福祉教科書 ケアマネジャー 完全合格テキスト 2021年版
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本書の使い方
節番号の下にある「ここを押さえよう!」と「頻出度」を確認して、本文を学習します。最後に、節末にある「理解度チェック 1問1答」問題を解いて理解度をチェックしましょう。
紙面の構成
A頻出度
出題頻度が高い順に★★★★★、★の3段階で示しています。
B「ここを押さえよう!」
この節でよく問われるテーマや要点 を記載しています。
Cイメージイラスト
この節のポイントを、理解を助け、 記憶に残るようにイラストを使ってイメージ化しました。
D本文のアイコン
重要ポイント 試験によく出るなど、必ず理解して おくべき大事な内容です。
E側注のアイコン
マイコレも出た! 過去6年間ほどの過去問の中で、覚えておいたほうがいい内容です。
用語解説 用語を説明しています。
お知っトク! 過去に出題はないが知っておいたほうがいい内容や、補足事項などです。
F理解度チェック 1問1答
○×式の過去問題と予想問題で、学習した内容の理解度を確認します。 正解できたら口にチェックしましょう。なお、本文に説明のない内容に関する問題も、補足のため、一部掲載しています。また、過去問題の一部に変更を加えている場合がありま す(第○回改と表記)。 過去問題の場合は出題回を掲載し、予想問題の場合は「予想」としています。
法令等について
本書の記載内容は、「八丁介護支援専門員基本テキスト(一般財団法人 長寿 社会開発センター刊)と、2020年12月 現在の法令等に基づいています。法令等については、厚生労働省、各都道府県・市町村等のWebサイトなどで最新情報をご確認ください。
表記
単に「法」というときは「介護保険法」を、「施行令」というときは「介護保険法施行 令」を、「施行規則」というときは「介護保険法施行規則」を指しています。
資格・試験について
介護支援専門員は、「ケアマネジャー」「ケアマネ」とも呼ばれています。国家資格で はなく、都道府県知事の任用資格ですが、介護保険の現場で、利用者と介護サー ビス等の社会資源をつなぐコーディネーターとしての役割を担う評価の高い職業であ り、「介護保険の要」とも呼ばれます。
介護支援専門員の職務内容
介護支援専門員とは
介護保険法で定める介護・支援を必要とする者(以下「要介護者等」という)からの相談を受け、要介護者等の心身の状況等に応じた適切な介護サービスを提供できるよう、介護サービス計画等を作成し、市町村、居宅サービス事業者、介護保険施設等との連絡調整や日常生活を営むために必要な援助を行う職種です。
介護支援専門員の職場
居宅介護支援事業所や介護保険施設(介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、介護療養型医療施設)、特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム等)、小規模多機能型居宅介護事業所、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、地域包括支援センターや行政機関等が主な動務地となります。
介護支援専門員になるためには
介護支援専門員になるためには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格する必要があります。
同試験の受験資格については、下記の1~5のいずれかの要件を満たしていることが必要です。受験資格の詳細については、必ず受験予定地の都道府県等に確認してください。
1法定資格保有者:下記のいずれかの法定資格を有し、法定資格に基づく業務に通算して5年以上かつ900日以上従事した経験があること医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作楽療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士(管理栄養士を含む)、精神保健福祉士
※要援護者に対する直接的な業務を行っていることが条件。
2生活相談員:生活相談員として、相談援助業務に通算して5年以上かつ900日以上従事した経験があること
3支援相談員:支援相談員として、相談援助業務に通算して5年以上かつ900日以上従事した経験があること
4相談支援専門員:相談支援専門員として、相談援助業務に通算して5年以上かつ900日以上従事した経験があること
5主任相談支援員:主任相談支援員として、生活困窮者自立支援法に規定する事業に通算して5年以上かつ 900日以上従事した経験があること
※2~3は、従事する施設等が決められているので、ご注意ください。
介護支援専門員登録までの流れ
介護支援専門員の業務に従事するには、介護支援専門員実務研修受講試験合格後、介護支援専門員実務研修を修了し、登録証明書および専門員証の交付を受けることが必要です。
1介護支援専門員実務研修受講試験
研修を行うに際し、介護支援専門員の業務に必要な専門知識(介護保険制度、要介護認定、居宅サービス計画等に関する知識等)等を有していることを確認する試験です。
2介護支援専門員実務研修
介護支援専門員の業務に関する講義・演習等を主体とする実務的な研修および実習を受講します。
3介護支援専門員実務研修修了証の交付
介護支援専門員実務研修修了証の交付を受けます。
4 介護支援專門員登錄
都道府県介護支援専門員名簿に登録をします。
5介護支援専門員証の交付
介護支援専門員証の交付を受けます。なお、介護支援専門員証は5年ごとの更新が義務づけられています。
試験の実施方法
試験は全国共通の問題で同じ日時に行われますが、実施するのは都道府県です。受験手続きの詳細は受験要項で確認します。試験の受験地は、受験資格に該当する楽務に従事している場合は勤務地の都道府県、受験資格に該当する業務に従事していない場合は、住所地の都道府県になります。受験要項は、受験予定地の都道府県に問い合わせて取り寄せましょう。
●出題方式
出題は五肢複択方式で、解答はマークシート方式で行われます。
●出題数
出題数は、区分ごとに表1のとおりです。
表1 出題数
区分
問題数
介護支援分野
介護保険制度の基礎知識
要介護認定等の基礎知識
居宅・施設サービス計画の基礎知識等
25問
保健医療福祉サービス分野
保健医療サービスの知識等
20問
福祉サービスの知識等
15問
合計
60問
●試験時間
試験時間は120分(原則として10:00~12:00)です。ただし、弱視等の受験者の場合は156分(1.3%)、点字受験者の場合は180分(1.5倍)とされます。
主な出題範囲
分野ごとの主な出題範囲(範囲表の大項目)は次のとおりです。
●介護支援分野
●介護保険制度導入の背景●介護保険と介護支援サービス●介護保険制度論●ケ アマネジメント機能論 ●介護支援サービス方法論●介護予防支援サービス方法論 ●施設介護支援サービス方法論・要介護認定の流れ一次・二次判定の仕組み
●保健医療サービスの知識等
●医学編(高齢者の身体的・精神的な特徴と高齢期に多い疾病および障害、バイタルサ インの正確な観察・測定・解釈・分析 ほか)●臨死編(チームアプローチの必要性および各職種の役割、高齢者のターミナルケアの実際・家族へのケア ほか) ●訪問看 護方法論●訪問リハビリテーション方法論●居宅療養管理指導方法論・通所リ ハビリテーション方法論●短期入所療養介護方法論●定期巡回・随時対応型訪問 介護看護方法論●複合型サービス方法●介護予防訪問看護方法論●介護予防 訪問リハビリテーション方法●介護予防居宅療養管理指導方法論●介護予防通 所リハビリテーション方法論●介護予防短期入所療養介護方法論●介護老人保健 施設サービス方法論●指定介護療養型医療施設サービス方法論
●福祉サービスの知識等
●福祉類(基礎相談・面接技術、ソーシャルワークとケアマネジメント ほか) ●訪問介護 方法能中訪問入浴介護方法論通所介護方法論 短期入所生活介護方法除特 定施設入居者生活介護方法論●福祉用具および住宅改修方法論 ●夜間対応型訪問 介護方法論●認知症対応型通所介護方法論小規模多機能型居宅介護方法論●認知症対応型共同生活介護方法論 ●地域密着型特定施設入居者生活介護方法論●地 域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護方法論●介護予防訪問介護方法論●介 護予防訪問入浴介護方法論●介護予防通所介護方法論●介護予防短期入所生活介 護方法論●介護予防特定施設入居者生活介護方法論●介護予防福祉用具および介 護予防住宅改修方法論●介護予防認知症対応型通所介護方法論●介護予防小規模 多機能型居宅介護方法論●介護予防認知症対応型共同生活介護方法論●指定介護 老人福祉施設サービス方法論●公的サービスおよびその他の社会資源導入方法論
試験日・受験者数・合格基準
・試験日
例年10月ですが、詳細は受験予定地の都道府県にお問い合わせください。
・受験者数・合格率
受験者数と合格率などの推移を表2に示します。
表2 受験者数と合格率の推移
年度
受験者数
合格者数
合格率
第18回(平成27年度)
134,539人
20,924人
15.6%
第19回(平成28年度)
124,585人
16,281人
13.1%
第20回(平成29年度)
131,560人
28,233人
21.5%
第21回(平成30年度)
49,333人
4,990人
10.1%
第22回(令和元年度)
41,049人
8,018人
19.5%
第22回(令和2年度)
46,415
8,200
17.7%
・合格基準
「介護支援分野」「保健医療福祉サービス分野」の区分ごとに、それぞれ合格基準となる点数があります。 点数は、各区分ごとに正答率70%を基準とし、問題の難易度で補正されています。
表3 第23回(令和2年10月11日)の合格基準
分野
問題数
合格点
1介護支援分野
25問
13点
2保健医療福祉サービス分野
35問
22点
(注1)配点は1問1点です。
(注2)試験問題、正答、合格基準は、介護保険法(平成9年法律第123号)第69条の11第1項に規定する登録試験問題作成機関である財団法人社会福祉振興・試験センターが作成・決定したもので、各都道府県共通の問 題・基準となっています。
もくじ
第1章 介護支援分野
出題の傾向と対策
1 高齢化の進展と介護問題
2 介護保険制度の創設と実施状況
3 社会保障と社会保険の体系
4 介護保険制度の概要
5 保険者・国・都道府県の責務
6 介護保険事業計画
7 被保険者
8 要介護者(状態)・要支援者(状態)
9要介護認定・要支援認定
10保険給付の種類・内容等
11 利用者負担
12 他の法令等による給付調整等その他の規定
13 サービス事業者等の指定
14 介護サービス情報の公表
15 保険財政と保険料、財政安定化基金
16 国民健康保険団体連合会
17介護保険審査会、雑則
18 介護保険制度におけるケアマネジメント
19介護支援専門員の役割・義務・倫理等
20 居宅介護支援事業者の指定
21 居宅介護支援の実施
22 課題分析(アセスメント)
23 居宅サービス計画(ケアプラン)の作成
24 モニタリング・再課題分析・連携
25 地域支援事業と地域包括支援センター
26 介護予防ケアマネジメント
27 介護予防サービス
28介護保険施設
29 施設のケアマネジメント
第2章 保健医療サービスの知識等
出題の傾向と対策
1 高齢者の特徴と起こりやすい症状・よくみられる疾患
2 バイタルサインと検査・検査値
3 高齢者に多い疾患
4介護技術の展開
5 リハビリテーション
6 認知症と認知症のある高齢者の介護
7高齢者の精神障害とその介護
8予後の理解と医学的問題のとらえ方
9 栄養管理と食生活
10 薬剤管理
11 在宅での医療管理
12 感染症の予防と対応
13急変時の対応
14健康増進と疾病障害の予防
15 ターミナルケア(終末期介護)
16訪問看護・介護予防訪問看護
17訪問リハビリテーション・介護予防訪問リハビリテーション
18 居宅療養管理指導・介護予防居宅療養管理指導
19通所リハビリテーション・介護予防通所リハビリテーション
20 短期入所療養介護・介護予防短期入所療養介護
21 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
22 看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)
23 介護老人保健施設
24 介護医療院
第3章 福祉サービスの知識等
出題の傾向と対策、
1 ソーシャルワークとケアマネジメント
2 社会資源の活用
3 高齢者福祉の関連諸制度【その1】
4 高齢者福祉の関連諸制度【その2】
5訪問介護
6 訪問入浴介護・介護予防訪問入浴介護
7通所介護
8短期入所生活介護・介護予防短期入所生活介護
9特定施設入居者生活介護・介護予防特定施設入居者生活介護
10 福祉用具と住宅改修
11 地域密着型サービス
12介護老人福祉施設
さくいん
本書内容に関するお問い合わせについて
このたびは翔泳社の書籍をお買い上げいただき、誠にありがとうございます。弊社では、読者の皆様か らのお問い合わせに適切に対応させていただくため、以下のガイドラインへのご協力をお願い致しております。下記項目をお読みいただき、手順に従ってお問い合わせください。
●ご質問される前に
弊社Webサイトの「正誤表」をご参照ください。これまでに判明した正や追加情報を掲載して
正誤表 https://www.shueishi.co.jp/book/errata/
●ご質問方法
弊社Webサイトの「刊行物Q&A」をご利用ください。
刊行物Q&A
https://www.shoeisha.co.jp/book/qa/
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●回答について
回答は、ご質問いただいた手段によってご返事申し上げます。ご質問の内容によっては、回答に数日ないしはそれ以上の期間を要する場合があります。
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●免責事項
※著者および出版社は、本書の使用による介護支援専門員実務研修受講試験の合格を保証するものではありません。
※本書の記載内容は、2000年12月現在の法令等に基づいています。
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※本書では、 は割愛させていただいております。
第1章 介護支援分野