キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者 令和03年
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はじめに
基本情報技術者試験は、情報処理技術者試験の中でもっとも受験者数の多い、まさに「基本」といえる試験です。お題目は「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能、実践的な活用能力を測る」というもの。「資格なんて実務能力には関係ないさー」などと気取ってみても、就職や昇格に際して「最低限必要」とされてしまうことも多くて、それがためにイヤイヤながら取りに行く羽目になる…という資格でもあります。
ええ、イヤイヤながら取りにいきました私も昔。
試験対策としては、「とにかく解説書を一冊読んで用語に慣れること」と「過去問を解いて知識の穴を補完すること」の2つ。
ところが、最初の一歩であるはずの「一冊完読する」というのが実は思いの外難しいんですよね。次から次へと用語が出てきて覚えきれるはずもなく、しかも退屈。もうイヤだ疲れた眠い資格なんてキライキライ大ッキライ…と。
せっかく勉強するのに、これは実にもったいない。
そんなわけで、本書は「とにかく最後まで飽きずに読んでもらえること」を重視しました。イラストやマンガをふんだんに入れるのはもちろんですが、なによりも重視したのは「なぜなに?」に応えること。そして「試験のためだけの勉強」で終わらないこと。この2点です。
勉強って、わからないままの暗記はしんどいんです。でも、読んで理解して「わからないことがわかるようになる」瞬間ってのは、本当は楽しくて飽きないもののはず。そして、「わかった!」となった項目は、意外と忘れないものなんですね。
だから本書は、「なんでこーなるの」「だからこーしてるの」的な部分をとにかく掘り下げて書きました。試験範囲を全部網羅して暗記するための本…ではなく、試験範囲の中で大事と思われる項目に絞り込み、その分「理解する」ための内容にページ数を割いています。
ただ、中には「なんか妙に小難しい言い回しを使って説明しているな」という文が出てくる箇所もあります。そういう場合は、その文が「ほぼそのままの形で問題の選択肢として登場する」のだと思ってください。平易に書き直した結果が、逆に回答の選択を迷わせることになっては本末転倒なので、そう判断したものは、できる限りそのままの文を引用して用いるようにしてあります。
それでは、本書が資格取得の一助となりますことを。合格に向けて、幸運を祈ります。
きたみりゅうじ
CONTENTS
はじめに
目次
本書の使い方
基本情報技術者試験とは?
Chapter0 コンピュータは電気でものを考える
0-1 ち“びっと”だけど広がる世界
・たとえばこんな感じで広がる世界
Chapter1 「n進数」の扱いに慣れる
1-1 よく使われるn進数
・2進数であらわす数値を見てみよう
・8進数と16進数だとどうなるか
・基数と桁の重み
1-2 基数変換
・n進数から10進数への基数変換
・10進数からn進数への基数変換(重みを使う方法)
・10進数からn進数への基数変換(わり算とかけ算を使う方法)
・2進数と8進数・16進数間の基数変換
Chapter2 2進数の計算と数値表現
2-1 2進数の足し算と引き算
・足し算をおさらいしながら引き算のことを考える
・負の数のあらわし方
・引き算の流れを見てみよう
2-2 シフト演算と、2進数のかけ算わり算
・論理シフト
・算術シフト
・かけ算とわり算を見てみよう
2-3 小数点を含む数のあらわし方
・固定小数点数
・浮動小数点数
・浮動小数点数の正規化
・よく使われる浮動小数点数形式
2-4 誤差
・けたあふれ誤差
・情報落ち
・打切り誤差
・けた落ち
・丸め誤差
Chapter3 コンピュータの回路を知る
3-1 論理演算とベン図
・ベン図は集合をあらわす図なのです
・論理積(AND)は「○○かつ××」の場合
・論理和(OR)は「○○または××」の場合
・否定(NOT)は「○○ではない」の場合
3-2 論理回路と基本回路
・論理積回路(AND回路)
・論理和回路(OR回路)
・否定回路(NOT回路)
3-3 基本回路を組み合わせた論理回路
・否定論理積回路(NAND回路)
・否定論理和回路(NOR回路)
・排他的論理和回路(EOR回路またはXOR回路)
3-4 半加算器と全加算器
・半加算器は、どんな理屈で出来ている?
・全加算器は、どんな理屈で出来ている?
3-5 ビット操作とマスクパターン
・ビットを反転させる
・特定のビットを取り出す
Chapter4 ディジタルデータのあらわし方
4-1 ビットとバイトとその他の単位
・1バイトであらわせる数の範囲
・様々な補助単位
4-2 文字の表現方法
・文字コード表を見てみよう
・文字コードの種類とその特徴
4-3 画像など、マルチメディアデータの表現方法
・画像データは点の情報を集めたもの
・音声データは単位時間ごとに区切りを作る
4-4 アナログデータのコンピュータ制御
・センサとアクチュエータ
・機器の制御方式
Chapter5 CPU(Central Processing Unit)
5-1 CPUとコンピュータの5大装置
・5大装置とそれぞれの役割
5-2 ノイマン型コンピュータ
・主記憶装置のアドレス
5-3 CPUの命令実行手順とレジスタ
・レジスタの種類とそれぞれの役割
・命令の実行手順その①「命令の取り出し(フェッチ)」
・命令の実行手順その②「命令の解読」
・命令の実行手順その③「対象データ(オペランド)読み出し」
・命令の実行手順その④「命令実行」
5-4 機械語のアドレス指定方式
・即値アドレス指定方式
・直接アドレス指定方式
・間接アドレス指定方式
・インデックス(指標)アドレス指定方式
・ベースアドレス指定方式
・相対アドレス指定方式
5-5 CPUの性能指標
・クロック周波数は頭の回転速度
・1クロックに要する時間
・CPI(Clock cycle sPer Instruction)
・MIPS(Million Instructions Per Second)
・命令ミックス
5-6 CPUの高速化技術
・パイプライン処理
・分岐予測と投機実行
・スーパーパイプラインとスーパースカラ
・CISCとRISC
Chapter6 メモリ
6-1 メモリの分類
・RAMの種類いろいろ
・ROMの種類いろいろ
6-2 主記憶装置と高速化手法
・キャッシュメモリ
・主記憶装置への書き込み方式
・ヒット率と実効アクセス時間
・メモリインターリーブ
Chapter7 ハードディスクとその他の補助記憶装置
7-1 ハードディスクの構造と記録方法
・セクタとトラック
・ハードディスクの記憶容量
・ファイルはクラスタ単位で記録する
・データへのアクセスにかかる時間
7-2 フラグメンテーション
・デフラグで再整理
7-3 RAIDはハードディスクの合体技
・RAIDの代表的な種類とその特徴
7-4 ハードディスク以外の補助記憶装置
・光ディスク
・光磁気ディスク(MO:Magneto Optical Disk)
・磁気テープ
・フラッシュメモリ
・SSD(Solid State Drive)
Chapter8 その他のハードウェア
8-1 入力装置
・キーボードとポインティングデバイス
・読み取り装置とバーコード
8-2 ディスプレイ
・解像度と、色のあらわし方
・VRAM(ビデオRAM)の話
・ディスプレイの種類と特徴
8-3 プリンタ
・プリンタの種類と特徴
・プリンタの性能指標
8-4 入出力インタフェース
・パラレル(並列)とシリアル(直列)
・パラレルインタフェース
・シリアルインタフェース
・無線インタフェース
Chapter9 基本ソフトウェア
9-1 OSの仕事
・ソフトウェアの分類
・基本ソフトウェアは3種類のプログラム
・代表的なOS
・OSによる操作性の向上
・API(Application Program Interface
9-2 ジョブ管理
・ジョブ管理の流れ
・スプーリング
9-3 タスク管理
・タスクの状態遷移
・ディスパッチャとタスクスケジューリング
・マルチプログラミング
・割込み処理
9-4 実記憶管理
・固定区画方式
・可変区画方式
・フラグメンテーションとメモリコンパクション
・オーバーレイ方式
・スワッピング方式
9-5 再配置可能プログラムとプログラムの4つの性質
・再配置可能(リロケータブル)
・再使用可能(リユーザブル)
・再入可能(リエントラント)
・再帰的(リカーシブ)
9-6 仮想記憶管理
・なんで仮想記憶だと自由なの?
・実記憶の容量よりも大きなサイズを提供する仕組み
・ページング方式
・ページの置き換えアルゴリズム
・ページングとスワッピング
Chapter10 ファイル管理
10-1 ファイルとは文書のこと
・データの種類と代表的なファイル形式
・マルチメディアデータの圧縮と伸張
10-2 文書をしまう場所がディレクトリ
・ルートディレクトリとサブディレクトリ
・カレントディレクトリ
10-3 ファイルの場所を示す方法
・絶対パスの表記方法
・相対パスの表記方法
10-4 汎用コンピュータにおけるファイル
・ファイルへのアクセス方法
・順編成ファイル
・直接編成ファイル
・索引編成ファイル
・区分編成ファイル
Chapter11 データベース
11-1 DBMSと関係データベース
・関係データベースは表、行、列で出来ている
・表を分ける「正規化」という考え方
・関係演算とビュー表
・スキーマ
11-2 主キーと外部キー
・主キーは行を特定する鍵のこと
・外部キーは表と表とをつなぐ鍵のこと
11-3 正規化
・非正規形の表は繰り返し部分を持っている
・第1正規形の表は繰り返しを除いたカタチ
・関数従属と部分関数従属
・第2正規形の表は部分関数従属している列を切り出したカタチ
・第3正規形の表は主キー以外の列に関数従属している列を切り出したカタチ
11-4 SQLでデータベースを操作する
・SELECT文の基本的な書式
・特定の列を抽出する(射影)
・特定の行を抽出する(選択)
・条件を組み合わせて抽出する
・表と表を結合する(結合)
・データを整列させる
・関数を使って集計を行う
・データをグループ化する
・グループに条件をつけて絞り込む
11-5 トランザクション管理と排他制御
・トランザクションとは処理のかたまり
・排他制御とはロックする技
・トランザクションに求められるACID特性
・ストアドプロシージャ
11-6 データベースの障害管理
・コミットとロールバック
・分散データベースと2相コミット
・データベースを復旧させるロールフォワード
Chapter12 ネットワーク
12-1 LANとWAN
・データを運ぶ通信路の方式とWAN通信技術
・LANの接続形態(トポロジー)
・現在のLANはイーサネットがスタンダード
・イーサネットはCSMA/CD方式でネットワークを監視する
・トークンリングとトークンパッシング方式
・線がいらない無線LAN
・クライアントとサーバー
12-2 プロトコルとパケット
・プロトコルとOSI基本参照モデル
・なんで「パケット」に分けるのか
・ネットワークの伝送速度
12-3 ネットワークを構成する装置
・LANの装置とOSI基本参照モデルの関係
・NIC(Network Interface Card)
・リピータ
・ブリッジ
・ハブ
・ルータ
・ゲートウェイ
12-4 データの誤り制御
・パリティチェック
・水平垂直パリティチェック
・CRC(巡回冗長検査)
12-5 TCP/IPを使ったネットワーク
・TCP/IPの中核プロトコル
・IPアドレスはネットワークの住所なり
・グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレス
・IPアドレスは「ネットワーク部」と「ホスト部」で出来ている
・IPアドレスのクラス
・ブロードキャスト
・サブネットマスクでネットワークを分割する
・MACアドレスとIPアドレスは何がちがう?
・DHCPは自動設定する仕組み
・NATとIPマスカレード
・ドメイン名とDNS
12-6 ネットワーク上のサービス
・代表的なサービスたち
・サービスはポート番号で識別する
12-7 WWW(World Wide Web)
・Webサーバに、「くれ」と言って表示する
・WebページはHTMLで記述する
・URLはファイルの場所を示すパス
・Webサーバと外部プログラムを連携させる仕組みがCGI
12-8 電子メール
・メールアドレスは、名前@住所なり
・メールの宛先には種類がある
・電子メールを送信するプロトコル(SMTP)
・電子メールを受信するプロトコル(POP)
・電子メールを受信するプロトコル(IMAP)
・MIME
・電子メールは文字化け注意!!
Chapter13 セキュリティ
13-1 ネットワークに潜む脅威
・セキュリティマネジメントの3要素
・セキュリティポリシ
・個人情報保護法とプライバシーマーク
13-2 ユーザ認証とアクセス管理
・ユーザ認証の手法
・アクセス権の設定
・ソーシャルエンジニアリングに気をつけて
・様々な不正アクセスの手法
・rootkit(ルートキット)
13-3 コンピュータウイルスの脅威
・コンピュータウイルスの種類
・ウイルス対策ソフトと定義ファイル
・ビヘイビア法(動的ヒューリスティック法)
・ウイルスの予防と感染時の対処
13-4 ネットワークのセキュリティ対策
・ファイアウォール
・パケットフィルタリング
・アプリケーションゲートウェイ
・ペネトレーションテスト
13-5 暗号化技術とディジタル署名
・盗聴・改ざん・なりすましの危険
・暗号化と復号
・盗聴を防ぐ暗号化(共通鍵暗号方式)
・盗聴を防ぐ暗号化(公開鍵暗号方式)
・改ざんを防ぐディジタル署名
・なりすましを防ぐ認証局(CA)
Chapter14 システム開発
14-1 システムを開発する流れ
・システム開発の調達を行う
・開発の大まかな流れと対になる組み合わせ
・基本計画(要件定義)
・システム設計
・プログラミング
・テスト
14-2 システムの開発手法
・ウォータフォールモデル
・プロトタイピングモデル
・スパイラルモデル
・レビュー
・CASEツール
14-3 システムの様々な開発手法
・RAD(Rapid Application Development)
・アジャイルとXP(eXtreme Programming)
・リバースエンジニアリング
・マッシュアップ
14-4 業務のモデル化
・DFD
・E-R図
14-5 ユーザインタフェース
・CUIとGUI
・GUIで使われる部品
・画面設計時の留意点
・帳票設計時の留意点
14-6 コード設計と入力のチェック
・コード設計のポイント
・チェックディジット
・入力ミスを判定するチェック方法
14-7 モジュールの分割
・モジュールに分ける利点と留意点
・モジュールの分割技法
・モジュールの独立性を測る尺度
14-8 テスト
・テストの流れ
・ブラックボックステストとホワイトボックステスト
・テストデータの決めごと
・ホワイトボックステストの網羅基準
・トップダウンテストとボトムアップテスト
・リグレッションテスト
・バグ管理図と信頼度成長曲線
Chapter15 システム周りの各種マネジメント
15-1 プロジェクトマネジメント
・作業範囲を把握するためのWBS
・開発コストの見積り
15-2 スケジュール管理とアローダイアグラム
・アローダイアグラムの書き方
・全体の日数はどこで見る?
・最早結合点時刻と最遅結合点時刻
・クリティカルパス
・スケジュール短縮のために用いる手法
15-3 ITサービスマネジメント
・SLA(Service Level Agreement)
・サービスサポート
・サービスデスクの組織構造
・サービスデリバリ
・ファシリティマネジメント
15-4 システム監査
・システム監査人と監査の依頼者、被監査部門の関係
・システム監査の手順
・システムの可監査性
・監査報告とフォローアップ
Chapter16 プログラムの作り方
16-1 プログラミング言語とは
・代表的な言語とその特徴
・インタプリタとコンパイラ
16-2 コンパイラ方式でのプログラム実行手順
・コンパイラの仕事
・リンカの仕事
・ローダの仕事
16-3 構造化プログラミング
・制御構造として使う3つのお約束
16-4 変数は入れ物として使う箱
・たとえばこんな風に使う箱
16-5 アルゴリズムとフローチャート
・フローチャートで使う記号
・試しに1から10までの合計を求めてみる
16-6 データの持ち方
・配列
・リスト
・キュー
・スタック
16-7 木(ツリー)構造
・2分木というデータ構造
・完全2分木
・2分探索木
16-8 データを探索するアルゴリズム
・線形探索法
・2分探索法
・ハッシュ法
・各アルゴリズムにおける探索回数
16-9 データを整列させるアルゴリズム
・基本交換法(バブルソート)
・基本選択法(選択ソート)
・基本挿入法(挿入ソート)
・より高速な整列アルゴリズム
16-10 オーダ記法
・各アルゴリズムのオーダ
16-11 オブジェクト指向プログラミング
・オブジェクト指向の「カプセル化」とは
・クラスとインスタンス
・クラスには階層構造がある
・汎化と特化(is a関係)
・集約と分解(part of関係)
・多態性(ポリモーフィズム)
16-12 UML(Unified Modeling Language)
・UMLのダイアグラム(図)
・クラス図
・ユースケース図
・アクティビティ図
・シーケンス図
Chapter17 システム構成と故障対策
17-1 コンピュータを働かせるカタチの話
・シンクライアントとピアツーピア
・3層クライアントサーバシステム
・オンライントランザクション処理とバッチ処理
17-2 システムの性能指標
・スループットはシステムの仕事量
・レスポンスタイムとターンアラウンドタイム
17-3 システムを止めない工夫
・デュアルシステム
・デュプレックスシステム
17-4 システムの信頼性と稼働率
・RASIS(ラシス)
・平均故障間隔(MTBF:Mean Time Between Failures)
・平均修理時間(MTTR:Mean Time To Repair)
・システムの稼働率を考える
・直列につながっているシステムの稼働率
・並列につながっているシステムの稼働率
・「故障しても耐える」という考え方
・バスタブ曲線
・システムに必要なお金の話
17-5 転ばぬ先のバックアップ
・バックアップの方法
Chapter18 企業活動と関連法規
18-1 企業活動と組織のカタチ
・代表的な組織形態と特徴
・CEOとCIO
18-2 電子商取引(EC:Electronic Commerce)
・取引の形態
・EDI(Electronic Data Interchange)
・カードシステム
18-3 経営戦略と自社のポジショニング
・SWOT分析
・プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM:Product Portfolio Management)
・コアコンピタンスとベンチマーキング
18-4 外部企業による労働力の提供
・請負と派遣で違う、指揮命令系統
18-5 関連法規いろいろ
・著作権
・産業財産権
・法人著作権
・著作権の帰属先
・製造物責任法(PL法)
・労働基準法と労働者派遣法
・不正アクセス禁止法
・刑法
Chapter19 経営戦略のための業務改善と分析手法
19-1 PDCAサイクルとデータ整理技法
・ブレーンストーミング
・バズセッション
・KJ法
・決定表(デシジョンテーブル)
19-2 グラフ
・レーダチャート
・ポートフォリオ図
19-3 QC七つ道具と呼ばれる品質管理手法たち
・層別
・パレート図
・散布図
・ヒストグラム
・管理図
・特性要因図
・チェックシート
Chapter20 財務会計は忘れちゃいけないお金の話
20-1 費用と利益
・費用には「固定費」と「変動費」がある
・損益分岐点
・変動費率と損益分岐点
20-2 在庫の管理
・先入先出法と後入先出法
20-3 財務諸表は企業のフトコロ具合を示す
・賃借対照表
・損益計算書
過去問に挑戦
索引
本書の使い方
基本情報技術者試験は、情報処理開発プロジェクトの現場において、プログラミング、システムの開発など、情報技術全般に関する基本的な知識、技術を持つ人を認定するためのもので、総合的な知識が問われるため試験範囲は膨大となります。詳しくは18ページを参照してください。本書はその膨大な試験範囲の学習を助けるため、読みやすく、また理解しやすい構成となっています。
1 導入マンガ
各Chapterで学習しなければならない項目のおおよその概要をつかんでいただく導入部です。あまり難しいことは気にせず、気楽な気持ちで読み進めてください。
FE-H24-S-25
・出題試験
FE…基本情報技術者試験
IP…ITパスポート試験
AP…応用情報技術者試験
・出題年度
H…平成 R…令和
H24とは平成24年
・出題時期
S…春期
A…秋期
・問題番号
つまり、FE-H24-S-25とは、平成24年度春期基本情報技術者試験問25で出題されたということを示します。※平成23年度特別試験を平成23年度春期としています。
2 解説
メインの解説となる部分です。イラストをふんだんに使い、またわかりやすい例などをあげていますので、イメージをつかみやすく、理解しやすい解説となっています。もし、難しく理解できないという箇所がありましたら、何度もイラストをみてイメージをつかんでいただくと理解できると思います。
3 過去問題と解説
実際に基本情報技術者試験とその初級試験にあたるITパスポート試験で出題された過去問題と解説です。実際に試験ではどのように出題されているか参考にしてください。
解説は、情報技術者試験の講師などを務めている金子則彦氏によります。
問題番号の下に記されている記号は、それぞれ左のようになります。
基本情報技術者試験とは?
1 基本情報技術者試験の位置づけ
基本情報技術者試験は、国家資格である情報処理技術者試験の12区分の1つであり、基本的知識や技能を問うレベル(レベル2)に位置づけられています。
2 受験資格・年齢制限・受験料
基本情報技術者試験に限らず、情報処理技術者試験はすべて受験者に関する制限がありません。学歴や年齢を問わず誰でも受験できます。令和元年秋期の基本情報技術者試験の受験者の“学生:社会人”の比率は、32%:68%です。また、学生のうち大学生が最も多く受験しています。受験料は5700円(税込)です。
3 試験内容
受験者は、午前試験と午後試験を両方受験しなければなりません。また、午前試験と午後試験の両方とも合格基準に達すると合格です。
午前試験 | 問題数 | 問1〜問80 |
出題形式 | 4肢選択式(4つの選択肢から1つを選択します) | |
選択方法 | 全問必須 | |
解答時間 | 9:30〜12:00(150分) | |
合格基準 | 60%(80問中の48問)以上 |
午後試験 | 問題数 | 問1〜問13 |
出題形式 | 多肢選択式(いくつかの選択肢から1つを選択します) | |
選択方法 | 7問を選択します(詳細は下記を参照のこと) | |
解答時間 | 13:00〜15:30(150分) | |
合格基準 | 60%以上 |
平成26年度春期試験から、“中分類11セキュリティ”の出題比率が高くなっています。
分野
分野 | 問1 | 問2〜7 | 問8 | 問9〜13 |
ハードウェア | ○×3 | |||
ソフトウェア | ||||
データベース | ||||
ネットワーク | ||||
情報セキュリティ | ◎ | |||
データ構築及びアルゴリズム | ◎ | |||
ソフトウェア設計 | ○ | |||
プログラム言語 | ◎※ | |||
プロジェクトマネジメント | ○ | |||
ITサービスマネジメント | ||||
システム戦略 | ○ | |||
経営・関連法規 | ||||
出題数 | 1 | 6 | 1 | 5 |
解答数 | 1 | 4 | 1 | 1 |
左表の◎は必須問題です。したがって、○の中から5問を選択します。
※:C, Python, Java, アセンブラ言語(CASL), 表計算ソフトの問題が1問ずつ出題されます。その中から1問を選択して解答します。
4 受験案内
基本情報技術者試験は、ITパスポート試験や情報セキュリティマネジメント試験と同様に、CBT(Computer Based Testing:コンピュータを利用して実施する試験)方式に移行することになりました。本書の編集時点においては、試験センターは、①:令和2年度中(令和2年12月〜令和3年3月の複数日を予定)に、現在の出題形式、出題数のまま、CBT方式で実施します。②:令和2年度10月試験の基本情報技術者試験に受験申込みをしていても、改めて受験申込みが必要となります。③:令和3年度以降も、CBT方式での実施を継続します、の3点を公表しています。新方式での受験案内の詳細は、試験センターWebページを参照してください。
IPA情報処理推進機構のWebページhttps://www.jitec.ipa.go.jp/
5 受験者数などの統計情報
H29年春 | H29年秋 | H30年春 | H30年秋 | H31年春 | R01年秋 | |
応募者 | 67,784 | 76,771 | 73,581 | 82,347 | 77,470 | 91,700 |
受験者 | 48,875 | 56,377 | 51,377 | 60,004 | 54,686 | 66,870 |
合格者 | 10,975 | 12,313 | 14,829 | 13,723 | 12,155 | 19,069 |
合格率 | 22.5% | 21.8% | 28.9% | 22.90% | 22.20% | 28.5% |
6 令和元年秋期の得点分布
得点 | 午前試験 | 午後試験 |
90点〜100点 | 166名 | 1,212名 |
80点〜89点 | 2,440名 | 3,591名 |
70点〜79点 | 8,301名 | 7,571名 |
60点〜69点 | 12,982名 | 11,551名 |
50点〜59点 | 13,634名 | 13,308名 |
40点〜49点 | 10,997名 | 11,813名 |
30点〜39点 | 6,279名 | 8,490名 |
20点〜29点 | 1,525名 | 5,411名 |
10点〜19点 | 76名 | 2,342名 |
0点〜9点 | 19名 | 589名 |
合計 | 56,419 | 65,878名 |
7 令和元年秋期の最年少及び最年長の合格年齢
14才 | 15才 | 16才 | 17才 | 18才 | … | 72才 | 73才 | 74才 | 75才〜 | |
応募者 | 7 | 80 | 650 | 1,111 | 3,350 | 3 | 0 | 1 | 5 | |
受験者 | 7 | 76 | 629 | 1,054 | 3,062 | 3 | 0 | 0 | 5 | |
合格者 | 1 | 11 | 117 | 173 | 794 | 0 | 0 | 0 | 1 |