試験の一部免除を受けている場合は,その部分を除いて計算します)

5 合格率
第1類消防設備士の場合,甲種,乙種とも,おおむね35%前後で,一般的に,他の類より低い傾向にあります。

6 試験の一部免除
一定の資格を有している者は,筆記試験の一部が免除されます。
① 他の国家資格による筆記試験の一部免除
次の表の国家資格を有している者は,○印の部分が免除されます。

表3

             資格  試験科目 技術士 電気主任技士 電気工事士
基礎的知識 機械に関する部分
電気に関する部分
消防関係法令 各類に共有する部分
1類に関する部分
構造・機能及び 工事、整備 電気に関する部分
規格に関する部分

 

②消防設備士資格による筆記試験の一部免除

<甲種第1類消防設備士試験を受ける者>
○他の類の甲種消防設備士免状を有している者
⇒消防関係法令のうち,「各類に共通する部分」が免除されます。
また,甲種第2類,甲種第3類消防設備士免状を有している者は,
さらに「機械に関する基礎的知識」と「電気に関する基礎的知識」も免除されます。

<乙種第1類消防設備士試験を受ける者>
○他の類の甲種消防設備士,乙種消防設備士免状を有している者
⇒消防関係法令のうち,「各類に共通する部分」が免除されます。
また,甲種第2類,甲種第3類消防設備士免状および乙種第2類,乙種第3類消防設備士免状を有している者は,さらに「機械に関する基礎的知識」と「電気に関する基礎的知識」も免除されます。

7 受験手続き
試験は消防試験研究センターが実施しますので,自分が試験を受けようとする都道府県の支部などに試験の日時や場所,受験の申請期間,および受験願書の取得方法などを調べておくとよいでしょう。

一般財団法人 消防試験研究センター 中央試験センター
〒151-0072
東京都渋谷区幡ヶ谷1-13-20
電話 03-3460-7798
Fax 03-3460-7799
ホームページ:http://www.shoubo-shiken.or.jp/

8 受験地
全国どこでも受験できます。

9 複数受験について
試験日,または試験時間帯によっては,4類と7類など,複数種類の受験ができます。詳細は受験案内を参照して下さい。

受験に際しての注意事項

1. 願書はどこで手に入れるか?
近くの消防署や試験研究センターの支部などに問い合わせをして確保しておきます。

2. 受験申請
自分が受けようとする試験の日にちが決まったら,受験申請となるわけですが,大体試験日の1ヶ月半位前が多いようです。
その期間が来たら郵送で申請する場合は,なるべく早めに申請しておいた方が無難です。というのは,もし申請書類に不備があって返送され,それが申請期間を過ぎていたら,再申請できずに次回にまた受験,なんてことにならないとも限らないからです。

3. 試験場所を確実に把握しておく
普通,受験の試験案内には試験会場までの交通案内が掲載されていますが,もし,その現場付近の地理に不案内なら,ネット等で情報を集めておいた方がよいでしょう。実際には,当日,その目的の駅などに到着すれば,試験会場へ向かう受験生の流れが自然にできていることが多く,そう迷うことは少ないとは思いますが,そこに着くまでの電車を乗り間違えたり,また,思っていた以上に時間がかかってしまったなんてことも起こらないとは限らないので,情報をできるだけ正確に集めておいた方が精神的にも安心です。

4. 受験前日
これは当たり前のことかもしれませんが,当日持っていくものをきちんチェックして,前日には確実に揃えておきます。特に,受験票を忘れる人がたまに見られるので,筆記用具とともに再確認して準備しておきます。

なお,解答カードには,「必ずHB又はBの鉛筆を使用して下さい」指定されているので,HB,又はBの鉛筆を2~3本と,できれば予備として濃い目のシャーペンと,消しゴムもできれば小さ目の予備を準備しておくと完璧です(試験中,机から落ちて行方不明になったときのことを考えて。)