2020年版 エネルギー管理士(電気分野)過去問題集




はじめに

1979年(昭和54年)に「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(省エネ法)が制定され,産業用省エネルギーの中核的存在として,エネルギー管理士国家試験が実施されている.すでに41回の試験が行われ,総合技術誌「OHM」および「新電気」では,この間,エネルギー管理士の電気分野を電験一,二,三種とともに取り上げ,毎年,その試験問題と解答を掲載してきた.

いま,地球温暖化防止やCO2削減などの対策を急ピッチで推進していくことが求められており,それらの対応として省エネ法の改正が行われている.平成17年の改正では,エネルギー管理士免状に熱・電気の区別はなくなり,一本化された.これに伴い,エネルギー管理士試験制度も変更され,平成18年度から新試験制度がスタートした平成20年の改正ではエネルギー管理を課す対象範囲が拡大され,また平成26年の改正では電気の需要の平準化の推進が盛り込まれるなどエネルギー管理士に対する社会的ニーズはますます高まっている.

本書は,これから本資格の取得をめざそうとする方々のために,平成10年にOHM5月別冊「電気エネルギー管理士受験対策」としてスタートしたもので,さらにその後改良を重ね,幸いにも大変好評を博してきた.

今回の内容は,従来発行してきた「エネルギー管理士(電気分野)完全解答」に加筆・修正を加えたもので,平成18年度より新試験制度となったエネルギー管理士の受験ガイドを詳しく紹介し,さらに読者の要望にこたえ年度版とした.過去問は10年間分(平成22〜令和元年)の問題と模範解答を,豊富な図解により詳しく解説するとともに,この過去10年間分について出題の傾向も分類し,課目ごとにどう出題されていたかが容易にわかるようになっている.

さらに,必須基礎課目の「エネルギー総合管理及び法規」と電気専門課目の合計4課目について,その出題範囲と学習のポイントをわかりやすく解説しており,合格の実力を十分に涵養できる内容となっている.また,熱と電気を合算したエネルギー管理強化等の法改正に伴い,現行法と合わなくなった旧法規関連の設問については,解説において現行法での考え方を追記している.

このように本書は,電気分野を選択してエネルギー管理士を目指す方の受験対策書として,試験制度の受験案内,過去問をコンパクトにまとめているのが特徴である.

エネルギー管理士国家試験は,試験の日数が1日,課目合格制度の導入,マークシート方式の採用など,受験しやすくなっており,合格すれば熱・電気共通の免状を取得できることとなる.さっそく準備を始め,エネルギー管理士の資格取得に向け,本書を活用していただければ幸いである.

オーム社

オーム社 (編集)
出版社: オーム社 (2019/11/17)、出典:出版社HP

CONTENTS

第1章 受験ガイド
1. エネルギー管理士試験受験ガイド
2. 各課目の出題範囲と学習のポイント
3. 過去問の出題分類(令和元年~平成22年度)

第2章 試験問題と解答・解説 (令和元年~平成22年度)
令和元年度エネルギー管理士試験問題と解答・解説
平成30年度エネルギー管理士試験問題と解答・解説
平成29年度エネルギー管理士試験問題と解答・解説
平成28年度エネルギー管理士試験問題と解答・解説
平成27年度エネルギー管理士試験問題と解答・解説
平成26年度エネルギー管理士試験問題と解答・解説
平成25年度エネルギー管理士試験問題と解答・解説
平成24年度エネルギー管理士試験問題と解答・解説
平成23年度エネルギー管理士試験問題と解答・解説
平成22年度エネルギー管理士試験問題と解答・解説

資料
●マークシート方式における答案用紙記入上の注意事項
●受験にあたっての注意事項
●電卓の取扱いについて
●エネルギー管理士試験の課目
●特定事業者,特定連鎖化事業者の義務内容
●エネルギー管理統括者等の選任・資格要件および選任数
●省エネ法における手続きとスケジュール
●事業者が遵守すべき判断基準

オーム社 (編集)
出版社: オーム社 (2019/11/17)、出典:出版社HP