家電製品アドバイザー資格 AV情報家電 商品知識と取扱い 2021年版 (家電製品協会認定資格シリーズ)




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まえがき

百年に一度とも言われるパンデミックによって私たちの生活は変化を余儀なくされ、今や、テレワーク、オンライン、ソーシャルディスタンスなどの言葉に代表される新たなライフスタイルが定着しつつあると考えられます。そして、その変化は、ここ数年著しい進化を遂げているIoT・AI、ロボット、ビッグデータ、さらには商用化が始まった第5世代移動通信システム(5G)といった革新的な技術の台頭と相まって、パンデミックの災禍に即応すべく社会インフラを含めたさまざまな場面で変化のスピードを押し上げています。

このように社会が大きく変化するなかで、当然ながら家電製品も例外ではありません。とりわけ、IoTが意味する「つながる」というコンセプトは、単体製品では実現しえなかった新たなサービスを生み出し、さらには、AIの特徴能力である『経験の蓄積による成長(Deep Learning)』は、かつて私たちが経験したことのない未知の価値創造に挑もうとしています。

このような状況下、私たち家電関連ビジネスに携わる者が、将来にわたりこのビジネスを維持・拡大していくためには、自らが現下の変化に追随し、あるいは自ら変化を先導することで、顧客の信頼と期待を得つづける必要があることは言うまでもありません。

「家電製品アドバイザー」は、知識面で『今、知っておくべきこと』を追求する資格です。その知識は、「①原理・基本構造などの普遍的な基礎知識」、「②普遍化しつつある新知識」、「③注目すべき新知識」という3層構造として捉え、これらをバランスよく習得することで、顧客と向き合った際に役立つ“実践力”が養われます。もちろん、本書も家電製品の販売や設置、あるいは顧客からの相談業務等に従事される方々などの実践力向上を目指し、より効率的・効果的に学習していただけるように、AV情報家電に関する普遍的な知識はもちろん、新4K8K衛星放送と再放送サービス、4K動画配信サービスの具体的な視聴方法、2020年に開始された5G(第5世代移動通信システム)やローカル5Gについて、また最新の通信規格、ハイレゾオーディオや4Kチューナー内蔵HDD/BDレコーダーなどに至るまで、体系的かつ簡潔に編集しています。ぜひ、ご精読いただき、実践力の向上、資格の取得に役立てていただけることを願っています。

なお、本書の発行時期(2020年12月)では、最新の技術・製品情報、あるいは法規の情報を盛り込むように努めましたが、ご承知のとおり、変化のスピードはすさまじいものがありますので、日頃より、当協会、メーカーが発信いたします情報などを自ら収集され学習いただきますようお願いします。

2020年12月
一般財団法人 家電製品協会

家電製品アドバイザー資格
AV情報家電 商品知識と取扱い 2021年版
編集委員・執筆委員・監修
【編集委員】
ソニーカスタマーサービス株式会社 後藤健
シャープ株式会社 風間美佐子
パナソニック株式会社 荻野晃弘
【執筆委員] 一般財団法人 家電製品協会 片山泰三
【監修】
一般財団法人 家電製品協会 森拓生

[目次]

まえがき

1章 デジタル技術の基礎
1.1 信号のデジタル化
1.2 音声の符号化
1.3 映像の符号化

2章 テレビ放送
2.1 デジタル放送
2.2 地上デジタル放送
2.3 衛星放送
2.4 著作権保護
2.5 4Kテレビ放送と8Kテレビ放送
2.6 動画配信サービス
2.7 デジタル放送のリモート視聴

3章 テレビ受信機
3.1 液晶ディスプレイ(LCD: Liquid Crystal Display)
3.2 有機ELディスプレイ(EL: Electro-Luminescence)
3.3 テレビの画質
3.4 インテリジェント化するテレビ
3.5 ソフトウエアの更新
3.6 上手な使い方
3.7 VR、AR、MR技術による映像の世界

4章 デジタルディスクレコーダー
4.1 BD/HDDレコーダー
4.2 BDのコピープロテクト
4.3 リージョンID
4.4 記録用ディスク
4.5 Ultra HD Blu-ray規格
4.6 Blu-ray AV規格Version5.0
4.7 4Kチューナー内蔵BD/HDDレコーダー
4.8 SeeQVault(シーキューボルト)
4.9 外付けUSB HDDによる録画

5章 ビデオカメラ
5.1 ビデオカメラの概要
5.2 ハイビジョンビデオカメラの規格
5.3 4Kビデオカメラ
5.4 手ブレ補正
5.5 ビデオカメラの付加機能
5.6 ウェアラブルカメラ
5.7 360度カメラとVRスコープ
5.8 ネットワークカメラ

6章 デジタルカメラ
6.1 概要
6.2 記録メディア
6.3 レンズに関する基礎知識
6.4 露出に関する基礎知識
6.5 オートフォーカス機能
6.6 主な付加機能
6.7 画像ファイル
6.8 画像のプリント
6.9 簡単プリントの規格ExifとPIM
6.10 動画のLog記録方式

7章 ホームシアターとオーディオ機器
7.1 ホームシアター
7.2 プロジェクター
7.3 システムステレオ
7.4 CD(Compact Disc)
7.5 ラジオ
7.6 ポータブルオーディオプレーヤー
7.7 音楽ストリーミング配信サービス
7.8 ヘッドホン
7.9 ハイレゾオーディオ(ハイレゾリューションオーディオ)
7.10 スマートスピーカー(AIスピーカー)

8章 AV機器の接続・設定
8.1 映像端子と音声端子
8.2 映像・音声複合端子
8.3 接続端子・映像信号の種類と画質の関係
8.4 テレビの接続端子
8.5 テレビと映像機器の接続・設定の実際例

9章 ドライブレコーダーとナビゲーションシステム
9.1 ドライブレコーダー
9.2 ナビゲーションシステム

10章 パソコン
10.1 仕組み
10.2 ソフトウェア
10.3 タブレットとUltrabook

11章 プリンター
11.1 インクジェット方式プリンター
11.2 顔料インクと染料インク
11.3 熱昇華転写方式プリンター
11.4 レーザープリンター
11.5 印刷の方法
11.6 3Dプリンター

12章 電話
12.1 電話回線
12.2 家庭用電話
12.3 ファクシミリ
12.4 スマートフォンと通話・通信
12.5 スマートフォンの機能など
12.6 スマートハウスとの連携
12.7 ウェアラブル端末

13章 インターネット・AVネットワーク
13.1 FTTH(Fiber To The Home)
13.2 CATV(ケーブルテレビ)によるインターネット接続
13.3 ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)
13.4 インターネットとの接続とサービス
13.5 ルーター
13.6 LAN(Local Area Network)
13.7 有線LAN、Ethernet(イーサネット)
13.8 MACアドレス
13.9 無線LAN(IEEE802.11)
13.10 USB(Universal Serial Bus)
13.11 IEEE1394(i.LINK、アイリンク)
13.12 PLC(Power Line Communication)
13.13 Bluetooth(ブルートゥース)
13.14 LPWA(Low Power Wide Area)通信方式
13.15 IoTとは
13.16 DLNA(Digital Living Network Alliance)
13.17 NFC(Near Field Communication)
13.18 無線通信による映像などの再生
13.19 クラウドサービス

14章 電池
14.1 電池の電圧
14.2 電池の容量
14.3 電池の極性と形状
14.4 電池の表示記号
14.5 一次電池
14.6 二次電池
14.7 使用済みの電池の廃棄
14.8 太陽電池

15章 電源とスマートハウス
15.1 電源
15.2 ワイヤレス充電Qi(チー)
15.3 スマートハウス

16章 防じん・防水
16.1 保護特性記号(IPコード)
16.2 防じん
16.3 防水の概要と試験方法
16.4 付加文字

索引

一般財団法人 家電製品協会認定の「家電製品アドバイザー試験」について