社会人常識マナー検定テキスト1級 (全経公式テキスト)




はじめに

本書は、公益社団法人 全国経理教育協会が主催する「社会人常識マナー検定」1級を対象とした学習教材です。

社会人常識マナー検定は、社会人として必要な知識、コミュニケーション力およびマナーの習得を促す検定です。

中でも1級は、幅広い社会常識を十分に理解し、高度な業務を処理できる知識やビジネスマナーを活用し、リーダーシップなどさまざまなビジネスの場面で発揮できるコミュニケーション能力の習得を促しています。

この検定の合格へ導くテキストとして、本書は以下のポイントを踏まえて作成されました。

■検定試験を作問する先生方による丁寧な解説
■イラストや図表を多用した分かりやすい内容
■現場や時代に即した実践的内容

また、社会人常識マナー検定1級の出題内容は、「社会人常識マナー検定テキスト2・3級」の要素を発展させたものとなってもいます。したがって、本書は1級を受験される方はもちろん、2・3級取得者のさらなる学習教材としても活用できます。また、企業の研修や企業人のキャリアアップにも役立てていただけることと思います。

本書をもとに学びを深めて、一人でも多くの方が社会人常識マナー検定1級に合格し、ビジネスの世界で活躍していかれることを期待しております。

2019年3月
編者

「社会人常識マナー検定テキスト」製作委員会 (著), 公益社団法人 全国経理教育協会 (監修)
出版社: 産学社 (2019/6/6)、出典:出版社HP

目次

はじめに
社会人常識マナー検定試験について
学習方法

第1編 社会常識

第1章 社会と組織

キャリア形成
1. ビジネスパーソンとしてのキャリア形成

会社と組織
1. 組織の役割とマネジメント

社会変化と働き方
1. 社会の変化と多様化する雇用形態
2. 働き方改革

第2章 企業と経営

目標設定と成果・振り返り
1. プロフェッショナルのチームワークカ
2. 業務マネジメントカ
3. PDCAサイクルの実践

企業の社会的責任
1. 企業の社会的責任

リスクマネジメント
1. リスクの予見
2. リスクマネジメント

第3章 一般知識

ビジネスにおける基礎用語
1. 政治・経済・国際に関する基礎用語
2. 社会・文化に関する基礎用語
3. 企業経営に関する基礎用語

日本語の常識
1. 漢字の常識

その他の基礎用語
1. カタカナ用語の常識
2. 欧文略語の常識

第2編 コミュニケーション

第1章 仕事の成果と人間関係

職場を円滑にするコミュニケーション
1. コミュニケーションの重要性
2. 信頼関係を築くアクティブリスニング
3. コミュニケーションにおけるストロークとは
4 リーダーシップに生かすファシリテーション

顧客満足コミュニケーション
1. 接遇とホスピタリティ
2. 商談で好感をもたれる4要素
3. 相手の心に響くプレゼンテーション
4. クレーム対応

第2章 ビジネスでの対話力

ワンランクアップの言葉遣い
1. 言葉遣いは心遣い
2. 不明感、不安感、不信感をなくす敬語の使い方
3. 来客応対、商談での言葉遣い
4. 英語での電話応対

目的に合った効果的な話し方
1. 相互理解のための分かりやすい話し方・上手な聞き方
2. 相手が納得する説明の仕方
3. 正確に情報伝達ができる報告の仕方
4. 相手を動かす注意の仕方
5. 相手を不快にさせない断り方
6. 協働関係を築く依頼の仕方
7. 話を引き出す上手な質問の仕方 ~オープン・クエスチョン

第3章 取引を成功させるビジネス文書

確実な情報共有と円滑な情報伝達
1. 相手目線の迅速、簡潔なビジネスメール
2. 英語での基本ビジネスメール
3. ビジネス文書の形式と作成の留意点

企業間の良好な関係に必要な社交文書
1. 社交文書の形式と作成の留意点

第3編 ビジネスマナー

第1章 職場のマナー

信頼を得られる職場のマナー
1. 豊かな人間関係構築の心得
2. 人材育成と後輩指導
3. 社内の付き合いマナー

第2章 お客様応対

来客応対
1. 来客応対の流れ

訪問のマナー
1. 訪問準備
2.面談時
3. 社外での打ち合わせ

接待のマナー
1. 目的に合わせたおもてなし
2. 相手に喜ばれる接待
3. 接待を受けるときの心得

第3章 電話応対

電話応対
1. 好印象を与える電話の受け方・取り次ぎ方
2. 分かりやすい伝言メモの残し方
3. 相手に配慮した電話の掛け方
4. 状況に応じた電話応対

第4章 交際業務

冠婚葬祭のマナー
1. 慶事のマナー
2. 弔事のマナー

付き合いのマナー
1. 食事のマナー
2. お見舞いのマナー
3. 贈答と上書き

第5章 文書類の受け取りと発送・他

情報の扱い方
1. 情報とは
2. 情報セキュリティの重要性

情報モラル
1. 情報モラルとは
2. 電子メールのネチケット
3. その他 SNS 使用のネチケット

第6章 会議

会議の運営と進め方
1. 理想的な会議を進めるために
2. 会議の種類
3. 会議用語
4. 会議参加の心得
5. 会議の事前準備から片付けまで
6. 会議進行のポイント

第7章 ファイリング・他

情報の収集・管理と整理法
1. 情報収集の仕方
2. データの管理
3. 書類のファイリング方法

プロジェクト管理/仕事管理
1. プロジェクト管理とは
2. プロジェクトの流れ
3. プロジェクトをチームで行う際の日程管理
4. プロジェクト業務実施の留意点
5. 個人の日程管理

チャレンジテスト問題/解答・解説
索引
参考文献・資料

「社会人常識マナー検定テキスト」製作委員会 (著), 公益社団法人 全国経理教育協会 (監修)
出版社: 産学社 (2019/6/6)、出典:出版社HP

社会人常識マナー検定試験について(受験要項より抜粋)

社会人常識マナー検定試験問題は、この基準により作成する。

3級
社会・組織の一員として必要不可欠な社会常識を理解し、初歩的な仕事を処理するために必要な知識やビジネスマナーを学び、社内外の人と良好な関係を築くために求められるコミュニケーション能力を習得している。

2級
企業・社会のしくみと一般的な社会常識を理解し、仕事を処理するために必要な知識やビジネスマナーを身に付け、自ら築いた人間関係を良好に保つために必要なコミュニケーション能力を習得している。

1級
企業・社会のしくみと幅広い社会常識を十分に理解し、目標達成のために自ら率先して高度な業務を処理できる知識やビジネスマナーを活用し、後輩指導・グループをまとめるリーダーシップ・トラブル対応などさまざまなビジネス場面で発揮できるコミュニケーション能力を習得している。

各級の出題範囲は次の社会人常識マナー検定試験問題出題範囲とする。ただし、下級の範囲を包含し、同一項目、同一範囲については級の上昇に応じて問題内容が高度化するものとする。
試験の形式は、3・2級はマークシートを使用した多肢選択式、1級は記述式。

項目 本テキスト対象外 本テキスト対象
3級 2級 1級
Ⅰ社会常識 1.社会と組織
社会人の自覚
キャリアを理解する
会社組織の成り立ち
スキルと能力
雇用形態の多様化
キャリアを形成する
リーダーシップとフォロワーシップ
社会変化とその対応
1.社会と組織
組織の役割とマネジメント
働き方改革
2.仕事と成果
目標の重要性
組織目標と個人目標
主体性の発揮
組織の活性化
企業と経営資源
仕事と成長
モチベーション
企業の社会的責任
2.仕事と成果
業務マネジメント
リスクの予見
リスクマネジメント
3.一般知識
政治や経済に関連する基礎用語
ビジネスの基礎は日本語(漢字の読み書き、類義語と対義語、同音異義語と同訓異字語)
カタカナ用語
都道府県名・県庁所在地・都道府別関連情報
税金や社会保障制度に関連する基礎用語
労働環境・経営意識に関連する基礎用語
四文字熟語とことわざ・慣用句
欧文略語
世界の国名と首都
3.一般知識
政治・経済・国際に関する基礎用語
社会・文化に関する基礎用語
企業経営に関する基礎用語
4.ビジネス計算
ビジネスにおける計算力
数式を元にした課題の解決
Ⅱ コミュニケーション 1.ビジネスコミュニケーション
傾聴の重要性とポイント
職場のコミュニケーション
組織と人間関係
良い人間関係のためのコミュニケーション
第一印象の重要性、立ち居振る舞い、身だしなみ、表情、お辞儀と挨拶
基本の挨拶言葉
社外の人とコミュニケーション
顧客満足、社外交流のエチケット
上手なコミュニケーション
効果的な伝え方、分かりやすい話の組み立て方、説得力ある話し方
1.ビジネスコミュニケーション
信頼関係を築くアクティブリスニング
コミュニケーションにおけるストローク
ファシリテーション
プレゼンテーション
クレーム対応
2.社会人にふさわしい言葉遣い
敬語の種類、尊敬語・謙譲語の適切な使い方
職場での言葉遣い
話し方と聞き方
指示の受け方、報告の仕方、連絡の仕方、相談の仕方
社外の人への言葉遣い
状況に合わせた来客応対、電話応対の言葉遣い好感を持たれる話し方説明、説得の仕方、注意・忠告の仕方・受け方、断り方、苦情の受け方
2.社会人にふさわしい言葉遣い
来客応対、商談での言葉遣い
英語での電話応対
協働関係を築く以来の仕方
話を引き出す上手な質問の仕方
3.ビジネス文書
ビジネス文書の書き方と留意点
社内文書の種類、形式
社内文書作成
報告書、議事録、通知文
グラフの種類と特徴
社外文書の種類、形式
社外文書作成
案内状
社交文書の種類、形式
社交文書作成
礼状
宛名の書き方
ビジネスメールの特徴
ビジネスメールの書き方
3.ビジネス文書
英語での基本ビジネスメール
社交文書の形成と作成(応用)
Ⅲ ビジネスマナー 1.職場のマナー
出勤時から終業時
公私、機密のけじめ
1.職場のマナー
豊かな人間関係構築の心得
人材育成と後輩指導
2.来客応対
上司や担当者と約束がある来客への応対
受付から見送り
約束のない来客への応対
約束がある来客
担当者が応対する
訪問・紹介のマナー
約束から訪問後
2.来客応対
目的に合わせたおもてなし
相手に喜ばれる接待
接待を受けるときの心得
3.電話応対
受け方の基本手順
名乗り方から切り方
特別な電話の受け方
伝言メモ
FAXの送信、電話の掛け方と携帯電話の心得
電話を掛ける
基本的な掛け方
特別な電話、携帯電話
3.電話応対
状況に応じた電話応対(応用)
4.交際業務
慶事のマナー・結婚、弔事のマナー
病気見舞い
さまざまな慶事のマナー、会食とパーティ
贈り物と上書き
4.交際業務
食事のマナー
5.文書類の受け取りと発送・他
文書の取り扱い、郵便の役割、さまざまな配送サービス
オフィス環境と事務機器
5.文書類の受け取りと発送・他
情報とは
情報セキュリティの重要性
電子メールのSNS使用ネチケット
6.会議
会議の種類・形式・用語、会議の準備から後始末
6.会議
会議進行のポイント
7.ファイリング・他
文書類の保管、秘文書の取り扱い、名刺・カタログの保管、日程管理、押印の知識
7.ファイリング・他
情報収集の仕方
データの管理
プロジェクト管理

 

「社会人常識マナー検定テキスト」製作委員会 (著), 公益社団法人 全国経理教育協会 (監修)
出版社: 産学社 (2019/6/6)、出典:出版社HP

学習方法

本書は、社会人常識マナー検定1級の出題範囲に合わせた全3編(社会常識・コミュニケーション・ビジネスマナー)、13の大項目(章)、27の中項目、77の小項目から成っています。

学ぶべき事柄は広範囲にわたりますが、どの項目からでも学ぶことが可能なように編集されています。

本文での解説は、できるだけわかりやすい言葉を使用しています。また、必要に応じて表や箇条書きを用いています。留意したい箇所にマーカーを引くなどしておくと、ポイントを絞って効率的に学習することができます。

効率的な学習法

1.繰り返し読む
最初は難しく感じた言葉や事柄も、読み返していくうちに理解が深まります。繰り返し読む、ときには声に出して読むことも効果的です。

2.書いて覚える
1級試験は記述式ですので、留意したい箇所などは実際に書いていきましょう。特に、社会常識の一般知識の各用語は正確に書く必要があります。
また、コミューケーションの言葉遣いや話し方、ビジネスマナーのさまざまな応対の仕方などは、理解しているつもりでもいざ書いてみると曖昧だったりします。実際に書いて、しっかり習得していくことが特定合格につながります。

3.実力チェック
巻末に過去問題が掲載されていますので、全学習が終了したら挑戦してみましょう。間違えた箇所や弱点部分を自身でチェックして、再度各項目のページや「社会人常識マナー検定テキスト2・3級」の該当項目箇所に戻り、重点的に学習し直しましょう。

「社会人常識マナー検定テキスト」製作委員会 (著), 公益社団法人 全国経理教育協会 (監修)
出版社: 産学社 (2019/6/6)、出典:出版社HP