ゼロからスタート! 武山茂樹のビジネス実務法務検定試験1冊目の教科書




最短合格は「最初の1歩」で決まる!

<本書の特徴>
1必修ポイントが、マスターできる
プロ講師が試験のツボを伝授。 だから確実に合格に近づける!
2 10時間で ざっと学べる
出るところだけを厳選して解説。 時間がない人も学べる構成です。
3人気講義を 再現
左ページに解説、右ページに図・イラストの講義スタイルでわかりやすい!
4全ページ オールカラー
見やすさ抜群。 初学者の試験勉強に最適です。

本書の特徴 LECで大人気の 武山講師が合格へナビゲート!

 

弁護士 武山 茂樹(たけやま・しげき)
京都大学法学部卒業。国家公務員1種試験(法律職) 合格。LECの公務員試験講座や宅建士講座の講師 を務める中、第1回法試験予備試験に合格。予 備試験合格は世間で言うほどには難しくないこと を伝えるため、予備試験の講師としても現在教壇 に立つ。現在、司法試験講座だけでなく、ビジネ ス実務法務検定試験講座も担当するマルチで活 躍する人気講師。

STEP1 武山講師のここがすごい!

1法律系資格試験の講師歴9年。 現役弁護士が独自メソッドで 合格者を多数輩出!
各種法律系資格試験の講師歴は9年、ビ ジネス実務法務検定試験では企業研修の 実績も多数あります。現役弁護士ならでは の生きた事例と丁寧な解説で問題がラクに 解けると大人気です。

2試験の論点を熟知。ツボを押さえた 解説が人気
司法試験、公務員や宅建士といっ た他資格の豊富な講師実績があり、 検定試験の頻出ポイントを熟知。 論点を押さえたわかりやすい解説 で、勘所がよくわかると評判です。

受講者の声
・身近な事例を使ってくれたので、よく理解できた
・ポイントを絞った解説で試験に出る部分を強調してくれた
・難解な法律用語を具体的に解説してくれた
・説明が明快でわかりやすかった
・周辺知識や関連法令も教えてくれ、得点力アップにつながった

STEP2 合格への確実な一歩が踏み出せる
ビジネス実務法務検定試験3級の合格率は70%前後と比較的高く、難易度は 高くないものの、民法や会社法を中心に知的財産法や労働法など大変幅広い企 業法務の知識が問われます。本書では、各種法律系試験の講師実績があり、難 しい法律を明快に伝えることができる武山講師が試験に出るところだけを徹底 解説。この1冊をマスターすることで合格に大きく近づきます。

STEP3最短ルートの学習法を示します
その1 「イメージ」と正確な解説の組合せで論点を攻略!
耳慣れない法律用語には誰もが苦手意識を持つもの。難解な法令のしくみを日 常の出来事やビジネス上の問題に置き換えて説明しています。イメージと正確 な解説の組合せで、法律用語の理解が格段に進みます!

その2 10 時間で読み切れる見開き構成
ビジネス実務法務検定試験の合格に必要な 基礎知識を1冊に凝縮。1項目見開きで 左にポイントを押さえたわかりやすい解 説、右に理解しやすい図やイラスト満載 でどんどん読み進められます。

 

ビジネス実務法務検定試験合格を実現! 人気講師の合格メソッドを誌面で再現

はじめに

ビジネス実務法務検定試験は仕事にも生活にも役立つ資格
ビジネス実務法務検定試験は、ビジネスに関連する法律の知識を幅広く問う、東京商工会議所主催の法律系検定です。

ビジネスはもちろんのこと、私たちの生活や経済活動は法律で規定されています。ですから、法律の知識があれば未然に契約トラブルを防げたり、問 題が起こっても大ごとにしないで解決できたりします。こうした知識は、ビ ジネス実務法務検定試験にチャレンジすることで効率よく身につきます。さまざまなビジネスシーンにおいてはもちろん、日常生活でも役に立つ資格なのです。さらに、身近な法律問題やニュースをよりいっそう理解できるようになり、興味もわいてきますから、学ぶことが“面白い”資格であるとも言えます。

この本を執筆したきっかけ
私は常々、ビジネス実務法務検定試験の講師として、この役に立つ面白 い資格に、もっと多くの方々に気軽にチャレンジしてほしいと考えていまし た。そのためには手軽に学べる参考書が必要です。しかし、ビジネス実務法務検定試験の参考書は、どうしても法律を紹介して終わってしまうものが 多いようです。そこで、本書の執筆にあたっては、できるかぎり具体例を入 れてわかりやすくするとともに、法律の本質に切り込んだ解説に努め、記憶 に残るように心がけました。

受験の動機には、「法律に興味がある」「仕事に役立ちそうだ」「法務部に配属されて必要だから」「とりあえず法律系の資格を取ってみたい」など、 さまざまなものがあると思います。受験を目指す方はもちろん、そうでない方も、ぜひこの本を読み進めてみてください。楽しく興味深い法律の世界が、あなたを待っています。

LEC専任講師 弁護士 武山茂樹

試験にチャレンジしてみようゼロからスタート! 武山茂樹のビジネス実務法務検定試験1冊目の教科書

武山 茂樹 (著), LEC東京リーガルマインド (監修)
KADOKAWA (2019/2/16)、出典:出版社HP

1 ビジネス実務法務検定試験”の概要

◆まずは出題範囲を押さえる
ビジネス実務法務検定試験には1級、2級、3級と3つの級があります。 まず、入り口となる3級の出題内容を見てみましょう。ちなみに3級の出題形式はすべてマークシート式です。

以下の項目名は、ビジネス実務法務検定試験の公式テキストに合わせて あります。本書では、著者が項目を独自に設定していますが、扱っている内容は同様です。

1ビジネス実務法務の法体系
法律の種類、ビジネス実務法務の全体像、CSR(企業の社会的責任)やコ ンプライアンスについて学びます。
2企業取引の法務
契約の種類、取引や契約でトラブルが起きたときの処理を学びます。
3債権の管理と回収
売掛金などの債権の管理や回収、企業倒産時の処理などを学びます。
4企業財産の管理と法律
不動産や知的財産などに関わる法律を学びます。
5企業活動に関する法規制
消費者保護法や個人情報保護法、環境法や独占禁止法など、さまざまな規 制について学びます。
6企業と会社のしくみ
会社に関する法律です。そもそも会社とは何かという点から、株主総会や 取締役会の手続きまで扱います。最も企業法務らしい分野と言えます。
7企業と従業員の関係
労働に関する法律です。労働契約や有給休暇などについて学びます。
8ビジネスに関連する家族法
結婚や離婚などの家族に関する法律や、相続について学びます。

本書は主に3級程度の内容を扱っていますが、3級のレベルは「ビジネス パーソンとしての業務上理解しておくべき基礎的法律知識を有し、問題点の 発見ができる(ビジネスパーソンとして最低限知っているべき法律実務の基 礎知識を想定)」となっています。上記知識を身につけ、問題演習をしてい けば、合格レベルに達するでしょう。

◆1級・2級の出題内容を見てみよう
2級以上の試験内容についても紹介しておきましょう。2級のレベルは「企 業活動の実務経験があり、弁護士などの外部専門家への相談といった一定の 対応ができるなど、質的・量的に法律実務知識を有している(知識レベルと してのアッパーレベルを想定)」となっています。3級の知識に加え、より 詳細な会社法の規定や労働組合、国際取引法務、民事裁判手続など、レベル の高い法的知識も含まれます。企業の法務部の方は、できればこのレベルま では目指したいところです。

次に1級のレベルですが、「業務上必要な法律実務知識をビジネス全般に わたって持っており、その知識に基づいて多面的な観点から高度な判断・対 応ができる(実務的対応能力としてのアッパーレベルを想定)」となってい ます。要求される知識レベルは2級とほぼ同じです。

ただし、1級は事例問題を実際に論文の形で解答する論述式試験となっています。その点、かなりレベルが高い試験と言っていいでしょう。

◆資格取得後の活躍のフィールド
ビジネス実務法務検定試験”の資格は、就職・転職の際に法務知識のアピールに使えるでしょう。近年はコンプライアンス(法令遵守)の重要性が叫ばれていますから、法務部の方はもちろん、営業の方等にとっても役に立つ資 格です。また、他の法律系資格への登竜門として、取得を目指す方もいます。

ふだんお仕事をされている方であれば、資格試験の勉強には大変な面もありますが、結果はきっとついてきます。一緒に頑張りましょう。

試験にチャレンジしてみよう

2 ビジネス実務法務検定試験の学習法

◆法律系資格の勉強では、この落とし穴に要注意!
よく、「資格試験の勉強は過去問から始めるべき」といわれますが、こと法律系資格については、この学習法は間違っています。なぜなら、高校までの授業で法律はほとんど扱われず、前提となる知識がないからです。憲法などは多少扱いますが、資格試験に必要なレベルとは差がありすぎます。そこで、 過去問に取り組む前に、ざっとでもいいので、本書を読み、理解することから始めていきましょう。試験勉強は次の2ステップで進めるのがおすすめです。

ステップ1 まずは本書の7割の理解を目指す
本書を初めて読んだ段階では、3割の理解でもいいくらいです。法律の学 習では、「後で出てくる知識を学ばないうちは、最初のほうのことがわから ない」ということがよくあります。すべての法律はゆるやかにつながっているからです。本書を繰り返し読み、まずはざっと7割程度、理解することを 目指してください。

ステップ2 過去問を解いてみる
過去問を解く際も完璧主義に陥らないことが大切です。少し考えてわからなかったら答えを見ましょう。解説を読んで理解できればよいのです。どのような聞かれ方をするのか、どこがよく出るのかも知っておきましょう。

◆試験勉強の2つのコツ
1情報を一元化する。
過去問で出たところや間違いやすいところは、本書にラインマーカーを引くなどしてマークしたり、メモを加えたりしてください。それによって、試験直前期まで使える「自分だけのオリジナルな参考書」が完成します。

2繰り返し解く
テキストや問題集は最低でも2回は繰り返してください。1回でわかるこ とは少ないのが法律の勉強の特徴と言えます。

Contents 武山茂樹の ビジネス実務法務検定試験1冊目の教科書

はじめに
試験にチャレンジしてみよう
1ビジネス実務法務検定試験”の概要
2ビジネス実務法務検定試験”の学習法

第1章
契約法
1 そもそも「契約」とは? 契約が成立する条件とは?
2 あらゆる物は「動産」と「不動産」に分けられる
3 契約を交わした瞬間に移る「所有権」
4 本心ではない意思表示「心裡留保」と「虚偽表示」とは?
5 勘違い(錯誤)で結んだ契約は取り消せる?
6 「詐欺」や「強迫」による契約は取り消せる?
7 「詐欺取消前の第三者」と「詐欺取消後の第三者」の違いとは?
8 「代理」とは、法律行為を代わりにやってもらうこと
9 「無権代理」とは、代理権がない者が代理行為をすること
10 無権代理でも、契約が成立する「表見代理」とは?
11 契約を守らない「債務不履行」への対処法は?
12 「同時履行の抗弁権」とは?
13 もしもビル売買で、契約後にビルが焼失してしまったら?①
14 もしもビル売買で、契約後にビルが焼失してしまったら?②
15 販売物の欠陥に責任を負う「契約不適合責任」とは?
16「手付」とは、あらかじめ代金の一部として支払う金銭
17賃貸借①賃料と引換えに物を貸す「賃貸借契約」
18賃貸借②借りている家を他人に貸すことはできる?
19 手形・小切手のしくみ
コラム1
実務法務に関わるなら、改正前の民法に関する知識も欠かせない!

第2章
不当利得・事務管理・不法行為
1「不当利得」で取られたお金は「返せ」と言える!
2 契約なしに親切心からする行為が「事務管理」 –
3不法行為①損害賠償請求ができるための5つの要件
4不法行為②損害賠償では何が請求できる?
5 不法行為と債務不履行、どちらで損害賠償請求すべき?
6 親が負う「監督義務者の責任」、雇用者が負う「使用者責任」
7 「工作物責任」「共同不法行為」とは?
8 ビジネスに欠かせない3つの民法特別法
コラム2
土地・建物など「特定物売買」のトラブル①実は契約前から問題があったケース

第3章
法人と会社
1 法律で認める2つの人格、「自然人」「法人」とは?
2 契約締結に欠かせない「意思能力」「行為能力」とは?
3 「制限行為能力者」が契約を結ぶ際のポイント
4 「法人」のさまざまな分類を知ろう
5 営利法人の代表格、「会社」には4種類ある
6 株式会社のしくみ
7 株主に認められている権利とは? –
8株式会社では「機関設計」が重要
9 株主総会の役割とルール
10 取締役・取締役会の役割とは?
11 「代表取締役」とは会社の代表機関
12 監査役や会計参与、さまざまな会社の機関のしくみ
13 「指名委員会等設置会社」とは?
14 取締役等が負っている重い責任とは?
15 会社に不利益を及ぼさないため、取締役が受ける制限とは?
16 「株主代表訴訟」など会社に関する訴訟
17 会社設立の流れと「支配人」の役割
コラム3
土地・建物など「特定物売買」のトラブル②契約を結んだ後に問題が発生したケース

第4章
企業財産の管理
1 目に見えない企業の重要財産、「知的財産」とは?
2 特許権①特許の基本ルールを知っておこう
3特許権②他社の発明を事業に生かす3つの方法
4 「著作権」は登録しなくても保護される
5 ほかにはどんな知的財産権がある?
6 企業にとって門外不出の「営業秘密」が流出したら?
7 企業財産を管理するポイント
コラム4 日本の法体系を把握しよう

第5章
債権の管理と方法
1 債権が消滅するのはどんなとき?
2 互いの債権を消し合う「相殺」のしくみ
3 債権が消滅する「時効」のしくみ
4 「取得時効」と「時効の援用権者」
5 債権を回収できないときの対応策は?
6人的担保①「保証人」の役割としくみ
7人的担保②「連帯保証」と「連帯債務」とは?
8抵当権①債務を履行できない場合、物から優先弁済を受ける
9抵当権②抵当権の消滅原因や「根抵当」についても押さえておこう
10抵当権③担保目的物が火事でなくなったら?
11契約に関わる「留置権」「質権」「先取特権」とは?
12動産の担保で使う「譲渡担保」、ローンで使う「所有権留保」
13債権の管理方法と信用調査のポイント
14 不払いなど、緊急時にはどう債権を回収する?
コラム5裁判のしくみ 民事裁判・刑事裁判・行政裁判

第6章
企業活動に関する法規制
1 コンプライアンスの基本! 刑法・行政法について知ろう
2 独占禁止法で禁止されている行為とは?
3 消費者保護法と消費者契約法、どこが違う?
4 消費者を守る「消費者契約法」の中身とは?
5 ローンやクレジットカードの取引に関わる「割賦販売法」
6 通販やマルチ商法を規制する「特定商取引法」
7 特定商取引法の重要ポイント
8 「個人情報の保護」について企業が押さえるべきポイント
9 ビジネスに関わるその他の主な規制法を押さえよう
10 経済活動で起こる犯罪には何がある?
コラム6 今、企業に求められている CSR・コンプライアンス

第7章
労働法
1 労働契約と労働法のしくみ
2労働契約はどのように決まる?
3 「就業規則」に記載するべき内容とは?
4 こんな労働契約は禁止されている!
5 企業が守るべき賃金・労働時間のルール
6企業が守るべき時間外・休日労働のルール
7 「みなし労働時間制」の3タイプ
8 企業が守るべき休憩・有給休暇のルール
9 正社員の退職に適用されるルール
10 従業員を解雇できるケース、できないケース
11 契約社員など、期間限定の労働契約のルール
12 労働組合に関する2つの法律を押さえよう
13男女平等を促進する「男女雇用機会均等法」
14派遣社員など「労働者派遣」のしくみ
コラム7 後で困らないために知っておきたい! ビジネス文書の重要ポイント

第8章
親族法・相続法
1 結婚のしくみ
2 夫婦の財産・離婚に関する法的なポイント
3 遺産は誰が優先的に相続するのか?
4 誰がどれくらい相続するのか?
5 遺産争いの解決法にはどんなものがある?
6 借金など負の遺産を相続しないためには?
7 相統トラブルを起こさない遺言の作り方

校閲協力岡田忠智・山口泰弘 (LEC 武山ゼミ出身)/石田みやび
本文デザイン・DTP ISSHIKI
本文イラスト寺崎愛

本書は原則として、2019年2月時点で成立済みの法令(未施行を含む)および情報をもとに原稿執筆・編集を行っています。また、試験範囲に含まれる 2017年民法改正 に完全対応しています。試験に関する最新情報は、試験実施機関のウェブサイト等でご確認ください。ゼロからスタート! 武山茂樹のビジネス実務法務検定試験1冊目の教科書

武山 茂樹 (著), LEC東京リーガルマインド (監修)
KADOKAWA (2019/2/16)、出典:出版社HP