不動産鑑定士とはどんな資格?取得するにはどうすればいい? – 概要と試験について
不動産鑑定士は一般的な知名度がそこまで高くありませんが、不動産系の国家資格の中では最も難しく、ステータスが高いとされています。ここでは、不動産鑑定士の概要と試験について紹介したいと思います。
不動産鑑定士とは
不動産鑑定士は、不動産の価値に関する専門家と言えます。主要な業務は大きく分けて2つあり、不動産の適正な価格を評価する不動産鑑定業務と不動産の適正な利用法や有効活用を行うための助言を含めたコンサルティング業務を行います。
地価公示や地価調査といった公共的な業務が多いですが、相続時の不動産の評価や企業やファンドが所有している資産の評価など民間での仕事もあります。資格取得後は独立開業も考えられますが、就職をする際には不動産会社だけでなく、金融機関や資産管理業者で役立つケースもあります。
不動産鑑定士になるには
不動産鑑定士になるには、不動産鑑定士試験に合格し、一定期間の実務修習の全ての課程を修了後、実務修習を終了した確認を受ける必要があります。最終的に、登録を受けることで不動産鑑定士として働くことが可能となります。
不動産鑑定士試験の概要
不動産鑑定士試験は、短答式と論文式の2種類の試験があり、まずは短答式を受験し、合格した後に論文式を受験することになります。
受験資格は無く、誰でも受験することが可能です。
短答式試験は、マークシートによる択一式で、不動産に関する行政法規と不動産鑑定評価に関する理論の2つの試験科目があります。試験時間はそれぞれ2時間ずつです。
論文式試験は、短答試験を合格した人と2年以内に短答試験に合格して免除申請をした人が受験することができます。
出題形式は論文式で、出題科目は民法と経済学、会計学、不動産の鑑定評価に関する理論の4つです。
合格基準については、短答式試験の場合は概ね7割が基準で、各試験科目についても一定の得点を必要としています。論文式試験の場合、総合点で概ね6割、各試験科目において、一定の得点が必要とされています。具体的な基準は相対評価で決定するため、極端に点数が低い科目をつくらないことが必要となってきます。
まとめ
不動産鑑定士の概要と試験の概要について見てきました。試験科目が多く、論文式試験があるため、難易度が高い資格試験です。論文式試験は3日間という長丁場で、苦手な科目を無くしていく学習も必要です。
ただ、不動産鑑定士の業務は社会的影響力が大きく、条件が良い業務を受注できれば高い収入を得ることもありえます。不動産の適正な評価をする業務に興味があったり、不動産の専門家として働きたいと思っているのであれば、取得を目指してみてはいかがでしょうか。