リフォームスタイリスト資格試験 1級・2級公式テキスト 住宅リフォーム実務知識




はじめに

リフォームスタイリストは、住宅リフォームを行うお客様に対して相談や助言を行う「営業系相談員」のことです。お客様目線での相談や提案を行うことによってお客様との信頼関係を築き、お客様の不安や不満を解消する役割を担います。

住宅リフォームにおいては、実際に工事を始めてみないとわからないことも多く、場合によってはお客様が住みながらの工事をしなければならないという制約もあり、新築に比べて難しい条件で仕事をせざるを得ません。

そこには、住宅リフォームならではの「現場の状況を把握する力」や「お客様の声を聞く力」が必要とされ、新築よりも高度な相談技術やお客様とのコミュニケーション能力(施主への応対能力)が求められます。

ところが実際の現場では、住宅リフォームに関する消費者の不安や不満が多く、そのトラブルの原因のほとんどは、担当者の説明不足や、お互いのコミュニケーション不足から発生しています。

このような状況において、初期段階でいかにお客様と信頼関係を築くことができるかが重要とされ、その相談業務を担当する人材の育成が望まれていました。この要望に応えて生まれたのが「リフォームスタイリスト資格試験」です。

リフォームスタイリスト資格試験は、リフォームスタイリストとしてリフォームの現場で十分な活躍ができるように、実践的な営業・建築・法規の知識を身に付けることを目的としています。基礎レベルの3級、基本レベルの2級、応用レベルの1級があり、1~3級すべてマークシート試験です。

本テキストは、1級、2級共通のリフォームスタイリスト「公式テキスト」として、リフォームスタイリストが必要とする基本的な知識をまとめたものです。(ただし、第2章のシックハウス、耐震リフォーム、バリアフリーリフォーム、省エネリフォームは1級出題範囲。その他の分野は1級、2級共通の出題範囲です。)

住宅リフォーム業務においては、初回接客でいかにお客様との意思疎通が図れるか、いかにお客様と上手にコミュニケーションをとり信頼を得ることができるかが、その後の仕事の方向性を大きく左右します。この初回接客を担当するのがリフォームスタイリストです。みなさんが、リフォームスタイリストとして、人々の住生活を豊かにするために一日も早く活躍されることを期待しています。

平成28年3月
一般社団法人 日本ライフスタイル協会

日本ライフスタイル協会 (編集)
ハウジングエージェンシー (2016/6/9)、出典:出版社HP

Contents

はじめに
第1章 営業編
1. 営業心得
2. 営業フロー
3. 営業スキル
リフォームスタイリストへ
参考文献

第2章 建築編
1. 住宅の構法・構造
2. 住宅設備
3. 住宅設備機器
4. シックハウス
5. 耐震リフォーム
6. バリアフリーリフォーム
7. 省エネリフォーム参考文献

第3章 関連法規編
1. リフォームビジネスのリスク管理(1)
2. リフォームビジネスのリスク管理(2)

第1章 営業編

1. 営業心得
1 リフォーム業は『サービス業』である
2 はじめの肝心は『好印象を与えられるか』
3 建築・リフォーム・インテリアの5つの要素
4 建築面(ハード面)と気持ち面(ソフト面)
(1) 何事も具体的に考え行動する
(2) 2つの心理的反応プロセス
5リフォームが女性市場といわれる理由と男性担当者
6 ジョブコーディネート

2. 営業フロー
1 リフォーム工事の種類と流れ
2 現地調査、初訪
(1) 訪問日の設定
(2) 行うこと
情報を得る/1:ヒアリング
情報を得る/2:ウォッチング
(3) 記憶より記録
(4) 測る・撮る
(5) お客様を判別する
3 情報整理
4 プラン作成
(1) トータル発想
(2) 快適な住まい作りの2つの面
(3) 寸法感覚
(4) 『ネタ収集BOX』
5 カラー
(1) 色の見え方
(2) トーン
(3) 色の感情効果
(4) 配色と調和
(5) カラーコーディネートの手法
(6) 材質感(テクスチュア)
(7) カラーとスタイル
6 収納
(1) 『収納』はプランの重要ポイント
(2) 収納能力タイプでプラン作成
(3) 部位別の収納プラン作成ポイント
(4) 専用室と専用コーナー
(5) 収納の仕掛け
7 部位別プランポイント・
(1) キッチン
(2) 洗面所
(3) トイレ
(4) 浴室
(5) 居間・食堂
(6) 玄関・廊下
(7) バリアフリーを目指した家
(8) 二世帯住宅の(への)リフォーム
8 プレゼンテーションの種類
9 第1回目・プラン提出
10 クロージング
11 他業者との差別化は明確に
12 工事中
13 勝つリズム

3. 営業スキル
1 プロ側も見られている
2 『自分がスケール」に気をつける
3 服装と身だしなみ
4 ヘアースタイル
5 笑顔と視線
6 態度・動作・所作
7 会話・話し方
8 情報ストックを持つ
9 カンで嗅ぐ

リフォームスタイリストへ
参考文献

日本ライフスタイル協会 (編集)
ハウジングエージェンシー (2016/6/9)、出典:出版社HP