「管理業務主任者」と「マンション管理士」は何が違うの? それぞれの業務の違いを徹底解説!




管理業務主任者とは?

通常、マンション管理は、管理組合が管理業者に委託して行ってもらいます。管理組合に対してこの管理委託契約に関する重要事項を説明したり管理事務の報告をしたりする際に必要となる資格が、管理業務主任者です。
マンション管理業務を行う際、管理業務主任者の設置義務も定められています。

マンションに住む人が多い現代において、第三者にマンションの管理業務を委託することで起こるトラブルを防ぐことが目的となっています。
災害が増えていたり住人の高年齢化が進んでいることなどから、年々ニーズが高まっています。

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出典:出版社HP

管理業務主任者とマンション管理士の違いとは?

マンションの管理業務に関心を持ち始めた方には、管理業務主任者とマンション管理士の違いがわかりにくく感じていたり、どちらを取得すべきかを迷っていることもあるかもしれません。そこで、管理業務主任者とマンション管理士の違いや比較についてまとめました。

立場や業務の違い

管理業務主任者とマンション管理士は、どちらもマンションの管理事務や運営に関連した資格です。しかし、立場や業務は異なります。

管理業務主任者は、マンションの管理業者が重要事項説明や受託業務に関する管理事務の報告を行うことができます。管理業者の担当者として、管理組合とやりとりを行うことが主要な業務となります。

もう一方のマンション管理士は、専門的知識をもって、管理組合やマンションの区分所有者などの相談に応じ、助言や指導、その他の援助を行うことを業務にしています。

つまり、管理業務主任者は管理事務や管理組合への報告などを行うことが仕事であり、マンション管理士は、管理組合や区分所有者に対して、マンションに関する幅広い内容のコンサルティングを行うことが仕事だと言えます。

難しさの比較

両者の試験の難易度はかなり違うとされています。
マンション管理士試験の方が難しいとされており、必要とされる学習時間もかなり異なります。四肢択一の問題が50問という出題形式は同じであるものの、出題される内容の深さは、圧倒的にマンション管理士の方が深いとされています。

出題される内容の広さについても、共通した科目はありますが、それ以外の出題科目では、問われる範囲の広さも異なっているため、注意が必要です。

合格率もマンション管理士は7〜9%台であることが多いのに対して、管理業務主任者は、20%台後半となっており、大きく異なります。
マンション管理士は知名度は低いものの、難易度は不動産の資格の中でも比較的高くなっています。

独占業務の有無

独占業務についても違いがあります。管理業務主任者は、重要事項説明と受託業務に関する管理事務の報告は、独占業務となっています。
しかし、マンション管理士には独占業務がありません。マンションに関する幅広い知識を持っていることの裏付けとして活用されます。

キャリアの幅の広がりの違い

キャリアの幅の広がりについても、両者を比較してみましょう。管理業務主任者は、その業務の性質上、マンション管理を行う会社で役立つ資格となっています。
マンション管理士の場合は、マンション管理業者で役立てられる資格でもありますが、独立開業するケースもあり、管理業務主任者よりも少し選択肢が増えると言えます。

まとめ

マンション管理に関する資格を比較しましたが、それぞれの資格の特徴がよく表れていたと思います。資格としての性質が異なり、どちらもマンションに特化した知識が求められるため、明確な目的があることが受験するかどうかを決めることになると思います。

マンションの専門家として活躍したいのであれば、両方の資格を取得することもおすすめできます。

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