ALL IN ONE パーフェクトマスター データベーススペシャリスト 2021年度
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はじめに
本書は，データベーススペシャリスト試験を受験される方に，合格に必要な知識と技能を習得していただくための書籍です。
データベーススペシャリスト試験は，高度試験区分共通の午前Ⅰ試験と，データベーススペシャリストとしての午前Ⅱ試験，午後Ⅰ試験，午後Ⅱ試験で構成されています。午前Ⅱ試験は，専門的な知識を問う試験です。午後Ⅰ試験と午後Ⅱ試験は，事例としてとり上げた業務の規模の大きさや解答量の多さが異なるだけで，求められる技能は同じです。そこで，本書は，午前Ⅱ試験対策と午後試験対策で構成しました。
午前Ⅱ試験への有効な対策は，試験に頻出するキーワードを整理し，理解して覚えることです。午後試験への有効な対策は，頻出する技能の内容を理解し，その技能の実際の業務への適用方法を習得することです。本書は，これらの対策を実現したものです。
午前Ⅱ試験対策では，分野ごとに，頻出キーワードを解説し，その習得度を測るための問題を用意してあります。また，午後試験対策では，頻出する技能の内容を解説し，実際の業務への適用方法を事例を用いて説明しています。そして最後に，午後問題演習を用意してあります。どの程度の実力が身についたかを確かめてください。
午前Ⅱ問題も午前問題も，間違えた場合には必ず学習を繰り返し，確かな知識と技能を習得するようにしてください。本書を活用して，試験に合格されることを願っております。
2020年8月 TAC情報処理講座
データベーススペシャリスト試験概要
●試験日：4月〈第3日曜日〉
●合格発表：6月中旬
●受験資格：特になし
●受験手数料：5,700円
出題形式
| 午前Ⅰ 9:30~10:20 (50分) |
午前Ⅱ 10:50~11:30 (40分) |
午前Ⅰ 12:30~14:00 (90分) |
午前Ⅱ 14:30~16:30 (120分) |
||||
| 出題形式 | 出題数 回答数 |
出題形式 | 出題数 回答数 |
出題形式 | 出題数 回答数 |
出題形式 | 出題数 回答数 |
| 多肢選択式 (四肢択一) |
30問 30問 |
多肢選択式 (四肢択一) |
25問 25問 |
記述式 | 3問 3問 |
論述式 | 2問 1問 |
合格基準
| 時間区分 | 配点 | 基準点 |
| 午前Ⅰ | 100点満点 | 60点 |
| 午前Ⅱ | 100点満点 | 60点 |
| 午後Ⅰ | 100点満点 | 60点 |
| 午後Ⅱ | 100点満点 | 60点 |
免除制度
高度試験及び支援士試験の午前Ⅰ試験については，次の条件1~3のいずれかを満たすことによって，その後2年間受験を免除する。
条件1：応用情報技術者試験に合格する。
条件2：いずれかの高度試験又は支援士試験に合格する。
条件3：いずれかの高度試験又は支援士試験の午前Ⅰ試験で基準点以上の成績を得る。
試験の対象者像
| 対象者像 | 高度IT人材として確立した専門分野をもち，データベースに関係する固有技術を活用し，最適な情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割を果たすとともに，固有技術の専門家として，情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を行う者 |
| 業務と役割 | データ資源及びデータベースを企画・要件定義・開発・運用・保守する業務に従事し，次の役割を主導的に果たすとともに，下位者を指導する。 ①データ管理者として，情報システム全体のデータ資源を管理する。 ②データベースシステムに対する要求を分析し，効率性・信頼性・安全性を考慮した企画・要件定義・開発・運用・保守を行う。 ③個別システム開発の企画・要件定義・開発・運用・保守において，データベース関連の技術支援を行う。 |
| 期待する技術水準 | 高品質なデータベースを企画，要件定義，開発，運用，保守するため，次の知識・実践能力が要求される。 ①データベース技術の動向を広く見通し，目的に応じて適用可能な技術を選択できる。 ②データ資源管理の目的と技法を理解し，データ部品の標準化，リポジトリシステムの企画・要件定義・開発・運用・保守ができる。 ③データモデリング技法を理解し，利用者の要求に基づいてデータ分析を行い，正確な概念データモデルを作成できる。 ④データベース管理システムの特性を理解し，高品質なデータベースの企画・要件定義・開発・運用・保守ができる。 |
| レベル対応 | 共通キャリア・スキルフレームワークの人材像：テクニカルスペシャリストのレベル4の前提要件 |
出題範囲(午前Ⅰ・Ⅱ)
出題範囲(午後Ⅰ・Ⅱ)
1 データベースシステムの企画・要件定義・開発に関すること
データベースシステムの計画，要件定義，概念データモデルの作成，コード設計，物理データベースの設計・構築，データ操作の設計，アクセス性能見積り，セキュリティ設計など
2 データベースシステムの運用・保守に関すること
データベースの運用・保守，データ資源管理，パフォーマンス管理，キャパシティ管理，再編成，再構成パックアップ，リカバリデータ移行，セキュリティ管理など
3 データベース技術に関すること
リポジトリ，関係モデル，関係代数，正規化，データベース管理システム，SQL，排他制御，データウェアハウス，その他の新技術動向など
Contents
はじめに
データベーススペシャリスト試験概要
第0部 DB試験突破作戦
1 データベーススペシャリスト試験の役割
2 午前Ⅱ試験の突破法
3 午後試験の分析と突破法
第1部 基礎知識と午前Ⅱ問題演習
1 データモデルとデータベース設計
知識編
1.1 データベースのモデル
1.2 関係データモデル
1.3 データベース設計
1.4 E-Rモデル
1.5 正規化
問題編
2 データベースの操作
知識編
2.1 データベース言語
2.2 SQL(SELECTX)
2.3 SQL(その他のデータ操作)
2.4 SQL(データ定義)
問題編
3 データベース管理システム
知識編
3.1 DBMS
3.2 データ操作
3.3 トランザクション処理
3.4 同時実行制御機能
3.5 障害回復制御機能
問題編
4 その他のデータベース技術
知識編
4.1 分散データベース
4.2 データウェアハウス
5 セキュリティ
知識編
5.1 情報セキュリティの基礎
5.2 情報セキュリティの応用
問題編
6 関連技術
知識編
6.1 メモリアーキテクチャ
6.2 システムの形態と構成
6.3 システムの信頼性
6.4 アジャイル型開発
6.5 開発関連技術
問題編
第2部 午後対策―重要知識と設問パターン別攻略法のトレーニング
1 基礎理論
基礎理論の重要知識
設問パターン別解き方トレーニング
1 例題―H27午後Ⅰ問1設問1より
2 例題―H26午後Ⅰ問1設問1より
2 概念設計
概念設計の重要知識
設問パターン別解き方トレーニング
1 例題―H29午後Ⅰ問1設問2より
2 例題―H27午後Ⅰ問1設問2より
3 業務処理と関係スキーマ(テーブル構造)
業務処理と関係スキーマ(テーブル構造)の重要知識
設問パターン別解き方トレーニング
1 例題―H30午後Ⅰ問1設問3より
2 例題―H28午後Ⅰ問1設問3より
4 論理設計
論理設計の重要知識
設問パターン別解き方トレーニング
1 例題―H30午後Ⅰ問2設問2より
2 例題―H30午後Ⅰ問2設問3より
5 物理設計
物理設計の重要知識
設問パターン別解き方トレーニング
1 例題―H29午後Ⅰ問3設問1より
2 例題―H30午後Ⅰ問3設問1より
6 SQL
SQLの重要知識
設問パターン別解き方トレーニング-
1 例題―H29午後Ⅰ問2設問1より
2 例題―H26午後Ⅰ問3設問2より
7 排他制御排他制御の重要知識
設問パターン別解き方トレーニング
1 例題―H29午後Ⅰ問2設問2より
2 例題―H26午後Ⅰ問3設問3より
8 障害対策障害対策の重要知識
設問パターン別解き方トレーニング
1 例題―H28午後Ⅰ問2設問1より
2 例題―H28午後Ⅰ問2設問2より
9 セキュリティ対策
セキュリティ対策の重要知識
設問パターン別解き方トレーニング
1 例題―H28午後Ⅰ問3設問1より
2 例題―H28午後Ⅰ問3設問3より
第3部 午後問題演習
1 午後Ⅰ問題
問1 データベース設計(H31午後Ⅰ問1)
問2 データベースの設計(H27午後Ⅰ問2)
問3 部品表の設計及び処理(H31午後Ⅰ問3)
問4 バッチ処理の性能設計(H27午後Ⅰ問3)
問5 データベースでのトリガの実装(H31午後Ⅰ問2)
2 午後Ⅱ問題
問1 データベース設計，実装(H31午後Ⅱ問1)-
問2 製パン業務(H31午後Ⅱ問2)
問3 受注製造指図，発注，入荷業務の概念データモデリング(H30午後Ⅱ問2)
索引
