第43~48回視能訓練士国家試験問題集 (視能訓練士セルフアセスメント)




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序文

『視能訓練士セルフアセスメント』は、平成17年11月に初版を、その後、毎年新たに行われた試験問題を追加して第6版まで発行してきた。

初版は、視能訓練士国家試験に客観問題が一部採用された第21回から第35回までをまとめた。その内訳は、第21回(平成3年)から第28回まで20問×8=160問、第29回から第35回まで50問×7=350問、第36回(平成18年)からすべて客観式となり第42回(平成24年)まで150問×7=1,050問、計1,560問が出題された。第6版は、この全客観式問題について国家試験出題基準(平成17年版)に従って分類し解説・解答を加えたものである。

第43回(平成25年)からの試験は、視能訓練士国家試験出題基準(平成25年版)によって実施され、平成17年版とは分類も多少異なるため、第43回からは、毎年第6版追補版として発行してきた。第49回からは、視能訓練士国家試験出題基準(平成31年版)に基づいて出題されるのを機に、「第43~48回視能訓練士国家試験問題集」と題して本書をお届けする。

26年余りの間に、法律、日本薬局方および眼科用語の改正などもあるが、本書では出題をそのまま忠実に掲載した。そこで、その後改正された事項があった問題については、出来る限り「注意」マークでコメントを追加した。さらに、今回の編集は、実際に教育に携わっている帝京大学視能矯正学科の教員の協力のもとに、その経験を踏まえて学生が勉強しやすいようにとの観点から同じような問題は集めてコメントを追加するなどの配慮も行っている。

本書は、視能訓練士国家試験出題基準(平成25年版)に基づいて分類したが、平成31年(2019年)からの試験は視能訓練士国家試験出題基準(平成31年版)によって実施される。平成31年版は、近いうちに採用されるであろう必須問題(仮称)について詳細に示されているが、専門基礎分野、専門分野についての内容は基本的に変更されていない。したがって、今後の国家試験も本書で十分対応できると信じている。従来同様活用されることを期待したい。

本書の利用にあたっては、『視能学第2版』と『視能訓練士セルフアセスメント第6版』を併用すると便利である。

平成30年12月
丸尾敏夫
久保田伸枝

丸尾敏夫 (編集), 久保田伸枝 (編集)
文光堂 (2019/1/21)、出典:出版社HP

contents

【I】基礎医学大要
1.人体の構造と機能及び心身の発達・加齢
2.疾病と障害の成り立ち及び回復過程の促進

3.視覚機能の基礎と検査機器
A.眼の解剖と生理・病理・免疫・遺伝
B.生体と検査機器
4.保健医療福祉と視能障害のリハビリテーションの理念

【Ⅱ】基礎視能矯正学
1.視能矯正の枠組み

2.両眼視機能と眼球運動
A.外眼筋の作用と眼球運動
B.輻湊・開散・AC/A比
C.両眼視

3.視覚生理学の基礎
A.形態覚
B.視野
C.色覚・光覚
D.眼の電気生理

4.生理光学
A.眼球光学
B.屈折・調節の異常
C.屈折・調節の検査
D.屈折・調節の矯正

【Ⅲ】視能検査学
1.眼科検査学
2.眼科薬理学

【IV】視能障害学
1.眼疾病学
A.眼瞼・顔面・涙器
B.結膜・角膜・強膜
C.水晶体・緑内障
D.膜
E.網膜・硝子体

F.視神経・視路
G.瞳孔
H.眼振
1.心因性視覺障害
J.全身疾患上眼
K.症候群・組合·症状
L.外傷

【V】視能訓練学
1.斜視
A.斜視檢查

B.斜視治療
a.斜視の光学的治療
b.斜視手術

C.各型
a.内斜視
b.外斜視
c.その他の斜視
d.眼性頭位異常·麻痹性斜視
e.斜視特殊型

2.弱視
3.ロビーション
4.臨床心理

5.視能訓練
A.弱視訓練
B.斜視訓練

問題番号索引
索引

丸尾敏夫 (編集), 久保田伸枝 (編集)
文光堂 (2019/1/21)、出典:出版社HP

本書の使い方

1.問題の配列
・本書には第43回から第48回の視能訓練士国家試験の全客観式問題の問題・回答が掲載されています。
・問題の分類は視能訓練士国家試験出題基準(平成25年版)を基にし、学習」っよう順番を一部変更しています。

2.写真問題
・視能訓練士国家試験で使われた「別冊」の写真は、「別図」として各問題ごとに振り分けて挿入してあります。その際、一部の写真は縮小してレイアウトしてあります。
・カラー写真とモノクロ写真は、実際の出題通りに掲載しています。

3.0×の定義
・解説は選択肢ごとに、設問に対しての正答肢○、誤答肢×を付してあります。
・したがって誤っているものはどれかの問いに対しては、誤っているものが○で、正しいものがXとなっていますのでご注意ください。

4.出題者の立場での解答
医学系の試験問題では、明らかに間違いの選択肢はナンセンス肢とされ、どの選択肢も間違いではないが最もよいものを選ばせるのが良問とされます。本書ではこの視点から、出題者の立場での解答をしています。

5.出題当時と現在で正解が異なるもの
適応の考え方が変わったもの、法律等が変更されたもの等、出題当時と現在では正解が異なるものがあります。その場合、基本的には出題当時に想定したであろう“正解”をまず載せた上で、その後の変化について解説しました。

6.用語の統一
解説の用語は眼科用語集第6版(平成29年)に準拠していますが、問題文は出題当時のままとし、解説で同語が使用される場合にも問題文に合わせました。

7.下敷きの利用法
本書には赤い下敷きが挟み込んであります。これを本書にあてると、○×および解答が見えなくなります。自習用に利用してください。

丸尾敏夫 (編集), 久保田伸枝 (編集)
文光堂 (2019/1/21)、出典:出版社HP