2020年版 ユーキャンの福祉住環境コーディネーター3級 速習レッスン&問題集




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目次

ABC=頻出度

資格について
本書の使い方
出題傾向の分析と対策

〈テキスト編〉
第1章 暮らしやすい生活環境をめざして
A1少子高齢社会の現状
A2地域・社会の取り組み
A3日本の住環境の問題点
A4福祉住環境の調整役

第2章 自立生活を支援する制度と方策
A5介護保険制度(1)
A6介護保険制度(2)
B7介護保険制度(3)
B8障害者総合支援法(1)
C9障害者総合支援法(2)
A10老化と自立生活(1)
A11老化と自立生活(2)
A12障害者の自立の手段

第3章 ユニバーサルデザイン共用品と福祉用具
A13バリアフリーとユニバーサルデザイン(1)
B14バリアフリーとユニバーサルデザイン(2)
B15共用品とは(1)
B16共用品とは(2)
A17福祉用具とは
A18移動用福祉用具(1)
A19移動用福祉用具(2)
B20起居・就寝用具
A21排泄・入浴・その他

第4章 安全・安心・快適な住まいづくり
A22住宅整備基本技術(1)
A23住宅整備基本技術(2)
A24住宅整備基本技術(3)
A25住宅整備基本技術(4)
C26住宅整備基本技術(5)
B27住まいの整備(1)
B28住まいの整備(2)
A29住まいの整備(3)
B30住まいの整備(4)
A31住まいの整備(5)
C32住まいの整備(6)
B33住まいの整備(7)

第5章 安心して暮らせるまちづくり
A34ライフスタイルの多様化
B35高齢期の暮らし方
A36豊かな生活のために(1)
A37豊かな生活のために(2)
A38人にやさしいまちづくり

〈問題集編〉
実力アップ!厳選過去問題
予想模擬試験問題
索引

■別冊「解答・解説」

資格について

①福祉住環境コーディネーターとは
(1)必要となる福祉住環境整備
わが国では平均寿命が延び、高齢化が急速に進んでいます。これに伴い、齢者が自宅で過ごす時間が長くなっていますが、日本家屋は、段差が多い、廊下や開口部が狭いなど、高齢者にとって安全で快適な住まいとはいえません。これは障害者にとっても同じです。実際に、多くの家庭内事故が起こっています。安心して、快適に、自立して住むことのできる「福祉住環境」の整備が必要とされている中、その中核を担う人材が「福祉住環境コーディネーター」です。

(2)福祉住環境コーディネーターの業務
福祉住環境コーディネーターの主な業務は、高齢者や障害者の身体機能や生活状況を十分に考慮し、これらに配慮した住宅改修の検討や、福祉用具等の利用についてのアドバイスなどを行う、というものです。3級の資格は、福祉と住環境の関連分野の基礎的な知識について、その理解度を確認するものになっています。また、2級の資格を取得すると、担当の介護支援専門員がいない場合は、「住宅改修についての専門性を有する者」として、介護保険で住宅改修の給付を受けるために必要な「理由書」を作成することができます(市町村によって扱いは異なります)。

②試験について
(1)主催団体・問い合わせ先
福祉住環境コーディネーター検定試験®は東京商工会議所が主催しています。試験についての問い合わせは、電話または電子メールで受け付けています。また、試験についての情報は、ホームページ「東京商工会議所検定試験情報」に記載されています。

東京商工会議所検定センター03-3989-0777
(受付時間:土・日・祝休日・年末年始を除く10:00~18:00)
ホームページhttps://www.kentei.org/

(2)試験実施月
3級、2級ともに7月と11月の年2回、試験が実施されています。

(3)受験資格
学歴・年齢・性別・国籍による受験資格の制限はありません。所定の手続きを済ませれば、どなたでも受験することができます。また、3級に合格していなくても、2級を受験することができます。試験は3級が午前、2級が午後に行われるため、両方の級を同日に受験することも可能です。

(4)出題形式
マークシート方式による選択問題です。

(5)合格基準
3級、2級ともに、100点満点中70点以上で合格となります。

(6)制限時間
試験の制限時間は、3級、2級ともに2時間です。

(7)試験会場
受験エリアは各都道府県に1か所以上あります。試験会場は、試験前に東京商工会議所より送付される受験票に記載されています。
※上記は東京商工会議所のホームページの「試験要項」によっています。

③合格率
過去の試験の合格率は、次のようになっています。

3級

試験日 受験者(人) 合格者(人) 合格率
第32回 H26.7.6 6,692 4,975 74.30%
第33回 H26.11.23 6,702 4,314 64.40%
第34回 H27.7.12 6,312 3,971 62.90%
第35回 H27.11.22 6,521 4,171 64.00%
第36回 H28.7.10 5,861 2,536 43.30%
第37回 H28.11.27 6,200 3,169 51.10%
第38回 H29.7.9 4,898 2,460 50.20%
第39回 H29.11.26 5,941 2,923 34.10%
第40回 H30.7.8 4,584 2,595 56.60%
第41回 H30.11.25 5,294 2,934 55.40%
第42回 R1.7.7 4,288 2,600 60.60%
第43回 R1.11.24 5,237 2,924 55.80%

 

2級

試験日 受験者(人) 合格者(人) 合格率
第32回 H26.7.6 12,905 4,890 37.90%
第33回 H26.11.23 15,423 6,522 42.30%
第34回 H27.7.12 14,233 10,072 70.80%
第35回 H27.11.22 13,495 5,345 39.60%
第36回 H28.7.10 13,156 7,470 56.80%
第37回 H28.11.27 13,125 5,236 39.90%
第38回 H29.7.9 11,884 5,828 49.00%
第39回 H29.11.26 11,863 6,152 51.90%
第40回 H30.7.8 10,394 1,437 13.80%
第41回 H30.11.25 11,446 4,812 42.00%
第42回 R1.7.7 9,130 2,729 29.90%
第43回 R1.11.24 10,404 4,637 44.60%

 

本書の使い方

●頻出度を確認
頻出度(A、B、Cの3段階)を確認しましょう。

●重要部分をチェック
各項目の冒頭にピックアップされた、学習の『カギ』と、なる部分をチェックしましょう。

●本文を学習
欄外の記述や、福田先生・ミサオさんのアドバイス、イラスト&チャート図を活用しながら、学習を進めていきましょう。

●理解度をチェック
学習した内容の復習、また理解度を確認するために、レッスン末の○×式の過去&予想問題に挑戦しましょう。
※本文中にはない内容に関する過去問題も、補足として一部掲載しています。

●過去問&模試にチャレンジ
テキスト編の学習を終えたら、問題集編厳選過去問題と予想模擬試験にチャレンジしましょう。別冊「解答・解説」で採点後、弱点項目を復習すれば、効果がさらにアップします。

出題傾向の分析と対策

①各カテゴリーの出題のポイント・対策
■少子高齢社会の現状(本書のレッスン1)
少子高齢社会の現状について、統計資料に基づいた具体的な数値やトレンドについて把握しておく必要があります。また、少子化対策、高齢者対策それぞれの施策についても理解が求められます。

■地域・社会の取り組み(本書のレッスン2)
ユニバーサル社会への大きな流れの中で、地域単位でどのような取り組みがなされているか。その現状と今後の課題が問われます。

■日本の住環境の問題点(本書のレッスン3)
日本ならではの住環境の問題や家庭内事故の現状などが出題されています。

■福祉住環境の調整役(本書のレッスン4)
福祉住環境コーディネーターの役割と現在何が求められているのか。現在の社会の中での位置付けを含め、その必要性が問われます。

■介護保険制度(本書のレッスン5~7)
介護保険制度についての知識は必須で、その成立背景から具体的な内容まで全般的に正しく理解する必要があります。介護保険制度は、創設以来見直しと改正が行われていますので、内容の把握には注意が必要です。

■障害者総合支援法(本書のレッスン8、9)
障害者や障害児に対する福祉サービスが生まれた背景を理解しましょう。「障害者総合支援法」に基づく障害者支援サービスについては、その名称から利用方法まで正しく理解しましょう。

■老化と自立生活(本書のレッスン10、11)
高齢者が自立した生活を続けていくには、健康の維持が大切です。高齢者の持っている能力について正しく理解し、維持または回復する方法を理解しましょう。また、ヘルスプロモーションの考え方についても十分理解しておきましょう。

■障害者の自立の手段(本書のレッスン12)
運動障害、視覚障害、聴覚言語障害、内部障害などそれぞれの障害について部位や特徴などを正しく理解する必要があります。また、障害を克服するために、どのようなリハビリテーション・プログラムが必要となるか、そのためにどのような環境の整備が必要となるかなど、具体的に考えるとよいでしょう。

■バリアフリーとユニバーサルデザイン(本書のレッスン13、14)
バリアフリー、ユニバーサルデザイン、それぞれの考え方や生まれた経緯について問われています。また、わが国における取り組みについては、時系列に沿って法律名なども合わせて覚えていく必要があります。

■共用品・福祉用具(本書のレッスン15~21)
共用品や福祉用具などの種類・機能・使い方・使用上の留意点まで、幅広い知識が求められます。また、これらの活用による、高齢者や障害者の自立、QOLの向上や社会参加の促進への理解も重要です。福祉用具は出題数が比較的多いカテゴリーです。

■住まいの整備のための基本技術(本書のレッスン22~26)
段差、床材、手すり、建具、幅・スペース等について、その問題点と基本的な対応技術について問われます。各テーマでの問題点を解決するにはどのような方法があるのか、具体的に学びましょう。

■住まいの整備(本書のレッスン27~33)
段差や階段の踏面、廊下の有効幅員などの具体的な寸法や数値について広く知識が求められます。また、ドアなど開口部の幅員や手すりの設置位置・サイズなどについては、高齢者や障害者が利用しやすい環境を、具体的にイメージするとよいでしょう。

■ライフスタイルの多様化・高齢期の暮らし方(本書のレッスン34、35)
多様化する家族形態については、隣居・近居、非家族同居など、用語の意味もしっかり理解しておきましょう。また、多様化する高齢期の暮らし方・住まい方もポイントです。

■豊かな生活のために(本書のレッスン36、37)
住生活の整備についての施策や法律などについて、広く問われます。法律や制度の名称はもとより、その制定(施行)年や概要についても把握しておきましょう。住宅施策と福祉施策の連携をポイントとしてみていくと理解しやすいでしょう。

■人にやさしいまちづくり(本書のレッスン38)
「まちづくりとは」という根本的なテーマを最初に押さえておきましょう。諸法制度の中でも、「ユニバーサルデザイン政策大綱」や「バリアフリー法」については多く問われています。各地域において展開している「住民参加のちづくり」にも注目です。

②出題範囲について
福祉住環境コーディネーター検定試験®は、福祉住環境コーディネーター検定試験公式テキストに準拠して出題されます。3級および2級に関しては2019年1月に公式テキスト改訂5版が発行され、2019年7月実施の第42回試験からその内容が反映されています。また、東京商工会議所によると、3級の出題範囲では、3級公式テキストの本編の知識と、それを理解したうえでの応用力を問うとしています。さらに3級の基準としては、福祉と住環境の関連分野の基礎的な知識についての理解度を確認する、としています。