建築CAD検定試験のおすすめ参考書・テキスト(独学勉強法/対策)
建築CAD検定試験の公式テキスト
公式のテキストがあります。下記サイト等から購入可能です。
建築CAD検定公式HP
またホームページでは合格率等の統計資料を確認することができます。
2019年度版 建築CAD検定試験公式ガイドブック
はじめに
本書は全国建築CAD連盟が実施している建築CAD検定試験の受験者を対象とした総合的な参考書です。2003年に初めて出版してから毎年出版してます。過去問題を最新の問題に毎年変えており、本文についても何箇所かを見直してより分かりやすいように加筆しています。
建築CAD検定試験の情報を可能な限り公開し実際出題した多数の問題(4級から准1級)を掲載しています。さらに建築CAD製図についてその基本を詳しく説明し、試験問題についても3級から准1級までを解説しています。本書での解説の大部分の内容は建築CAD検定試験の採点基準に採用しています。
3級試験問題の2題を取り上げJw_cadとAutoCADの両方で解法手順を紹介しています。4級問題の解説はありませんが4級試験の受験者は3級の解説および解法手順をもとに準備をしていただければ比較的簡単に合格できるはずです。
建築CAD検定試験はすべて実技試験です。これはCAD周辺の知識を、いくら得たとしてもCADを操作できなければ役に立たないし社会的に信用されないからです。このため試験問題の多くはトレース問題です。
このためトレーサーになるための試験だと錯覚する人がまれにいますがそれは大きな間違いです。設計実務で通用するCADの操作能力を持っているかは時間内にトレースでキスこれを見れば確実に判定できるため、建築CAD検定試験ではトレース問題を採用しています。
建築CAD検定試験の準備というと過去問題の解法に集中しがちですがせっかく準備に時間を割くのですから建築CAD製図の基本を知ったうえで練習したほうが身に付きますし将来の仕事に自信をもって臨めます。しかし建築製図の参考書はあっても建築CAD「製図の適切な参考書がほとんど無いのが実情ですので、本書はページ数が許す限り建築CAD製図の基本を解説しています。
建築製図に決まりはあるのか、線の太さは何ミリにすればよいのか、読みやすい寸法はどんなものかなど建築CAD製図を勉強すると必ず出てくる疑問に答えています。このようにたとえ建築CAD検定試験の受験者でなくていい本書は建築学生など建築の初学者にも役立つ本を目指して執筆しております。
以上のように盛りだくさんの内容ですが読みやすく分かりやすくを第一にしていたので気楽に接していただけると思います。本書をきっかけにして建築CAD製図のおもしろさを知り、建築CAD検定試験を受けてみようという方が1人でも増えることを願っています。
ごあいさつ
一般社団法人 全国建築 CAD 連盟
会長 森 弘
建築CAD検定試験は、各々受験者に与えられた建築のラフ図に従って、CADを使用し建築詳細図を完成させる技術能力を測るもので、合格者にはCAD検定資格が授与されています。最近では受験者も年間一万人に迫り、今後さらに増加の傾向にあります。
私は毎回、このCAD検定試験の最終の合否を決める採点委員会に連盟理事、全国の学校のCAD教育担当の先生方と共に参加をしています。なにより楽しみなのは昨今の受験者の解答図面の精度が年々著しくアップしていることに、採点委員の先生方と実感できる瞬間です。
もとよりプロとしての経験もない若い世代の人達に、これほど精度の高いCAD図面が描けることに期待以上のものを感じています。
さて私は、数年前二年間に亘って多くの工業科の高校生に3次元CADについて教える機会を持つことができました。そこで感じたのは若い彼等の「創造力」のすごさでした。
2次元で描かれた平面図を元に、CGソフトに頼らずとも、いとも簡単に建物を3次元化して想像できる能力です。幼いころから3次元ゲームに慣れた彼等にしてみれば至極当たり前のような様子に大変驚かされると同時に、私の中にある思いが生まれました。それは、確かにそうした能力は能力として、果たしてこの2次元図面から感じる設計者のコンセプトをどう感じているかということです。
建築には様々な要素が含まれます。構造形状素材機能敷地環境などが複雑に絡み合って成り立ちます。
例えば保育園と言えば子供たちが親しみやすい建物全体の形状、素材、構造、環境などが優先されます。それは単に「建物」であることより、ひとつのメッセージを持ったシンボリックな建造物として評価されるものです。
2次元図面の本来の役割は何だろうと生徒たちに問いかけ、2次元図面こそが設計者・施工者・インテリア等関係者間の重要な情報伝達源であり、同時に設計者の意志を図面で他人にどう伝えるかのヒューマンファクターとして考えて貰うよう強く訴えました。
確かに2次元図面に床、壁、天井やドアなどの質感を表すことは不可能です。一切の属性に対し前提を与えていない潔さを持ったプラン、そんなさらりとした図面から何かしら隠されているだろう「訴えるもの」を感じて欲しいのです。プロが描いたプラン図にCADトレーサーとしての皆さんの腕が試されているのです。
古い昔、建物の図面を称して「絵図面」と呼んだ時代、「匠」たちはその1枚の絵図の一本一本の線から伝わる表現力に見事なまでの3次元を掴んでいたのではないでしょうか。本書を手にしたみなさん、図面を読みましょう、図面に感じてください。
2019年3月
2019年度版 建築CAD検定試験公式ガイドブック 目次
はじめに
ごあいさつ
Ⅰ章 建築CAD 検定試験とは
1 建築CAD検定試験の主催者と種類
2 受験方法
3 試験問題について
Ⅱ章 試験問題編
4級問題
3級問題
2級問題①
2級問題②
2級1解答例
2級2解答例
准1級問題
Ⅲ章3級試験の解法例
1 試験に適したCAD
2 建築CAD検定試験に必要なCAD知識
3 斜め線の描き方
4 3級試験の解法例① AutoCADで「階段」図面をトレースする
5 3級試験の解法例② Jw_cadで「階段」図面をトレースする
6 3級試験の解法例③ AutoCADで「柱・壁・間仕切壁」図面をトレースする
7 3級試験の解法例④ Jw_cadで「柱・壁・間仕切壁」図面をトレースする
Ⅳ章2級問題の解説・解法例
1 2級問題について
2 解答例
3 平面詳細図
4 立面図
IV章准1級問題について
VI章 建築CAD 製図 Q&A
1 建築製図について
2 線の太さ
3 線種
4 寸法
5 文字
6 印刷
Ⅶ章 受験案内
建築CAD検定試験 受験案内・受験願書(准1級・2・3級)
建築CAD検定試験の基準
建築CAD検定試験の流れ
試験の手続きについて
建築CAD検定試験 模擬テスト案内
建築CAD検定試験 統計資料
建築CAD検定試験 認定校一覧
採点方法について
建築CAD検定試験2級 採点基準
建築CAD検定試験3級 採点基準
2020年度版 建築CAD検定試験公式ガイドブック
はじめに
本書は全国建築CAD連盟が実施している建築CAD検定試験の受験者を対象とした総合的な参考書です。2003年に初めて出版してから毎年出版していて本書で18冊目になります。過去問題を最新の問題に毎年変えており、本文についても何か所かを見直してより分かりやすいように加筆しています。
建築CAD検定試験の情報を可能な限り公開し、実際に出題した多数の問題(4級から准1級)を掲載し、PDFファイルをダウンロードできるようにしています。さらに建築CAD製図についてその基本を詳しく説明し、試験問題についても3級から准1級までを解説しています。本書での解説の大部分の内容は建築CAD検定試験の採点基準に採用しています。
3級試験問題の2題を取り上げJw_cadとAutoCADの両方で解法手順を紹介しています。4級問題の解説はありませんが4級試験の受験者は3級の解説および解法手順をもとに準備をしていただければ比較的簡単に合格できるはずです。
建染CAD検定試験はすべて実技試験です。これはCAD周辺の知識をいくら得たとしてもCADを操作できなければ役に立たないし社会的に信用されないからです。このため建築CAD検定試験では筆記試験を課していません。試験問題の多くはトレース問題です。このためトレーサーになるための試験だと錯覚する人がまれにいますがそれは大きな間違いです。設計実務で通用するCADの操作能力を持っているかは時間内にトレースできるかを見れば確実に判定できるため、建築CAD検定試験ではトレース問題を採用しています。
建築CAD検定試験の準備というと過去問題の解法に集中しがちですがせっかく準備に時間を割くのですから建築CAD製図の基本を知ったうえで練習したほうが身に付きますし将来の仕事に自信をもって臨めます。しかし建築製図の参考書はあっても建築CAD製図の適切な参考書がほとんど無いのが実情ですので、本書はページ数が許す限り建築CAD製図の基本を解説しています。建築製図に決まりはあるのか、線の太さは何ミリにすればよいのか、読みやすい寸法はどんなものかなど建築CAD製図を勉強すると必ず出てくる疑問に答えています。このようにたとえ建築CAD検定試験の受験者でなくても、本書は建築学生など建築の初学者にも役立つ本を目指して執筆しております。
以上のように盛りだくさんの内容ですが読みやすく分かりやすくを第一にして書きましたので気楽に接していただけると思います。本書をきっかけにして建築CAD製図のおもしろさを知り、建築CAD検定試験を受けてみようという方が1人でも増えることを願っています。
鳥谷部 真
ごあいさつ
一般社団法人 全国建築CAD連盟
会長 森 弘
1980~90年代に建築・製造・自動車産業などあらゆる業界において爆発的に普及したCADは30年ほどの時を経た今日、設計業務に携わるあらゆるジャンルの人々の不可欠な道具として驚異的な広がりを見せました。当連盟の建築CAD検定試験は、1993年に日本で初めてのCADの実技試験としてスタートし、現在までに8万6千人を超す有資格者が誕生し様々な分野で活躍しています。
CADも今日では手軽に入手できる汎用CADソフトがラインナップを揃え、製造業のみにとどまらず学生を始め、一般市民層でいとも簡単に利用できるようになりました。すなわちCADは必ずしも特定の技術系の人々のための「設計手段」のみにとどまらず、もっと手軽に図として表現できる道具としての認識が広がったと捉えるべきでしょう。
また最近の傾向では自動車メーカーや大手電機店などが住宅産業に参入する傾向が見られます。特に今年初頭トヨタ自動車は持続可能エネルギーの実証都市「Woven City」のビジョンを発表しました。スマートホーム、自動運転車、loT、さらにデジタルヘルスなど幅広い先進技術が編まれた(Woven)もので、そこでは人々が住み、育ち、働く、などといった、いわばゼロから都市を建設することを意味する「実証都市計画」を掲げています。
果たしてどんな設計図が描かれ、それがIoTでモノに結ばれ、インターネットにつながったモノたちが縦横無尽に稼働し、さらにエネルギーが日々の生活を支えることで、夢の実証都市として機能することになるのか大いなる期待に胸が躍ります。
ところで皆さんは、何故建築CADがあらゆる業種で通用するのかと疑問に思うことでしょう。答えは簡単です。建築図面には私たちの生活に欠かせない「寸法・サイズ」で描かれています。私は学生時代、図面もまた一枚の絵画と捉えよと学びました。
確かに建築設計図といえば幾何学的な線の集まりに違いありませんが、そこに描かれる部屋、窓、家具などのすべてには人間の住み方が表されているのです。部屋の広さや窓の大きさ、階段の高さなどは家族の構成や、それぞれの生き方、使い勝手で様々に工夫されます。すなわち私たちが快適に生きるために欠かせないもの、それは人の「サイズ」なのです。
建築CADを覚える前に自分の掌の寸法、両手を広げたサイズなどの身体のサイズを覚えましょう。そこから玄関、部屋の広さ、階段、キッチン、ベッド、デスク、テーブルなど生活の寸法が見えてきます。建築 CAD は人の営みに直結しており、そこにこそ建築CADの原点が見えてきて「賢く生きる自分を知る」ことに繋がります。
さて本書を手にした読者の皆さん、CAD検定資格はCAD教育に取り組む全国の700校を超す教育機関が本連盟の認定校となっており、昨年度は10,000名を超す受験者が本試験にチャレンジしています。あらゆるジャンルの業務に携わる人たちにとり、今やCAD資格は必須アイテムと考えます。
2020年3月
contents
はじめに
ごあいさつ
教材データのダウンロードについて
Ⅰ章 建築CAD検定試験とは
1 建築CAD検定試験の主催者と種類
2 受験方法
3 試験問題について
Ⅱ章 試験問題編
4級問題
3級問題
2級問題①
2級問題②
2級①解答例
2級②解答例
准1級問題
Ⅲ章 3級試験の解法例
1 試験に適したCAD
2 建築CAD検定試験に必要なCAD知識
3 斜め線の描き方
4 3級試験の解法例①AutoCADで「階段」図面をトレースする
5 3級試験の解法例②Jw_cadで「階段」図面をトレースする
6 3級試験の解法例③AutoCADで「柱・壁・間仕切壁」図面をトレースする
7 3級試験の解法例④Jw_cadで「柱・壁・間仕切壁」図面をトレースする
Ⅳ章 2級問題の解説・解法例
1 2級問題について
2 解答例
3 平面詳細図
4 立面図
V章 准1級問題について
Ⅵ章 建築CAD製図Q&A
1 建築製図について
2 線の太さ
3 線種
4 寸法
5 文字
6 印刷
Ⅶ章 受験案内
建築CAD検定試験 受験案内・受験願書(准1級・2・3級)
建築CAD検定試験の基準
建築CAD検定試験の流れ
試験の手続きについて
建築CAD検定試験 模擬テスト案内
建築CAD検定試験 統計資料
建築CAD検定試験認定校一覧
採点方法について
建築CAD検定試験2級 採点基準
建築CAD検定試験3級採点基準